2021年3月10日水曜日

3月10日水曜日/蔵前





◇ 蔵前

 朝から都内に。昼食は蔵前になり、すき家でビビンバ牛丼を食べた。隅田川テラスのベンチで、ひと休みする。今日は春のような暖かさ。周辺を歩いてみて、浅草、両国との距離感が初めてつかめた。蔵前駅の地下鉄の出口を出てすぐのところに、御蔵前書房という古本屋がある。写真では見たことがあったが、とんでもなく年季の入った店だ。棚が傾いてしまっていて、店の奥に入っていっていいものか。というよりも、店全体が傾いている。外からは店の奥は見えず、会計をする際はこの奥に入っていくのだろうが、まるで洞窟にでも入っていくような探検家の気分がする。手前のほうの棚を眺めると、あまり手入れがされないまま、長らく売れ残っていそうな本が多く、そのなかにもこれはと思う本はあるが、さすがに安くはない。なにか買うものがあればと思ったが、なにも買わなかった。

◇ 読書

 夕方には横浜駅まで戻り、ムービルのモスバーガーに入る。テリヤキチキンバーガーを食べ、コーヒーを飲み、読書をしてから帰る。

 野坂昭如「俺の遺言 幻の「週刊文春」世紀末コラム」を読み終えた。2016年刊、文春文庫。「週刊文春」連載コラムのなかから、単行本化されていない1995年以降のものを厳選した文庫オリジナルで、1999年の最終回まで掲載されているから、まさに世紀末コラムだ。編者は坪内祐三。坪内も連載していた「週刊文春」のバックナンバーを整理しているうちに、野坂のその時代の時評が衰えていなかったことを発見する、その過程が解説に書かれている。こんな本は、坪内祐三でなければ編まれない。野坂昭如は2015年に亡くなり、坪内祐三は2020年に亡くなった。

 夜に帰宅し、もう少し読書をする。奇しくも、コラムの名手をもう一冊、小林信彦「コラムは笑う」を読み終えた。1992年、ちくま文庫。こちらは1983年から1988年に「キネマ旬報」に連載されたコラム。編集部の要望により、映画以外の批評にも触れる〈エンタテインメント評判記〉というかたちをとったそうで、この時代に少年だったものとしては、テレビの話が特に面白い。具体的には、とんねるずやたけしについての評価が。あるいは、たけしに「理解不能な中傷」をされたという一件(P204)はこれを読むまで知らなかったし、また、談志師匠が「週刊サンケイ」に連載していた映画評に強い共感を示している(P378)ところには感慨も湧いた。ほかにも、高田文夫の落語、円丈の「御乱心」、「ゆきゆきて、神軍」などなど、楽しく読んだ。

(★目次では見つけられない箇所だけ、ページを記しておきます。自分で探しなおすときのために。)

 

2021年3月9日火曜日

3月9日火曜日/ひっくり返らないようにする




◇ 池袋

 朝から浮間舟渡まで出る用があり、めったに乗らない埼京線に乗った。帰りに池袋に寄る。サンシャイン通り周辺をうろつき、牛焼ジョニーという店で牛焼を食べた。池袋の飲食店には疎く、決められないときはこの店になる。それからブックオフに。今日はなかなかいいものが買えた。文芸書の棚にビームせどりがいて、カゴには思いがけない本が入っている。横で検索してみると、たしかに値段が高い。この知識はなく、ビームせどりに教わることになった。

 東池袋のベローチェに入り、2時間ほど読書をしていく。昨日、ひっくり返るようなことがあったので、先に少し眠った。今日はきちんと背もたれのあるソファーの席を選び、あたまを後ろの壁に寄りかからせる。あたまを固定してあれば、ひっくり返りはしない。ただ眠っていると店員に注意されそうだが、耳にイヤホンをつけて眠ってしまう。まあ、いつもだいたいそうしているのだが、昨日は油断していた。

 高山羽根子「居た場所」を読み終えた。高山羽根子を2冊続けて読んだが、芥川賞候補作という帯がついていたこの作品にも惹かれず。円城塔もわからないが、SF界で評価の高い作家はどうも相性が悪いのか、大変なSFオンチなのではという気もしてきた。

 東池袋駅から有楽町線、池袋で副都心線に乗り換え、東横線で帰ってきた。夜遅い帰宅になり、ラジオを聴きながら眠った。

2021年3月8日月曜日

3月8日月曜日/ひっくり返る

◇ 日常

 朝9時半頃に目覚め、録画してある「グッとラック!」を追っかけ再生で観る。トップの話題は緊急事態宣言延長について。昼からはラジオを聴くつもりだったが、今日は「ビバリー昼ズ」はお休み。SDGsの特番をやっていた。13時からはナイツの「ザ・ラジオショー」を。平野ノラの育休が続いていて、月曜のパートナーは、今月は三四郎が交互に出演している。今日は小宮がパートナー。ゲストは横澤夏子。ラジオを聴きながら、梱包作業をする。15時前に、いったん近所の郵便ポストまで出る。録画してあった、尾崎世界観の「情熱大陸」も観た。

 夕方、ヤマトの営業所まで。昼には小雨が降っていたが、もう止んでいた。今日はこれだけで引き返し、駅前のドトールで読書をするが、読書をしながら居眠りし、本を床に落としてしまった。拾いあげて、読書を続けていると、今度は自分が床にひっくり返る。すぐに起きあがり、椅子に座りなおしたが、あたまに衝撃がある。あたまを打ったのか、どこを打ったのかもわからなかった。今日は寝不足という感覚もなかったのに、なぜひっくり返るほど眠ってしまったのか。似たようなことはだいぶ前にもあって、ベローチェで椅子から転げ落ちたことがあったが、それ以来、ずいぶん注意はするようになっていた。からだに歪みがあるのではと思う。そのベローチェには恥ずかしくて行かなくなってしまったが、この駅前のドトールに行けなくなるとすると不便になる。当然、読書はあまりはかどらない。2時間ほど滞在し、ロピアで買いものしてから帰る。帰宅したときには夜で、Spotify で音楽を聴きながら、早々と眠ってしまった。

