2025年4月11日金曜日

4月11日金/ボードゲームは遊戯の思想

◇ テレビ・ラジオ・雑誌

 早朝、ゴミを出してから眠り、昼前に起きあがる。NHKプラスで、今朝の「あんぱん」を観る。母を訪ねたたかし、お屋敷から母・松嶋菜々子が出てきたところで昨日は終わった。母に「なにしにきたの?」と訊かれ、たかしは「ちひろが熱を出して、母さんに会いたいって…。」と説明し始める。「ううん、本当のこと言うと、僕のほうが…。」 母は黙って聴いている。「母さん、ずっと会いたかった。」「たかし…、ここには…。」と、母が言いかけたところに、ここの主人が人力車に乗って帰ってきた。主人は娘を抱いている。「登美子、どういたがな?」と訊かれた母は「なんでもないんです。突然、親戚の子が訪ねてきて…。」 それを聞いたたかしの表情が変わる。主人は屋敷に入っていく。「お母さま?」と訊く女の子に「ちょっと待っててね。」というと、女の子も屋敷に入っていく。「お母さん」というたかしを母は抱きしめる。「たかし、いい? ここにきちゃもういけないの。叔父さんのところに帰りなさい。」 母が「おなか空いてるでしょ?」といって、お金を渡そうとすると、たかしはそれを払いのけて走っていってしまう。朝田家ではたかしを心配していた。そこにヤムおじさん・阿部サダヲが自転車でやってくる。たかしの叔父・竹野内豊と女中さんも集まっている。たかしがヤムとしゃべっていたのを目撃していた祖父・吉田鋼太郎がヤムを問い詰めると、「ああ、好きな女に会いに行ったんですよ。」 祖父「アホ! 小学生やぞ。」 ヤム「小学生の好きな女んて言うたら。」 祖母・浅田美代子「のぶかよ。」 母・江口のりこ「のぶはここにおります。」 弟子・細田佳央太「おかあ、ですろか?」 のぶ「ああ、やっぱり…。」 ヤム「ああ、高知の町中に行きたいっていうから、道を教えてやった。それだけ!」 そのころ、たかしはとぼとぼと海岸を歩いていた。叔父はうちに帰ると、叔母・戸田菜穂に「迎えに行かんでええでしょうか?」と訊かれるが、叔父は「あの子を信じて待とう。」 叔母「あんなかわいい子を捨てるなんて、信じられん!」 叔母は呉服屋さんからたかしの母の噂を聞きつけている。のぶはたかしに言ったことに責任を感じていた。どこかに行ってしまったヤムに祖父はまた怒っている。母「ヤムさんは売れ残ったパンを売りに行きました。」 弟子「ええひとですね。」 母「うん、くちは悪いけんど。」 祖父「まだ腹のなかはわからん。」 母はのぶに、うちらもあんぱんを売りに行こうと誘う。きれいな夕焼け。たかしはまだとぼとぼと歩いていた。母さんに会いたがっていたちひろ、そして、母の態度が思い出される。しゃがみこんだたかしにあんぱんが差し出される。たかしに出会えたのぶ親子。たかしはあんぱんをむしゃむしゃと食べる。のぶは水筒を差し出す。ここもまた、悲しいことをあんぱんを食べて乗り越える場面だ。帰ってきたたかしはヤムおじさんにあんぱんのお礼を言った。「ちゃんと金払えよ」というヤムを、祖母とのぶの妹たちがたしなめる。たかしは柳井家に帰ってきて、叔父と叔母に心配をかけたことを謝る。叔父「ちょっとした冒険やったにゃあ。」 熱を出して寝ているちひろに、たかしは約束を破ったことを謝る。夜、たかしはスケッチブックをめくり、母の後姿を描いた絵をびりびりに破ってしまう。翌朝、のぶとたかしは一緒に学校まで走っていく。画面は青空を映し、地上に戻ってくると、時代はあっという間に流れる。通学する学生は、本を読みながら歩くたかしと弟のちひろ、その後ろから着物の女の子が追いかける。「お先に失礼致しますう。」といって、女の子は追い越していく。「マンガ読みながらのろのろ歩きよったら遅刻するでえ、ボケ!」 ふり向いて、一瞬、おどけた顔をし、顔をあげる。成長したのぶ、今田美桜の顔がここで初めて映される。兄弟を置いて、走っていく今田美桜。成長したたかし、北村匠海の顔もここで初めて映される。「のぶは高等女学校の4年生になりました。ほいたらね!」というナレーションがあり、今週はここで終わり。ああ、あのかわいい子役たちとは今週でお別れか。

