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2025年5月15日木曜日

5月15日木/東葛スポーツは北千住で

◇ あんぱん・ラジオ

 朝、NHKプラスで、今朝の「あんぱん」を観る。昨日の石置き場の会話から、たかし・北村匠海「のぶちゃんが先生になったら、子どもたちにもそんなふうに教えるの? そんな先生、僕はいやだな。」 朝田家、のぶ・今田美桜は玄関に腰かけ、たかしの言葉を思い返している。母・江口のりこが声をかける。「どういたがで?」 のぶは立ちあがり、「なんちゃあない…。ちょっと、散歩してくる。」「行ってらっしゃい。」 柳井家、ちひろ・中沢元紀が机に向かっていると、赤いハンドバッグを抱えたたかしがなにも言わずに入ってくる。すぐそばに立つたかしに気がつき、びくっとしてたかしのほうを見る。「兄貴!? どういたがな…?」 動かないたかし。ちひろ「のぶさんに渡せんがったがか?」 たかしはハンドバッグをちひろの机の上に置く。「お前にやるよ。」 ちひろは「えっ!?」と大きな声を出す。「なに言うが!? わし、こんなものもろても…。」「好きな子ができたら…、プレゼント…、しろよ…。」といって、たかしはとぼとぼと部屋を出ていく。困惑するちひろ。場面は替わり、のぶが町をとぼとぼと歩いている。ケンちゃん・高橋文哉がすれ違い、のぶに気がつき、声をかける。「あっ、のぶさん…!」 のぶもケンちゃんに気がつく。「柳井くんに会えましたか? あのみやげん中身、なんやったとですか? たかしに訊いても教えてくれんとです。」 のぶは視線をさまよわせ、「すみません。」とあたまを下げる。「なんで俺に謝るとですか?」「健太郎さんは楽しゅうて、ええお友だちですね。たかしのこと、よろしゅうお願いします。」と、もう一回あたまを下げると、小走りで行ってしまう。場面は団子屋、ケンちゃんとメイコ・原菜乃華が並んで座っている。ケンちゃんをちらっと見るメイコ。「あの…、健太郎さん、わたしに用って…?」「ま、どうぞ、団子食べて。」「はい」といって、団子を手にとるメイコ。「メイコちゃん、がんばってくれたとに。柳井くんはしよんのなかねえ。」「ん?」「まあたのぶさんば怒らせてしまって、買ってきた贈りもんも、結局、渡せんやったみたいや。」「そんな…。」「さっき、のぶさんに会ったら、あいつんことよろしゅうって頼まれたっちゃけど、しょげかえって、どげんもならんとよ。」 たかしは部屋であぐらをかいてぼんやりしている。団子屋の会話が続く。ケンちゃん「柳井くん、高知に引っ越してきたころ、つらかったっちゃけど、ハチキンの女の子と、パンば焼く不思議なおじさんに出会って救われたあって。」 笑うメイコ。「のぶ姉ちゃんは、まっすぐで気が強いけんど、誰よりも優しゅうて、うちには、こじゃんとええお姉ちゃんです。」 うなずくケンちゃん。「そげん言うメイコちゃんも、よか女の子ったい。」 メイコはケンちゃんの顔を見る。BGMが流れ始める。笑顔のケンちゃん。メイコは手に持った団子を皿に置く。ケンちゃんが「このまま帰るげなあ。」とつぶやく。メイコはケンちゃんの表情をうかがう。「今日の何時の汽車ながですが?」「最終の汽車やけど。」といって、ケンちゃんは団子を食べる。「淋しいですね…。」というメイコに、ケンちゃんが「俺もったい!」とちからを込めると、メイコはケンちゃんのほうを見て、「え!?」と目を丸くする。「このままケンカ別れげな。切なかあ。」「え?」といって、わかってないメイコ。「柳井くんとのぶさん。」「あ、ああ…。うち、てっきり…。」「どげんしたと?」「いえ、また御免与にきてくださいね。」 うなずくケンちゃん。「またくるけん。」といって、団子を食べる。メイコが急に立ちあがる。「あの…」といって、ケンちゃんのほうを向く。「ん? 団子、もっと食べる?」「いえ、お団子やのうて…。」 メイコはケンちゃんの顔を見て、恥ずかしがりながら切り出す。「うち…、好きなひとができたがです…! 面白うて、一緒におると楽しゅうて、笑顔が素敵で…」「メイコちゃんも、面白くて、よか女の子ったい。きっとうまくいくばい!」 メイコは目を丸くする。「えっ!? えっ、たまるかあ…。」と喜びの顔になるメイコ。ケンちゃんも立ちあがり、メイコに近づき、顔をじっと見る。動揺するメイコ。驚きの表情になり、少し後ずさりする。ケンちゃん「誰かに似とうと思いよったら…、メイコちゃん、目がきらっきらして、のらくろみたばい!」「えっ、のらくろ…?」 予期せぬ言葉に表情が変わるメイコ。「読んだことなかね? のらくろ。面白かよお。描いちゃあね。」といって、ケンちゃんは手帳を取り出し絵を描き始める。それを見るメイコの表情。場面は朝田家に、メイコはのらくろの絵を手にして、柱にあたまを寄りかからせている。「のらくろ…」といって、ため息をつく。蘭子・河合優実が「ただいまあ」といって、帰ってくる。メイコの様子に気がつき、店にいる母に「メイコどういたが?」「もんてきてから、ずっとああながよ。」 つぎの場面では、のぶが庭で洗濯している。メイコはまだ柱に寄りかかっている。「ねえ、お姉ちゃん。たかしさんら、最終の汽車で帰るがやって。」 メイコは立ちあがり、のぶに近づく。「うちは、好きなひとに気持ち伝えたで!」 のぶがメイコを見上げる。メイコ「そのひとにはうち、マンガの犬に見えゆうみたいやけんど。」「え?」「それでも、伝えることができてよかった…。のぶ姉ちゃんは、たかしさんとケンカしたままでええが!?」 のぶは答えず、視線をさまよわせ、洗濯を続ける。つぎの場面では、三姉妹が座敷にいる。どうやら慰問袋を作っている。蘭子「うち、もうできたで。」 のぶ「蘭子はていねいで上手やね。」「貸いて。お姉ちゃんのぶんもうちが縫うき。」 手をもてあますのぶは、なにも言わずに少し考え、「ちっと、出かけてくる。」といって、外に走っていく。町を走るのぶがスローモーションになる。石置き場での会話が思い返される。「これだけでも受け取ってくれないかな? 今は持てなくても、いつか…」「いらんとゆうたらいらん! しゃんしゃん東京いね…。」 のぶは息を切らしながら駅に着く。降りてくる乗客たち。のぶは改札のなかを覗き、時刻表を確認する。そこにたかしの叔父のひろし・竹野内豊が改札から出てくる。「おう、のぶちゃん。どういたがな?」「ひろし先生…!」「たかしを見送りにきてくれたがか?」「うち、たかしにひとこと謝りとうて…。」 叔父が駅員に「うちのたかしは見んかったですか?」と訊くと、「ああ、ひっとつ前の汽車に乗られたと思います。」「最終で帰るといいよったけんどにゃあ。どういたがじゃろ?」 のぶ「うちのせいです…。うちが悪かったがです…。たかしさんに、ひどいこと言ってしもうたき…。」「ひどいこと?」「しゃんしゃん、東京にいねって…。」「そうかい…。」といって、ひろしは苦笑する。汽車のなか、たかしとケンちゃんが並んで座っている。「しゃんしゃんいねって、どげん意味とね?」「さっさと東京に帰れ。」「ハンドバッグも返されて、そりゃあ強烈やねえ。それで、汽車1本早めたとね? 柳井くん、のぶさんは素敵な子やったとに、そげん言われたとね…。」「わかってるから、それ以上言わないで。」 たかしは窓の外を見ている。ケンちゃん「ま、元気出しんしゃい!」 御免与駅、のぶ「うち、子どものころからちっとも成長してのうて、またたかしさんを傷つけてしまいました。」 のぶとひろしは四角いベンチに直角の向きに座っている。「のぶちゃんとたかしの仲や。今度もうってきたときに、仲なおりしたらええやいか。」「今度会うたら、もっとひどいケンカしてしまうかもしれません。うち、きっとまた、ひどいこと言うてしまうような気がして…。たかしさんとは、いつの間にか…、考えや進む道が違うてしもうたみたいながです。」「そうか。のぶちゃんは信じる道を、正直に、走っていけばえい。たかしは自由気ままにのんびり、自分の道を進んでいくやろう。そのうち、どっちかが、立ち止まることがあるかもしれん。今は平行線に思えても、いつか、ふたりの道が交わる日がくるかもしれん。わしはのぶちゃんにお礼が言いたいがよ。生まれたところも別々で、性格も正反対のたかしが、この町で、のぶちゃんに出会うて、ぶつかりおうて、一緒に涙を分けてきたがや。」 考えながら訥々と話すひろしの言葉に、のぶは涙を流す。「ほんっとに、ありがとにゃあ、のぶちゃん。」 のぶは号泣する。今日はここで終わり。

 ブログの更新を一気にふたつ。昼はラジオ。「伊集院光のちょいタネ」からオンタイムで聴く。パートナーは前島花音、今週のテーマは「こんな夢を見た」。続けて、「ビバリー昼ズ」を聴く。ナイツとミチコさんが「爆笑問題カーボーイ」で三馬鹿呼ばわりされ、太田が問題にしているそのときの音声が改めて流された。聴いてみると、じつはそんなに変なことを言っている感じはしないのだ。つぎの「カーボーイ」ではまたなにかリアクションがあるだろうか。

◇ 北千住・雑誌・演劇

 午後から外出。横浜から東横線、明治神宮前から千代田線に乗り換え、はるばる北千住まで。2時間近くも電車に乗ることがひさしぶりな気がする。北千住の東口に出て、まず、昼食。迷う時間なし、日高屋にすぐ決める。黒酢しょうゆ冷し麺、餃子セットを食べる。940円。向かいのマクドナルドに入り、30分ほど、時間をつなぐ。

 西口に移動し、丸井の上階、シアター1010 の稽古場に。例のごとく、東葛スポーツの新作公演だが、今回も予約をしそこね、当日券に並ばなければならなかった。前回はどうだったかと、この日記を確認してみたら詳細がなんにも書かれていなかった。なんのための日記なのか。しかし、余裕で買えた記憶はあったから、のんびり向かえばいいとは思っていた。開演1時間前からの発売。つまり、18時から販売開始だが、東口からはあっさりと移動できてしまい、17時37分には到着した。当日券、四千円。無事に購入した。前回と同じく、当日券はキーホルダーになっていて、8番の番号がついている。いつの間に増えていたのか、後ろにはずいぶんひとが並んでいた。

 開演まで、下の飲食店のフロアのベンチに座り、楽天マガジンのチェックをして時間をつないだ。「週刊文春」の一之輔さんの連載では、以前にクドカンの連載でも先に書かれていた「オール日芸寄席」のことが書かれている。クドカンの母が一之輔さんのファンで、肩に手をかけて一緒に写真を撮った。高田先生、クドカンも一緒にいるその様子がイラストにもなっている。書評欄の「ベストセラー解剖」には「みなさんのおかげです 木梨憲武自伝」が取り上げられている。発売から1年以上が経つのに、今、ベストセラーになってるのか。

 「週刊新潮」には「水曜日のダウンタウン」の桑田佳祐のものまね企画にアミューズが猛抗議という記事があった。TBSのコンテンツ制作局が「桑田佳祐及びサザンオールスターズのモノマネに関する今後の方針について」と題する社内向けの通達を出したらしいのだが、この記事では、アミューズに対するTBSのこの対応のほうを問題視している。TBSに取材すると、アミューズから抗議があったという事実はないと広報室が答えている。なにが事実なのかよくわからない記事だ。

 「FRIDAY」には「あんぱん」の女中のしんちゃん役、瞳水ひまりのインタビューが載っていた。

 開演5分前までに会場に戻る。ラブレターズ塚本を見かけ、出演者だったかなと思ったが、客として観にきていたようだ。当日券の番号順に入場、入り口からは奥にあたる上手側の壁に場所を確保する。開演前、スクリーンには万博開会式で石破があいさつする映像が流されていた。舞台は円形になっていて、万博の大屋根リングを模したものだが、正面には花道がついている。今回の公演のタイトルは「東スPO2025」。金山寿甲のあいさつがあり、開演すると、冒頭からがんがんラップで攻めてくる。明るく、メロディアスな曲調に、びりびりと振動が伝わってきた。出演者は5名、アンゴラ村長の出演が今回の目玉だが、そのほか、おなじみの川崎麻里子、川合凛、名古屋愛、そして、唯一の男性、FUNIというこの大柄な男はラッパーのようだ。ジャムおじさんとして登場し、日本列島のかたちをした「ジャパン」というパンを作る。アンゴラ村長はティアラをつけ、ラップも上手く、かわいらしい声は東葛スポーツの出演者には意外と貴重なタイプだ。万博開会式に現れたバーチャルヒューマンの司会者のパロディ、川﨑麻里子の漫談は東葛スポーツではおなじみ、東葛スポーツのエックスが乗っ取られたことについて、その成り行きを語る。客層を変えるためにインスタに移行しようとしていた、その直後の乗っ取りだったことから推測が広がり、エックスへの皮肉がこもっている。金山の妻のことや、パチンコ屋を廃業して古物商の資格を取得したことなど、今回もオートフィクションだが、後ろ暗さからは逃れている。アンゴラ村長の明るさが爽快ですらあった。