 Chooning になにか投稿しようと探していたら、桐島かれん「ディスコ桐島」というアルバムを見つけた。これがどうやら近田春夫プロデュース。初めて知った。深夜に目覚め、テレビを観ながら、楽天マガジンで雑誌のチェックをする。震災関連の特集が多く、「サンデー毎日」にはサンドウィッチマンのインタビューが載っていた。メールをチェックすると、向井さんのメルマガ「早稲田古本村通信」が届いていた。3月2日の日記には自分の名前が出てきた。

2021年3月7日日曜日

3月7日日曜日/「R-1グランプリ2021」

◇ ラジオ

 朝7時前にいったん目覚め、ラジオをつける。「志の輔ラジオ 落語DEデート」を聴き始め、すぐにまたうとうとしてしまったが、ゲストは内田也哉子だと声でわかった。もう少し眠りなおし、今朝の「サンジャポ」を録画で観て、午後はまたラジオをつける。「爆笑問題の日曜サンデー」のゲストが優木まおみだった。優木まおみという名をひさしぶりに聴いたが、生島ヒロシの事務所なのだという。このあたりの内情はよくわからないが、来週のゲストは池畑慎之介で、このひともまた生島ヒロシの事務所だという。

 夕方、ヤマトの営業所まで。二俣川に出て、ドン・キホーテのサイゼリヤに入り、2時間ほど読書をしてから帰ってきた。サイゼリヤは混雑していた。

◇ テレビ

 夜に帰宅し、録画しておいた「R-1グランプリ」を放送直後に観た。今回から完全リニューアルとなり、かなり楽しみにしていた。司会は霜降り明星と広瀬アリス。テーマ曲を Creepy Nuts が手がける。演出面はかなり「M-1」に近づけたような印象で始まった。審査員は、陣内智則、友近、ホリ、古坂大魔王、野田クリスタル、川島明、ハリウッドザコシショウ。出場資格が芸歴10年以内になり、それに合わせてか、審査員もだいぶ若返り、歴代優勝者も混じるようになった。復活ステージ、暫定ルームのレポーターに、こがけん、おいでやす小田をそれぞれ配置したのもいい人事だったが、RGと浅越ゴエの裏実況が紹介されたあたりから関西の臭いが強くなる。そしていよいよ本戦。出演順に、マツモトクラブ、ZAZY、土屋、森本サイダー、吉住、寺田寛明、かが屋賀屋、kento fukaya、高田ぽる子、ゆりやんレトリィバァ。リニューアルはされたが、始まってみるとやっぱり今までの「R-1」とまるで変わらなくなった。20年近い歴史のなかで堆積してきた澱のようなものがある。こういうメンバーを決勝に残すというのは、予選はなにもリニューアルしていないのかもしれない。大きく分けて、ひとりコントとフリップネタのみ。フリップネタというのはそもそも、90年代から増えていった形式だと思うが、作家的な作業に留まり、演じる部分がおろそかになっているものがとても多い。これがなぜプロの芸として認められているのかと未だに思う。芸の力量を発揮できるものは、真っ向勝負のひとりコントだろうが、しかし、制限時間の問題もあって、ドラマを展開させられない。じっくり演じると、笑いが少ないという印象にもなる。吉住には期待していたが、審査員の点数はどうも伸びない。その点、かが屋賀屋はこの制限時間のなかで見事なコントをやりきっていて、いちばん面白かった。演技者として、たしかな力量を改めて認識した。高田ぽる子は初めて観たが、このひとだけはひとりコントとフリップネタの合わせ技で、ほかにもいろいろな要素を混ぜている。声の出しかた、所作など、細かいところにも意識が行き届いていて面白かったが、審査員の好みは割れたようで、やっぱり点数が伸びない。最高点をつけた審査員もいれば、最低点をつけた審査員もいる。「R-1」は長らくブロック式の対戦であり、投票制の審査だったが、今年はルールも「M-1」に近づけたかたちになり、得点制の審査になったことも大きな変化だったが、謎の点数もかなり多かった。審査員のコメントの時間もあまりなかったため、謎は余計に深まる。「M-1」と違うのはツイッター投票がある点で、投票数により、5点、3点、1点という3段階の点数が加算されるが、審査員の得点は100点満点であり、比重としては小さい。これはあってもなくてもいいと思った。ファイナルステージには、かが屋賀屋、ゆりやん、ZAZYが残り、ゆりやんが優勝した。ZAZYの失敗がなくとも、順当だろうと思う。優勝が決まった瞬間、泣くいていると見せかけて、顔を隠している手をどけると変な顔をしているというお決まりのネタをやろうとしたが、カメラマンがそれを知らない。本当に泣いているような空気になったが、実際、本当に泣いていたような気もした。番組は最後にまた、ゆりやんの1本目のネタをまるまる再放送して終わった。

 ほかにも録画した番組をいくつか観る。「笑点」ではサンドウィッチマンが漫才をやっていて、ようやくまともな演芸を観た気になった。「ガキの使い」には板尾創路がひさしぶりに登場した。キャンプ中のメンバーのところに、板尾がギャガー犬というものを連れて現れるという企画だが、これも「R-1」と通底するものがある。島田珠代にいよいよ波がきているのか。昨夜の「ゴッドタン」の「腐り芸人オンラインセラピー」も面白かった。

2021年3月6日土曜日

3月6日土曜日/アプリを気にする

◇ テレビ

 土曜の午前中はいつも、「ナイツのちゃきちゃき大放送」を聴きながら過ごすことになるが、今朝はその前に、録画しておいた「サワコの朝」を観た。こちらのゲストもナイツだった。ゲストの思い出の音楽を訊くコーナーでは、津島昭希「浪花節だよこの俺は」と、吉幾三「俺ら東京さいぐだ」を紹介していた。このコーナーを笑いに使う例は初めて観た。

