◇ テレビ・ラジオ
早朝に目覚め、「木梨の会」を聴きながら、もう少し眠りなおす。朝8時前には起きあがり、録画していたテレビ番組をいくつか。昨夜の「タモリ俱楽部」は通常どおりに放送されていた。外国人タクシードライバーに東京の好きな道を訊くという企画。矢作兼、市川紗椰が出演。タモリも中国人ドライバーとして登場し、「なりすまし」の芸を少し観ることができた。
昨夜は、普段は観ることのない「報道ステーション」と「NEWS23」の録画のセットをしてから眠った。どちらも通常の放送時間で録画したが、それ以前の時間帯から拡大して放送していたようだ。まず、「報道ステーション」を観ると、安倍晋三の足跡をたどるVTRもたっぷりと流し、負の部分もきちんと扱っていたとは思うが、選挙期間中にこのような特集が放送されることはものすごく異例だ。テレビ朝日にしてこのトーンかと困惑させられる。続けて、「NEWS23」を観ると、こちらは奈良の現場から国山ハセンがレポートしていた。「NEWS23」のほうが時間帯が遅いぶん、より詳しい情報が出ている。犯行に使用したのは手製の銃であること、そして、政治信条による犯行ではなく、特定の宗教団体に恨みがあり、その宗教団体と近い関係にある安倍晋三を狙ったと供述しているということ。フジテレビはチェックしなかったが、スポーツ紙のネットニュースによると、フジテレビは昨日は番組の予定を変更し、12時間以上ぶっとおしでこのニュースを扱っていたようだ。
朝からツイッターを見ながら、街頭演説のスケジュールをチェックする。中止にした候補者もいるが、思いのほか、今日は通常どおりに行われるようだ。今日はなにも用事がないから外出しなくてもよかったのだが、事件後の雰囲気が気になり、午後から演説をまわることに決める。どうやったら少しでもうまくまわれるか。都内に出る用のない今日は、神奈川県の候補者をチェックすべきか。しかし、三原じゅん子はスケジュールを公開しないようだ。同じく自民党の候補者である今井絵理子は、今朝の段階で、今日の街頭演説を中止にすることを発表していた。今井絵理子のパフォーマーとしての実力を確かめたいとも思っていたが、今回の選挙ではそれは叶わなかった。
午前中は、ひとまずラジオをつける。「ナイツのちゃきちゃき大放送」を聴きながら、オンライン将棋を1局指し、それから、楽天マガジンで雑誌のチェックをする。「FRIDAY」の「テレビのウラ側」というコラムによると、若い芸人やスタッフから、「加地倫三プロデューサーの感覚はちょっと古い」という声があがり始めているらしい。「週刊ポスト」では、たけしが吉田拓郎について語っていた。午後からは文化放送の「田村淳のNewsCLUB」をつける。オープニングでは、安倍晋三が過去に出演した回の音声を流していた。
◇ 参院選15時過ぎから外出し、横浜駅に向かう。今日は怪しまれてはいけないと思い、なるべく明るい服装を選んだ。向いながらツイッターを確認していると、どうやら、ついさっき、三原じゅん子と菅義偉が横浜西口で演説をしていたようだ。今、横浜駅に向かっているというのに、ちょっとの差でこれを観そこねたのは惜しい。三原じゅん子がスケジュールを出さないから、知りようがなかった。
横浜駅には、15時40分頃に到着する。15時45分から、共産党のあさか由香と志位和夫の演説が予定されており、まずはこれをお目当てとした。西口の高島屋の前に出ると、すでにひとだかりができている。さっそく、ひとだかりに混じった。西口の交番を背にして、志位和夫とあさか由香が壇上に立っている。おそらく、三原じゅん子と菅義偉も、少し前にはこの同じ場で演説をしていたのだろう。昨日の事件のようなことがあれば、共産党でもさすがに警備は厳重だ。いや、通常の警備態勢は知らないのだけど、しかし、緊迫しているような雰囲気は確実にある。ちょっと大きい声でしゃべっている人間がいると緊張感が走る。オーディエンスのほうを向いて立っているスーツ姿のSPは、いかにも、目を光らせているという顔をしていた。オーディエンスにも熱気を感じたが、共産党だから、慣れた支援者もかなりいたのだろう。目の前に、やけにがたいのいい男が集まってきた瞬間があり、みんな、耳にイヤホンをつけていたからSPだとわかったが、誰かをマークしていたのだろうか。志位和夫は安倍晋三に対して、ニュースでも同じようなコメントが流れていたが、政治的立場は異なるが、同い年、同期当選、同時代を生きたものとして、哀悼の意を表した。あさか由香さんというひとも以前から認識してはいたものの、演説を聴いたのは初めてだったが、かなり好印象をもった。あさか由香というくらいだから、うわさの「志位ガール」と呼びたい。演説は意外と短く、30分弱で終わった。
共産党が演説をしていたすぐそば、地下街の入り口の脇には、くぼた京という候補者ののぼりが立ち、音声だけを流していた。本人のすがたは見えず、これもずぼらな選挙活動だ。「女性天皇」と書かれたのぼりもあり、なんだかわからないミニ政党だが、わかってもらおうという気が本人たちにあるのかも疑問だ。