 80分の予定が、90分ぐらいはやっていたようだ。終演後は時間差退場になり、エレベーターで下に降りる。北千住に古本屋はなかったかと、グーグルマップを検索すると、ぶっくらんどという店が見つかり、終演後でもまだ開いているからと思い、行ってみると、古本屋ではなく新刊書店だった。少し店内を覗いてから、北千住駅まで戻ってくる。やってきたルートを逆戻り、北千住から千代田線、明治神宮前から副都心線、東横線直通で帰ってきた。

◇ テレビ

 夜遅くに帰宅し、テレビ番組をあれこれと。今日の「NHKニュース7」を観て、それから、「SONGS」は星野源の特集。今日の「徹子の部屋」は傑作選「懐メロ熱唱!」。過去の出演回から、山本リンダが「狙いうち」を、ロザンナは「愛の奇跡」を三原綱木とデュエット、秋川雅史は「千の風になって」、麻倉未稀は「ヒーロー」を、それぞれスタジオで歌う映像が流された。

 昨夜の「ひっかかりニーチェ」は、ついに松井ケムリがスタジオに登場した。永野は「ダウンタウンDX」に一緒に出演したときに、ケムリの吉本のイチ芸人みたいなふるまいに失望したと語る。「DX」は吉本制作だから、ひとのシマにきた感がすごいそうだ。最後に「本編とバランスをとる時間」もいつもどおりあるんだ。

 「THE SECOND」の事前特番、昨日の3夜目は第1試合、モンスターエンジンとツートライブの対戦を紹介する。モンスターエンジンは2008年に神様のコントで注目され、2008年、2009年に「M-1」ファイナリスト、「ピカルの定理」のレギュラーにもなった。今回は、アモーン、ドドんを破ってきた。対するツートライブは、1回戦ではジャルジャルを、2回戦ではななまがりを倒しているのだ。続けて、今夜の4夜目は第4試合、金属バットとザ・ぼんちの対戦を紹介。金属バットは3年連続ファイナリスト、今回は、エル・カブキ、リニアを破ってきた。「選考会で爆笑をかっさらったエル・カブキ」というナレーションが入っていて、17点差がついたが、勝った瞬間には友保がしゃがみこみ、「よかったあ」と漏らしていた。それほど、エル・カブキは脅威だったのか。対するザ・ぼんちは、1980年の「THE MANZAI」からふり返られる。このときで結成8年目。今回は、モグライダー、ハンジロウを破ってきた。去年のぼんちはハンジロウに負けたのだ。

 今夜の「アメトーーク!」は「今熱い女子プロレス芸人」。有田哲平、豊本明長、レイザーラモンRG、ユリオカ超特Q、ジグザグジギー宮澤、や団本間キッドが出演。MC側にはタカアンドトシトシ、エルフ荒川が座る。令和の髪切りマッチは美容師が切るそうだ。

2025年5月13日火曜日

5月13日火/メイコとケンちゃん

◇ あんぱん・ラジオ・テレビ

 早朝にゴミを出してから、もう少し眠りなおす。NHKプラスで、今朝の「あんぱん」を観る。昨日の朝田家の場面、ケンちゃん・高橋文哉とメイコ・原菜乃華は、のぶ・今田美桜とたかし・北村匠海の仲なおりの作戦を立てようとする。柳井家の食卓では、家族に混じり、ケンちゃんも一緒に夕飯をいただいている。食卓にはちらし寿司や刺身が並ぶ。美味しそうに食べるケンちゃん。叔母・戸田菜穂「遠慮のうめしあがってくださいねえ。」 叔父・竹野内豊「たかし、ええ友だちができてよかったにゃあ。」 たかし「まあ…、はい。」 ケンちゃん「柳井くん、明日、海に行かんね?」「いいけど、なんで? 実家の福岡でも海珍しくないんじゃない?」「玄界灘の潮風とどげん違うんかと、確かめたかとよ。」 笑う叔母。ちひろ・中沢元紀「面白いひとやねえ。」「ちひろくんも、一緒に行かんですか?」「えっ、わしも?」 ケンちゃんは声をひそめ、「俺ひとりじゃ、うまくいくかどうか…。」 たかし「ん? なに?」「なんもなかよ。」 叔母「ちひろさん、受験勉強は大丈夫?」 たかし「こいつは、勉強しなくても合格するよ。」 ケンちゃん「ちひろくん、そげん優秀とね?」 叔父「まあ、たまには羽を伸ばしてこい。」 叔父はワインを飲んでいる。ちひろ「はい。」 それまでのコミカルなBGMが止まり、叔父「ところでたかし、なんでのぶちゃんを怒らせたがな?」 のぶを怒らせたことは叔父にも伝わっていた。たかし「あの…、銀座は自由に満ちてて、楽しいところだって伝えようと…。そしたら、かんかんに怒っちゃって…。お前と同じぐらいの若い男がどんどん兵隊にとられているんだから、へらへら浮かれてるんじゃない!って…。」 ちひろ「わしはのぶさんの気持ちわかる。うちの学校もやけんど、女子師範学校はそういう空気ながやろ。」「そうだけどさ…」 場面は替わり、のぶとメイコがあんぱんを売り歩いている。メイコは楽しそうに歌いながら歩いている。「♪あーんぱん! あーんぱん! ほっぺが落ちたよ朝田パンー! 朝田パンー! みんながにっこりあんこのパン!」 通りがかりのおばさんが「美味しいあんぱんちょうだい」と、5個買ってくれる。「食パンはないんが?」 メイコ「お店に行ってもらえたら、なんぼでも。今はないがです、ごめんなさい。」「そうがな。今度、寄らせてもらうき。」 あんぱんを袋に詰めるのぶ。メイコ「またよろしゅうお願いします。」 メイコは歌を続ける。のぶは笑顔で「あんた商売上手やねえ。」 メイコ「今日はがんばるがい!」 ふたりは朝田家に帰ってくる。のぶ「ただいま。」 母・江口のりこ「お帰りい。」 のぶ「メイコのおかげでぜんぶ売り切った。」 母「おお。ありがとねえ。」 のぶが「メイコ、ほんまにようがんばったねえ。」といって、メイコが首からぶらさげていた箱を外してあげる。「お姉ちゃん。」「ん?」「うちのお願い、訊いてくれる?」「そうきたかあ。」といって、笑顔ののぶ。笑うメイコ。場面は海岸に。誰もいない海に、たかし、ちひろ、ケンちゃんが並んで座っている。後ろにはギターケースがある。ケンちゃん「こんねえ。ヒロシ先生のギターまで借りてきたとに。」 たかし「誰か、待ってるの?」「いや…、この海、誰もおらんけん。淋しかろうも。」「ケンちゃんがきたいって言ったんでしょ?」「えっ? うん…。」 ちひろ「辛島さん、ギター弾けるがですか?」「なんか歌わん? 弾くばい。」「いや、わしは、そういうがは…。」 たかし「あっ、ヤムさんと豪さんも呼べばよかったかな。」 ここでたかしが豪の名前を出すのがちょっと意外なのだが、ちひろ「豪さんはおうちにはおらんで。」「えっ…?」「赤紙がきて、出征したがよ。」 ちひろの顔を見るたかし。たかしはここで初めて豪が出征したことを知る。「そうだったのか…。俺たち、これからどうなるんだろう…?」 ちひろ「わしらも、いずれは兵隊にとられる…。」 ケンちゃん「早く終わってくれんかいな、戦争…。」 たかし「豪さん、無事に帰ってくるよな。」 ちひろ「当たり前や。」と強く言う。遠くから「おーい!」というメイコの声。ふり向く3人、手をふるメイコ。メイコはのぶを連れてやってきた。「えっ? どういうこと?」といって、たかしは動揺する。ケンちゃん「たまたまやなかと?」 のぶとメイコも海岸にやってくる。のぶ「メイコ、どういうこと?」 メイコ「たまたまやない?」「急に海に行きとうなったらあて、変やと思うた。」「早う!」と急かすメイコ。「たかしさんらも一緒にあんぱん食べませんか?」 ケンちゃん「よかねえ。あっ、のぶさんですか?」 メイコ「こちら、たかしさんのお友だちの健太郎さん。」 のぶ「初めまして。」 ケンちゃん「初めまして。」 のぶはたかしのほうをぜんぜん見ない。ちひろはたかしを見る。メイコが「ほらお姉ちゃん、配って配って。」といって、のぶにあんぱんを配らせる。「どうぞ」とケンちゃんにあんぱんを渡す。「美味そうばい!」 ちひろにはメイコが渡す。のぶはたかしにあんぱんを渡すが、たかしの目は見ない。みんなであんぱんを食べ始める。ケンちゃん「美味かねえ!」 たかし「ひさしぶりだけど、やっぱり美味しいな…。」 のぶがようやくたかしに話しかける。「たかし、ヤムおんちゃんに銀座のパン屋さんのこと訊いたがやけんど、話しとうないみたいや。」「僕も、訊こうとしたんだけど…。」「誰でも、知られとうないことあるって、お母ちゃんに止められた。」「そうだよね…。」 今度はたかしが話を切り出す。「のぶちゃん。」「なに…?」「こないだは、ごめんなさい。」 たかしはあたまを下げる。それを見て、メイコとケンちゃんが視線を交わす。たかし「恥ずかしいよ…。豪さんが出征したことも知らなくて…」 のぶ「うちも言いすぎたちゃ。ごめんなさい。」 ござを敷いて、たかしとのぶが並び、両脇にちひろとメイコが座っている。ケンちゃんは4人の前に立っている。ケンちゃん「柳井くんは天才ばい! こないだもコンクールで佳作になったとよ。」 メイコ「えっ? すごいですねえ。」 たかし「いや、うちの学校には、僕なんか足元にも及ばないぐらい天才いるよ。」 ちひろ「上手いとか下手とかじゃのうて、兄貴の絵は、なんていえばええがやろ…。」 のぶ「優しい…。見たひとが優しい気持ちになる絵を描くがやき。」 ちひろは小さくうなずき、「のぶさんの言うとおりや。」 メイコとケンちゃんが目配せする。ケンちゃん「なんか歌うばい。メイコちゃん、一緒に歌おう。」 メイコも「はいはい、歌う歌う。」といって、立ちあがる。ケンちゃんがギターを弾き、メイコがゆったりと歌い始める。「♪名も知らぬ、遠き島より流れ寄る椰子の実ひとつ」 島崎藤村の「椰子の実」という歌だ。ケンちゃん「俺も歌うけん、柳井くんも一緒に歌おう。」 たかしも歌に加わり、のぶとちひろが手拍子する。歌い終わると、メイコは小さく飛び跳ねる。ケンちゃん「メイコちゃんの歌声は素敵やねえ。こころばきれいに洗われるようばい。」 メイコはケンちゃんの顔を見て、「えっ!?」と声を出し、両頬に手をあてる。のぶ「そろそろ行こうか、ちひろくん受験生やし。」 火照った顔を手であおぐメイコ。海岸から帰っていくみんな、メイコが後ろからケンちゃんに追いつき、並んで歩いていく。「仲なおりできて、よかったですね。」「メイコちゃんのおかげやね。」「えっ?」といって、メイコはケンちゃんの顔を見る。立ち止まるふたり。ケンちゃん「よかねえ。」 メイコはケンちゃんから離れ、前の3人のほうに走っていこうとすると転んでしまう。「大丈夫?」といって、手を差し出すケンちゃん。「すみません」といって、ケンちゃんの手を取り起きあがるメイコ。「行こう。」といって、ケンちゃんは先に進む。「メイコちゃん」と呼ばれ、メイコが「はい」といって追いかけていく。海岸を歩く5人のすがたが遠くから映される。今日はここで終わり。