◇ 鶴ヶ峰

 午後、ヤマトの営業所まで。そのあとはだいたい二俣川に寄るが、今日はそのまま、鶴ヶ峰まで歩くことに。スマホに入れてあるコカ・コーラのアプリが万歩計になっていて、一週間で49000歩になると、スタンプがひとつつく。今週は歩数が少なく、今日は時間があるので歩いてしまおうと思った。歩数が少ないのは、アプリの不具合で万歩計が作動していなかった可能性もあるが。それにしても暖かく、歩くと少し暑くなった。花粉で目もかゆくなる。うちを出て、1時間ほどで鶴ヶ峰のブックオフに到着した。ブックオフがあるから目的地にしたわけだが、せっかく歩いてきたわりにはたいした収穫もなく、普段はあまり見ない雑誌の棚もじっくり見て、粘ってはみたが、なにも見つからない。500円ほどの買いものをするが、会計前、ブックオフのアプリがネットの接続が悪くて起動しない。いったん、データを消去してみるが、今度はパスワードがわからなくてログインできなくなった。わずか5円のポイントのためにじたばたするのも阿呆らしい。財布のなかにはまだ、アプリの前に使っていたポイントカードもあり、めんどうだからこっちに貯めてもらったが、いつ使うかわからないポイントを貯めてなんになるのだろう。


 鶴ヶ峰駅の近くまで戻ってくると、しばらくこない間に、ゆで太郎がなくなっていてショックを受ける。コロナの影響かとどうしても思ってしまう。ミスタードーナツに入り、ひと休み。どういうわけか、学生みたいな若者たちが多く、やたら混んでいた。2時間ほど、読書をしていく。高山羽根子「オブジェクタム」を読み終えたが、よくわからなかった。遠野遥と同時に芥川賞を受賞した高山羽根子だが、これは受賞作よりも以前に出た本だ。帯には評論家4名の賛辞のコメントが並んでいて、悩まされる。高山羽根子はもう一冊買ってあるので、感想は保留に。

 帰りは電車にしようかと思っていたが、ブックオフであまりいい本が買えなかったので、帰りも歩くことにする。スマホでラジオを聴きながら歩いていれば、なにも苦ではない。夜はやや寒くなる。クリエイトで買いものしてから、21時頃に帰宅する。

◇ 音楽版SNS

 数日前にFC2からのメールで知った Chooning というアプリをインストールしてみた。FC2が出資しているようで、Spotify と連携して使う音楽版SNSみたいなもののようだが、どんなもんだろうか、ちょっと初めてみようと思った。初投稿はクレージーキャッツ&ユーミンの「Still Crazy For You」にした。その曲を探しているときに、植木等のアルバムがずいぶん配信されていることに初めて気がついた。大瀧詠一ももうすぐサブスク解禁だそうだが、「植木等的音楽」がすでに聴けるようになっている。これはCDをもっていないのだ。ほかにやることもあったのだが、深夜まで音楽を聴き漁るはめになった。

(★ Chooning は1ヶ月も経たないうちに飽きてしまい、もうやめました。)

2021年3月5日金曜日

3月5日金曜日/雨の神保町


◇ 神保町

 午後から都内に出る用があり、帰りに神保町に寄る。しかし、せっかく神保町に寄ることができたのに、雨降りになり、あまり歩きまわれなかった。歩きまわれない神保町くらいつまらないものはない。 すずらん通り、ダイソーの地下の食堂みさち屋という店に入り、から揚げ定食を食べた。マクドナルドに入り、ホットコーヒー1杯で、1時間ほど読書していく。神保町から半蔵門線、渋谷に出て、東横線で帰る。東横線はとても混んでいて、菊名まで座れなかった。

 夜に帰宅。録画してあった「ミュージックステーション」で、Awesome City Club を観た。Spotify のポッドキャストで、昨日の「大竹まことゴールデンラジオ!」を聴くと、小説家の桜木紫乃がゲストだった。3日前のオープニングでもしゃべっていた、大竹まことのエピソードをもとにした小説が面白そうだ。大竹が師匠と呼ぶ人物に興味がある。

2021年3月4日木曜日

3月4日木曜日/ペンがない

◇ 紛失

 昨日、西友で買ったはずの水性ペンがカバンのなかに見当たらず、がっかりしてしまった。ティッシュの5箱セットも一緒に買い、それがカバンのなかに入らないかがんばったが、結局、ティッシュの箱だけはカバンに入れずにぶらさげて帰ってきた。どうもそのときが怪しい。西友のベンチでそれをやっていたが、カバンのなかに入れたものを、いったん外に出した記憶がある。ティッシュの箱みたいなかさばるものをカバンに入れようとする考えが過ちのもとなのだが、先月買ったばかりのカバンであり、ちょっと挑戦してみたくなったのだ。水性ペンならば、落っことしても音もしない。別に高価なものではないから、あきらめようと思えばあきらめはつくが、それにしても無駄なことばかりしている。

◇ 日常

 朝、遅めに目覚めて、録画している「グッとラック!」を追っかけ再生で観る。昼からはラジオをつける。「ビバリー昼ズ」を聴きながら、楽天マガジンで雑誌のチェックをした。「週刊文春」の「新・家の履歴書」に錦鯉の長谷川雅紀が登場していた。取材構成は岸川真だった。「文春」では、草笛光子の新連載も始まっていた。夕方、駅前まで外出して、ドトールで2時間ほど読書して帰ってきた。

◇ 映画

 深夜、アマゾンプライムで映画を1本。エドガー・ライト製作総指揮の「アタック・ザ・ブロック」を観た。B級映画として好作なのに、アマゾンの点の低いレビューを目にしてしまい、また腹立たしくなった。

