2021年5月27日木曜日

5月27日木曜日/「日本の喜劇人」を読む(2)

◇ ラジオ・読書

 今日は雨降り。近所の郵便ポストまで、何度か投函に行っただけで、あとは外出はしない。昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」を聴いて、続けて、「ナイツ ザ・ラジオショー」も。注文が増えて、悪天候のせいかとも思うが、少量ではデータのとりようがない。ラジオを聴きながら、オンライン将棋も何局か指していた。タイムフリーで、聴きそびれていた月曜の「ズーム」を聴くと、中継コーナーのレポーターが、「志らくさんのお膝元かな、浅草演芸ホールのすぐ近く…」と、変なことを言っていると思ったが、志らく師匠はスルーしている。聴いていると、紹介していた店は、実際に師匠の行きつけの店のようなのだが、それにしても、誤解させるような話の流れだ。しかし、そんなことにいちいちかまわないのが志らく師匠で、だからいろいろな誤解が生じる。

 小林信彦「決定版 日本の喜劇人」の続きを読み進めていた。第二章はエノケン。ロッパとは違い、エノケンとは小林信彦はじかに接している。インテリであるロッパとは正反対に、分析、説明というものがまったくできないエノケンには、批判が通じない。自身の演技、体技に、まるで疑いをもたなかったエノケンのすがたがここには描かれていて、読んでいても、この可笑しさはただごとではない。エノケンといえば、足を切断した不幸な晩年をどうしても思い浮かべてしまい、そのとおり、不幸の連続には違いないのだが、本質的には明るく、可笑しなひとだったエノケンがここからは浮かびあがる。そして、この章には、「動きのコメディアンは、逃げるときに真価を発揮する」というテーゼを始め、小林信彦の体技についての考えが書かれている。晩年にエノケン宅を訪ねたエピソード、喜劇映画の上映会に現れたエノケンのすがたは、小林信彦のそのときの感情も含めて感動的だ。

 ふと思いつき、YouTube で検索してみると、神奈川近代文学館のチャンネルで、小林信彦の講演を公開しているのを見つけた。18分弱のダイジェストだが、2009年に乱歩展が開催された際に、講演していたのだ。この先、小林信彦にじかに触れることはもう叶わないだろうか。

 

◇ テレビ・映画

 「太田光のつぶやき英語」を毎週録画して観ているが、NFT(非代替性トークン)の特集には興味が湧いた。楽天マガジンで、ちょうど、「SPA!」の上原亜衣の記事を目にして、NFTとはなんだろうと思っていたところだった。しかしまだ、意味がよくわからない。そのあとには、感染爆発するインドの状況も特集していた。「笑点」も録画しているが、ついつい観そびれてしまい、数週分をまとめて観たが、「笑点」メンバーをネタにしたナイツの漫才がすこぶる面白かった。

 深夜0時過ぎから、アマゾンプライムで映画を1本。「大草原の渡り鳥」を観る。小林旭と宍戸錠の共演作。「ろくでなし稼業」と同じ、斉藤武市監督作だが、特撮ヒーローものなどはこういう映画の流れにあるものだという感じがわかる。しかし、今の眼で観ると、かっこいい場面も多々あったが、かなり退屈ではあった。深夜3時過ぎに眠る。

2021年5月26日水曜日

5月26日水曜日/「日本の喜劇人」を読む(1)

◇ ラジオ・読書

 昼はラジオ。水曜の「ビバリー昼ズ」は落語応援月間で、今週は、らくごカフェの青木さんがゲストに登場した。三題噺企画は春風亭昇々が担当。「ナイツ ザ・ラジオショー」を途中まで聴き、午後、ヤマトの営業所まで。二俣川に出て、くまざわ書店にも寄る。下の階の無印良品、ユニクロも覗き、夏になる前にTシャツを買っておきたいとずっと思っているが、金に余裕がなく、まだいいかということにする。月末はこんなに余裕がなくなるはずではなかったのに、「決定版 日本の喜劇人」を買ってしまったがために計算が狂ったのだ。ドン・キホーテのサイゼリヤに入り、半熟卵のミラノ風ドリアを食べ、しばらく読書をした。

 小林信彦「決定版 日本の喜劇人」を読み始める。「日本の喜劇人」は新潮文庫版で何度か読みなおしていて、サイン入りが売っていたのでつい買ってしまったが、もともと、急いで読むつもりはなかった本だ。しかし、せっかく買ってしまったのだから、一章ずつ、じっくりと咀嚼して読んでいくのがいいだろうと思う。まずは第一章、ロッパの章を読んだ。改めて付箋を貼りたくなったのは批評家としてのロッパだ。安藤鶴夫を劇評家ではなくエッセイストとして認めていたというところなどに興味をもつ。批評家、ジャーナリストを経て、三十歳に近いときに喜劇人になったという経歴を、改めて確認する。


◇ テレビ

 夜に帰宅し、録画していた「爆笑サンデースペシャル」という番組を観た。なんだかわからずに録画しておいたが、BSフジの開局20周年記念という番組で、BSフジで番組を担当する、中川家、サンドウィッチマン、ブラックマヨネーズ、チュートリアル徳井、スピードワゴン小沢、東京03という11人が、20年をふり返るトークをした。今日放送の「お笑い実力刃」は、関西実力刃スペシャルとして、FUJIWARA、矢野・兵動、テンダラーの3組が登場した。FUJIWARA はともかく、東京のバラエティ番組では観ない、あとの2組の漫才をじっくり放送するこの番組は素晴らしい。スタジオで、無観客での収録というのが今回ははっきりわかったが、それが可能なのも実力者ばかりだからこそだ。来週はいよいよ伯山が登場する。「あちこちオードリー」は、出川哲朗と滝沢カレンがゲスト。「お笑いウルトラクイズ」はシミュレーションもタレントがやっていたというのが出川の話からわかり、現在からすると、その時代のテレビは本当に乱暴だ。リアクション芸は意外と自己責任であることに驚いたという、若林の体験談もあった。