 昼はラジオ。今日の「ビバリー昼ズ」はゲストは剛力彩芽だったのだが、東MAXが体調不良になり、垣花正が代打を務めていた。

 テレビ番組をあれこれと。昨夜に放送された「THE SECOND」の事前特番を観ると、あれっと思って確認してしまったが、第2試合から始まっている。初回を録りそこねたのかと思ってしまった。第2試合はマシンガンズとはりけ~んずの対戦。マシンガンズは、見取り図、祇園を破ってきた。はりけ〜んずは、タナからイケダ、ヘンダーソンを破ってきた。今年ははりけ〜んずに期待してしまう。優勝すればドラマチックなのはもちろん、今までの傾向からいっても本命ではないかな。

 昨夜の「耳の穴かっぽじって聞け!」は、先週に予告されていたとおり、久保田は復帰したが、モグライダー芝と収録した回がまだ残っていた。VTRにはアインシュタイン河井ゆずるが出演し、ヤングケアラーの経験を語る。芝はゆずると同期なのか。井口は東日本大震災のときの太田の言葉を紹介した。「なにもできないって、悩むことも今できることのひとつ。」

 昨夜の「松井ケムリのモクモク旅」は2回目。先週に引き続き、ゴー☆ジャス、Hiro と焼肉屋で話している。Hiro は「ダウンタウンDX」に出たくて、ホームページから自分で売り込んだ。3人はつぎのモクモクスポットに移動し、ホテル泰山荘の霧を使った庭園演出を見に行く。

 先週火曜にNHKで放送された「本日の司会はオードリー若林!」を観る。これが第2弾になるが、昨年末に放送された第1弾は録画したまま、観そびれていた。その第1弾の放送を観た袖ヶ浦の市役所から依頼があった。若林が担当するのは「ふるさと納税戦略会議」の司会。さらに、YouTube の企画会議にも参加し、そこに市長も登場した。

◇ 面会・はま寿司

 午後から外出。天気がいい。三ツ境のバスターミナルから長坂まで、老健の面会に行く。母の友だちが先に面会にいらしていて、お菓子をいただいた。うっかりしていて、まるで考えていなかったが、母が暑がっていたというので、この季節に合わせた服を用意しなければならない。真冬からずっと同じトレーナーを着ているのだ。まさかこんな季節までお世話になるとも思っていなかった。

 いつもどおり、はま寿司に寄っていく。まぐろ、サーモン、えび天握り、ハンバーグ、静岡県焼津産とろかつお軍艦、活〆はまち、とろびんちょう。7皿、792円。九州風さしみ醤油というのを初めて使ってみたら、少しとろっとした甘口の醤油だった。

 鶴ヶ峰まで歩きながら、タイムフリーで、先週木曜の「トーキョー・エフエムロヒー」を聴いた。「キャスター」の撮影を始めたばかりの緑山スタジオで、「クジャクのダンス」のケータリングのコーヒーを間違えて飲んでしまった話をしていた。リリー・フランキーの差し入れだったらしい。鶴ヶ峰のブックオフに寄り、110円の文庫本を1冊、220円文庫本を2冊買っていく。鶴ヶ峰駅前のドトールに入り、ひと休み。

 ドトールで、図書館で借りている、岡室美奈子「テレビドラマは時代を映す」を読み終えた。2024年刊、ハヤカワ新書。初出は毎日新聞に連載されたテレビ評のコラムだが、扱われている番組の大半をドラマが占める。著者はこの連載時期には早大演劇博物館の館長も務めていた。演劇や文学のたしかな専門知識に支えられたドラマ評だ。連載時期は、2019年4月から2023年3月まで、コロナの期間がまるまる含まれ、タイトルのとおり、必然的にコロナ禍の時代を映したドラマが多く評されている。脚本家でドラマを観てきたという岡室美奈子の評価はテーマに注がれるが、しかし、楽しんで観ているさまが感じられるから信頼できる気がしている。

◇ テレビ・ラジオ

 夜に帰宅し、夜もまたテレビ番組をあれこれと。「NHKニュース7」を観て、それから、今日の「徹子の部屋」を観る。ゲストは宮川一朗太。来年還暦だそうだが、もう孫がいるのだ。元妻を看取った話や、演劇塾を開いていることなどを話していた。

 放送直後の「#バズ英語」を観ると、そういえば、今日5月13日は太田の誕生日だった。60歳。同じ誕生日の有名人は、スティービー・ワンダー、マリー・アントワネットの母など。1965年の出来事もふり返られるが、太田の知らないことが多かった。太田は、1964年にオリンピックがあり、その周辺の出来事として記憶しているという。名前が同じ新幹線のひかり号に親近感をもっているという話は今まで聴いたことがなかった気がする。XXCLUB のコーナーは、BUSというタイのボーイズグループにインタビュー。

 今夜の「さんま御殿」は「習い事をしていた有名人SP」。武田双雲、東京ホテイソンたけるが初登場、そのほか、出川哲朗、小倉優子、武井壮、内田篤人、吉田沙保里、てぃ先生、堀田茜、上田竜也、福田麻貴&かなで、河野玄斗が出演。福田麻貴が空手の黒帯だとは知らなかった。

 ブログの更新をひとつ。それからラジオをつける。「高橋文哉のオールナイトニッポンX」の終わりのほうだけ聴いて、深夜1時からは「爆笑問題カーボーイ」を聴く。TBSにいたジョニ男のこと、橋田壽賀子賞を獲ったクドカンのことを話し、そのあとには木曜の「ビバリー」のことをまた言ってる。ミチコさんとナイツは有楽町で有名な3馬鹿トリオ、ドロンジョと子分みたいな感じだって。太田の誕生日だからと思って最後まで聴いたけど、誕生日にはまったく触れなかった。そういえば、今までも誕生日を祝ったことはなかったかな。

2025年5月12日月曜日

5月12日月/かなり好きなタイプの映画

◇ あんぱん・ラジオ

 朝、NHKプラスで、放送直後の今朝の「あんぱん」を観る。のぶ・今田美桜は、電話でたかし・北村匠海と大ゲンカした。朝、女子師範学校の教室で、のぶはそのことを思い返している。教室に黒井先生・瀧内公美がやってきて、生徒たちはいっせいに起立する。黒井「戦地から、お手紙が届きました。あなたがたに感謝していると。」 うさ子・志田彩良はふり向き、のぶに目配せして、一緒に照れ笑いする。「朝田さん、前へ!」「はい!」といって、のぶが前に出ると、黒井先生から手紙の束を渡される。「戦地の兵隊さんらからですか?」「銃後の指揮昂揚のため、あなたたちでできることを考え、朝田さんが、みんなを引っぱって行きなさい。」「はい。」 昭和12年の夏休み、のぶは御免与町に帰ってきた。朝田パンにいるメイコ・原菜乃華、のぶの「ただいま」という声にふり向き、「お帰りなさい! のぶ姉ちゃん、戻ってきたで!」といって、家族に知らせる。庭には母・江口のりこ、祖母・浅田美代子、祖父・吉田鋼太郎がいる。祖父「のぶ、今度は長くおれるがか? 」 のぶ「うん、来年は卒業やき。夏休みのあいだに、採用してくれる尋常小学校をなんとか見つけんと。」 祖父「おまんは愛国の鑑や。教師のくちならなんぼじゃしはらあよ。」といって、祖父は笑う。のぶは父の帽子に敬礼する。「お父ちゃん、ただいま帰りました。」 釣り竿をもったヤムさん・阿部サダヲが帰ってくる。「おう、愛国の鑑! 敬礼が本物の軍隊みたいになってきたな。」「ねえ、ヤムおんちゃん!」といって、のぶがヤムさんに駆け寄る。「ヤムおんちゃんは、銀座のパン屋さんで働きよったが?」「うう…」と顔をそらし、ヤムは外に向かって歩いていく。「たかしの手紙に書いちょったけん。銀座のパン屋さんにヤムおんちゃんにそっくりなひとの写真が…」と訊くと、「うるせえのが帰ってきたなあ。」といって、ヤムは行ってしまう。メイコ「お姉ちゃん、今の話ほんま?」 母「のぶ、あんまり詮索したらいかんで。誰でも知られとうないことはあるがやき。」 メイコ「お母ちゃんは気にならんが?」 母「そりゃあ、ちっとは…。いや、こじゃんと気になるけどね。」といって、外の様子を覗く。のぶ「こないだ、たかしに電話でいろいろ訊こうとしたけんど、うち…」 母「どういたが?」「かあっとあたまに血がのぼって、電話切ってしもうたがよ。」「あんたのことやき、きついこと言うたがやろ?」といって、母は仕事を続ける。メイコが「お姉ちゃん」といって、冷たいお茶を持ってきてくれた。場面は銀座のカフェに替わる。座間先生・山寺宏一と生徒たちが、たかしの入選を祝い、乾杯していた。座間「入選おめでとう!」 たかし「まあ、佳作なんですけどね。」 ケンちゃん・高橋文哉「いや佳作でもすごかよお。」 たかし「特賞とるのはヘンミくんみたいなひとだよ。応募しなかったの?」 ヘンミ「うん、俺は柳井の絵、好きだよ。」 大柄の男も「わしも。柳井の絵は味がある。」「今日はなんでも飲んで。」というたかし。座間はウエイトレスに「ああ、すいません。この店で、いちばん高い酒ちょうだい。」 たかしに向かって「心配すんなって。ここは俺がもつ。かわいい教え子のお祝いだ!」 ケンちゃん「かっこよかあ。」 財布の中身を確認する座間「柳井、ちょっと金貸してくれる?」「かっこよくなかあ。」「はっはっは」と笑い、「たまたま持ち合わせがね、うん。ちゃんと返すからね。」 たかしは座間の向こうにある電話ボックスを見ていた。夜、たかしとケンちゃんが銀座の街を歩いている。「夏休みは高知に帰ると?」「うん、そのつもり。」「俺も、ついてってよかかなあ?」 たかしは笑いながら「なんでだよ。福岡帰らないの?」「親父とケンカ中とよ。美術の学校げな行くんやったら、うちい敷居は二度とまたがせんて。」「そうなんだ。」 ショウウインドウの前で、たかしは立ち止まる。マネキンの手には赤いハンドバッグがぶらさがっていた。「なんばしよっと?」「ああ、なんでもない…」 場面は朝田家に替わり、三姉妹が布団を敷いている。蘭子・河合優実「たかしさん、明後日もんってくるがやってね?」 のぶ「え?」 メイコ「ええ? 東京の話、聞きたいっちゃあ。」「ちひろさんが郵便局にきて、教えてくれたがあ。お姉ちゃんにも手紙で知らせちゅうと思うちょったけんど、知らんかった?」「うん。」「のぶ姉ちゃん、たかしさんと電話で大ゲンカしたがやって。」「ええ? どういて?」「たかしがちゃらちゃら浮かれちょったき、腹が立って…。うちもちっと、言いすぎた…。」 場面は御免与駅、メイコが駅にやってくる。改札で待っていると、たかしが出てくる。「あっ、たかしさん! お帰りなさい。」「メイコちゃん、ひさしぶり。」 後ろからケンちゃんも一緒に出てくる。「御免与駅って、おかしか名前やね。駅が謝っとうばい。」 メイコを見たケンちゃんが、気がついたように「あっ、ああ! この子がのぶさん?」 たかしは「違う! 違う!」と否定する。きょとんとするメイコに「辛島健太郎です。ひまやったけん、ついてきたとです。」とあいさつする。「初めまして。」と笑顔のメイコ。歩きながら話す3人。メイコ「姉のこと、どういてご存じながですか?」「柳井くんが、毎日毎日のぶさん宛てに手紙ば書いとってですね…。」 あわてるたかし「いや、5通しか書いてないよ。」「ちなみに返事はまったくこんと。」「えっ、お姉ちゃん返事書いちゃあせんが? ひどいい…。電話でケンカしたって言いよりましたけど。」「ああ、そうなんだ…。まだ怒ってるだろうな…。」「なんでそげん怒らしたとよ?」「いや、ケンちゃん…。きみたちがわいわい騒ぐから! もういい…。」「のぶ姉ちゃんもくよくよしちゅうき。会うて話したら、きっと大丈夫ですよ。」「そうかな…。」 3人は朝田家にやってくる。「のぶ姉ちゃあん、お姉ちゃん。」「あっ、メイコちゃん、別に呼ばなくていいから。」「なに言うがですか。ちゃんと話したほうがええと、うちは思います。」 奥からヤムさんが芝居をしながら出てくる。「あっ、たかしさん、ひさしぶり! 会いたかったわ!」 ケンちゃん「このひとがのぶさん?」 たかし「そんなわけないだろ。ヤムさん、おひさしぶりです。」「おう、元気そうだな。」 ケンちゃん「あれっ、どっかで会ったことあるとですよね?」「ありませんよ。誰?」「あっ、パン屋に飾ってあった写真のひとばい!」 たかし「ヤムさん、銀座のパン屋…」「ううん、ひと違いだよ! ったく。どいつもこいつも。」と、たかしの言葉をさえぎり、ヤムさんは釣りに行ってしまう。奥から母も出てくる。「あれえ、誰かと思ったらたかしくん!」「おばさん、ご無沙汰してます。」「やっぱり、東京の学生さんは違うねえ。すっかり垢抜けて。」 メイコ「お母ちゃん、のぶ姉ちゃんは?」「さっき出かけたで。近所やと思うけんど。」 のぶはうさ子と尋常小学校にいた。廊下を歩いていると、伊達先生と再会する。「おお、ふたりとも立派になったにゃあ。そうや、のぶ。慰問袋の新聞読んだぞ。わしも誇らしい。」 のぶ「ありがとうございます。あのう、今日は先生にお願いがあってまいりました。」「なんだ?」「来年、女子師範を卒業したら、体操や国語を教える教師になりたいと思うちょります。できれば、母校で働かせてもらえんろうかと。」 うさ子「朝田さん、故郷に錦を飾りたいそうです。」「そう言われてもにゃあ。気持ちだけは校長に伝えちょくき。」「ありがとうございます。」 御免与町を歩いているのぶとうさ子。のぶ「暑いなか、付き合わせてごめんね。」 うさ子「ううん、うちも懐かしかったき。」「うさ子ちゃんは卒業したらどうするが?」「うちは女子師範を離れとうないが。」「え?」「できることやったら、学校に残って、黒井先生のお手伝いをしたいと思うちゅ。」「へええ。入学したころは、黒井先生にボウフラ扱いされて、泣いてばっかりおったのにね。」「ほんまやね。」 笑いながら話すふたり。のぶ「あっ、うち、ちょっと切手買うていくわ。手紙も書いて、お願いしてみる。」「がんばりい。」「ありがとう。ほいたらね。」といって、横の道に消えていくと、すれ違いに、たかし、ケンちゃん、メイコが歩いてくる。ケンちゃん「よか商店街やねえ。おっ、団子屋やんかあ。」 メイコ「のぶ姉ちゃん、どこ行ったがやろ…。」 朝田家、のぶは帰って手紙を書いていた。「地元の小学校やったら、家の手伝いもできると思うけんど…。」 そばでは蘭子が裁縫をしている。そこにメイコが帰ってくる。「のぶ姉ちゃん、もうちょったが? もうどこ行っちゃったがで?」「小学校やけんど。」「たかしさん、友だち連れてもうってきたで。のぶ姉ちゃんに会いたがっちょった。」「そう…」「いつまでおるかわからんし、早う仲なおりしたほうがええで。」「会うても、またぶつかるような気がするき…。」 のぶの態度にメイコは憮然とする。「のぶ姉ちゃんの意地っぱり!」「メイコ!」 蘭子「お姉ちゃん、意地はってないで、切手はらんと。」 セリフがシャレになってる。たかしとケンちゃんは朝田家の前にまたやってきた。ケンちゃんはもじもじしているたかしに「柳井くん、のぶさんにさっさと会いに行くったい。」「いやあ、いいって…」「家、すぐそこっちゃろうもん。」「なんか、気まずいんだよ。」「俺がなんで高知まできたと思いようとねん。」「それはひまだからでしょ。」「そげんやけどさ、柳井くんの背中ば押してやりたかあっちょってきたとよ。」「別に会えないんなら、それでいいんだって、俺は。」「なんばいいよっとねえ。それ、のぶさんに渡すつもりで買ったっちゃろ?」 たかしは四角い風呂敷包みを抱えている。「あっ、叔父さん検診そろそろ終わるから…。帰ろう! ケンちゃん紹介する。」といって、たかしは先に帰ってしまう。ケンちゃんはため息をつき、たかしについていこうとすると、そこにメイコが出てきた。「あっ、メイコちゃん。」 近寄るふたり。「柳井くん、うじうじして話にならんとよ。」「のぶ姉ちゃんも意地張って、会わんほうがええとか言うちょります。」「めんどくさかねえ。」 ケンちゃんを見るメイコ。「あの、せっかくやき、仲なおりさせませんか。」「なんか、いい案あるとね?」といって、考えるふたり。今日はここで終わり。