2021年3月3日水曜日

3月3日水曜日/文体



◇ 読書

 午後、ヤマトの営業所まで。二俣川に出て、くまざわ書店に寄り、イタリアントマトで2時間ほど読書してから帰ってくる。昼食は吉野家で牛焼肉定食を食べた。

 遠野遥「破局」を読んだ。ひとつ前の芥川賞受賞作。予備知識なしに読み始めたが、お笑いサークルが出てくる話だった。いや、お笑いサークルが出てくるとわかる前から、文体がすでに可笑しかった。お笑いが好きなのだろうか。夏目漱石を手本にしたというのをなにかで目にしたことがあったが、笑いの感覚が文体に備わっている。この一作で、遠野遥のファンになった。

◇ 映画

 夜、アマゾンプライムで映画を1本。レイチェル・ブロズナハン主演の「アイム・ユア・ウーマン」を。「マーベラス・ミセス・メイゼル」と「さよなら2020年」に出ていたレイチェル・ブロズナハンが気になり、検索して見つけた映画で、予備知識なし、特に期待もせずに観始めたら、これがとても面白い。このタイトルではどんな映画かはまったくわからない。この映画も語り口に惹き込まれる。いい文体が備わっている映画だと思った。気持ちよく観終わって、アマゾンのレビューを見てみたら、星ひとつつけている馬鹿なレビューを目にしてむかむかしてしまった。映画で重視すべきは文体であり、文体がわからないのは映画オンチである。ジュリア・ハートというまだ三十代の女性監督。気にしておきたい。

2021年3月2日火曜日

3月2日火曜日/雨の西早稲田




◇ 高田馬場

 朝から都内に。雨降りで、風も強く、こんなひどい天候だとわかっていたら、都内に出る用なんて作りたくはなかった。高田馬場で昼食になり、通りに出ていたランチの看板を見て、地下鉄の出口と直結しているビルの地下にあった串鐡というお店に決める。キジ丼、六百円。

 せっかく高田馬場にいるので、古書現世に寄っておきたくなった。向井さんがメルマガを再開していて、近くに行くことがあったら寄りたいとはなんとなく思っていたが、思いがけず、その機会がすぐにできた。風雨のなか、ひさしぶりに高田馬場から歩いてみると、けっこうな距離があるものだ。軒先に入り、傘をたたんでから店内に入っていくと、店内には向井さんひとりだけ。 去年の1月のみちくさ市以来、お会いするのは1年以上ぶりになり、雑談する話題も多く、1時間近く長居してしまった。失礼する前に店内を見させてもらい、「筒井康隆「断筆」めぐる大論争」を買っていく。500円のところを 300円に負けてもらった。


 近くのベローチェでひと休みしてから、高田馬場駅のほうまでわざわざ戻り、ブックオフに寄っていく。電気グルーヴ「俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ」を、安い値段でひさしぶりに入手した。ベローチェからだったら西早稲田駅から副都心線で帰ったほうが、風雨のなかを歩かなくて済んだのだが、結果的には高田馬場まで戻った甲斐があった。山手線で渋谷に出て、東横線で帰る。

◇ テレビ

 夜、録画してあった今朝の「グッとラック!」を観る。おいでやす小田がゲストコメンテーターに再登場。ミャンマーの軍事クーデターを扱い、望月優大の解説がとてもよかったのだが、志らく師匠が最後においでやす小田にコメントをふったのは余計だった。追い込まれるおいでやすがすべて面白いというそれまでの流れがあったからだが、ここで扱われた話題はきわめてシリアスなものである。おいでやすは少し言葉に詰まり、「勘弁してください」と苦笑しつつ、「ほんまにこころが痛いというか、今、この一連の流れを見て、SNSで批判してたひとはどう思うんですかね。ほんまに恥ずかしいことやと思います。」と真摯にコメントをした。この不器用さにはむしろ好感をもった。

 Spotify のポッドキャストで今日の「大竹まことゴールデンラジオ!」のオープニングを聴いた。ツイッターを見ると過去のツイートが引用リツイートされていて、大竹まことが「私の本当の師匠」と本に書いていた山本修平についてしゃべっていると教わった。扉野良人という、このかたはライターだろうか。検索で発見したのだろうが、こんなことをツイートする人間は自分のほかにはいなかったのだ。

2021年3月1日月曜日

3月1日月曜日/地蔵中毒の新境地


◇ 昼食

 午後から外出。ヤマトの営業所に寄ってから横浜に。今日も西口五番街でランチにする。15時前、ランチメニューが終わる時間ぎりぎりだった。とり一というお店で、つくね丼を食べる。

 横浜から東横線で渋谷に。まんだらけに寄り、階段の百均から4冊買う。古書サンエーにも寄るが、こちらではなにも買わなかった。井の頭線で下北沢に出て、下北沢でも古本屋をまわる。北側に出て、古書明日から寄ろうとしたが、定休日で出鼻をくじかれる。南側にまわり、ほん吉、DORAMAと寄っていくが、なにも買わなかった。マクドナルドでひと休み。隣席の男ふたりの片方が演劇論を語っていた。滞在時間、1時間半ほど。時間を失敗して、ビビビには寄りそこねてしまった。