 タイムフリーで聴いた、今朝の「伊集院光とらじおと」は、和田唱がゲストだった。このひとは 1975年生まれの同い年だが、トライセラトップスの音楽にはまるで興味を惹かれたことはなかったのだが、今の年齢の和田唱の話を聴いていると、話しぶりに、初めて好感が湧いてくる。サブスクの時代はこういうときは便利で、Spotify で、さっそく楽曲を聴いてみた。昨年は、トライセラトップスのトリビュートアルバムが出ていたことも知った。

2021年5月25日火曜日

5月25日火曜日/低刺激な生活

◇ ラジオ・雑誌・本・映画・音楽

 何度か目覚めながら、ずるずると、朝10時前まで眠る。よっぽど疲れがひどく、ひさしぶりにたくさん眠った。「伊集院光とらじおと」をつける。ゲストは漫画家のコージィ城倉。前回出演時にも聴いていて、はっとすることを言っていた記憶があるが、それがなんだったか忘れてしまった。ちばあきおのリメイク作はぜんぜん読んでいないが、現代のマンガからすると「低刺激」になるという話などは面白かった。コージィ城倉の他の作品の読者からすると退屈に感じるということだが、昼間のAMラジオを聴くリスナーならば「低刺激」だからいいという良さがわかるということを伊集院は言う。

 ラジオを聴きながら、楽天マガジンで雑誌のチェックもする。「サンデー毎日」の中野翠の連載では、「うっせぇわ」に共感を寄せていた。清水ミチコ、高田文夫と鼎談をしたというが、これは「婦人公論」に載るのだろうか。「週刊朝日」には、西条昇による澤田隆治追悼文が載っていた。「SPA!」を読むと、鴻上尚史の「ドン・キホーテのピアス」がなんと最終回。

 午後に少し外出し、支払いや、買いものだけしてすぐに帰ってくる。やや暑いところに風が吹いていて気持ちがいい。部屋で読書をして過ごし、野地秩嘉「芸能ビジネスを創った男 渡辺プロとその時代」を読み終えた。2006年刊。ずっと手元にあった本だが、「決定版 日本の喜劇人」が出たタイミングで、こちらも読んでおきたくなった。もとは「新潮45」の連載だったのか。渡辺プロ創業者の渡辺晋の評伝だが、芸能界を作った人物のひとりという漠然とした印象はあったが、具体的に、芸能プロというものを、番組制作費、原盤権で利益を生み出すビジネスに変えたのが渡辺晋であり、まさに「芸能ビジネスを創った男」なのだというのがこの本を読んでわかる。しかし、渡辺プロと日本テレビの全面戦争については、小林信彦「テレビの黄金時代」で読んだのとはだいぶ印象が違い、客観風ではあるが、完全に渡辺晋側から書かれている。こうなると、本全体の印象も、渡辺晋は善玉として描写されるが、ちょっと怪しくなってくる。渡辺プロと QUEEN の関係は初めて知るものだったが、渡辺晋と美佐が QUEEN を見つけ、ビッグアーティストに育てあげたというような表現はどこまで信じていいものか。

 アマゾンプライムで映画を1本。もうすぐ見放題が終了するので、三木聡監督「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」をようやく観た。三木聡監督作はおおむね追いかけて観ていたのだが、この作品はタイトルからしてあんまり観る気にはさせられなかった。今朝の「らじおと」で、「キャプテン」や「プレイボーイ」は検索しにくく、だから最近は長いタイトルが増えているというような話をしていたが、わざわざ長いタイトルにして、つまらなそうだと思われては元も子もない。冒頭、むしろ、宮藤官九郎が撮りそうな映画だなと思いながら、15分弱が経ったところでタイトルがやっと出る。ふせえり、松尾スズキが登場してからは面白くなりそうになるが、笑いは全体的には少ない。音楽映画だが、ハードロックが好きでない自分には、どうも最後までだめだった。

 深夜1時からはラジオ。「爆笑問題カーボーイ」を聴く。「クイック・ジャパン」でまた爆笑問題の特集があるそうだ。最後まで聴き、まだ眠くならず、Spotify でニューリリースのチェックをすると、聴きたい曲がたくさんあった。スチャダラパーと never young beach のコラボ曲があり、ちょうど、「音量を上げろタコ!」を観て、never young beach がこの映画に曲を提供しているという記事を読んだばかりだった。そのほか、フィッシュマンズのライブ音源や、小沢健二のここ最近の新曲連発ぶりもすごい。

2021年5月24日月曜日

5月24日月曜日/喜劇映画をもう一回





◇ 東雲・豊洲

 早朝、地震で目が覚めるがもう少し眠りなおし、5時過ぎに起きあがる。左肩の痛みがずっと続いていて、座っている姿勢よりも寝転がっているほうがいい。ラジオをつけていたら、生島ヒロシが、近藤誠の本を参考にしてコロナについてしゃべっていた。