 どうも胃腸がすっきりせず、ここ数日はずっとそうで、困ったものだ。家にいる時間が増えて、食生活に問題が出てきているのかもしれない。寝っ転がったまま、楽天マガジンのチェックをする。母の入居の相談をしている会社から電話があり、来週、つぎの施設に見学に行くことになりそう。昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」を聴く。高田先生がラジオで「せんじゃふだ」と言っていたら、文扇堂の荒井さんから電話がかかってきて、江戸っ子は「せんしゃふだ」っていうんだと怒られた話をしていた。

◇ 伊勢佐木町・映画

 午後から外出。曇り空。涼しい。まず、横浜に出て、駆け足でビブレのブックオフに寄っていく。110円の文庫本を1冊見つけ、すぐにレジにもっていく。それから、京浜急行に乗り、日ノ出町に移動。昼食はイセザキモールの杜記にしようかと思っていたが、間が悪く、定休日だった。隣りの黄金に入り、日替わり定食の玉子ときくらげ炒め定食を食べる。680円。いよいよ本格的に食が細くなってきたのか、満腹になり、苦しくなってしまった。マクドナルドに入り、ひと休み。アイスコーヒーとアップルパイを注文したが、アップルパイは食べられず、これは持ち帰ることにする。

 横浜シネマリンにて、「ドマーニ! 愛のことづて」を観る。17時50分の回。イタリアでは大ヒットを記録した作品なんだそうで、監督のパオラ・コルテッレージはコメディエンヌでもあり、主演も務めている。1946年、戦後のローマの貧しい庶民の生活がモノクロで描かれる。男尊女卑の時代と社会におけるシリアスなテーマを、センスばつぐんの手つきで扱う、かなり好きなタイプの映画だった。笑いの趣味がいい、音楽もいい、しかも、可憐な映画になっている。


 イセザキモールのブックオフに寄り、110円の文庫本を1冊、220円の文庫本を2冊買っていく。横浜駅まで歩き、平沼のブックオフにも寄り、110円の文庫本を1冊買う。

◇ テレビ

 夜遅くに帰宅する。ずっと腹が痛く、胃薬を飲む。テレビ番組をあれこれと。「NHKニュース7」を観ると、中居正広側が第三者委員会の性被害認定に反論というニュースが速報で入っていた。続けて、配信終了が迫る先週月曜に放送された「全身芸術家 横尾忠則88歳」を急いで観てしまう。4年前から密着、世田谷美術館の展覧会に向けた制作風景を映している。

 今日の「徹子の部屋」は美川憲一がゲスト。1990年に出演した回の映像が流されたが、このときには「僕」と言っていて、徹子さんも「僕」に反応する。研ナオコからのコメントのVTR、それから、二十七回忌になる親しかった淡谷のり子の思い出が語られ、淡谷のり子の過去の出演回の映像も流された。

 先週火曜の午前中に放送された「トットちゃんの宝物」という特番を録画していたのだが、3月15日に放送されたものだというテロップが出て、これが再放送だということを知らなかった。徹子さんのほか、YOU、吉岡里帆も出演、NHKの江原啓一郎アナウンサーが執事のような役割をする。スタジオには徹子さん所蔵の宝物が並べられている。これらが順に紹介され、宝物を通じて、エピソードが語られていく。まず最初に紹介されたのは、坂本九から贈られたというぐいのみ。NHKの豊富なアーカイブから、徹子さんが坂本九と共演していた「夢であいましょう」の映像が流される。それから、坂本九が「紅白」に夫婦で出演していた映像があり、それを現在の柏木由紀子に観てもらうのだが、日航機墜落事故のこともふり返られ、その当時に徹子さんから送られたという手紙が公開された。そのぐいのみは事故から1年後に柏木由紀子から贈られたものだった。坂本九が作ったものだそうだが、そのぐいのみが入れられた木箱には「九ちゃんやいたもの」「柏木さんから」とマジックででっかく書かれていて、いろんなものと一緒になるといけないからというので、徹子さんが書いたというのが可笑しい。続いての宝物は、冷凍庫に保存しているという使いかけの美容クリーム。これは越路吹雪のものだった。「紅白」の第2回で、松島詩子という歌手が交通事故に遭い、その代打で出ることになったのが越路吹雪だった。若いころから越路吹雪を知る人物として、美川憲一がVTR出演する。「徹子の部屋」に越路吹雪が出演するときはいつもと座る位置が逆になるそうで、越路吹雪は自分の左側が好きだからだった。つぎの宝物は渥美清が吹き込んだ留守番電話のカセットテープ。そのつぎの宝物は、カメラと誰かの手を撮影した写真だった。ニューヨークの留学から帰国した徹子さんが出演した「銀座わが町」というドラマの映像が流され、その当時、動物の撮影に夢中だった徹子さんは動物の写真集を出したそうだが、2作目に選んだテーマが働く男の手だった。宝物の写真は王貞治の手の写真。ところが、この写真集は完成しなかった。「ふたり撮ったところで飽きちゃった。」という徹子さん。道理で、今まで聞いたことがないはずだ。続いての宝物は、森光子から贈られた着物とファックス。1972年、カンカンとランランのパンダブームの上野動物園の映像には徹子さんが映っていて、どうしてもパンダを見たくて、収録を抜け出してきたというのだが、2009年放送「おめでとう森光子さん」という番組の映像では、徹子さんは子どものころからパンダの研究をしていたが、パンダが日本にくる前には誰も話を聞いてくれず、森光子だけがパンダの話を聞いてくれていたという話をしている。だから、パンダが来日したときには森光子を連れて、パンダを見せに行ったんだそうだ。徹子さんは「銀座わが町」でも森光子と共演していた。

 土曜の「紙とさまぁ~ず」には、珍しく、狩野恵里アナが登場。いつもの竹崎アナの代打に山本アナが出演するはずだったが、山本アナも病欠になってしまった。ゲストは平手友梨奈。