◇ 演劇

 ザ・スズナリで、劇団「地蔵中毒」の公演「宴たけなわ天高く円越える孫世代」を観る。公演タイトルは毎度どうでもいいような劇団だが、立川がじらさんを知っていたことから、この劇団の公演はかなり早い段階から追いかけていて、順調に評判が高まっているようで、ついにスズナリに進出となった。この回が千秋楽。客席に座ると、昇り調子の劇団特有の熱気があり、年齢層も若く、初めてのお客が多いような感じがした。18時半開演。なんと今回は、がじらさんの前説から始まった。前説といっても、ギャグをびっしりと詰め込んだ、台本を作ってある前説である。これにまず面白くてびっくりさせられる。そこから滑らかに芝居に入っていく、この導入が地蔵中毒史上いちばん鮮やかで、観ていて興奮した。今までの公演よりも格段に洗練されていると思った。その後も、笑いが起こるべきところでは確実に笑いが起こり、完璧だとすら思って観ていたが、しかし、さすがに最後までは持続しなかった。気を抜くと、笑いがどうもルーズになっていく傾向があり、それが地蔵中毒らしさとも思えてしまう。ギャグだけを推進力にすることがそもそも難しい。だが、ルーズな笑いだけでしぼんでいくこともなく、それには、はえぎわの町田水城の客演も大きかったのではないだろうか。常連俳優では、かませけんた、フルサワミオのふたりが毎度面白い。hocoten も欠かせない女優である。俳優陣のエネルギーが充満している劇団である。毎度、内容が記憶に残らないことでもおなじみの地蔵中毒だが、エンディングのあの空気感は記憶に残る。エンディングで流れていた曲はカネコアヤノだった。今回の公演はいつになく興奮させられた。明日は後夜祭があり、松尾スズキがリモート出演するという。金があれば、それも観たかった。

 下北沢から小田急線で帰ってくる。22時頃に帰宅し、テレビを少し観て、ラジオを聴きながら、深夜1時頃に眠った。

2021年2月28日日曜日

2月28日日曜日/ブックの日と横浜



◇ 昼食

 午後から外出。横浜西口で食べて行こうかと通りがかると、五番街のところにランチの看板ができていた。どうも最近にとりつけられたのでは思われる。龍王はちょくちょく利用している店だが、酒を呑まない自分にはほかの店は用がないと思っていた。ランチがあるならば、ちょっと寄ってみようかと思う。試しにまず、やはり店の前にランチの大きな看板を出していた、とん太という店に入り、チャーシュー丼を食べた。横浜駅周辺でなにか食べていこうとすると、意外に選択肢が少ないと感じていたので、こういう店が増えるのはとても嬉しい。

◇ ブックの日

 2月はブックの日はないのかと思っていたが、ブックオフのアプリを見ると、今月は28日がブックの日だという。「29」を「ブック」と読ませるのも苦しいのに、「28」で「ブック」ではいよいよ意味がわからない。ブックの日だとわかれば、まわらないわけにはいかない。早く知っていれば予定もたてたのだが、無駄に電車賃を使ってもしかたなく、横浜周辺で済まそうと思い、まずはビブレの店舗に。しかし、あまり買うものはなく、なんとか500円以上にして、クーポンを使う。1階からジーンズメイトがあるほうに出ると、ダイエーだった建物がついにとり壊されていて、景色が変貌していた。


 跨線橋をわたり、2店目は平沼に。ここも買うものがなく、ぎりぎり500円以上に。3店目、伊勢佐木町で今日は終わりにしようと思い、伊勢佐木町まで歩く。このくらいの距離は、ラジオを聴きながら歩いてしまえばすぐである。

 いったん、イセザキモールに着くが、そういえば、財布に細かい金がないことを思い出し、テンポよく買いものしたいので、関内の地下鉄の切符売り場までわざわざ行って、崩すためにパスモにチャージした。マリナード地下街を歩くのもひさしぶりのような気がした。イセザキモールに戻ってくると、角の崎陽軒に見覚えのある人物が入っていくのが目に入る。広瀬和生じゃないか。たぶんそうだと思い、出てくるのを待ち、やっぱりそうだと思う。近くで落語会があったのだろうか。

 ブックオフの前に、ドトールでひと休み。ブレンドと一緒に、抹茶デニッシュを食べた。読書を2時間ほど。太田光・山極寿一「「言葉」が暴走する時代の処世術」を読み終えた。集英社新書。2019年刊。言葉の暴走というのは気になるテーマだった。山極寿一のことはほとんど知らなかったが、学者ならではの話がやはり面白い。「2001年宇宙の旅」という映画は、骨歯角器文化という間違った学説を背景に作られているという。猿人が骨を手にして道具を使うことを覚える、それが武器となり、人間は猿人の時代から戦ってきたんだとする考えはまさにアメリカ的なものだ。狩猟採集民は攻撃性が高いという考えは1960年頃の説で、今はむしろ、平和主義者であることがわかっているという。狩猟は経済行為だが、人間同士の戦いは和解が目的なのだと。

 ブックオフは閉店まで1時間ぐらい残しておけばいいだろうという考えだったが、思いのほか、ここでは買うものがあった。じっくり物色していたら時間が足りなくなる。千円以上の買いものをする。またラジオを聴きながら横浜駅まで歩き、21時過ぎに帰宅する。買った本を登録しながら、録画しておいたテレビを観る。「サンジャポ」と「ワイドナショー」、どぶろっくが演芸コーナーに出ていた「笑点」、「モヤさま」の横浜特集。中華街の保昌のカレーが名物なのは知っていたが、たこ焼きは知らなかった。勉強になった。

2021年2月27日土曜日

2月27日土曜日/「タイタンシネマライブ」


◇ 海老名

 午後、海老名に。ホームセンターで買いものをする必要があり、駅から少し離れた島忠まで。いつもは星川のコーナンを利用しているが、今日は海老名に用があったから、海老名の周辺でホームセンターを探した。考えてみれば、海老名でも電車賃は変わらないのだ。むしろ、海老名のほうがついでの用事を作りやすいかもしれない。マクドナルドでひと休み。ホットコーヒーとヤッキー。読書をするつもりだったが、ツイッターを開くと「映画秘宝」の炎上が再燃していて、つい追いかけてしまう。ギンティ小林らによる告発。流れを把握するのに苦労する。滞在時間、1時間ほど。ツイッターを見るだけで時間がつぶれた。イオンの未来屋書店に寄り、古本の棚をざっと見ていくが、買うものはなかった。