 朝から都内に。服装に迷う気候だが、Tシャツの上にパーカーを着た。外に出ると、まだまだ涼しい時間だった。出先で読む本を決められず、重くなるが、カバンに5冊入れていくが、しかし、電車に乗ると眠くなり、読書はなかなか進まない。有楽町線の辰巳というところまで行く用があり、そのまま帰るのもつまらないので、少し歩いてみるが、昼にはやや暑くなり、汗をかいた。辰巳橋をわたり、東雲のイオンに入り、フードコートで食べていく。中華101 という店のルーロー飯。さらに、東雲橋をわたり、豊洲まで歩いてみるが、豊洲には今まで行ったことがなく、しかし、疲れてしまい、あんまり歩きまわりたい気にはならなくなった。グーグルマップでドトールを見つけ、そこで休もうとしたが、地下鉄の改札のそばにある狭い店舗で、こんなところでは落ち着けないと思ってやめる。書店はないかと検索してみると、くまざわ書店がある。ホームセンターの2階にあるその店まで行ってみると、どうってことのない町の本屋という店だったが、そこで少し、雑誌を立ち読みしていく。

 豊洲駅から有楽町線に乗ろうと思い、有楽町線のホームに降りると、ホームとホームのあいだにあった真ん中の線路がつぶされ、ホームドアがトマソンになっていた。これはじつに盛大なトマソンで、面白い光景だ。ツイッターで検索してみると、去年からこうなっているらしい。





◇ 渋谷

 有楽町線で寝過ごし、池袋まで乗ってから、永田町に戻る。半蔵門線に乗り換え、渋谷に出る。まず、まんだらけに寄るが、土曜にも寄ったばかりで、買うものなし。「Nキャス」で都内のビルから店舗の看板が消えているというニュースをやっていたが、まんだらけの入り口の向かいにあるビルがまさにそうだった。センター街を歩くひとは、如実に少なくなっているように感じられる。無限大ホールのそばを通ると、1階の窓ガラスからビスケッティが漫才をやっているのが見えたが、客席は驚くほどに閑散としていた。松濤のベローチェに入り、アイスコーヒーとクリームパンを食べる。夜に映画を観ようと思い、時間をつなぐが、まだ4時間以上もある。かなり長居したが、まだ時間があり、丸善&ジュンク堂に寄った。東急百貨店の下の階は、18時半にはもう閉めていた。本屋は開いていて、エレベーターで上がり、棚をじっくり眺め、30分以上つぶした。外に戻ると、小雨になっている。ドン・キホーテに寄り、ペットボトルのお茶とランチパックを買い、歩きながら食べた。オレンジ色のキャップのホット用のお茶が、冷やして、安く売られていた。

◇ 映画

 19時半前、シネマヴェーラ渋谷に。小林信彦プレゼンツ、「これがニッポンの喜劇人だ!」に再び、「エノケンの頑張り戦術」を観るためにやってきた。19時35分の回。チケットを買う際に、一般料金でいいかを毎度確認されるが、そういえば、会員料金で観るという発想がぜんぜん浮かばなかった。1200円が800円になることを思えば迂闊だったが、何本も観るとは考えてなかったからで、今から慌てて会員になってもしかたがない。今回は整理番号52番。ビデオトークの回よりも少ないとはいえ、それなりにお客は入っているのか。今回も右端寄りの席に座る。「エノケンの頑張り戦術」という映画は、エノケン生誕百年のイベントのときに一度観ていて、確認すると、2004年だからもう17年前になるのか。そのときのシンポジウムでは、別役実もエノケンではこれがいちばん面白いと言っていた映画だ。今回、観なおしてみても、臨家の主人同士がなんの理由もなく競争を始める冒頭からいきなり可笑しい。按摩の場面が特に面白かった記憶があったが、取っ組み合いになるこの場面ではやっぱり笑わされる。終盤の展開はあんまり覚えていなかったが、サスペンス的な要素もあるのだ。こんなサイコパスな人物描写がこの時代にあるとは、なにか海外の作品からの影響でもあるのだろうか。

◇ 雑誌

 夜遅くに帰宅し、疲れて、すぐ横になった。タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」を聴いた。ゲストはロッチ。そのあとには、伊藤アキラ追悼で「邦子のアンアン小唄」も流れた。ラジオを聴きながら、楽天マガジンで雑誌のチェックもする。「週刊ポスト」のグラビアに、「ひょうきん族」の特集があった。巻頭グラビアは、高田先生が証言する「土8戦争」の歴史から始まり、たけしの独占紅白、そして、エムカク氏によるさんま考がある。たけし、高田が連載している「ポスト」ならではだが、そこにエムカク氏が混じっているのがすごい。巻末グラビアは、まず、西川のりお、片岡鶴太郎、島崎俊郎の座談会があり、岸川真さんが構成していた。最後は山村美智のインタビュー。鶴太郎と若人あきらとではマッチのかっこうをさせるならどっちがいいかと、荻野ディレクターに訊かれたというのは知らない話だった。山村美智が鶴太郎と答えたから、あのマッチが生まれたということらしい。深夜0時過ぎに眠る。

2021年5月23日日曜日

5月23日日曜日/ラジオと読書・文章について

◇ 訃報など

 朝8時過ぎに目覚める。ツイッターから、伊藤アキラの訃報を一日遅れで知った。大瀧詠一の楽曲を追いかけるうちに気になり始めた名前で、三木鶏郎門下だということを知ったのもわりと最近のことだった。アニメやCM、ノベルティソングの有名曲の歌詞を多く手がけている。それこそ、植木等の再ブーム時のいくつかの楽曲や、「ひょうきんパラダイス」、あるいは、忌野清志郎がカバーした「少年マルス」は、伊藤アキラの名をまだ意識する前に愛聴していた。