2025年5月6日火曜日

5月6日火/とにかく「あんぱん」

◇ テレビ・ラジオ

 ゴミをまとめていたが、雨の予報だということを忘れていた。じきに降り出すだろうから、ゴミを出すのはやめて、眠ってしまう。早朝から眠り、起きあがったらNHKプラスで、今朝の「あんぱん」を観る。女子師範学校、のぶ・今田美桜は掲示板に体育大会の貼り紙を見つける。教室にいる黒井先生・瀧内公美に「体育大会に応募したいがですが。」とお願いすると、「私の一存では決めかねますが、志願する理由は?」「走りたいきです。」 黒井はのぶの顔を見て、目をぱちぱちさせる。「私は子どものころから、いつも走ってました。ただ走りたいがです。」「それなら、そのへんの野原でも走ってなさい。」 のぶが外のベンチに座っていると、そこにうさ子・志田彩良もやってきて、隣りに座る。「のぶちゃん、だめやって。あんなこと言うたら、出してもらえんに決まっちゅうやろ。」「わかっちゅう…」「ほいたらなんで? 走りたいきらあて、子どもやあるまいし。」「女子師範学校の名誉のために走ります、というたらよかったかえ?」「それじゃあまだ足りん。学校の名誉と、忠君愛国の精神や。」「走るときにそんなこと考えれんて…。」「うちはのぶちゃんのため思うて言うがで。うちらは、黒井先生の精神に倣うべきや。そうせんと、大会にも出してもらえんし。なにより、のぶちゃんがいちばんつらいやろ。」 昭和12年7月。朝田家では、家族が朝食をとっていた。豪・細田佳央太が勢いよくたいらげる様子を蘭子・河合優実が見ている。「豪ちゃん、おかわり?」「いただきます。」 蘭子がご飯をよそいにいく。メイコ・原菜乃華「のぶ姉ちゃん、夏休み戻ってくるろうかね?」 母・江口のりこ「うん、そりゃ戻ってくるやろ。」 メイコ「ちゃんとやりゆうがやろか?」 蘭子「うちはあんたのほうが心配や。」 メイコ「えっ、なんで?」 ラジオからは盧溝橋事件のニュースが流れる。ヤムさん・阿部サダヲが外から入ってきて、ラジオを見る。母「また支那といくさですか?」 豪は神妙な顔をする。祖父・吉田鋼太郎「うーん、ま、すぐ片づくじゃろ。」 場面は女子師範学校の教室に。黒井「ニッポンは一丸となり、勝利に向かって一致団結する。そうなればおそらく、敵などは外周一色、しかし、油断はなりません。ひとたび男子が戦場におもむけば、その銃後を守るのは女子の役目。女性教師は、その規範となるべき存在です。時勢にうかれず、日々の務めをまっとうせねばなりません。今こそ! 忠君愛国の精神を肝に銘じなさい!」「はい!」と返事をする生徒たちだが、のぶだけはその声を出せずにいる。たかし・北村匠海の学校では、ヌードデッサンをしていた。ケンちゃん・高橋文哉「こりゃあ天国ばい。俺ちょっと、向こうの角度からも見たかとせず。」 座間先生・山寺宏一「とりあえず、手を動かそうか。」 たかしの絵を覗き込み、「うん、悪くない。」「ありがとうございます。」「でも、こことか、ここのタッチが硬いなあ。ヘンミくんの見てみようか。」といって、たかしは座間とヘンミの絵を見に行く。あの馬の絵を描いていた生徒だ。たかしは驚きの表情になる。座間「ヘンミくん、ひょっとして天才?」「だめです。なんか変だ。こんなもんじゃないです。」「そんなもんでいいよ。これ以上上手いと、私の立場がなくなるし。」 校舎の外、たかしとケンちゃんが並んで座っている。たかし「どうしたらあんな絵が描けるんだろう。」 ケンちゃん「考え込むのやめりい。どげんもならんとよ。そげんとよりも、見てみい、あそこば。」 廊下ではヌードモデルの女性が帰ろうとするのを座間先生が呼び止めていた。「今日はありがとうございました。銀座にいい店を知ってるんですけど、ご一緒にどうです?」「ごめんあそばせ。」といって、ヌードモデルは帰ってしまう。ケンちゃん「先生、ふられたばい!」「ケンちゃん、声が大きいんだって。」 歌い出す座間「ワッサワッサワッサリンの、モンチキリンのホーイ。」 ケンちゃん「なんか、呪文唱えだしたとよ。」 座間「ヤカンリッカンが、ヒッキリモッキリのリー。」「なんかこっちきよっちゃけど…。」とおびえるふたり。場面は教室に替わる。座間はさっきの歌の歌詞を黒板に書く。「これ、図案科の歌だ。」 たかし「歌ですか?」 ケンちゃん「ぜんぜん意味がわからんちゃけど。」「まあ、俺もわからん。」 たかし「先生もわかってないんですね?」「つまり、自由ってことだ。柳井、お前、この歌詞を解釈してみろ。」 たかし「えっ?」 ケンちゃん「先生、こげんヘンテコな歌詞に意味とかなかでしょ?」 しかし、たかしは独自の解釈を始める。「嬉しいじゃないか、みんなで騒ごうぜ…。」 ケンちゃん「適当に言うやろ?」 座間「柳井くん、きみいいね。」 たかしは立ちあがり、続ける。「難しい理屈なんて、茶化してしまえ。自由に生きよう。」 画面にはセリフのとおりにテロップが出る。先生「ワサビ酒ひっかけ、シャッポふってブラボー。」 たかし「鬱な気分よ、バイバイ。」 座間は笑顔になり、「柳井くん、いいね。いいよ!」「いっちょもわからんちゃけど、柳井くん、よかよか。」といって、ケンちゃんが拍手を始めると、まわりの生徒たちも拍手する。たかしは銀座の街に立ち、スケッチブックに絵を描く。場面は女子師範学校の教室に替わる。暗くなった教室に、のぶがひとり座っている。黒井先生の「今こそ! 忠君愛国の精神を肝に銘じなさい!」という言葉が思い返される。いっぽう、たかしは銀座の本屋だろうか、書棚から井伏鱒二の「厄除け詩集」を抜き出し、手にとっていた。場面は替わり、カフェにいる座間先生と生徒たち。ウエイターに「先生、あの歌聴かせてよ、あのヘンテコな歌。」と言われ、「うん、いいよ、お前らももう覚えたよな?」「はいっ、完璧です。」「さすが年の功、9年浪人したキュウちゃん!」 たかしとぶつかったあの生徒だ。ヘンミ「あんな変な歌、ここでは歌いたくないです。」 座間は無視して、「店長、ギターあったよね?」 たかし「座間先生、ギター弾けるんですか?」「いや。」「えっ?」「誰か弾けない?」 つぎの場面では、みんなであの図案科の歌を元気よく歌い始める。ギターを弾いているのはケンちゃんだ。ほかのお客からも「アンコールだ! もう一回歌ってくれ!」と声がかかる。そこに軍人がふたり店に入ってくる。盛りあがっていると、軍人がふり向き「騒がしいな…」とつぶやく。「おい、そこの学生!」 静かになる店内。「ふざけた歌はやめろ。うるさくて話ができん。」 座間「ふざけた歌? わが校の図案科で歌い継がれた名曲ですよ。」「なにい?」「もういっぺん、あたまからいこう。弾け! ほい、ほれ!」と、ケンちゃんにギターを弾かせ、座間だけがひとり元気よく歌い続ける。「やめろといったらやめんか!」 座間は「やめん!」と言い返し、歌うのをやめない。「その精神、たたきなおしてやる!」 カフェのウエイターが軍人を止め、替わりに謝る。たかしたちは戸惑いの表情。場面は替わり、朝田家。豪がなにかに目を落としている横顔。帰ってきた母が「豪ちゃん、どういたがて。」と声をかける。「豪ちゃん?」と言われ、豪がふり向く。豪が赤い紙を手にしているのがぼんやりと映る。母はそれに気がつき、豪は母と一緒にうちのなかに入ってくる。座っている祖父母に「親方、入隊が決まりました。」と声をかける。祖母・浅田美代子は立ちあがり、「豪ちゃん…」とつぶやく。豪は笑顔を作り、「わしも、ひとなみにご奉公できます。」 祖父も嬉しいことのように「おめでとう、豪。」 母も「おめでとうございます。」 豪「ありがとうございます。親方、すみません、石屋の仕事ができんなるので、入隊までしっかり働きます。」「ああ」といって、祖父は豪の肩をたたく。そこに蘭子が「ただいま」といって帰ってくると、赤紙に気がつき、表情が変わる。豪の顔を見る蘭子は、少しの沈黙のあと、「おめでとうございます。」といって、あたまを下げる。つぎの場面では、のぶが走って帰ってくる。朝田パンでは蘭子がひとりで店番をしていた。のぶはぼんやりしている様子の蘭子をいぶかしみながら「蘭子、ただいま。」と声をかける。蘭子は普段の蘭子に戻り、嬉しそうに「おかえり」と答える。「豪ちゃん、どうしゆう?」「ずっと作業場におる。入隊までに少しでも多く仕事するがやって。」 小さくうなずく蘭子に、のぶも小さくうなずき返す。母はのぶに説明する。「豪ちゃんのご両親はとうにいのうなっておらんけんど、足摺岬にひとりで暮らしゆうお婆ちゃんがおるがやと。そこに寄ってから入隊するがやって。せめて、壮行会でも開いちゃりたいと思うて。」「そやね。」 豪にはその会話が聞こえていたかどうか、目の届くところで仕事をしていた。蘭子の部屋、蘭子がひとりでいるところにのぶが入ってくる。「こないだ、好きなひとがおるって言いよったでね。」 蘭子は笑う。「あれは、豪ちゃんのことやないが?」「なに言いゆうがで。」 蘭子の顔を見ているのぶの顔を蘭子は見返す。蘭子はまた違うほうを向き、「そうやとしても、どうにもならんがやない。」「そんなことない。ちゃんと伝えたほうがいいと思う。」「どういて…?」「蘭子の気持ち知ったら、豪ちゃん、なにがなんでも死なんと、戻ってくるかもしれん。豪ちゃん、優しいき、蘭子を悲しませんために、必死に生き抜いてくるって。」「でも…」「戻ってきてほしいがやろ?」 のぶの顔をちらっと見て、蘭子は黙ってうなずく。蝉の鳴く声。今日はここで終わり。

 配信終了間近の番組に「あんぱん」のスペシャルトークショーというのがあり、録画しそこねてしまったと思ったが、これは3月に放送されたものの再放送で、一度観ていた番組だった。しかし、もう一度観なおしてしまった。ドラマをここまでの1か月観て、どんなドラマかをわかってから観るとなお面白い。登場人物たちにすっかり情が入ってしまう。

 5月3日放送「インタビューここから」は今田美桜がゲストだった。インタビュアーは「あんぱん」ではナレーションを担当している林田理沙アナ。「あんぱん」のオーディションが行われた部屋でインタビューが行われたのだが、今田美桜ぐらいのすでに売れてる女優でもこういうシビアなオーディションがあるんだな。書類審査、ビデオ審査、グループオーディション、最終カメラテストという段階を踏み、ビデオ審査では「アンパンマンのマーチ」の歌詞にお芝居をつけるというものがあった。なぎなたをふる審査もあったのだ。今田美桜は、福岡ではモデルをやりながら地元のテレビの情報番組のリポーターをやっていた。ドラマで共演した中井貴一が「お前は30点でいけ」と言ってくれた話など。やなせたかしについては「なんかきっと、やなせさんってすごく、深いけど、でもわりとシンプルで、今、みんな、当たり前にしてることの大切さみたいなのを教えてくれてる気がしてて。食べるとか、よく笑うとか、そういうのを改めて気づかされるなあって思う日々ですね、作品撮りながら。」 戦争を追体験しているかたちでもあるこのドラマのなかで、どんなことを感じますかという質問があり、このインタビューのときにはちょうど戦時中、戦後を撮っていたようだ。「のぶさんは学校の先生でもあり、学生のときから愛国の鑑と呼ばれてるひとだったので、子どもたちに、戦争はこうあるべきだ、男の子はこうでなくてはいけない、戦争に行くために立派な兵隊さんになりなさいって教えを説いてるんですけど、でも、当時の先生もきっとそうだっただろうし、だけどやっぱり身内が亡くなったり自分の大切なひとが亡くなったらそういうわけにもいかないし、ていうその、学校の先生としての正義と、ひとりの人間としての正義と、なんかやっぱりそれはいろんな角度でまったく違うもので、どちらかが見たらそれは悪だし、どちらかが見たらそれは正義で、ひとつの戦争をいろんな角度から描いてると思うので、うーん、なんかそこの感情を、揺れ動く感情みたいなのは、あの、ぜひ、なにか感じ取ってもらえたら嬉しいし、より身近に起こってたみなさんの思いっていうのを、今回「あんぱん」では表現してるんじゃないかなあとは思います。」

 昨日、こどもの日に放送された「探検ファクトリー」には、永瀬ゆずなちゃんと木村優来くんが出演。中川家とすっちーが工場見学をする番組だが、今回はあんぱんの工場を訪れている。ゆずなちゃんは江口のりこと一緒に食堂に行っていたとか、優来くんは阿部サダヲとめっちゃ仲良くなったということなどを話していた。

 今日の午後に放送された「あの日あのときあの番組」では、「あんぱん」に合わせ、2011年9月放送「爆問学問」のやなせたかしの回を再放送した。司会は森田美由紀アナ、ゲストに河合優実を迎え、一緒にこの番組を観る。蘭子のモチーフはロールパンナちゃんなんだそうで、正義の心と悪の心をあわせもっているというキャラクターなのだ。そして、「爆問学問」。爆笑問題がやなせたかしの仕事場を訪ねる。やなせたかしは 92歳、爆笑問題も40代。当時も観ているはずだが、震災後に「アンパンマンのマーチ」が脚光を浴び、この番組はそのタイミングだったのだ。手塚治虫についてずいぶん語っていたんだな。やなせたかしがのぶさんについて話している映像も、2004年放送「スタジオパークからこんにちは」、1999年放送「土佐熱烈観察団」という番組から流された。

 昨日放送された「視点・論点」の再放送では、中野晴行がやなせたかしについて語っていた。中野はやなせたかしの忘れられない言葉として、やなせが90歳のときに言った「僕はサンカク人生だ」という言葉をあげる。「僕は絵を描く 詩を書く 恥をかく」の「3カク」という意味、失敗を恐れずに大いに恥をかく人生ということだ。やなせは、1960年には永六輔のミュージカルで舞台美術を担当、このときの音楽を担当したいずみたくと「手のひらを太陽に」を作る。談志師匠との「まんが学校」にも触れられた。そして、「千夜一夜物語」の美術監督を担当、それが虫プロとの縁になり、自身の絵本「やさしいライオン」を原作にしたアニメを監督。そのフレーベル館からもう一冊と頼まれて出したのが「あんぱんまん」なのだ。1973年には「詩とメルヘン」が創刊。1999年には「ノスタル爺さん」でメジャーデビュー。Spotify で検索してみたら、配信されていた。