 ビナウォークのTOHOシネマズ海老名に。2月12日の開催からこの日に延期になった「タイタンシネマライブ」だが、今回は開演時刻がいつもよりも2時間早く、17時半から始まる。だから、マクドナルドでもまるでのんびりできず、むしろ、気が急いたのか早めに到着した。土曜でもあり、この時間はロビーも混んでいる。海老名はいつも奥のスクリーンだったが、今回は手前のスクリーンだった。客席に入ると、同じ列のすぐ隣りに(ソーシャルディスタンスだから2席隣りだが)身なりの汚い太った爺さんが座っていた。まわりの席も妙に高齢に感じられたが、いったいどういう客層なのだろうか。開演前には映画「実りゆく」のDVDの宣伝が流された。

 17時半開演。出演順に、ネコニスズ、ダニエルズ、XX CLUB、シティホテル3号室、キュウ、脳みそ夫、まんじゅう大帝国、日本エレキテル連合、ウエストランド、アルコ&ピース、BOOMER&プリンプリン、爆笑問題。今回はゲストが少なく、レギュラーであるBOOMER&プリンプリンを除けば、実質上のゲストはアルコ&ピースしかいない。そこまではずっとタイタン勢が続いた。キュウからあとは活躍の目立つメンバーだが、まるで期待していなかったシティホテル3号室が珍しく面白く、態度の悪い客のコントの結末に笑った。アルコ&ピースの漫才はSNSにいる馬鹿をあげつらっていく。漫才というよりも会話劇のコントだが、攻撃性が面白い。そして、なんといっても、田中の漫才復帰が最大の注目点だったが、なにしろ、興奮させてはいけないという病状なのだから難しい。どこか抑えた感じがどうしてもする。こういう特別なときなので、エンディングトークではなにか趣向があるのかと思っていたが、まんじゅう大帝国の竹内と監督が登場し、「実りゆく」のDVDの宣伝をまたえんえんとやるのでいやになってしまった。

 20時前に終わり、かつやで食べていこうとするが、混雑していてずいぶん待たされる。イオンで買いものして、21時頃に帰宅した。録画してあった今朝の「サワコの朝」を観る。小池栄子がゲスト。この番組も3月で終わってしまう。23時からはラジオをつけ、横山剣の「HONMOKU RED HOT STREET」を聴きながら眠った。

2021年2月26日金曜日

2月26日金曜日/フワちゃん

◇ テレビ

 毎日録画している「グッとラック!」だが、今朝は市川海老蔵がスタジオに生出演した。いつもは同じテーブルに並んで着いているレギュラー陣だが、ゲストがいるため、ソーシャルディスタンスをとるので2列になって座ることになる。金曜レギュラーのフワちゃんが後列に座っていたが、観ていると、番組途中でなぜか唐突に毛布をまとい始めていた。それについてはなんの説明もなかったが、前列はテーブルがあるけれども、後列は全身が映るのである。芸能ニュースのコーナーになり、フワちゃんにコメントがふられると、その前にいきなりお詫びを始めた。これはもうすでにネットニュースになっていて、録画で放送を観る前に、先にそれを目にしていた。視聴率は低いのだろうから、わざわざ録画して観ている人間も少ないだろう。どう見てもなにかが起きそうなメンバーをそろえている番組なのに、世評というものをあてにしてはならない。

◇ 読書

 夕方からヤマトの営業所に。二俣川に出て、ドン・キホーテのサイゼリヤで2時間ほど読書をした。岸政彦「図書室」を読み始めるが、サイゼリヤでは読み終わらず、夜に帰宅し、あれこれ用を済ませたのちに、深夜に続きを読み、朝までに読み終えた。2019年刊。帯には三島賞受賞作と書いてある。後半に併録されていた書き下ろし作品は自伝的エッセイで、どちらかというと、こちらのほうを面白く読んだ。岸政彦というひとは、以前、古舘伊知郎の番組に出ているのを観たことがあって、そこでの印象がなんとなくあったが、より好印象になった。

◇ 再びテレビ

 今夜の「ネタパレ」は、蛙亭、ラランド、ヒコロヒーと、女性芸人の注目株がそろったような回だった。ラランドのサーヤは、2019年の「M-1」の敗者復活戦で初めて観たときには小柄な印象があったが、なんだかだんだん大きく見えるようになってきた。もちろん、実際に身長が大きくなるはずはなく、テレビでの映りかたの印象である。小柄な女の子が軽やかに動きまわるのが面白さになっていた漫才だったが、やけに重みを増してきたという感じがして、これは笑いに関わってくるのではと余計な心配をしたくなる。

2021年2月25日木曜日

2月25日木曜日/千歳船橋


◇ ブックオフ

 朝から都内に。千歳船橋で昼食となり、ぎょうざの満州でダブル餃子定食を食べた。せっかく千歳船橋まできたので、駅からは少し遠いが、砧サミットストアのブックオフまで足を延ばしてみるが、しかし、わざわざ遠征したわりにはまるで買うものなし。210年の棚から1冊だけ。いいものが買えればどうってことのない距離だが、無駄に歩いた気になった。

 小田急線沿線で、町田のブックオフにも寄っていく。町田店もアプリのクーポンが届いていたため、千円以上の買いものをして使おうと思うが、千円分の本を選ぶのにまたまたかなり手こずった。3階からまわり、2階、1階とまわりながら一度降りてきたが、千円に足りず、また2階に戻る。クーポンを使いたいがために2時間近くも費やすことになり、さすがに馬鹿みたいだと思った。すっかり夜になり、もうどこにも寄り道はできず、おとなしく帰ってくる。

◇ テレビ

 夜、録画していた今朝の「グッとラック!」を観る。トップニュースは菅総理長男の接待問題から。それから東京五輪の感染対策の話題があり、そのあとに、水道橋博士の炎上についての特集があった。ツイッターで博士が出ると知って楽しみにしていたのだが、スタジオではなくVTR出演だったのでちょっとがっかりした。ツイートが女性蔑視だと批判されたことについてだが、終始、笑いなく、神妙な表情で通していた。というか、編集でそうなっているのかはわからない。スタジオに出演していればこうはならないだろう。スタジオでは議論になり、志らく師匠がヒートアップするが、博士の擁護のようで、博士の考えともだいぶ違ったんじゃないだろうか。差別論としてはかなり危なっかしく、この話題を扱うのならば、望月優大氏がいる火曜日のほうが、女性率も高くてよかったのにと思った。