 午前中に、ブログの更新をひとつ。4月に入ってからは下書きをしっかりしてあるので、更新が楽だ。今さらながら、レイアウトにも手も加えた。ブログのアーカイブやリンクを表示できることに、今まで気がついてなかった。録画していた今朝の「サンジャポ」を観る。田村正和の訃報で、たけしとの接点があるのかが昨夜の「Nキャス」ではわからなかったが、たけしと一緒の写真がこの番組では出されていた。午後はラジオ。「爆笑問題の日曜サンデー」は光浦靖子がゲスト。光浦の文章は淋しさが漂うという太田。清水ミチコたちと温泉に行ったときのことを書いたエッセイを読んで、「それ読んでるとさ、ああ光浦、なんか楽しそうだこのとき、とかって思うわけ。なんかさ、急に涙が出てくる。(笑) なんで俺、光浦がこんなに楽しそうなことに喜んでんだろうみたいなさ。(笑)」 光浦「ああ嬉しい、涙出てきちゃった。わたしね、小説とか映画ですぐ泣いちゃうやつって、主人公が楽しくしとるときなんですよ。」 太田「幸せって一瞬で過ぎ去るからさ、その瞬間を切りとった文章ってさ、泣けるんだよな。」 そのあとの、容姿いじりネタについて語り合っていた内容もとてもよかった。

 夕方、ヤマトの営業所まで。Tシャツで出たら、やや肌寒い。空腹でふらふらし、考えたら、昨夜は4時間も眠れていないので、寝不足もある。吉野家に入り、牛焼肉丼を食べた。二俣川に出て、くまざわ書店に少し寄り、それからドトールに。アイスコーヒーと一緒に、沖縄黒糖あんぱんを食べたくなってつい買ってしまったが、180円でこの大きさかというような大きさだ。ぺろりと食べ、しばらく読書してから帰る。


◇ 読書・映画・ラジオ

 夜に帰宅し、読書を続ける。後藤明生「小説 ―いかに読み、いかに書くか」を読み終えた。1983年刊、講談社現代新書。難しくて簡単には読めないんじゃないかと思いながら読み始めたが、面白くて、途中からはすいすいと読んだ。志賀直哉の文章を引用した箇所では、ごく短い4行の文章のなかに「自分」という言葉が3回出てくる。これははたして名文か、悪文か、そのような問いを発すれば、愚問だという返答が返ってくるだろうという。それから、志賀直哉の小説を現在の眼でたしかめていくが、志賀直哉の「直写」とは、自分の裸眼により直視したものを、意識のフィルターを通さずに書くこと、つまり、いっさいの他者を拒絶する文章であるが、他者の眼を拒絶するということは、他者の解釈を拒絶することであり、分析を拒絶することは、普遍化を拒絶する。普遍化を拒絶すれば、特殊化することになり、すなわち、神格化することになる。志賀直哉の作品を宇野浩二は「中学生の作文のようだ」と評したそうだが、志賀直哉は小説と随筆とを意識的に区別していなかった。その宇野浩二についてもあとの章では分析され、「筋のない小説」の見本だという宇野浩二の小説は読まねばならないと思った。

 アマゾンプライムで映画を1本。シネマヴェーラの喜劇映画特集のラインナップに入っている、宍戸錠の「ろくでなし稼業」がアマゾンプライムにもあった。しかし、あんまり面白さがわからず、ぜんぜん集中せずに観てしまった。「決定版 日本の喜劇人」のこの映画について書いてある箇所にあたってみるが、たいして記述があるわけでもなく、これが宍戸錠の主演第1作ということだ。

 タイムフリーで、今朝の「石橋貴明のGATE7」を聴いた。「石橋、薪を焚べる」の佐々木昌信審判の回を観ていたという、谷繁に言われた話が面白い。先週の放送も、スージー鈴木が出演していたとあとで知り、聴こうと思っていたが今日まで聴きそびれていた。野球選手のレコード特集。この番組はポッドキャストもあるが、レコードがかかるので、ラジコで聴かなければならない。野茂が作詞したとんねるずの曲は、収録されたアルバムももっているが、スージー鈴木が泣けるというのに同感で、野茂の素朴な詞がとてもいい。深夜0時頃に眠る。

2021年5月22日土曜日

5月22日土曜日/小林信彦プレゼンツ

◇ ラジオ

 朝はラジオ。「ナイツのちゃきちゃき大放送」をオンタイムで聴いていた。なんと、結婚したゲンさんが中継コーナーに出演、というフリで、登場するのはもちろん中津川弦さんだ。自宅からの中継で、ひさしぶりの登場になったが、おカヨ坊さんはバイトのために不在だった。まあ、急に決まったんだろうからしかたがない。恒例、中津川さんの今日の熟女ベスト3は、松旭斎小天華、すず風にゃん子、阿川佐和子と発表された。阿川佐和子はこのあとのゲストなのだ。

 昼前から外出。半袖で出るが、やや肌寒い。左肩から首にかけての痛みがまだ続き、電車内で眠ろうにも、首を後ろにもたれられない。横浜から東横線で渋谷に。もう慣れてしまったが、土曜の昼だというのに電車はかなり空いていて、立っている乗客はほとんどいない。ちょっとなにか腹に入れておきたく、マークシティのドラッグストアに寄り、一本満足バーを買って食べた。ツイッターを見たら、富永一朗の訃報が目に入る。