 NHKプラスで、昨日から再放送が始まった「とと姉ちゃん」も観始める。その前に、高畑充希がインタビューされていた再放送のPR番組も観たのだが、「暮らしの手帖」の大橋鎮子と花森安治の物語がこのドラマだったと改めて認識し、これは観ておいたほうがいいんじゃないかと思った。しかし、「あんぱん」と同じような深度で観ていたら時間がいくらあっても足りなくなってしまう。2016年放送、脚本は西田征史。まず初回、物干し台に登るシーンは、なにで観たのかはわからないが見覚えがあった。ただ、1話を観たかぎりでは、やっぱり「あんぱん」ほどは惹かれるものはないのだ。逆に、「あんぱん」は自分にとっては突出して好きなドラマなのだとも確信する。

 テレビ番組をあれこれと。今日の「徹子の部屋」も万博の会場から公開収録、ゲストはコシノ三姉妹。コシノ三姉妹は岸和田出身なのだ。コシノジュンコは今度の万博に参加もしている。

 昨夜の「耳の穴かっぽじって聞け!」は、元日の東野幸治がゲストの回の続き。東野と井口の出会いはテレビ朝日の「みえる」という番組。最近気になる芸人はいますかという井口からの質問に、東野はランジャタイの名をあげる。

 バラバラマンスリー枠で、昨夜から始まった「松井ケムリのモクモク旅」という番組。ケムリが「モクモクスポット」をめぐる番組ということなのだが、初回は、森進一の息子のHiroとゴー☆ジャス、3人で焼肉屋に行く。ケムリとHiroは同い年、もともと友だちなんだそうだが、ケムリとゴー☆ジャスは初対面。スタッフなし、手持ちカメラで撮影される。

 先月、2週にわたって放送された「秋山アーカイブ映像センター」は、家に眠るホームビデオをなんとかする番組。調布市でチラシを配布して募集した。ロバート秋山のアシスタントはなぜか剛力彩芽。まず、最初のビデオは現在54歳の女性から、36年前のハワイの家族旅行の映像が出される。1989年のハワイだが、これはドキュメンタリーとしてすごく面白い。なんの作為もない面白さ、なんてことのないこのホームビデオを、テレビの編集のプロのスタッフたちが秋山の指示で加工していくという企画なのだが、加工する前のほうがだんぜん面白いのだ。2組目の家族がもってきたのはDVDだったが、なんと、56年前の8ミリフィルムをコピーしてきたものだという。老夫婦の若かりしころのデートの映像に感動させられる。2週目、3組目の家族は29年前に撮影された祖母の古希祝いで行われたかくし芸大会の映像。クロマキーにより、秋山がここに参加する映像に加工される。応募された映像には子どもやペットのショート動画が多かったそうで、この番組ではそれらの映像もなんとかしてみせ、「何も起こらない調布の日常映像10連発」として流された。

 録画残量を空けねばならず、ずっと観そびれていた「ランジャタイのがんばれ地上波!」をようやく観る。去年2月の放送はAマッソとバンドを組む企画。3月には「お笑い蠱毒王」という企画があり、永野、ダブルブッキング川元、みなみかわ、エル上田が出演していた。エル上田は5年ぶりのテレビ出演。永野は、エル上田と川元は「負け顔」ができないと指摘する。「PON!」の企画で、屋上に100人の芸人が立っているなかにエル・カブキもいたそうだが、まったく面識のない上田のところに永野がやってきて、「お前のそういう複雑な心模様、テレビいらねえんだからな。」と言われたという。最終回の前週には、「ブチギレ-1」をふり返るというニセ企画で集められたメンバーが「がんばれ地上波!」はなぜ終わるのかというテーマで討論をする。最終回は「終王ノブ」。千鳥ノブを使ってやりたい放題、最終回なのにランジャタイは最後までまったく出てこなかった。

 今夜の「さんま御殿」は「旅のトラブル大報告会」というテーマ。銀シャリ鰻が先週に引き続き出演。この番組の歴史のなかで、2週連続の出演は初めてだそうだ。浜野謙太や元NHKの中川安奈が初登場、「地球の歩き方」の元編集長も出演した。

 ブログの更新をようやくひとつ。一回中断してしまうと、また一週間ぐらい空いてしまう。深夜はラジオ。「爆笑問題カーボーイ」を聴く。ラランドニシダが太田の「笑って人類!」の書評を書いてくれたそうで、お返しに、太田がニシダの小説について語る。それから「デララバ」にやってきた清水ミチコの話になるのだが、そのときの会話を「ビバリー」で話していたことがぜんぜん違うといって怒っている。名古屋では内田恭子と古舘伊知郎に会い、古舘がゲストだった「ビバリー」の話にもなった。

2025年5月5日月曜日

5月5日月/リキッドルームまで

◇ あんぱん・ラジオ

 ほとんど眠れずに目が覚めてしまい、早朝、NHKプラスで、土曜の朝に放送された「まだ間に合う!あんぱん」という20分番組を観た。ここまで5週間のダイジェストが20分にまとめられているのだが、最後のこれからの放送の予告はちょっとネタバレがすぎやしないか。そんなに知りたくなかったというところまで知らせてくれた。

 早朝から眠りなおそうとするが、また数時間で目覚めてしまう。NHKプラスで、今朝の「あんぱん」を観る。ナレーション「たかしが東京へ旅立つ日がやってきました。」 時代は昭和12年になった。御免与駅、たかし・北村匠海が柳井家のみんなに見送られる。たかしはメガネをかけるようになった。叔父・竹野内豊「おもいっきり好きな絵を描いて、学んでき。」 たかし「叔父さん、いろいろとご負担をかけて、すみません。」「気にすな。出世払いじゃ。あとでたんまりふんだくっちゃお。」といって、叔父はたかしのあたまをつかむ。叔母・戸田菜穂「ちゃんとご飯食べるがで。」 ちひろ・中沢元紀「兄貴、落ち着いたら手紙くれ。」 そこに自転車のベルの音が聞こえ、ヤムさん・阿部サダヲがやってきた。たかし「ヤムさん。わざわざ見送りにきてくれたんですか?」 ヤムさんはたかしに「これ、俺の気持ち。」といって、封書を渡す。「汽車で、読んでな。」「気持ち悪ぃ…」と小さくつぶやくたかし。列車が到着し、たかし「では、みなさん、ありがとうございます。行ってきます。」 汽車のなか、「ヤムさんの気持ちって…」とつぶやきながら封を開くと、中身はのぶ・今田美桜からの手紙だった。「嵩、東京行っても頑張りよ! うちも頑張るき! のぶ」 いっぽう、朝田家では、のぶはひとり、黒田先生・瀧内公美の言葉を思い返していた。「あなたはおのれに負けたのです。愛する祖国のために、全身全霊で尽くすこころがないから、負けたのです。」 うさ子・志田彩良に負けたなぎなたの試合が思い出される。のぶは竹の棒を手にして、威勢よくふりまわし、稽古をする。ナレーション「のぶたちに後輩ができました。」 女子師範学校の寮、のぶとうさ子に後輩ふたりがおじぎをする。うさ子「し、室長の小川です。」 のぶ「2年の朝田です。」 互いに目を見合わせ、うさ子はたどたどしく説明を始める。「ま、まず、廊下は私語禁止。先輩に会うたら、一礼し、道をゆずること。先輩は、後輩の1時間前に起床し、後輩の、洗濯や、靴磨きはすべて先輩…」 のぶ「うさ子ちゃん、逆、逆。」 うさ子「ああ、逆です、逆!」 こういうところはまだ、昔のうさ子ちゃんのままなのだ。教室、黒田先生が話している。「卒業まで、あと1年しかありません。1年後には、あなたたちが指導する側になるのです。小川さん!」「はい。」「どんな教師になりたいですか?」「私は裁縫を教えて、銃後を支える立派なおなごを育てたいがです。」 先生は小さくうなずく。「朝田さんは?」「私は、子どもらあに体操の楽しさを教えたいと思うちょります。」「では、あなたが思う、立派な教師とは?」「それは…」とくちごもると、「返事が遅い!」と一喝。「立派な教師とは!」 生徒みんなが「大和魂をもつ、教師です。」と答える。「ニッポンが誇る、先哲の教えを自らの血肉とし、それをもって、子らを教え、導かなければなりません。」「はい!」とちから強く返事する生徒たち。一拍遅れて、のぶも「はい」と返事する。場面はたかしの学校の教室に替わる。所在なさげにうろうろしているたかし。スケッチブックに馬の絵を描いている生徒を後ろから覗き込み、「上手い…」とつぶやくと、その生徒は黙ったまま、スケッチブックを抱えて逃げていってしまう。たかしもその場を移動しようとすると、別の生徒にぶつかり、じっと見られる。「あっ、すいません。」と謝るが、相手は無言。そこに「あれっ、柳井くん?」という声。声の主はケンちゃん・高橋文哉だった。「柳井くんやなかとねえ?」といって、駆け寄ってくる。「ケンちゃん?」「柳井くん、受かっとったとね? すごかあ。」「あれっ? 落ちたんじゃなかった?」「補欠合格で拾われたとよお。」「はああ、そうかあ。よかったあ。ほんとによかったあ。」と、ケンちゃんの肩をたたく。「ここの制服、すごかねえ。殺し屋みたいっちゃも。」「うん、ネクタイとか、すごい…」「怖かあ。ばってん、俺が着たら、大道芸人みたいに見えん?」「うん」というたかしに「なんでえ!」といって、じゃれあうふたり。そこに「おーはーよ!」という声。先生、山寺宏一がついに登場。「おーはー」かと思ったら「おーはーよ」だった。「はい、着席ィー。」 着席する生徒たち。「担任の座間です。」 見るからに明るく面白そうな先生は黒田雪子とは対照的だ。たかしを指差し、「きみ。名前は?」「あっ」といって立ちあがり、「えっと…、柳井たかしと申します。」「柳井くん、きみは将来、なにになりたい?」「絵描きではメシが食えないといわれて、図案科に…。将来は…、まだ…」「なにごにょごにょ言ってんのお?」とおどけた口調で訊くと、生徒たちから少し笑いが起こる。たかし「すみません…」「まあ、いいんだそれで。きみらの将来は真っ白だ。何色に染まるかは、きみら次第だ。デザインの学校に入ったからって、デザイナーになる必要なんてない。小説家でも、タップダンサーでもいいんだ。」 少しざわつく生徒たち。ケンちゃんが手をあげ、「先生、タップダンサーってなんね?」と訊くと、先生は教壇の上で、少しタップを踏んでみせる。「どげんしたと? 足がかゆかとですか?」 また少し笑いが起こる生徒たち。「まあまあ。机で学ぶことはなにもない。お前ら、銀座に行け。世の中を、こころとからだで感じてこい。話はそれからだ。」 場面は路面電車が走る銀座に替わり、制服姿のたかしとケンちゃんが歩いている。ショーウィンドウを見たケンちゃんが「かっこよかあ。すごかねえ。」と驚く。映画館の客席に座るふたりは「フランケンシュタイン」を観ていた。劇場を出ながら、ケンちゃんが「こげん話思いついたやつ、あたまとっちらかっとるばい。ねえ?」というと、たかしは看板を見上げ、「いや、この映画を作った監督は天才だよ。怪物役のボリス・カーロフもすごい。衝撃的だったあ。」と興奮気味に語る。ケンちゃんは道行く女性を見て「衝撃ばい…」とつぶやく。つぎつぎに通る女性たちに「柳井くん、銀座に美女がうじゃうじゃおるげな。」 ケンちゃんが女性の顔を見ていたら会釈をされる。「どげんしよう、みんな美人に見えるっちゃけど。柳井くん、俺、ちょっと、美人がどんぐらいおるか、数えてきてもよか?」「うん、どうぞ。」と受け流すたかし。ひとりになったたかしは、銀座の風景を眺め、スケッチブックを取り出し絵を描き始める。下宿先に帰ってきたたかしは銀座で描いた絵を脇に置き、手紙を書いていた。すると、戸をたたく音がする。「はい、どちらさまですか…?」 たかしがそろそろとふすまを開けると、そこに立っていたのはケンちゃんだった。「えっ!? ケンちゃん?」「138人。」といって、チェックした痕が書かれている手帳を渡す。「今日見つけた美人の数たい。」「なに、これを報告しにきたの?」 笑いながら部屋に入ってくるケンちゃん。「狭か部屋やねえ、おんぼろやし。まあ、男ふたりなら、ちょうどよかよね。」「うん。うん、ん? え?」「親戚んちに世話になっとったっちゃけど、学校から遠かとよ。やけん、ここでよかあ。」といって、部屋に寝そべる。「ごめん、なに言ってるかわかんないんだけど。」「家賃も食費も、ふたりで折半のほうが安かろうもん。よかろ?」「はああ、ケンちゃん…。」 場面は女子師範学校の寮に替わる。のぶが歩いていると「朝田さん」と呼び止められ、事務員さんに「お手紙ですよ。」といって、手紙を渡された。封書の裏には「柳井嵩子」と書かれていた。のぶは部屋で手紙を読み始める。「前略のぶちゃん、お元気ですか? 東京はたいそう面白いところです。学校も街もひとも、すべてが刺激的です。下宿先の部屋は狭いです。そのうえ、新しくできた友人が転がり込んできて、さらに狭くなりました。」 のぶは「たかし、もう友だちできたがかい…」とつぶやく。「その友人と毎日、銀座の街をぶらぶら散策しています。のぶちゃん、子どものころ、銀座の話をしたのを覚えてますか?」 子どもの頃に会話した場面が挿入される。のぶ「銀座って、どこにあるが? あの山の向こうかい?」 たかし「あの山越えて、海越えて、ずっとずっと遠く。」 思い返しているのぶの表情。「のぶちゃん、いつか東京においで。ここには自由があるんだ。」「自由…」とつぶやくのぶ。「のぶちゃんと、銀座の景色を見たい。驚いたことに、銀座を歩いている女のひとは美女ばっかりです。友人も驚いています。銀座には美女しかいないけど、どうなってるのかと。」「はあ?」と声を出すのぶ。しみじみしたBGMも止まる。「そんなわけで、とにかく僕は楽しくやってます。」 手紙の最後には、銀座の街でたかしとケンちゃんが美女たちとフランケンシュタインに囲まれた絵が描かれていた。のぶは憎たらしい口調で「そんりゃあよかったですね。たっせえがあのたかしのくせに、生意気じゃ…。」 場面は道場に替わり、なぎなたの稽古をする生徒たち。「のぶちゃん、いつか東京においで。ここには自由があるんだ。」というたかしの声がリフレインされる。なぎなたを「やあ!」と突くのぶ。「自由とはほど遠く、もがくのぶでした。」というナレーションで今日は終わり。涙と笑いのバランスが素晴らしい。たかしもだんだんユーモアのある青年になっていってる感じがする。