 続けて観た今日の「徹子の部屋」は、元フジテレビアナウンサーの須田哲夫がゲストだった。元子役だという経歴は知らず、その時代に黒柳徹子とは姉弟の役で共演していたのだという。「3時のあなた」の話も興味深く、そういえば、ワイドショーの成り立ちというのもよくわからないものだと改めて感じた。タレントがコメンテーターをやるようになったのはわりと近年の傾向だと思っていたが、それとは別に、「3時のあなた」はそもそも大女優たちが司会を務める番組だったではないか。

2021年2月24日水曜日

2月24日水曜日/クーポン



◇ 貧乏暇なし

 朝から都内に。昼食は神田のテング酒場で、ランチメニューのから揚げ定食を食べた。新日本橋駅から横須賀線、東京駅で東海道線に乗り換え、川崎に寄っていく。ブックオフのアプリのクーポンが届いていたため、モアーズの店舗に。500円のクーポンを利用するのに千円以上の買いものをする必要があり、110円、210円の棚だけで千円以上にしようとすると、手こずるときはなかなか手こずるもので、しかたなく、雑誌の棚まで見て、なんとか千円にする。近代書房もついでに覗いていくが、ここではなにも買わなかった。京浜急行で大師線の鈴木町に移動。すべての店舗からクーポンが届くのならばいいが、クーポンが届くのはかぎられたいくつかの店舗だけで、なぜかそのなかに川崎の2店舗がある。この距離ならば、電車賃を入れても損はない。めったに寄らない港町店だが、ここでもまた千円以上の本を選ぶのに難航した。店内を何度かぐるぐるまわっていると、今まで目に入っていなかった本が不思議とあるもので、講談社文庫の「マザー・グース」全4巻が110円の棚にあることに気がつく。これで千円クリア。4冊もかたまって差してあったのに、すぐには目に入らないのはどういうわけなのか。

 早く帰れるかと思っていたが、帰宅は20時を過ぎる。録画してあった今朝の「グッとラック!」と、続けて「水曜日のダウンタウン」を観た。ざっと早まわしで観ようと思いながら、男女の知名度の差を検証するクイズはけっこうしっかりと観てしまった。このコーナーの司会は麒麟川島が務めていた。最近観たなかでも、「タモリ俱楽部」の官能小説企画では川島は進行役を、「さんまのお笑い向上委員会」ではいわゆる裏まわし的な活躍。評判を追いかけるように、やけに重宝されている。

2021年2月23日火曜日

2月23日火曜日/北野武「不良」

◇ 余裕なし

 早朝に目覚め、テレビを観ようとするが億劫になる。レコーダーの録画残量を確認するのみ。この日記を書く気力もなく、書けないことがストレスになっていく。いったいなんのために書いている日記なのか。おおもとは金の余裕がぜんぜん作れないことが原因で、金の余裕がなければ時間の余裕も作れず、気力体力も残らない。しばらくぼんやりする時間が欲しくなってしまった。音楽でも聴きながらぼんやりしようとするが、しかし、そうしているだけで明日に突入するのではますます面白くない。

 午後、ラジオを聴こうとするが、「ザ・ラジオショー」は祝日の特番のためにお休み。夕方、ヤマトの営業所まで。二俣川に出て、ジョイナステラスのくまざわ書店に寄り、松本人志が表紙の「週刊朝日」を買う。金の余裕がないとか言いつつ、こういうものは買っておくのだ。いや、金の余裕がないからこそ、節約することが不愉快でならない。部屋の蛍光灯が切れてしまい、西友の2階のビックカメラにも寄り、蛍光灯も買っていく。これは買わないわけにはいかない。

 イタリアントマトで、1時間半ほど読書をしていく。まずは「週刊朝日」。創刊99周年の特集として、5名のインタビューが載っている。松本人志、黒柳徹子、美輪明宏、小沢一郎、三浦雄一郎という5名だが、この人選はよくわからない。松本以外は高齢なのが理由になるのかもしれないが、松本はかつて「週刊朝日」にコラムを連載していた。大学生のころに読んでいたその連載は、のちに「遺書」という本になり、大ベストセラーとなった。その当時の連載担当編集者によるインタビューとあれば、これは記念に買っておいてもいいと思った。週刊誌はあとで古本で買おうと思ってもなかなか難しい。インタビューはおもに当時の連載をふり返るものだったが、松本が自身のことを「サブカルチャーの人」と考えているところに興味をもつ。「そんな人がなぜずっとテレビでやってこれたんか、不思議なんです。それに対する後ろめたさみたいなものがあって」と語っている。

 北野武「不良」も読む。イタリアントマトでは読み終わらず、深夜に自部屋で続きを読み、読み終えた。この小説は「小説すばる」(2020年2月号)掲載時に一度読んでいるが、この結末にはまたぞわっとする。雑誌掲載時には自転車をふたり乗りする少年たちのイラストがあり、どうしても「キッズ・リターン」を思い浮かべるが、この単行本でもやっぱり、自転車をふたり乗りする少年たちの写真が表紙になっている。しかし、この小説にはボクシングは出てこない。ヤクザの物語なのだが、登場人物たちを徹底的に突き放している。青春の甘さはなく、語り口は乾いていて、死の扱いもあっさりとしている。北野映画のファンとしては、北野映画からは失われてしまった語り口にぞくぞくさせられる。併録作の「3-4x7月」は書き下ろしだが、これも北野映画を知るものにはたまらない。ここ数年、たけしがすさまじいペースで小説を書きまくっていることには驚かされるが、そのあいだにも事務所のごたごたがあり、映画製作に関してはあまり希望的なことは考えられなくなってきた。それを思うと、もしかすると、案外、長生きすれば、晩年は小説家として正当な評価を得るのではという気もしている。稀代のしゃべり手だった人物は、思うようにしゃべれなくなったとしても、小説で語りまくるのではないか。