◇ 映画

 道玄坂側から円山町に入り、シネマヴェーラ渋谷に。小林信彦プレゼンツの喜劇映画特集、「これがニッポンの喜劇人だ!」の初日に駆けつける。この特集上映を知ったのは、「週刊文春」の小林信彦の連載でだった。調べてみると、12時55分の回の「ニッポン無責任時代」が、小林信彦のビデオトーク付き上映だというので、これは観ないわけにはいかなかった。「ニッポン無責任時代」は映画館でも何度か観たことがあり、ビデオトークがなければわざわざこの作品は選ばなかったろう。観たことのない珍しい映画も上映されるが、わが予算では再び観にこられるかはわからない。下の階のユーロライブにくることはここ数年は多かったが、シネマヴェーラはもしかしたら初めてかもしれない。上映15分前に到着し、エレベーターで4階にあがると、ロビーはお客でいっぱいだった。チケットを買うと、自由席で、整理番号は85番。事前に売れてしまうことを心配していたが、朝にホームページを確認してみると、どうやらオンラインの販売はしていないようなので安心したが、そうなると、何時に行けばいいのだろうかという悩みにもなる。どのくらい人気があるのか、まるで予測ができなかった。電車で向かいながら、ツイッターで検索して様子を探っていたのだが、その際に、「決定版 日本の喜劇人」のサイン本がどうやら売っているらしいということもわかった。こんな機会は二度とないかもしれない。財布の中身を確認し、金の計算をすると買えないこともない。四千円弱の出費になるが、思いきって、買ってしまうことにした。本はカウンターで販売していて、限定30部と書いてある。混雑しているし、近づいてよく見ないと、ここにサイン本が売られているとはなかなか気がつくまい。入場に時間がかかり、自分の整理番号は後ろのほうだから、そのあいだに無事に手に入れた。席はおおむね埋まり、右端に近いところに座る。上映前に、劇場のスタッフの女性からあいさつがあり、マイクがオンになっているかがわからずに、影でしゃべっていて、笑いが起きた。このあいさつで、サイン本の販売も宣伝された。残り13冊だというから、やっぱり先に買っておいてよかった。上映前にビニール袋を開いて、サインを確認すると、当たり前だが「小林信彦」と書いてあり、興奮させられる。映画の前に、まずはビデオトークの上映から。あいさつをただ撮ったぐらいのものを想像していたが、想像以上にきちんと編集演出が施されているもので、これは観る価値があった。88歳、現在の小林信彦のすがたを観ることができた。しゃべる小林信彦はラジオ出演で知っているが、映像で、動く小林信彦を観たことはそういえばあっただろうか。もちろん、顔写真は何度も目にしているが、こんなに福耳だったのかと、妙なことに気がついた。口調はやや不明瞭で、聴きにくくもあったが、年齢を思えば無理もない。内容的には大半は著書に書いてある話だと思った。由利徹についてしゃべっていたことは、つい先日の「週刊文春」に書いていたことと同じだ。それよりも、しゃべっているすがたから感じとれることのほうが大きい。最後は「まあ、そういうことでよろしくお願いします。」で終わってしまい、笑いが起きた。続いてすぐに、「ニッポン無責任時代」の上映。映画館で観るのは何度目になるか、しかし、客席はだいぶ年齢層が高く、どうも一体感は得られない。後ろの席の爺さんはいびきをかいて寝ていて、とても迷惑だった。もちろん、映画自体は楽しい。何度観ても痛快さが残る。





 映画は15時前に終わり、松濤の富士そばに入り、カツ丼を食べた。ベローチェに入ろうとするが、混雑していたのでやめにして、先にまんだらけに寄った。階段の百均から一冊だけ買っていく。センター街からハチ公口を通り、ヒカリエの裏に出て、宮益坂のベローチェに入った。小林信彦のサイン本がとにかく嬉しく、ひさしぶりに、フリートでツイッターに投稿してしまう。読みかけの本もたくさんあるのに、さあ、どれから読めばいいのか。掟破りだが、買ったばかりの「決定版 日本の喜劇人」の、あとがきと巻末インタビューを先に読んだ。BIG3以降の、とんねるず、ダウンタウン、爆笑問題、さまぁ~ず、サンドウィッチマン、伊集院光たちを、本書に書いていない理由がここでは語られていた。



 帰りの東横線は、急行だというのに、がらがらに空いていた。寝過ごしてしまい、元町・中華街駅から横浜駅まで戻ってくる。ビブレのブックオフに寄り、110円の文庫本を2冊だけ買う。帰宅前に、ライフでも買いものしていく。

◇ ニュース

 夜遅くに帰宅し、録画していた「Nキャス」を観る。トップはニシキヘビが見つかったニュース。飼い主のアパートの屋根裏で捕獲されたという。先週の日曜に東戸塚に行ってみたときには、騒動の様子はまったくわからなかったが、早すぎたんだろうか。見つかる前に、もう一度ぐらい見物に行きたかった。コロナ関連のニュースでは、商業ビルから店舗の看板がどんどん消えているという。大規模接種センターの東京会場が大手町にあり、場所がわかりにくいからというので、下見に行く高齢者が多いというのも気の毒な話だ。ずっと真夜中でいいのに、というバンドのメンバー、和田永というミュージシャンの特集もあり、これには興味が湧いた。旧式家電を楽器にするという、まるで「誰でもピカソ」向きの人物だ。検索してみると、正式メンバーではないようで、Open Real Ensemble というバンドをやっていることもわかった。田村正和の訃報では「パパはニュースキャスター」の子役たちに取材をする。ドラマのなかで、鬼瓦権蔵の「冗談じゃないよ」をやっているシーンがあるのには笑ったが、たけしのコメントはなかった。深夜4時過ぎに眠る。