 昼はラジオ。「伊集院光のちょいタネ」からオンタイムで聴く。「ビバリー昼ズ」のオープニングは、仙台で行われた「オール日芸寄席」の話。クドカンの母は一之輔さんのファンなのか。楽天マガジンのチェックをすると、「FRIDAY」には例のフジテレビ社員と不倫関係にあったという元ADの女性が告白の記事が載っている。前号に引き続き、ブラザー・コーンのインタビューの後編があるほか、Mr.マリックがハンドパワーで究極の焼きそばを作ったという謎の記事もあった。

 テレビ番組をあれこれと。昨夜の「アメトーーク!」は「小物MC芸人2025」。ハライチ澤部、チョコプラ長田、パンサー向井、ダイアン津田、シソンヌ長谷川、せいやが出演、MC側には千鳥ノブが座る。5年前にもやっていたようで、観そこねたのか覚えていないのだが、若林の持ち込み企画で、千鳥ノブ、川島明、バカリズム、小峠が出ていたようだ。今回も面白そうなメンバーだったが、しかし、なんだか話を聴いてるうちに、だんだんただの職場の愚痴を放送してるだけなんじゃないかという気がしてきた。

 今夜の「ミュージックステーション」は「最強イントロソングBEST30」というランキング企画があり、昭和と平成以降、それぞれベスト15を発表した。木村カエラはCMソングを19年ぶりに披露。布袋が木村カエラをインスタでフォローしていた。木村カエラはME:Iのコラボも披露、ぜんぜん知らなかったが、木村カエラがプロデューサーなのだ。ちゃんみながプロデュースするHANAも登場。布袋寅泰は Char とコラボ。SNSで大バズり中の「イイじゃん」という曲もぜんぜん知らなかったが、M!LKというグループの曲で、サビになるとまったく違う曲になってしまう。こんな曲は「ハイそれまでョ」以来だ。

 今夜の「A-Studio+」はアンガールズがゲスト。広島で行われたアマチュアのお笑いライブに出演したときに、吉本にきたら採るかもしれないと言われたのを真に受けた。吉本のホンダ先生というのは本多正識だろうか。それぞれ別の相方と組んでいて、2組一緒に上京したのだ。山根の妻が取材されていたが、顔が隠されていて、山根はタレントと結婚しているような気がしていたから、ついウィキペディアを確認してしまった。おさると混同していたようだが、そんな勘違いがあるだろうか。

 NHKプラスで、配信終了間近の「名将たちの勝負メシ」を観た。歴史上の名将が食べていたメシをネプチューンが再現するという番組で、過去に何度か特番があり、今回からレギュラーということらしい。解説は本郷和人。初回は武田信玄、今日放送の回では上杉謙信を扱った。レコーダーを探すと、昨年5月に放送された伊達政宗の回が録画してあったまま、観そびれていた。この回はネプチューンのコントから始まっていて面白い。

 先週放送の「スイッチインタビュー」も配信終了前に観てしまうが、今回は坂元裕二と新海誠の対談だった。坂元裕二が新海誠を指名したそうで、まずは坂元裕二が新海誠の仕事場を訪れる。しかし、挿入される新海誠の作品が配信ではカットされていて、会話もそこで途切れてしまう。映像は消しても、会話だけは残してもらうわけにはいかないのか。今夜放送された後編も続けて観る。

 先週土曜に放送された「週刊情報チャージ!チルシル」という番組は、子ども向けのニュース解説番組。司会を佐々木希が務め、子どもがふたり出演している。影の声はみちょぱが担当。初回のゲストには小森隼が登場した。NHKの岸正浩という解説委員がトランプの関税引き上げを解説するが、なんだか説明があまり上手くないと思った。