つぎの演説に向かうため、その前に腹ごしらえをしておく。東口に移動し、吉野家に入り、牛麦とろ丼を食べた。602円。
横浜駅の東口から根岸線沿いに歩き、17時前、ちょうどいい時間に桜木町に到着した。海側の広場に出てみると、今まで、参政党が演説をやっていたようだ。参政党もなんだかわからない部類だと思っていたが、街宣活動はしっかりやっているようで、今さらながら動向が気になり始める。しかし、わざわざ桜木町駅までやってきたのは、参政党が目当てなのではなく、立憲民主党の水野もとこの演説を聴きたかったからだ。元JAXAの経歴、「宇宙かあさん」の異名を売りにしているひとだが、神奈川選挙区からは立憲民主党の候補が2名出ていて、このせいで迷わせられている。演説は17時からの予定だが、まだ始まらないようなので、花壇に座って待っていると、スタッフが丸型のうちわを配り始めたが、若いスタッフにはなぜかスルーされてしまった。別のおばさんのスタッフにもらったけれども、うちの客じゃないと思われたんだろうか。水野もとこは少し遅れて現れ、本人も広場をぐるっとまわり、グータッチなどをする。そして、演説が始まるが、積極的に演説を聴こうというオーディエンスはぜんぜん集まらず、みんな遠巻きに眺めているという感じだった。今まで、有名候補の演説しか追いかけてこなかったが、普通の候補はこんなもんか。自分も近づきはせず、花壇のあたりから、立ちあがり、演説を聴く態勢になっていたが、どういうわけか、自分の目の前にスタッフのおばさんたちが溜まり始め、視界をさえぎられる。すぐ後ろに演説を聴いてる人間が立っているのに、なんとも思わないのか。そもそも、気がついてないのだろうか。目の前に立ちはだかられ、それだけでもいらいらするが、しまいには、おばさんたちは記念撮影まで始めた。よっぽど、一緒に写ってやろうかとも思ったが、所詮はおばさんたちのひまつぶしか。こんな鈍感な集まりにつきあう義務もなく、演説は最後まで聴かずに、20分ぐらいでこの場を離れた。
動く歩道を進み、ランドマークプラザから円形広場に出ると、大道芸をやっていた。川原彰&奥田優子のペアをひさしぶりに観た。数分だけ立ち止まる。街頭演説も、通りすがりの人間を立ち止まらせなければならないという点では、大道芸と変わらない。
横浜美術館の前を通り、新高島から日産ギャラリーに入り、ポルタを抜け、横浜駅の南改札のほうに出ると、東口の地上に通じる階段からぞろぞろとやってくる集団がある。なにかと思えば、松沢成文の一行で、通りすぎていくところにちょうど遭遇したというわけだ。どうやら、徒歩で移動することもパフォーマンスにしている。
18時過ぎだったが、相鉄線の改札の前から外に出ると、三原じゅん子が演説をしていた。早い時間にも菅義偉と演説をして、別のところに行ってから、また横浜駅に戻ってきたのだ。ここで遭遇できたのはラッキーだった。昨日の今日だから、自民党の候補の演説がどんな雰囲気かはぜひ確かめたかった。見通しの悪い場所なのだが、それでも大変なひとだかりだ。警備の人数もすごい。しかし、菅義偉がいれば別だろうが、三原じゅん子ひとりでは意外と穏やかなものだ。共産党の演説も、志位和夫がいたから緊張感があったのである。
三原じゅん子に投票する気はそもそもないものの、野党候補のなかから誰を選ぶのがベターなのか、かなり悩まされていたが、この選挙戦最終日を過ごし、認識を改める部分がかなりあった。やっぱり、演説の場に足を運ぶとわかることは多く、わからない候補者に、印象だけで投票することは危険だと思った。
最後は東横線に乗り、自由が丘に駆けつける。19時から、蓮舫の最後の演説が自由が丘であり、東京選挙区の候補だから自分には直接は関係ないのだが、千秋楽のトリにふさわしいのは誰かと、行ける範囲で考えた結果である。蓮舫が到着するところから見物していたが、最終日にしては疲れた顔もせず、意外と軽やかに登場したという感じがした。先に応援の男性がしゃべるが、(自己紹介をしたのかもしれないが、聴きそこねてしまい、誰だかわからなかった。)蓮舫は横に立ち、男性の応援の弁をかしこまって聴いていたが、知り合いでも見つけたのか、そちらに向かい、愛想よく手を振ったりなどもしていた。
蓮舫の演説は30分ぐらいで終わり、そのあとは、ブックオフに寄っていく。110円の文庫本を2冊、220円の単行本を1冊買った。それから、マクドナルドに入り、アイスコーヒーと、チーズバーガーを食べた。スマホの充電をしながら、ツイッターから選挙の情報収集をする。
帰宅は夜遅くなり、録画していた今朝の「ワルイコあつまれ」を観た。そのほか、池上彰の参院選事前番組も録画していたのだが、この番組は、池上彰をメインにしたまま、安倍襲撃事件の報道特別番組に差し替わってしまった。選挙前についに事前番組が放送されるというから期待していたのに、これではそもそもの意図とはまるっきり違う番組ではないか。
眠る前に、ブログの更新をしようとするが、書きあげられず、深夜2時頃に眠る。