2021年5月21日金曜日

5月21日金曜日/用もないのに外出する



◇ 外出

 ここ数日、どういうわけだか、注文がまったく入らず、こんなことは初めてで、いったいなにがどうなっているのか。なにしろ、原因がわからず、どこかで悪評でも出まわっているのかと疑心暗鬼になる。注文がなければ、出かける用もないのだが、じっとしているのもつまらないので、午後に三ツ境まで歩く。小雨。気温は暖かく、Tシャツで出る。ライフの TSUTAYA に寄り、「週刊文春」の小林信彦の連載を立ち読みしていく。先週に引き続き、「日本の喜劇人」の決定版の発売に合わせ、喜劇人たちの回想が書かれていて、これにはたまらない気持ちにさせられる。読書をしようと、サイゼリヤに入った。15時前だったが、ランチメニューがあるとは知らなかった。オニオンソースのハンバーグ、サラダ、ライス、スープ、ドリンクバーのセット。600円。滞在時間、2時間ほど。そのあとは、瀬谷のブックオフまで。5冊買う。ビニール袋が無料だというのでもらったが、広告入りのものを配っているのだ。別に、コストの問題でビニール袋を有料にしたわけではないだろうに、なにかおかしいんじゃないか。

◇ 映画・テレビ・ラジオ

 夜に帰宅し、アマゾンプライムで映画を1本。昨日に引き続き、寺山修司の「書を捨てよ町へ出よう」を観た。見放題が今日で終了なので、日付が変わる前に観てしまわなければならなかった。1971年公開、ちょうど50年前の映画。今の眼で観ると、ゲリラ的な部分は面白いが、おおむね退屈なものだと思った。アングラの視覚的イメージというものが、メタ的にも、さまざまなかたちで見慣れたものになっているのだからしかたがない。

 録画していた「ミュージックステーション」の2時間特番を、ざっと早まわしで観る。小沢健二が出演するたびにざわざわさせられていた時代もあったが、なんだかもう、どんなテレビに出ようとも、なんとも思わなくなってきた。この番組にかぎらずだが、変な民主主義があって、どんなアーティストも公平に扱おうとする。そうしているうちに、特別性が溶けていく。Awesome City Club の新曲があり、ハラミちゃんの即興メドレーがあるというのも乱暴な構成だ。ハラミちゃんというひとは、どのくらいピアノが上手いのかがよくわからない。ののかちゃんがあいみょんを歌う動画が流れ、それを小沢健二がワイプで観ているという絵づらにも不思議な気にさせられる。最後はハイスタの横山健。バンド名が Ken Yokoyama というらしい。むしろ、横山健こそ、こんな番組に出るんだという感じが唯一ある。

 「ネタパレ」は、相席スタート、ハナコ、ニッポンの社長、アルピー平子&もう中学生のコラボという、コントが4本。今週は早まわしするところがない。後半の「ニュースターパレード」は再登場が多かったが、気になる組はなし。昨夜の「アメトーーク!」も観る。ソニー芸人の特集。びーちぶという劇場はもともとライブハウスだったため、吸音壁になっているので、笑いを吸いとってしまうという。だからソニー芸人は声が大きいという話にはなんだか納得した。

 「問わず語りの神田伯山」を聴いたら、番組後半、寄席のクラウドファンディングについてしゃべっていた。志らく師匠の「寄席のブロードウェイ化」というツイートにも反応しつつ、リターンの弱さに触れる。白鳥師匠がツイートで、顔付けできる権利を提案していたことは知らなかった。たしかに、実際のリターンは、落語ファンにはなにが喜ばれるだろうかという感覚が欠けている。物質的なリターンならば、オークションかなにかで直接売っても一緒じゃないのか。Spotify のポッドキャストで、昨日木曜の「大竹まこと ゴールデンラジオ!」も聴いた。ゲストは、こがけんがひとりで登場。大竹まことに対して、「TVタックル」の大ファンだというアピールをするのは珍しい。歌ネタはポッドキャストではカットされていた。

 B'zがサブスク解禁になり、Spotify で少し聴いた。B'z を意識的に聴いた経験はないが、稲葉浩志とは誕生日が一緒という間柄である。カラオケで歌うと気持ちよさそうだなとは思うが、普段は聴きたくない。深夜2時半過ぎに眠る。

2021年5月20日木曜日

5月20日木曜日/外出しない日

◇ テレビ・読書・映画

 今日は外出せず、録画しているテレビ番組を片っぱしから観ていた。昨夜の「お笑い実力刃」は、1時間、友近の特集。ハリセンボン春菜とのコント、ヒール講談、ずん飯尾とのコント、最後は水谷千重子と稲垣潤一のデュエットと、盛りだくさんだった。「はなつまみ」のゲストは木村昴。たてかべ和也のエピソードがとてもよく、感動させられる。ミニミニ羽賀研二だった過去にも驚いた。「キョコロヒー」には岩崎う大が登場した。