◇ 読書

 夜、外は雷雨になった。図書館で借りている、與那覇潤・小野卓也「ボードゲームで社会が変わる 遊戯するケアへ」を読み終える。2023年刊、河出新書。ボードゲームというものはまったく知らない世界なのだが、「遊戯するケアへ」というサブタイトルに興味が湧く。小野卓也というひとは知らなかったが、ボードゲームジャーナリストという肩書きだが、寺院の住職でもある。與那覇潤は鬱状態からの回復をきっかけにボードゲームにハマった。日本では、東日本大震災をきっかけにボードゲームのブームが始まったとされているようで、2015年頃からボードゲームカフェの出店ラッシュがあり、「タモリ俱楽部」や「ガキの使い」でもボードゲームが特集されたようだ。「ボードゲームで社会が変わる」というのがこの本の主張だが、「社会のためになるから」というニュアンスが強すぎると、ゲームがゲームらしさを失い、悪い意味で「タスク」になってしまうという。有益さを強調することが副作用をもたらさないかも意識され、だから「遊戯」という言葉が出てくるのだが、「遊戯」は仏教用語で「ゆげ」と読むそうで、菩薩はいろんなひとを助けるが、それは遊びでやっているんだという思想を指す。つまり、崇高な目的を設定し、無理やがまんをしてでも貢献せよと唱える発想とは逆のものなのだということが語られている。第2章では、6人の識者がゲストに招かれ、それぞれ、6種のボードゲームを実際にプレイしてみた感想を寄稿している。三宅香帆が「ディクシット」を、辻田真佐憲が「主計将校」を、安田洋祐が「ナショナルエコノミー」を、小川さやかが「ハイソサエティ」を、安田峰俊が「ドラゴンイヤー」を、三牧聖子が「京都議定書」をプレイしている。これらのゲームはひとつも知らないが、それぞれの専門分野とリンクするゲームが選ばれているというわけか。以下、気になった箇所をいくつか引用。

P32-33 小野「近日知って興味深かったのですが、ある地方都市のボードゲームカフェでは、お客さんどうしの「自己紹介は原則しない」というルールを設けているそうです。なぜかというと、お店で相席した初対面のメンバーでプレイする場合、自己紹介で相手の属性がわかると、自由に振る舞えなくなってしまうことがあるでしょう?」(略)與那覇「昨年刊行した『過剰可視化社会』で使った用語でいうと、「逆カミングアウト」になりますね。(略)重要なポイントは。まさにボードゲームと同じく、逆カミングアウトの効果は「対面」でないと十分に発揮できないことです。」

P163 與那覇「プレイヤーによって「なにを前提として話を聞くか」が違うので、それを見抜いてインストする側が合わせていかないと、うまく伝わらない。(略)」 小野「仏教の世界でも「人を見て法を説く」という言葉があります。(略)そうした対面での関係における「個別性」への配慮がないと、ダイバーシティ・アンド・インクルージョン(包摂)のうち、後者が落ちてしまうんですよ。」 與那覇「気になるのはいま社会的に、そうした「個別のケア」をないがしろにする傾向があることです。いわば、誰に対してもそのまま読み上げるだけでいい「究極の説明書」を作ってくれよと。それさえ読み上げたら、多様性に十分配慮したことになるので、後はもういいですみたいな。そうしたアリバイ作り的な形での「ダイバーシティのマニュアル化」が進んでいます。」

P168 與那覇「(略)つまり現実の社会がいま、あまりにも「実力と運」とを両極端の存在のように理解して、自力でコントロールできない偶然(親ガチャ)については「あがいてもムダだから、もう諦めよう」と。そうした空気に覆われてしまっています。これに対してボードゲームが教えてくれるのは、「完全な運」と「完全な実力」の間にグラデーション(濃淡を持った連続性)があり、もしプレイの最中にどちらかが偏ったとしても、修正する方法がいくつもあり得るということです。そうした中庸の感覚を取り戻すことが、ゲームの外でこそ、いま喫緊の課題ではないでしょうか。」

P172-173 小野「人生における選択って、往々にして「自分が主体的に行う」というよりも、今の私にはこれしか選べないといった形で「到来」するところがありますよね。ボードゲームが「カードは〇枚までしか出せない」のように、ルールの形で「選択できる範囲」を狭く規制するのは、どんな内容の選択――本人にとってのベストがプレイヤーに到来しても、ゲームが壊れないように守るガードレールを設けているわけです。」

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