 SNSから知った YouTube の動画で、「あんぱん」のキャストでNHKプラスをPRする1分のミニドラマをやっているのも観た。阿部サダヲと江口のりこがパンを作っていると、三姉妹が順番にやってくる。蘭子がこの時代になぜかスマホをもってくるのだが、阿部サダヲと江口のりこが面白いのはもちろん、河合優実のコメディセンスが冴えている。

 昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」を聴く。ナベプロヒストリーを語り出したら止まらなくなる高田先生。12時台ゲストは泉麻人。「冗談画報」の本を作っているというからこれは楽しみだ。松本明子も「冗談画報」にはビッグサースデーの一員として出たことがあり、高田先生は「ぐちっこダンサーズ」の推薦人として出演したそうだが、「ぐちっこダンサーズ」なんて名前はまったく初めて聴いた。高田先生が春やすこ・けいこの座付き作家をやっていたというのも知らなかった。滝大作が亡くなっていたというのも知らなかったが、検索すると、去年の10月に亡くなっていたのか。恒例の「ベスト3」は「忘れられない昭和の名曲」、泉麻人は、太田裕美、三田明、クレージーキャッツを選んだ。泉麻人は石破茂の同級生でもあった。

 昨日から慢性鼻炎のクスリを飲み始めたが、ぜんぜん効いている感じがしない。飲み続けると効果があるのかどうか。今日は腹も減らないし、眠くもない。しかし、どうも腹にガスが溜まっているようで、呼吸に問題があるからのような気がする。

◇ 新横浜・恵比寿・自由が丘

 午後から外出。天気がよく、パーカーではやや暑くなりそうだが、夜は気温が下がるだろう。東横線直通、まずは新横浜に出る。図書館の本が予約が入っていたために延長できず、返却しなければならなくなったが、二俣川の行政サービスコーナーは祝日は休み。どこか寄れる図書館はないかと考え、新横浜から歩いて行ける港北図書館で返却することにした。横浜アリーナの横をひさしぶりに歩いていく。グーグルマップを見ると、それほど時間はかからないだろうと思ったが、歩いていくつもりの道がじつは地下を通っていることがわかり、歩行者が通れる道ではなかったから少し遠まわりになった。港北図書館は初めて利用する。2冊返却し、新たになにか借りていこうと、閉館時刻まで40分ぐらい棚を眺めてまわったが、これというものが見つからず、無理して借りることもないかと思い、借りずに出ていく。

 菊名駅まで歩き、東横線の各停に乗り、代官山に移動する。代官山からさらに恵比寿に歩いていく。どういうわけか腹が減らず、しかし、さすがになにも食べないわけにはいかないから店を探すと、富士そばがあった記憶があったが、あったはずの店が見つけられず、グーグルマップで検索してみると、その店は閉業していた。もう1店、駅の近くにも富士そばがあり、そちらで食べていく。かつ丼、600円。

 恵比寿にわざわざやってきたのは、リキッドルームにて開催されている「石野卓球の地獄温泉EXPON」を観るため。「石野卓球の地獄温泉」15周年を記念し、これまでの歴史をたどる展示がされていて、入場無料でもあるからこれはぜひ足を運んでおきたいと思った。しかし、入り口では大々的に宣伝されているわけでもなく、案内が非常に小さい。念のため、入場無料をよく確認してから入っていく。お客さんがぞろぞろと詰めかけているわけでもなく、恐る恐る階段をあがっていくが、リキッドルームは何度もきているのだが、ライブでしか入ったことがないからどこで展示をしているのかわからなかった。奥がカフェになっていて、案内の矢印がそこに向かって出てはいるのだが、入っていいものかと少し様子を見ていると、ほかのお客が入っていったので、ついていくように一緒に入った。カフェのさらに奥にはギャラリーみたいなスペースがあった。会場には過去のDJ音源が流されていて、若い女の子のスタッフが2名いた。ごく小さいギャラリーだが、ひとまわりして、過去のグッズ、Tシャツ、ポケットティッシュ、手ぬぐい、入場者に配られたドングリなどを眺めていく。「地獄温泉」は初期には通ったが、何回ぐらい行ったかな。記憶がはっきりしないが、行かなくなってしまったのは自分の経済的な事情だ。今回の展示の図録があり、見本をぱらぱらと見てから買おうと思い、スタッフの女の子に訊くと、なんと、すでに売り切れていた。図録だけでなく、今回のためのグッズはすべて売り切れ。残念だが、高額だったので少しほっとする。場内の写真を撮っていいか、確認してから、ひととおり写真を撮っていく。会場にいたのは15分ぐらいだったろうか。

 再び、代官山まで歩き、東横線に乗る。せっかく都内まで出てきたのだからブックオフに寄っていこうと思い、まずは自由が丘に移動する。駅前の書店が閉店するというニュースを見たのはいつだったか、駅前の風景はこれから変貌しそうだ。わざわざ寄ったブックオフだが、これといっていいものなし。110円文庫本をなんとか1冊見つけ出していく。ゴールデンウィークの20パーセントオフセール中だが、この店は価格設定が単行本は550円以下、文庫本は330円以下となっていて、そもそもが高い。

◇ テレビ・ラジオ

 自由が丘から綱島に移動し、西口のブックオフにも寄ってから、夜遅くに帰宅する。帰りの電車内から少し苦しくなっていたが、こらえていた咳をし始めたら止まらない。げえげえ吐き気もする。夕方にかつ丼を食べただけなのに、腹がぱんぱんに張っているのが変だ。

 テレビ番組をいくつか。今日の「徹子の部屋」は万博の会場から公開収録、ゲストは桂文枝。5年ぶりの出演。前回は山瀬まみと一緒の出演だった。公開収録では文枝は客席に向かって語りかけ、ここでは文枝のほうがホームグラウンドのようだ。文枝は前の万博のときには27歳、渥美清、仁鶴、淀川長治らと一緒に司会をした番組があったという。そのあとには、妻を亡くし、アレクサとの暮らしを語るのだが、この前の「演芸図鑑」に出ていた弟子よりも、文枝のほうがよっぽど感覚が若々しい。ウクレレも演奏し、歌声を褒められた文枝が「ハニーボイスと言われてるんですよ。」というと、徹子さんが「犯人ぽい?」と聴き間違えていた。

 深夜には、土曜の「木梨の会」をタイムフリーで聴いた。いつもの所ジョージに加え、清水ミチコが生出演していた。憲武とミチコさんの接近が嬉しい。このふたりは漠然と同世代かと思っていたが、ミチコさんのほうが3歳上だとはちょっと驚いた。所ジョージの古希祝いのパーティーのことはこの番組でも話していたが、この放送でもミチコさんに芸をやらせる。憲武でなければ、こんな展開はないだろう。

