2021年7月10日土曜日

7月10日土曜日/「日本の喜劇人」を読む(14)

◇ テレビ・ラジオ

 朝、録画していた水曜放送の「お笑い実力刃」を観た。この週は歌ネタ特集で、どぶろっく、AMEMIYA、ラニーノーズ、アイロンヘッド、テツandトモという5組。この番組の性質からすると、5組はちょっと多い感じがする。テツトモのトークが面白く、アンタッチャブルとの関係性は「オンバト」の時代からだから古いはずだ。談志師匠のエピソードも語られた。昨夜の「ネタパレ」を観ると、TOKYO COOL がついにメインステージに登場した。「ニュースターパレード」では、アイドル鳥越をひさしぶりに観た。というか、このひとは「お笑い向上委員会」以外で観たことがない。

 ラジオも聴く。「ナイツのちゃきちゃき大放送」は、テレビ朝日の加地倫三がゲスト。このひと、大学の先輩だとは知らなかった。学年で7年上だから、同じ時期にはいなかったろう。「アメトーーク!」で、「今こそ高田文夫」はぜひ実現してもらいたい。続けて、文化放送の「田村淳のNewsCLUB」を。そのあとは、伊東四朗と吉田照美の「親父・熱愛」をつけておく。

 夕方、ヤマトの営業所まで。二俣川に出て、くまざわ書店に少し寄り、それから、ドドールに入ろうと思っていたが、混雑でやめる。相州蕎麦で食べてしまうことにして、とろろ焼き鳥丼のセットを食べた。690円。ジョイナステラスを抜け、西友のイタリアントマトに入り、読書をした。ツイッターからニュースを見ると、東京の新規感染者数は 950人に。


◇ 読書

 小林信彦「決定版 日本の喜劇人」の続きを読む。後半、「日本の喜劇人2」の最後の章は伊東四朗。小松政夫についても、この章で書かれていた。伊東四朗は「テレビの黄金時代」に間に合ったひとであると書き、「黄金時代」末期にかろうじて間に合ったタレントがもうひとりいる、というのが小松政夫だ。伊東四朗が「日本の喜劇人」の最後のひとりであると結論づけていて、文庫刊行時のままなのか、見比べないと細かい部分はわからないが、しかし、前半最終章では、志村けんについて書かれている。読む順序と書かれた順序が違うのだが、そもそも、「日本の喜劇人」のあとに改めて伊東四朗について書かれたのが本書の後半部分となる「日本の喜劇人2」であり、前半部分である「日本の喜劇人」の最終章は、さらにそのあとに大きく加筆修正されたものだから混乱する。「喜劇人に花束を」(本書では「日本の喜劇人2」)とセットにして「決定版」とした違和感は最後まで残った。あとがき、巻末インタビューも読みなおし、1ヶ月以上かかり、このぶ厚い本をようやく読み終えたが、BIG3については、「文庫版の時は、タモリはまだ前途がわからず、ビートたけしは抜群の若手でした。待っていた、という感じで書いているのが見え見えだから、今回は改稿してあります。」というのだけど、新たに大泉洋を入れてしまったら一緒じゃないかと思う。文庫版をそのまま残したうえで、新たな最終章を足すわけにはいかなかったのか。とんねるずについても、ほかのコラムではさんざん評価しているだけに、ここに収められなかったことが惜しい。先日の「さまぁ~ず論」で、さまぁ~ずはお笑いの年表には載らないという話をしていたが、この巻末インタビューにはさまぁ~ずの名は出てくる。サンドウィッチマン、爆笑問題の名もあるが、ウッチャンナンチャンはまったく出てこない。風間杜夫について書いていることを思えば、シティボーイズにも触れてほしかったが、まあ、細かい不満をいえばきりがない。あとはわれわれの世代や、その下の世代が考えるべきことだろう。