 昨日の「徹子の部屋」は田村正和追悼。田村正和の1993年出演時の発言、「パパはニュースキャスター」や「パパとなっちゃん」のことを訊かれ、「僕はまあ、喜劇ってのはあんまり好きじゃないんですけどもね。でもやはり、やりたいもんばっかしやってたんじゃしょうがないし、開きなおってやってるっていうところありますけど。」「テレビ界ってのは、すごく視聴率を気にしますね。僕の場合は、喜劇をやったほうが視聴率はとれるようなことは、プロデューサーのみなさんはおっしゃってますからね。どうしても企画がそういうふうにいってしまうんですけども、本人は、喜劇はあんまり好きじゃないし、観るのも、どういう映画を観るかっていうとやはり、喜劇よりも、そういったものが好きですけどね。シリアスなもの、それからラブストーリー、そういうものが好きですね。」

 伊東豊雄・中沢新一「建築の大転換」を読み終えた。2015年刊、ちくま文庫。少し前に隈研吾の本を読んでから建築に興味が向かい、建築の専門書では難しくて読めそうにないが、この本は公開の対談がもとになっているから読みやすい。伊東豊雄という建築家は今まで知らなかった。新国立競技場の話題から始まっているから、むしろ、今こそタイムリーで、次第に夢中になって読む。人間と自然の関係の話がくり返し語られ、そこは特に刺激的だった。中沢新一の「雪片曲線論」という本は若いころに読もうとしたことはあったが、難しくてぜんぜん歯が立たなかった。その本に収められている「建築のエチカ」という文章がこの本の最後に載っていて、この流れで読むと、なんとか理解できたような気にはなる。

 深夜、アマゾンプライムで映画を1本。明日で見放題が終了する「田園に死す」を観た。寺山修司の映画作品は今まで観たことがなかった。「愛のコリーダ」と同様、今さら衝撃を受けたりはしないのだが、リアルタイムではこの映画はどのような衝撃で受け入れられたのか。このイメージはどこからやってきたものなのか、リアルタイムでなければうまく把握できないこともおそらくあるだろう。だからこそ、寺山修司に触れるタイミングが自分にはわからなかった。深夜4時前に眠る。

2021年5月19日水曜日

5月19日水曜日/志奄さんの会

◇ ラジオ

 午前中にテレビを観ながら雑務。ブログの更新もする。昼は「ビバリー昼ズ」をつける。ツイッターからニュースを見たが、落語協会と芸協が協力してクラウドファンディングを始めている。昇太師匠の口調からしても、事態はかなり深刻のようだ。クラウドファンディングのページを見てみると、この時点ですでに、目標額5000万円の半分には達している。下のほうに進むと、コロナ禍の寄席の状況が簡単な年表になっていて、去年、最初の緊急事態宣言の際に、1ヶ月50万円の補償金が2回出てはいるが、その後はまったく補償金が出ていないことに改めて驚いた。「ビバリー」は、水曜日は落語応援月間をやっていて、今週のゲストは志の輔師匠の息子の竹内順平が登場した。しかし、梅干しの話をしていて落語応援になるのだろうか。三題噺企画は弁財亭和泉が担当した。午後は「ナイツ ザ・ラジオショー」。ゲストはスーパー・ササダンゴ・マシーン。聴きながら、オンライン将棋を2局指すが、たちまち2連敗する。ぜんぜんあたまがまわらない。

 ラジオを聴き終えてから外出。雨降り。半袖では寒くなりそうで、パーカーを着た。東横線に乗り、渋谷まで。センター街を抜け、まず、まんだらけに寄り、階段の百均から5冊買っていく。渋谷はものすごくひとが少ない感じがする。道玄坂のモスバーガーに入り、テリヤキチキンバーガーを食べた。ツイッターを見て、星野源と新垣結衣の結婚を知った。東横線で、女子中学生たちが星野源の話をしているのが聞こえたが、その理由がわかった。




◇ 落語会

 伝承ホールに、志奄さんの会、「立川志奄生絞り」を観に行く。19時開演、15分前に到着し、エスカレーターで上がっていこうとすると、4階のさくらホールまでしか上がれず、4階からエレベーターに乗り、6階にあがる。入り口にテーブルがあり、チケットの半券に名前と電話番号をここで書くことになっていた。二ツ目のかたが数名いて、なんとなく会釈はして通りすぎるが、マスクをしているうえに、今年からメガネも買えたので、誰だかわかってもらえていたのかよくわからなかった。そもそも、何度も会ってるから知ってるだろうかというと、しゃべったことがないひとに関してはそれも自信がなく、そういえば、約二十年前、下丸子でらく朝さんにあいさつしたら、誰だろうという感じで首をひねっていた。席は指定席で、4列目だった。隣りの席に太った男が座っていて、ソーシャルディスタンスではないのだ。後ろのほうの席はごっそり空いているのに、なぜ太った男と隣り合わせに座らなければならないのか。前座は志らぴーさん「ざるや」。志奄さん、一席目は「啞の釣り」。若いころの印象があるので、丸坊主のすがたに一瞬違和感があるが、先入観を除けば、今のすがたのほうが落語家らしく、いい風貌に感じられる。寄席の落語家であれば、人気を得られそうだ。面白いセリフもあり、志奄さんはきっと、歳を重ねるほどに可笑しくなっていくのではと思わせる。続いて、ゲストの志らく師匠は、マクラもそこそこに「青菜」をやった。仲入りを挟み、志奄さんの二席目は「天狗裁き」。最後に志らく師匠が再び登場し、志奄さんと並んで座った。この時間は、急遽、設けられたのか、志奄さんは講評と言っていたが、別にトライアルのようにきびしいことを言われるわけではなく、終始、優しい言葉の師匠だった。9月1日付けで、もう真打ちにはなるのだ。らく朝さんの話がどこかで出るかと思っていたが、さらっと名前は出るが、しみじみと語るような場面はなかった。20時半頃には終演。