2025年5月1日木曜日

5月1日木/うちのなかが不衛生

◇ テレビ・雑誌

 朝、NHKプラスで、放送直後の今朝の「あんぱん」を観る。のぶ・今田美桜がまた朝田家に帰ってきた。外にしゃがんでいる豪・細田佳央太に「豪ちゃん、ただいま。」と声をかける。豪「のぶさん、お帰りなさい。」「あれ?」「のぶ」「お帰り」「急にどういたが?」という声がする。祖母・浅田美代子、母・江口のりこ、メイコ・原菜乃華が座っている。のぶ「蘭子は? イワオと縁談進んじゅうってほんま? 蘭子どこ?」 メイコ「イワオさんに返事するゆうて、さっき出かけた…。」「えっ?」 団子屋にはたかし・北村匠海とちひろ・中沢元紀がいた。ちひろ「先に読みや、わしはあとでいいき。」といって、「受験の友」を兄に渡す。「お前、いいやつだな。」「兄貴のほうがせっぱつまっちゅうやろ?」 笑いながら「やな弟だな。」といって、たかしはにやにやしながら雑誌を開く。横から覗いたちひろがマンガに気がつき、「兄貴やないかい?」 雑誌には「珍舞踊浪人人形」というマンガが載っている。「そう、お前に言われて送ってみたんだよ。」「へえ。」 そのふたりの前を、のぶが全速力で横切っていく。たかしは団子をかじりながら「のぶちゃん!」 ちひろ「ただごとやないねえ。」 あとから「お姉ちゃん!」といって、メイコも追いかけていく。喫茶店、イワオ・濱尾ノリタカと蘭子・河合優実がテーブルに向かい合う。「お祖父さまが腰を痛められたそうですね。なんなら、うちの使用人を何人か手伝いにいかせましょう。」 おじぎをする蘭子。「それで、あの…、蘭子さん。」「はい。このあいだのお返事ですけんど…。」「はい。」といったところで足音が聞こえ、のぶが扉を開けて飛び込んでくる。息を切らしながら「蘭子! 早まったらいかん!」「なんなん、のぶやんか。」 のぶはイワオに向き合い、「いやあ…、別にあんたに、恨みはないけんど、蘭子はまだ、お嫁にはいかんき!」「は? おまんの返事は聞いちゃあせん!」「お姉ちゃんは引っ込んじょって!」「蘭子さんもこうおっしゃいゆうやんか。」「蘭子は、うちの家を助けるために結婚しようとしゆう。そうながやろ、蘭子。」「は…」と小さい声を出す蘭子。のぶは蘭子のほうに向く。「なんでひとりで背負いこむやけ。なんでうちにも背負わせてくれんがで。みんな、蘭子に幸せになってほしいがよ。」「それじゃまるで、蘭子さんは好きでもない男と金目当てで結婚するみたいやんか。」とイワオがいうと、蘭子とのぶが同時に「いいえ」「はい」 のぶに「はいやと?」とイワオ。そこにメイコも「蘭子お姉ちゃん!」といいながら入ってくる。「蘭子お姉ちゃん言いよったやんか、イワオさんがパン食い競争でズルしててたとき…。」 蘭子「メイコ! それは言うたらいかん!」「蘭子さんは、わしのことをなんと?」「食パンの角にあたまぶつけて死んでしまえあんなやつ! って…。」 強く印象づけられたセリフがここで再登場した。イワオは呆然とした顔で蘭子の顔に向きなおすと、蘭子は目をそむける。のぶ「イワオ、ごめんなさい、うちの姉妹は3人ともくちが悪うて。」 メイコ「なかでも蘭子姉ちゃんがもういっちばんきつうて。ほんまのこと言うて、ごめんなさい!」といって、のぶとメイコはあたまを下げる。「いえ…」とイワオはちからない返事。「そういうことやき、連れて帰ります!」といって、のぶとメイコは蘭子をむりやり引っぱっていく。「ご迷惑、おかけしました! 失礼します。」といって、のぶは扉を閉める。「違う、違います!」という蘭子の声がしながら、ふたりに連れていかれる。このあたりはドタバタコメディだ。場面は朝田家に替わり、部屋でぼんやりしている蘭子のところにのぶが入ってくる。「うんと悩んだがやろうね。ごめんね。」 蘭子「なんでお姉ちゃんが謝るが?」「うちがちゃんと長女らしゅう、みんなのそばにおったら、蘭子にそんな思いさせんかった。」 少しの間のあと、蘭子「お姉ちゃん…? うち、そんなええ子やない。」「え?」「お姉ちゃんが思うちゅうような、ええ子やないがやき。」 のぶは戸惑いの顔をする。「どういて…?」 蘭子はのぶに背を向けたまま、顔だけふり返っている。「好きなひとがおって、そのひとはうちのことらなんちゃあ思っちゃあせんてわかったがやき。そしたら、誰に嫁いだっておんなじやん。お金持ちなら儲けもんやし。」 蘭子の思いを知るのぶ。「蘭子…。」 のぶは蘭子のそばに座りなおし、蘭子を抱き寄せる。蘭子ものぶに甘え、抱き合うふたり。昭和11年8月、ナレーション「8月、ベルリンオリンピックが開催され、ひとりの女性選手の活躍に、日本中のひとびとが熱狂していました。」 柳井家では叔父・竹野内豊たちがラジオにかじりついていた。叔父「たかしも呼んでけ!」 叔母・戸田菜穂「勉強しゆる場合やないわ!」 部屋で勉強しているたかしをちひろが呼びにいく。「兄貴! 前畑が泳ぐで。早よ!」 ラジオを囲み、夢中になって前畑を応援する家族、叔父も珍しく「行げ! 行げ!」と大声を出している。同じころ、朝田家でもラジオに夢中になっていた。大声をあげて応援する家族、祖父・吉田鋼太郎が「静かにせえ! 静かに! 聞こえん!」といって興奮し、豪のあたまをひっぱたく。ここは可笑しい場面。ラジオの音声に耳を傾ける家族は、前畑が勝ったとわかり、盛りあがる。祖父は「あああ!」と声を出しながらラジオを抱きしめる。季節は秋となり、女子師範学校の道場では、のぶとうさ子・志田彩良がなぎなたの稽古をしていた。「うさ子ちゃん、いつの間にそんなに腕あげたがね。」と、うさ子の上達にのぶは嬉しそう。雑巾掛けをしながら、うさ子「うちね、のぶちゃんが週末、御免与町に帰っちゅうときも、ここに残ってずっと稽古しよったがよ。」「そうなが?」「先輩だけやのうて、黒井先生にも指導してもろた。」「えっ?」「うち、思うたがよ。もっと強うなって、黒井先生に認められたい。うちは、黒井雪子先生みたいに強うなるがやき!」 うさ子の変化にのぶは戸惑いの顔をする。うさ子は立ちあがり、教育勅語を暗唱しながら歩き始める。近くにいた室長とその子分の女学生、子分はうさ子と並び、一緒に暗唱を始める。室長はのぶのそばにやってきて、「なにボケっとしちゅう。朝田さんもやりなさい。」「はい」といって、のぶは立ちあがる。室長「小川さんも休みのときも励んで、感心なが。」 のぶの表情。暗唱する教育勅語にエコーがかかる。昭和12年3月、ナレーション「年が明け、いよいよたかしの受験の日がやってきました。」 まだ薄暗い早朝、柳井家の前では、学生服のたかしが家族に見送られる。「では、行ってきます。」 叔母「受験票、持った?」 たかしは胸ポケットの受験票を確認する。「はい、持ちました。」 叔父「たかし、もっとちからを抜け!」 叔父はたかしの両肩を叩き、「よし、がんばってこい!」「はい。」 叔母「名前、書き忘れんようにね。」 ちひろ「兄貴、やりきってこい!」「うん、行ってきます!」 ヤムさん・阿部サダヲに遭遇し、ヤム「おっ、いよいよ試験か?」「試験は明日なんです。今日は汽車と船を使って、京都へ。」「おう、ご苦労なこったな。どこ受けるんだ?」「まずは、京都の高等工芸学校、あとは東京の学校。」「うん、当たって砕けてこい!」「砕けちゃだめなんです。」「また、線路で寝ることにならきゃいいけどな。」「受験生のこころ不安にさせるのやめてください。もう僕は1年前と違うんです。」 たかしが朝田家を覗くと、ヤム「あっ、のぶならいねえよ。」「わかってますよ。ちょっと見ただけです。それじゃあ。」といって歩いていこうとするたかしに「おい! 忘れもんだ。」とって、ヤムさんは紙袋を放り投げる。たかしが紙袋を開くと、合格パンが入っていた。「ヤムさん、ありがとう。」「二度目だな。三度目はないといいな!」とからかうヤムさんに、呆れるように「行ってきます!」というたかしだが、たかしは紙袋を大事そうに抱えていく。場面は替わり、京都の高等工芸学校の試験会場。とんとんと進み、その合格発表が届く柳井家。家族みんなで覗き込みながら叔父が電報を開くと、「チル」の文字が書かれていた。叔母はため息をつき、「あとは、東京の学校やね。」 ちひろ「はい。」 女中さん・瞳水ひまり「どっちが、難しいがですか?」 叔父「倍率は東京のほうが…。」 ちひろ「うんと高いです。」 ナレーション「一縷の望みは東京高等芸術学校。全国から大勢の受験生が押し寄せ、たかしが受ける学科に合格するのは、わずか20名の狭き門です。」 場面は試験会場、近くの席の男がたかしのほうにふり返り、「あんた、京都にもおったろうも?」と笑顔で話しかけてきた。高橋文哉が初登場の場面。「あんた絵が上手かったけ。顔を覚えとったとって。」 試験官の先生を見て、「なあなあ、あのひと、誰かに似とらあ? 誰やったかいなあ。」 たかしが「フクちゃん?」というと、「ああ、フクちゃんばい!」と大声を出し、まわりに見られる。また小声になり、「俺な、フクちゃん好かんとって。最初、主人公ケンちゃんやったとよ。俺、カラシマケンタロウ。あだ名がケンちゃん。やけん応援しよったのに、いつの間にかフクちゃんが主役になっとっちょ。」 たかし「横山先生が、フクちゃんに思い入れが強くなったんじゃないかな?」 ケンタロウは感心して「詳しいやんか。マンガ好きと?」「同じ高知出身だから、横山先生は応援してる。」「高知からきとったとね?」 会話をしていると、「そこ、うるさいぞ!」と試験官に注意される。ケンタロウは立ちあがり、「すみません」と謝ると、「フクちゃんに怒られたばい。」といって、またたかしのほうを向く。御免与町では、のぶがお稲荷さんに手を合わせていた。そこにちひろもやってくる。「のぶさん、戻ってきちょったがですか?」「うん、春休みやき。たかし、がんばりゆうろうか。今度こそ受かるとええがやけんど。」「昔っから兄貴は、幸運と不運の分量が極端ながですよ。当たりゃあでかい。」「外れたら?」「やき、神頼みにきました。」 場面は試験会場に戻り、試験が始まる。ナレーション「サクラ咲くか、サクラ散るか。結果は明日。ほいたらね!」といって今日は終わり。

 少し眠りなおしたらもう昼になってしまった。昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」をつけておく。楽天マガジンのチェックをすると、「ニューズウィーク日本版」には映画プロデューサー業を始めたMEGUMIのインタビューがあった。映画はずっと好きだったのだが、タレントの仕事が忙しくなり、事務所に映画に出たいとはなかなか言えなくなってしまっていたが、出産を機に、初めてお芝居の先生を付け、事務所に女優になると宣言した。コロナ禍になったときに、俳優はオファーがなければ動けないから自分もなにか発信しようと思い、それがプロデューサー業につながっていったという流れになる。「グラビアという、芸能界では本当にタフなフィールドから始まって、体を張って、バンジージャンプもして、毒舌も吐いて(笑)。でもあのときに頑張って、体力と気合を内蔵できたから今があるなと、昔の自分に感謝しています。気が付けば「日本の映画と文化を世界に」という活動をしていて、ふとわれに返るとびっくりしますね。」

 「FLASH」には「あんぱん」に便乗した本物のあんぱんの特集があり、真壁刀義、芝田山親方、横山めぐみ、安田美沙子がおすすめのあんぱんを紹介している。そのほか、松本人志のサプライズ復帰構想の記事もあった。「ダウンタウンDX」では今年最初の放送から松本が復帰する構想があり、最初はVTR出演がいいだろうということになり、そのVTRも収録済みだったというテレビ局関係者の証言。それが中居正広のスキャンダル報道があったために頓挫したようだ。しかし、読売テレビに取材をすると、そのようなVTRについては否定する解答があったという。復帰していれば番組終了もなかったのだろうが、浜田も休養したことにより、複数のスポンサーが撤退したという事情があるようだ。

 「週刊大衆」には研ナオコのインタビューがあった。映画「うぉっしゅ。」に関するインタビューが導入だが、芸能生活55年をふり返る話をしている。最近のテレビで面白い若手はいますかという質問に「千鳥。千鳥の番組は無条件で出演OKしてます。」「千鳥は受かれていないし、自分が育ってきたルーツをちゃんと、おなかの中に持っていて芯になっている。芸にも生かされていると感じます。相手をけっして軽んじないし、人間としてもステキだね。」 これまで印象に残っている出来事はという質問には「デビュー曲をレコーディングしているときと、中島みゆきちゃんに会ったとき。忘れられないです。」

◇ 面会・なか卯

 午後から外出。部屋にいても暖かく、ステテコを脱いでしまったが、外に出てみるとまだそこまでは暖かくはないか。三ツ境のバスターミナルから長坂まで。今日も旭陵高校の生徒がたくさん乗ってきて、そのあと、ズーラシアでも混むだろうなとは思っていたが、バス停には大行列ができていた。全員乗りきれないほど、バスは超満員になった。つぎのバス停では、後ろの扉を開けて乗せていた。乗降に時間がかかり、長坂には10分ぐらい遅れて到着する。車内では、タイムフリーで、今日の「大竹まこと ゴールデンラジオ!」のオープニングを聴いた。パートナーはヒコロヒー。

 老健の面会に到着する直前に母から着信があり、折り返し電話はせずに向かったが、スマホはまた充電してもらったようだ。スマホを見せてもらうと、ホーム画面のレイアウトが変わっていて、どうしてそんなにいじることがあるんだろうか。マスクを切らしてしまったようで、減っていたことに気がついてなかった。次回に買ってくるまで、一週間は空いてしまう。連休中にはほかに誰かくるだろうか。暖かくなり、介護士のベトナム人の女の子は半袖のポロシャツ姿になっていた。

 面会のあと、いつもははま寿司に寄るのだが、昨日もはま寿司だったから、今日はなか卯にする。親子丼とはいからうどんのセットを食べる。700円。ラジオを聴きながら、鶴ヶ峰まで歩く。

 鶴ヶ峰から星川に移動し、定期券が切れてからは行かなくなっていたからひさしぶりだ。保土ヶ谷図書館に寄り、本を2冊借りていく。イオン天王町のフードコートにて、マクドナルドのアイスコーヒーとアップルパイを食べる。朝から鼻水がひどかったが、また一段とひどくなってきた。気温の変化でも出る症状だからさほど気にしていなかったが、今朝はのども少し痛かった。体調を崩してはまずい。昨日は少し歩いただけでやけに疲れてしまったとも思ったが、もしかすると、もうまずい兆候だったのか。読書をするつもりだったが、音楽を聴きながら少しぼんやりする。

 21時閉店間際のコーナンに寄り、封筒とダンボール板を買ってから帰る。これを買わなければならなかったから、体調が心配でもすぐに帰るわけにはいかなかった。帰りもひどいくしゃみが続き、マスクのなかは鼻水でぐちょぐちょになった。

 夜に帰宅し、NHKプラスで「ニュース7」だけ観て、風邪薬を飲んでおく。階段がほこりっぽいのが気になっていたが、思い立ち、雑巾がけをしてみたら、たちまち雑巾が真っ黒になった。こんなところを行ったりきたりして生活していたら、からだが悪くなるのも無理はない。ずっとうちにいるだけなのになぜ体調を崩すのかというと、うちのなかが不衛生だからだ。

 読みかけの本を少し読んでから、横になって、ラジオを聴く。今日の「ゴールデンラジオ!」の続きを Spotify のポッドキャストで聴いた。ゲストはチャンス大城、3年ぶりの出演だそうだが、前回もヒコロヒーがパートナーの日だった。前回は自伝を出したタイミングだったが、今回は心霊の本を出版した。ヒコロヒーはじつは心霊が苦手だった。「大竹紳士交遊録」のコーナーは高橋源一郎の担当、生成AIの話をしていた。

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