◇ 映画

 夜に帰宅すると、いよいよ部屋が暑い。動けず、横になるしかない。アマゾンプライムで映画を1本。由利徹で検索して見つけた「006は浮気の番号」という映画を観たが、いや、この映画、かなり好きかもしれない。近江俊郎監督作品は今まで観たことがなかったが、まともに評価されているのを目にしたことがなく、たとえば、まあ、近江俊郎監督だから、みたいな言われかたをよくされている印象がある。近江俊郎監督だからしょうがないよというような。しかし、この馬鹿馬鹿しさは徹底していて、名人芸の滑稽噺のように、見事にくだらない。そのくだらなさは、意味でしか捉えないような観客には通じないもので、そのような観客はそもそも笑いには縁がないのだ。おバカ映画だとか、トホホ映画だとかいうような、映画ファンのノリがそもそも信用できるものではないと思うのだが、それよりも、笑いのマニアである自分の感覚では、名作とされているような喜劇映画よりもむしろ、この映画は、現在の笑いの感覚で観て笑える映画だった。由利徹がいるだけでもう面白いという、まったく稀有な喜劇俳優だということも充分に再確認できると思う。一人二役のシーンなど、じつにたまらない。

 23時からはラジオをつけ、「HONMOKU RED HOT STREET」を聴いた。横山剣、キヨサク、SAMI-T のユニット、TIKI TIKI TOURS で「テレ東音楽祭」に出たとは知らず、観逃してしまった。番宣は目にしていたのだが、後藤真希や ASKA が歌う場面が気になっていたにもかかわらず、録画を怠ってしまった。それから、土岐麻子の「サマーヌード」をかけたが、クレイジーケンバンドでも「サマーヌード」をカバーしようと思っていたというのは知らなかった。深夜に、録画していた「Nキャス」を観るが、熱海の土石流の原因となった盛り土の問題は本当にひどい。業者の名前はまだ公表されていないが、いくらなんでもいずれは出るだろう。ブログの更新をひとつしてから、深夜2時半頃に眠る。

2021年7月9日金曜日

7月9日金曜日/神保町ぶらぶら

◇ 水道橋・飯田橋・神保町

 小雨。今日も朝から都内に。総武線で水道橋に出て、飯田橋のほうに歩いていくと、少年画報社がこんなところにあるんだというのを初めて知った。首都高の下を川が流れていて、どうやら神田川の支流だ。橋を渡ると、アイガーデンテラスという商業施設がある。ホテルエドモントのすぐ裏だが、この商業施設はいつからあるのだろうか。だいぶ前に、ホテルエドモントで少しだけバイトをしたことがあり、23年前の5月だと、明確に思い出したが、その時代にはこんな商業施設はまだなかった。その時代に、この裏のあたりを歩いたことはあっただろうか。歩いてみると、案外、水道橋駅のすぐ近くである。また、ぜんぜん別の時期に、水道橋でもバイトをしたことがあった。西口にマクドナルドがあった記憶があるが、見当たらない。水道橋から神保町方面に歩き、九段下のマクドナルドに入ろうかと思い、行ってみるが、朝マックをやっているのかわからない店で、また神保町方面に戻り、ドトールに入った。まだ午前中だ。アイスコーヒーとクイニーアマンを食べ、しばらく読書をする。