  蛍光灯をとりかえたら、びっくりするほど、部屋が明るくなるものだ。古本の登録の作業をするのでも、本の汚れがよく見えるようになった。いつのころからか、自宅で読書をする習慣がなくなっているのだが、そもそもは部屋の薄暗さに問題があったのかもしれない。明るさにびっくりするくらい、この部屋はずっと薄暗かった。

2021年2月22日月曜日

2月22日月曜日/千歳烏山

◇ ツイッター

 たまにツイッターを開くと揉めごとしかない。キドカラ―大道のツイートに、水道橋博士がついに反論を始めた。町山智浩に対し、菊地成孔もまたツイートをしている。これが第4群になるが、もう一週間前のものだった。菊地成孔のツイートにはやはりおおむね首肯するが、しかし、検索してみると、驚くほどに町山派が多いようだ。菊地成孔が学歴詐称をしていたというツイートを町山がしているようだが、それを把握しようとするにはもうだいぶ時間が経ってしまっていた。把握しきれないものを追いかけ、朝から無駄にエネルギーを奪われる。



◇ 都内

 昼から都内に。東横線で渋谷に出て、まんだらけに寄り、百均から1冊だけ買っていく。古書サンエーにも寄るが、ここではなにも買わなかった。井の頭線で千歳烏山に移動。この街を訪れるのは二十年ぶりぐらいではないだろうか。駅前の区民センターに、「烏山をオウム真理教の拠点にはさせない」という垂れ幕が未だにあるのが目を引く。千歳烏山はオウムとの関わりがあるんだったかと、忘れていたことをむしろ確認したくなった。錯覚かもしれないが、この垂れ幕を初めて目にした気がしない。二十年ぶりぐらいだとしたら、まさに騒動の真っただ中か、さほど年月が経っていないころだろうと思うが、はっきりとした記憶がない。そのころ、千歳烏山なんかにいったいなんの用があって訪れるだろう。

 池袋で夜になるが、食事をしそびれてしまっていた。飲食店はどこも閉まっている。サンシャインシティの近くの西友でパンを買い、裏の公園で食べようとするが、公園のベンチは同じようなひとで埋まっていた。

 東池袋駅から有楽町線で池袋に出て、東横線直通の副都心線で帰ってくる。

2021年2月21日日曜日

2月21日日曜日/ヤンキー論


◇ 貧乏暇なし

 朝から都内に。天王洲アイルから移動し、御成門で昼食となったが、まわりに飲食店があまりない。ほかに選択肢がなく、ココイチでチキンにこみカレーを食べた。今日は暖かい。ブックオフのアプリのクーポンがあるため、帰りに大森に寄る。大森には先週もきていたのに、そのときにクーポンを使えば手間がなかった。ベローチェでひと休みしてから西友のブックオフに寄るが、先週に寄ったばかりのわりには、今日はけっこう買うものがあった。500円のクーポンを使うのに、最初の画面に利用条件が書かれていなかったのでいくらの買いものでも使えるのかと思っていたが、使えるのは千円以上からだと会計時に初めてわかった。画面を進めるとたしかにそう表示されていた。会計は千円弱になり、わずかに足りない。レジに商品を預け、もう1冊探しに売り場に戻るが、この1冊がなかなか決められず、やたらと時間を食った。大森海岸駅から京浜急行の各停で、のんびりと読書をしながら帰ってきた。

◇ 今日の読書

 斎藤環「世界が土曜の夜の夢なら」を読み終えた。角川文庫。2015年刊。親本は2012年刊。精神科医によるヤンキー論だが、インテリによるヤンキー分析にはいやらしさも感じていて、警戒しながら読んだが、それについてはまさに文庫版のあとがきにも書かれていた。大衆蔑視ではないかという批判があったが、それは誤解であると強調している。軽蔑的な表現をしていても、そこにはつねに「我が裡なるヤンキー性」が射程に入っているのだと。たしかに、読んでいくと、ヤンキー性について肯定的に語られている部分もあり、最後には綾小路翔との対談も収録されている。この対談がなければもっと単純な本かと思い、読まなかったかもしれない。ヤンキーの美学はヤンキーでない人間にも広く共有されていて、そこに本質的な差異はなく、じつは「おたく」とも地続きのものであるということが最初のほうには書かれている。さまざまなサンプルが挙げられ、最後には古事記や天皇にもたどりつく。ヤンキーの根底にあるバッドセンスから、日本論にもなっていく。日本文化は保守的な「深層」と流動的な「表層」の二重構造であり、それが自由主義と集団主義の奇妙な折衷になっている。ヤンキー文化のなかではメタレベルが欠如していて、シャレとマジの境界があいまいになっていくという指摘はとても重要だと思った。また、ある部分ではダイノジのトークが引用されていて、初出は2010年でそういう時代かと思ったが、このトークの引用元がなんと、のていさんのブログである。よっぽど知らせようかと思ったが、ツイッターで検索してみると、刊行時にすでに知らせているひとがいた。版元からは本人には知らされないものなのだ。

 夜に帰宅。録画していた「サンジャポ」を観る。田中がついに復帰という放送だが、意外とあっさりと通常モードになった。「日曜サンデー」もタイムフリーで聴く。ここで語られていた救急搬送された際の症状の記憶はとてもリアルなものだった。

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4月18日月曜日/それぞれの戦争

◇ 飯田橋  深夜に映画でも観るつもりだったが、朝まで眠ってしまった。タイムフリーで、土曜に放送された「田村淳のNewsCLUB」を聴く。湯川れい子がゲストなので、これは聴いておきたかった。この番組の出演は、なんと、湯川れい子の逆指名によるものだったようだ。湯川れい子は 1936...