2024年3月8日金曜日

3月8日金曜日/たけしの喪失感

◇ テレビ・ラジオ

 昨夜は寒さでよく眠れず、何度も目が覚めた。録画していたテレビ番組をいくつか。今朝の「ブギウギ」では、スズ子の父、柳葉敏郎が亡くなった。じつの母である中越典子と再会し、愛子ちゃんから見れば祖母なのだが、ここの年齢のバランスに奇妙だ。いっぽうでは木野花がいるだけに、木野花の役はいったい何歳なんだろう。

 なかなか観る時間が作れずにいた、先々週の金曜に放送された「徹子の部屋」の特番をようやく観る。テレビ朝日開局65周年記念番組。「徹子の部屋」は 49年目突入という特番だ。最初のゲストには芦田愛菜が登場する。この特番は公開収録なのか、観覧客の反応する声が入っている。画面にはごちゃごちゃと文字が入り、普段の「徹子の部屋」よりも視覚的にうるさい。2011年放送、6歳で初出演したときの映像が流れ、これはリアルタイムでも観た記憶があるが、6歳の愛菜ちゃんのかわいさに涙が出てくる。「徹子の部屋」には悠久のときが流れている。ふたり目のゲストはマツコ・デラックス。かつて、この番組の特番では大谷翔平とも共演していたのか。マツコと一緒に、名女優名場面集を観るコーナーもあり、池上季実子、いしだあゆみ、夏目雅子、大原麗子、加賀まりこ、松坂慶子、風吹ジュンの過去の出演回の映像が流れた。さらに、新たに発見されたという越路吹雪の映像も流れる。越路吹雪の遺品のなかから本人が録画していたものが見つかったというその映像は、1976年放送、越路吹雪は 52歳。「フラッシュクイズ」のコーナーでは、関根勤が越路吹雪のものまねをやってみせていた。3人目のゲストは藤井聡太。野間四賞の授賞式のスピーチで直接オファーをしたそうで、野間出版文化賞というのをよく知らなかったが、ホームページには「出版にまつわるすぐれた表現活動を行った個人・団体の中から選びます。」と書いてある。去年の受賞者が、芦田愛菜、藤井聡太、黒柳徹子という3人だったんだ。

 昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」をつけておく。ラジオのニュースによると、今朝は雪が降っていたのか。積もるほどの雪だったようだが、ぜんぜん知らなかった。

 午後から都内に。もっと早く出るつもりでいたのに、ずいぶん遅くなってしまった。電車に乗る前にスレッズを見ていて、鳥山明の訃報にびっくりする。正午には公表されていたのか。急性硬膜下血腫。68歳ということだが、年齢のイメージもなにもないひとだった。同世代のマンガ家といえば誰になるのかも、ぱっと浮かばない。

◇ 渋谷

 渋谷に出て、まずは遅めの昼食。新南口の富士そばに入り、カツ丼を食べた。580円。帰りは夜遅くなる。帰りの電車内で、タイムフリーで、先週金曜の「伊集院光のタネ」を聴いた。パートナーはつぶやきシロー。テーマはファミコン。

◇ テレビ・雑誌

 深夜に帰宅し、録画していた「日本アカデミー賞授賞式」を観る。結果を知らずに観たかったから、SNSも開かずに帰ってきた。ナビゲーターは今年も若林正恭と水卜麻美。会場の司会は羽鳥慎一と岸井ゆきのが務める。助演男優賞が並ぶ場面では、司会をしながら呼吸ができなくなってしまう岸井ゆきのを大泉洋がフォローしていた。加瀬亮が「首」からはただひとりノミネートされていたが、撮影現場の様子を少しだけでもここで聴けるのが嬉しい。最優秀助演男優賞は「月」の磯村勇斗。最優秀助演女優賞には「ゴジラ-1.0」の安藤サクラが選ばれた。安藤サクラは昨年の受賞者でもあり、自身がプレゼンターとなり、自分の名を発表した。最優秀主演男優賞は「PERFECT DAYS」の役所広司。優秀監督賞はそれぞれのインタビューもなく、最優秀賞があっさりと発表され、出席していないヴィム・ヴェンダースが受賞し、役所広司が代理でスピーチした。主演女優賞では、安藤サクラと浜辺美波は助演賞とのダブル受賞になった。浜辺美波はゴジラと仮面ライダーで受賞なのだね。最優秀主演女優賞には「怪物」の安藤サクラが選ばれ、最優秀助演女優賞とダブルで受賞する快挙となった。その他、各賞はダイジェストで紹介される。会長功労賞の受賞者のひとり、小林旭が出席し、スピーチもしていたのにはちょっとぞくぞくさせられる。小林旭は今の受賞者たちをどう見ていただろう。最後に最優秀作品賞が発表、「ゴジラ-1.0」が選ばれた。

 深夜にSNSを開き、今度はTARAKOの訃報を知った。63歳。楽天マガジンで雑誌のチェックをすると、「週刊ポスト」のやくみつるの連載では、4コママンガの1本は高橋春男を、もう1本はエスパー伊東と南部虎弾をネタにして追悼していた。たけしの連載は、まずは大谷翔平の結婚について語る。「今回の報道でガックリきた人は多い気がするぜっての。実はかくいうオイラも今回のニュースを聞いて結構ショックを受けたんだよ(笑)。これまで毎朝のように大谷の試合を見てきたからかな。アイドルの追っかけじゃないけど、誰か特定の人を選んだんだと思うと、どうも〝喪失感〟があってさ。」なんと、たけしが大谷の結婚に喪失感を感じているとは驚いた。大谷について語ったあとには、「ブラタモリ」が終了するタモリに対する感慨を語っている。「まァ、気持ちはちょっとわかるよ。オイラも最近はヘロヘロだからね。タモリはオイラよりも年上だから、なおのことそうなんじゃねェかな。」「ただ、オイラとタモリは芸人としての成り立ちというか、世に出てくるまでの流れがまるで違う。(略)目の前の客にウケなくて辛い思いをしたことはないんじゃない? そう考えると、オイラのほうが随分と泥臭い経験をさせられたもんだよ(笑)。ただ、泥臭い思いをしてやっと世に出たという自負はあったし、芸人というより文化人に近いポジションだったタモリに対して、お笑いでは負けていないという気持ちがあった。もう随分と昔のことだけどね。」