 午後、雨は止み、神保町の古本屋をまわる。九段下側から、まずはアットワンダーだが、雨降りだったので、外の棚は閉めてある。少し進むと、店頭、外の箱に珍しいマンガを出している店があり、「Naga」という、どうやら新店のようだ。店内を覗いてみると、店内も、棚には古いマンガが並んでいる。店をひとつ覗いてみると、不思議なもので、隣りの店も覗いてみたくなるというリズムができるようで、いつもは店頭に並ぶものを眺めていくだけだが、今日はこまめに店内に入っていった。入っていっても、なにも買わないのだが。矢口書店も外の棚は閉めている。交差点からすずらん通りに入り、トイレに行きたくなり、東京堂書店に入った。トイレは2階にあり、ここの2階の売り場を見ていくこともしばらくなかったが、ある一角では「日本の喜劇人」のフェアをやっていた。小林信彦の似顔絵のパネルが飾ってあり、書店員をやっていたら、こういうものをもち帰れたのにと悔しい気になった。三省堂も覗き、折り返し、靖国通り側を交差点のほうに戻った。いつも、すずらん通りを歩いてしまうので、靖国通り側はあんまり知らず、仰々しい店構えの一誠堂書店にひさしぶりに入ってみる。「日本の喜劇人」を読んでいる最中なので、喜劇関連の本が気になった。もっている本も多いが、いくらで売っているかが気になるのだ。なにも買わなくても、神保町はぶらぶらしているだけで勉強になる。



 神保町を離れ、半蔵門線で渋谷に出る。まんだらけに寄り、階段の百均だけ見ていくが、なにも買うものなし。ちょっと頻繁に寄りすぎだろうか。まんだらけの入り口のすぐそばにある鳥道酒場で、14時過ぎにようやく昼食にする。ランチメニューの鶏唐揚げ定食を食べた。550円。道玄坂を横切り、古書サンエーにも寄る。ここは寄るたびに閉まっている日が続いていたが、今日は開いていた。なにも買わないのだが、店内も見ていく。東横線、各停に乗り、のんびりと横浜に戻ってくる。プチプチがもうすぐなくなりそうで、星川のコーナンに寄る必要があると思ったが、眠気がひどく、朦朧としてしまい、星川で降りられなかった。しかし、やっぱり、今日買っておいたほうがいいと思い、星川まで戻り、買っていく。雨も心配だったが、店を出ると、ちょうどまた降り始めていて、しかし、それほど強い雨ではなく、なんとかなった。

◇ 読書・ラジオ・テレビ

 電車内で、尾崎世界観の対談集「身のある話と、歯に詰まるワタシ」を読み終えた。神田伯山のほか、加藤シゲアキ、金原ひとみら、作家との対談も気になったが、しかし、なぜこんなに自意識の話が多くなるのだろうかと思いながら読んだ。世代的な問題もあるだろうか。最年長の尾野真千子で、1981年生まれ。那須川天心がいちばん若く、1998年生まれ。

 夕方に帰宅し、タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」を聴いた。12時台のクイズコーナーに、XXCLUB が登場した。昨日木曜の「ナイツ ザ・ラジオショー」も聴く。この前日に塙さんが出演した、水道橋博士の「アサヤン」の話をしていた。ベイビーギャング北見と会ったというのは、このライブだったのか。ナイツのふたりが、博士とU字工事の関係を不思議がっていて、浅草キッドのことをどうもあんまりよくわかっていないようだ。

 録画していた「ミュージックステーション」を観ると、上白石萌音、池田エライザがともにカバー曲で出演していて、「夜もヒッパレ」みたいだなと思った。観たかったのは、松たか子と STUTS のコラボ曲で、この曲、実演できるんだということに驚いた。KID FRESINO というラッパーのことは知らなかったが、松たか子が、平然とラップに入っていくのがすごい。「タモリ俱楽部」は灯台マニアの特集。ヒコロヒーが初出演。ついでに、観そびれていた「キョコロヒー」も観た。ダンスで伝言ゲームをする企画が面白かった。深夜2時半頃に眠る。

2021年7月8日木曜日

7月8日木曜日/雨の宅急便


◇ 発送

 昨日、注文があった、サイズが大きい本の発送をどうしようかと早朝から調べていたが、いずれにせよ、今日は用事があるため、発送は帰宅してからになる。朝から都内に。東海道線で東京駅まで出て、丸の内口に出ると、ひとの多さに心配になる。緊急事態宣言の最中よりも、その挟まれた期間にどうも問題があるんじゃないのか。昼食は大手町ビルヂングの地下で、「野らぼー」といううどんの店に入った。日替わり定食の、釜玉生醤油うどんと、肉味噌ととろろのご飯のセット。880円。夕方、外はどしゃぶりになっていたようだが、ずっと地下にいたので、外の様子はまったくわからない。ツイッターからニュースのチェックをすると、12日から東京都は四度目の緊急事態宣言になるようだ。