 寄り道もせず、東横線で帰ってくる。行き帰りとも、後ろの窓ガラスにもたれて眠ろうとすると、左肩から首にかけて痛みがあり、かえってつらい姿勢になる。いつ痛めたのか不明。ここ数日、首と肩の凝りが異常で、あたまの血管が切れるような痛みが走ることがたびたび。血行の問題だろうから心配になる。

 帰宅して、タイムフリーで、月曜に放送されたニッポン放送の「ズーム」を聴いた。この番組のオープニングで、志らく師匠はらく朝さんの話を長めにしていた。この番組を聴きながら少し眠る。深夜に目覚め、録画していた「あちこちオードリー」を観た。ゲストは、ぺこぱと高橋ひかる。高橋ひかるというひとを知らなかったが、売れているのか。テレビを観ながら本の登録をするが、からだが痛くて、座っている姿勢がきつい。深夜3時過ぎに眠る。

2021年5月18日火曜日

5月18日火曜日/「愛のコリーダ」

◇ テレビ・ラジオ

 朝、録画していた昨夜の「しゃべくり007」を観ると、南野陽子と霜降り明星のせいやがゲストで、あんまりぴんとこないが、若者のあいだで、80年代アイドルがブームだという。ブームというほどのブームだろうか。ほかにもいくつかテレビ番組を観るが、疲れがとれず、腰が痛くて、起きあがっているのがつらい。部屋がだんだん蒸し暑くなってきた。タイムフリーで、昨日月曜の「ナイツ ザ・ラジオショー」を聴く。ゲストはエハラマサヒロ。伊集院光のものまねを初めて聴いた。

 「ミュージックステーション」で観た新曲がよかったので、Spotify で平井堅の新アルバムを聴いた。「あなたになりたかった」というアルバムだが、アコースティックな曲とダンサブルな曲が混じっていて、自分の興味では、ダンサブルの曲のほうだけが好きだった。平井堅は無機質な曲のほうがどうも面白い。





 午後から都内に。平井まで行くことになり、平井といえば平井の本棚だが、寄ってみると、緊急事態宣言のために休業との貼り紙があった。駅の南側に出て、なか卯で昼食。豚テキ丼を食べた。平井にくることもめったにないが、ほかに寄るところもなく、総武線で秋葉原に出て、京浜東北線に乗り換え、品川からは京浜急行に乗り、一気に日ノ出町まで移動する。イセザキモールのブックオフに寄り、8冊買う。有隣堂にも寄り、それからベローチェに入り、ひと休み。アイスコーヒーとアンパンを食べた。少し眠り、読書をする。



◇ 映画

 小雨になり、半袖では寒い。イセザキモールを黄金町方面に歩き、シネマジャック&ベティまで、「愛のコリーダ」の4K修復版を観に行った。入り口のタイムテーブルがなぜか「戦場のメリークリスマス」になっていて、チラシ入れに置いてあるタイムテーブルを確認してしまったが、チケット売り場のタイムテーブルはちゃんと「愛のコリーダ」になっていた。19時ちょうどの回、レイトショー、1500円。指定席、2列目真ん中の席をとったが、その列の両側には若い女性が座った。「愛のコリーダ」は今まで観たことがなく、初めてだったが、この上映ではぼかしは入っていた。いや、ぼかしがないバージョンがあるのかはよく知らないけど。しかし、今の時代に、ましてや四十代半ばで初めて観ても、この映画の性描写に衝撃を受けるということもないが、そのぶん、映画の美的魅力にも純粋に意識が向く。映画全体を通して、三味線の音が鳴っている。三味線を弾く芸者を演じていたなかには本職もいるのだろうかとか、幇間の登場も気になるところだった。後ろの席の男がやたらとくすくす笑い声を出していてうるさく、ユーモアを含んでいることは間違いないが、なにをそんなに声を出して笑うことがあるのかと思うが、しかし、もしかすると、公開当時はもっと笑いが起きたのだろうかと想像もした。誰か指摘しているひとがいるかはわからないが、この時代の藤竜也の演技をほかには知らないものの、この映画だけを観ると、のちのたけしの演技は「愛のコリーダ」の藤竜也を模倣していた可能性はないだろうかと思えてならなかった。

 小雨降るなか、西横浜駅まで歩く。帰りの電車内で、「愛のコリーダ」のウィキペディアを見てみたら、定を演じた松田暎子も、妻の役の女優も、すでに故人だった。夜遅く帰宅し、録画していた「さんま御殿」を観た。ツイッターから、田村正和の訃報に驚く。77歳。深夜1時から「爆笑問題カーボーイ」を聴きながら眠る。

ブログ アーカイブ

8月21日土曜日/横浜のあちらこちらで

◇ 伊勢佐木町  昨日は、昼間は暑かったが、夜中は涼しくなり、今朝も涼しい。朝から黄金町まで行く用があり、それがすぐに終わり、伊勢佐木町のマクドナルドに入り、アイスコーヒーとエッグチーズバーガーを食べた。しばらく読書をして、午後になってから、雲雀洞に寄った。3月以来、ひさしぶり...