◇ 虎ノ門ヒルズ
今日は朝から都内に。虎ノ門ヒルズの近くで解散。駅名にまでなっているが、どれがその虎ノ門ヒルズなのかよくわかっていなかった。敷地内の、庭というか遊歩道みたいなところを通ってみても、ひっそりしていて、ここが本当に虎ノ門ヒルズなのかという気持ちになる。周辺ではまだ工事をやっていて、さらにまたにょきにょきとなにかが建ちそうな気配だ。
虎ノ門駅の近くまで歩き、ベローチェでひと休みしてから、銀座線で渋谷に。まんだらけに寄っていく。兆楽の前の交番が防塵幕で覆われていた。この交番が鈴木エドワードの作であることは、ずいぶん前に「誰でもピカソ」で知った。
◇ 今日の読書
横浜まで戻り、マクドナルドで読書をしてから帰った。
半藤一利・阿川佐和子「昭和の男」を読み終える。半藤一利の訃報があったところに、昨日、ブックオフで見つけて、買ってすぐに読み始めていた。2017年刊。半藤一利と阿川佐和子が対談で、それぞれ4人ずつ選んだ「昭和の男」について語っていく。半藤選は、鈴木貫太郎、今村均、松本清張、半藤末松。阿川選は、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ、植木等、小倉昌男、阿川弘之。それぞれの父親も入っている。昭和史の勉強をする入り口にもなる本だが、このふたりならば、作家の話が特に面白い。
松本清張はあの時代の作家としては、戦争の傷がなにもないのだという。あの時代の作家はだいたい戦争の傷を負っているものだが、松本清張は「我に関せず」なのだと。「あの馬鹿げた戦争に加担なんかした覚えはない」という態度。あるいは、書いていて終わりが見えてくると飽きてしまうという。小説をちゃっちゃと終わらせてしまうのが松本清張スタイルのようになっている。終わらせることよりも、つぎの仕事に関心が移ってしまう作家だった。だからこそ、戦争の傷はどうでもいいということになるのか。