 横浜まで戻ってきて、西口の地下に出て、有隣堂を少し覗いていく。サイズの大きい本を発送するために、ダンボール箱をどこかで買わなければと思っていたが、ダンボールをもち帰るのに、雨に降られるとまずい。星川のコーナンに寄ろうかと思っていたが、横浜駅周辺で買えないかと思い、検索してみると、ダイソーで売ってるんじゃないかということに気がついた。寄ってみると、ダンボールは見つからなかったが、代わりに、配送用のペーパーバッグというのを発見し、むしろ、これがちょうどいい。書店で働いていたときに、そういえば、こういうのに入れて送っていたという記憶が蘇った。

 ペーパーバッグを買い、帰宅するが、ビニール傘を電車に置き忘れてしまった。改札を出てから気がつき、壊れかけていたような傘だったので惜しくはなかったが、クリエイトに寄り、新しいビニール傘を買っていく。19時前に帰宅し、ヤマト運輸のホームページを改めて確認するが、しかしまあ、わかりにくいホームページだ。確認したかったのは、クロネコメンバーズの割引きが使えるんじゃないかと思ったからだが、わかったことは、自分がいつも使っているのはビジネスメンバーズというやつで、宅急便を送るとなると、ドライバーさんが集荷にくることになるらしい。たった1点のめったにない荷物のために、それも気が引ける。結局、ビジネスメンバーズではクロネコメンバーズのサービスはどうやら関係がないようで、さんざん調べてわかったのは、普通に宅急便を出すしかないということだった。朝に準備しておいた本を、買ってきたペーパーバッグに入れ、封をする。カバンに入れて、20時前に再び外出し、近所のセブンイレブンを使ってもよかったのだが、なんとなく、顔見知りになるのがいやで、駅の向こうのセブンイレブンまで行って出してきた。送料は1270円。値段が高い本だったからこれでいいのだが、なるべくならば、使わないようにしたい。

◇ ラジオ・テレビ

 タイムフリーで、昨夜の「24時のハコ」を聴いた。7月のマンスリーパーソナリティがヒコロヒーだというのでこれは聴いておきたくなった。テレビで観るかぎり、このひとは芝居よりもしゃべるほうが向いているひとだと思っていたが、そのとおり、この番組を聴いてみると、上方落語のようなリズムがある。ひとりコントをやっているひとなので、そこが見えにくかったが、若手のお笑いのライブシーンには漫談というスタイルが定着していないため、そこで損しているひとはほかにもいないだろうか。しかし、そう思って聴いていると、終わりのほうではコントライブへの自信を語っていた。Spotify のポッドキャストで、今日の「大竹まこと ゴールデンラジオ!」を聴くと、今週は大久保佳代子がパートナーだった。小島慶子が毎週担当するわけではないのだ。こちらにも週替わりでヒコロヒーが出演しているが、今日は吉住の担当。

 録画していた昨夜の「あちこちオードリー」は、中山秀征と高橋真麻がゲスト。ABブラザーズが第三世代の波に飲み込まれていったという話から興味深かったが、今田耕司の回で語られた、ばちばちに火花を散らしていた時代を、今度は中山秀征側から語られる。プロレスの例えが見事で、お笑いがストロングスタイルに移っていく時代のなかでの戸惑いを含んだ体験談がすこぶる面白く、ナンシー関に批判されていたことまでが中山秀征本人から語られた。深夜0時過ぎに眠る。

2021年7月7日水曜日

7月7日水曜日/「日本の喜劇人」を読む(13)

◇ ラジオ

 早朝に目覚め、聴きそびれていたラジオ番組を、タイムフリーやポッドキャストなどであれこれと聴きつつ、雑務を片づけ、合間に読書もしていた。家にいるのだから、のんびり読めばいいのに、数分ずつのこまぎれの読書。いったん、近所の郵便ポストまで出て、昼間は「ビバリー昼ズ」をオンタイムで聴いていたら、少し眠ってしまった。午後は「ナイツ ザ・ラジオショー」。ゲストの AMEMIYA が、元相方が脚本を書いてるというので、検索してみると、西条みつとしという名前で、誰かと思えば、あれきさんだーおりょうだった。そういえば、これは前にも確認したことがあったはずで、よっぽど関心がないのか、すぐに忘れてしまう。タイムフリーで、日曜の「山下達郎のサンデー・ソングブック」も聴いた。Spotify ではなにを聴いてるんですかというリスナーからの質問に、Spotify では落語しか聴きませんと答えていた。

 夕方、駅前まで買いものに出て、すぐに帰ってくる。家を出た直後にアマゾンから注文があり、大きいものが売れてくれた。大きいというのは物理的なことで、本のサイズが大きく、出品しているくせに、いざ発送するとなると、どうすればいいのか困るようなしろものだ。いつも利用しているクリックポストやクロネコDM便とはわけが違い、手元に準備がなんにもない。あと1時間早く注文があれば、もしくは、あと1時間遅く外出していれば、今日中に箱ぐらいは用意できたのに。ツイッターからニュースを見ると、東京の新規感染者は920人に。

◇ 読書

 小林信彦「決定版 日本の喜劇人」の続きをまだ読んでいる。後半、「日本の喜劇人2」の第二部、藤山寛美の章を読んだ。この本全体を通して、自分の知識がいちばん追いつかないのがこの松竹新喜劇に関する箇所で、松竹新喜劇に関してはなにしろ、映像でも観たことがないし、人名もわからない。しかし、1990年に亡くなった藤山寛美の訃報は、リアルタイムでの記憶がたしかにあるのだが、そのとき、中学2年生だった自分が、少なくとも、藤山寛美の名前は知っていたということか。この章の導入部に、「EXテレビ」で島田紳助が引用したという談志師匠の発言が出てくるが、中学2年生のときに、立川談志という名前を認識していたかはわからないが、「EXテレビ」は観ていたとしてもおかしくはない。後年、談志を通じて多くのことを学習したが、もしかすると、上岡龍太郎を通じて、意識せずに学習していたこともあったのかもしれない。「決定版」の後半は「日本の喜劇人2」となってはいるが、植木等も、藤山寛美も、小林信彦はじかに関わり、ここに書かれていることはその個人的な体験が主である。渥美清、横山やすしについては、それぞれ一冊の本が書かれているが、「決定版」の後半部はむしろ、それらの作品に連なるもので、しつこいようだが、「日本の喜劇人」とセットに組むのは無理矢理な感じがする。

◇ テレビ・音楽

 録画していた「ゆりやんと七人のツッコミ」という番組を観た。「R-1」の優勝特番で、ゆりやんレトリィバァが作ったVTRを、ゆりやんが選んだ七人に観せ、ツッコミを入れてもらうという企画。その七人とは、陣内智則、粗品、かまいたち濱家、千鳥ノブ、おいでやす小田、見取り図盛山、ハリセンボン春菜というメンバーで、見事に吉本ばかりだ。七人それぞれ、別々に映像を観て突っ込んでいるので、言葉がかぶるという都合はあるだろうが、ツッコミの音声が消されている場合があり、それに気がつくと、どうも面白みが半減する。目論見ほどには、ツッコミが面白くならなかったという感じがするが、ただし、ゆりやんの映像はすこぶるくだらなく、笑わされるポイントはツッコミではなく、映像そのものだった。こういう番組は、構成作家を思わずチェックしたくなる。それから、「しゃべくり007」の2時間特番もざっと早まわしで観た。こちらは、戸田恵梨香とハリウッドザコシショウの即興芝居がいちばんの見どころだった。

 Spotify で KERA のアルバムが配信されていたので、深夜、さっそく聴いた。毎度思うが、Spotify は配信開始日をどこかにきちんと表示してもらいたい。「まるで世界」というカバーアルバム。KERA の歌声は特に好きということもなく、曲によるというところだが、「マリリン・モンロー・ノー・リターン」がこのアルバムではまず好きだ。聴きながら眠る。いよいよ部屋が暑くなり、自分の体温が不快で、なかなか眠れなかった。

2021年7月6日火曜日

7月6日火曜日/「日本の喜劇人」を読む(12)

◇ 雑誌・テレビ

 朝っぱらから、楽天マガジンで雑誌のチェックを。「週刊朝日」の亀和田武の「マガジンの虎」で、上白石萌音が表紙の「ミュージック・マガジン」をとりあげていたが、「昭和歌謡という言葉を耳にするようになって、もう10年以上はたつ。」というのは話が大雑把すぎるんじゃないか。クレイジーケンバンドを追いかけていたからわかるが、20年は経とうとしているはずだ。(たとえば、「クイック・ジャパン」で、初めてクレイジーケンバンドが特集された号は 2001年刊。) 「SPA!」の渋谷直角の連載マンガは、主人公が「ルー大柴のお笑いダイナマイトショー」に出演し、キャイ~ンに出会った話が描かれていた。いつも不思議に思うが、このマンガはどこまでが事実なのだろうか。「伊集院光とらじおと」を途中からつけると、ゲストが本谷有希子で、これは聴く。ツイッターでニュースをチェックすると、なんと、田中康夫が横浜市長選に出馬の意向と。

 録画していた今日の「徹子の部屋」を観ると、また追悼特集で、今回は、なかにし礼、鈴木登紀子、綿引勝彦、小野清子の4名をとりあげていて、なかにし礼と綿引勝彦のところだけを観た。綿引勝彦が亡くなっていたというのがどうも記憶になかったが、確認してみると、昨年末に亡くなっていたのだ。すると、昨年は、「天までとどけ」の母と父が立て続けに亡くなったということか。続けて、日曜に放送された「週刊さんまとマツコ」も観た。たつき諒の「私が見た未来」というマンガに予言が描かれているというので、都市伝説のスペシャリストだという YouTuber が出演し、予言の解釈をしていた。富士山の噴火が今年の8月なのではないかと予測していたが、とかくコンプライアンスのうるさい世の中だというのに、どういうわけかこういうものは未だに平気で放送される。いや、規制を望む気もないのだが、なにか変な気がする。

 夕方、ヤマトの営業所まで。今日も雨降りで、家を出るときには止んでいたが、一応、傘はもっていく。二俣川に出て、くまざわ書店に少し寄ってから、ドトールに。クイニーアマンを食べたかったが、売り切れていたので、アイスコーヒーのみ。小銭を使わずに済んだ。しばらく読書をして、ライフに寄り、買いものしてから帰る。ライフでトイレに入り、ふと鏡を見ると、白髪が目立っていてぎょっとする。ずっと、実年齢よりも若く見られる人生だが、ずいぶん老けたと思う瞬間はやっぱりある。1年後は、いったいどんな顔になっているか。

◇ 読書

 小林信彦「決定版 日本の喜劇人」をまだ読んでいて、いよいよ後半に進んだ。後半は「日本の喜劇人2」となっているが、これは、新潮文庫版では「喜劇人に花束を」というタイトルで出ているもので、「日本の喜劇人」は何度か読みなおしたが、「喜劇人に花束を」は一度読んだっきり。そもそも、これが「日本の喜劇人2」だったとは、今回初めてわかり、いったいいつの段階でそうなったのか。そもそも、単行本刊行時には「植木等と藤山寛美」というタイトルだったものに、伊東四朗の章を加え、文庫化したのが「喜劇人に花束を」なのだが、植木等、藤山寛美、伊東四朗というこの組み合わせも妙で、「日本の喜劇人」とはまったく別の本としか思っていなかった。しかし、「2」だというから、まずは第一部、植木等の章を読む。最後に、八十歳で死去の一文が加えられていたが、「喜劇人に花束を」からはおおむね変更はなさそうだ。読みなおしてみると、やっぱり、「日本の喜劇人」とは感触の違う読みものだと思った。評論的な面よりも、より観察者であり、証言者であり、ドキュメンタリー的になっている。「テレビの黄金時代」に書かれていたこととも、かなり重複しているんじゃないだろうか。改めて勉強になったのは、「ニッポン無責任時代」が公開された1962年は、アンチヒーローの当たり年であったということ。座頭市シリーズがあり、「椿三十郎」があり、前年には「用心棒」があった。それに加えて、1964、65年になると、高度経済成長からは落ちこぼれた無数の大衆が、東映のやくざ映画やクレイジー映画を愛好していたというわけだ。

◇ テレビ・ラジオ

 夜に帰宅し、録画していた「うたコン」を観た。加山雄三特集だというので、ひさしぶりに録画しておいた。谷原章介の司会を改めて観ると、中身の見えないひとである。中身が見えないのか、あるいは、中身を見せないのか。「バナナサンド」の特番も、所ジョージがゲストなので録画しておいたが、こちらはまったく観るべきところのない2時間だった。タイムフリーでラジオも。昨日月曜の「ナイツ ザ・ラジオショー」は、コウメ太夫がゲスト。梅沢富美男劇団在籍時に、歌を出さないかという話もあったくらいに、じつは歌が上手いらしい。ダンスの能力も高く、つねに自信なさげな佇まいでいるひとだが、潜在能力はまだまだこんなものではないんじゃないのか。深夜1時からはオンタイムのラジオ。「爆笑問題カーボーイ」を聴きながら眠る。

2021年7月5日月曜日

7月5日月曜日/犬の鳴き声がする

◇ 地下鉄

 今日も朝から都内に。連日の雨降り。横浜から東横線に乗るが、座れず、ひどい眠気で、朦朧としながら立っていた。中目黒から日比谷線に乗り換え、中目黒始発でようやく座れ、眠っていくが、六本木でストップする。アナウンスによると、中目黒で線路にひとが立ち入り、確保次第、運転再開だと。ツイッターで検索すると、どうやら痴漢が逃げたようだ。そういうニュースを目にすることはあったが、実際に、自分が迷惑を被るのは初めてだ。霞が関に向かっていたが、時間がかかりそうなので、振替輸送で大江戸線に乗り換え、青山一丁目に出て、銀座線で虎ノ門に向かおうとした。ところが、慣れない駅で乗り換えたものだから、銀座線に乗るはずが、どういうわけか半蔵門線に乗っていて、半蔵門駅で気がつき、青山一丁目に戻った。改めて銀座線に乗り、虎ノ門に着いたときには、停止してから1時間近くが経っていた。これならば、運転再開を待っていても一緒だったかもしれない。

 昼食は、某省庁の地下の食道を利用することになり、日替り定食を食べた。780円。鶏の照り焼き丼、味噌汁、冷奴、ヨーグルトのセット。雨は降ったり、止んだり。午後、虎ノ門のベローチェに入るが、この店舗はもうすぐ閉店するそうで、新橋の店舗で使える割引券をもらった。この虎ノ門のベローチェは、やけに寄る機会があり、なんとなく気に入っている場所だった。


 虎ノ門から銀座線で渋谷に出て、ヒカリエでトイレに入ると、犬の鳴き声がする。誰かが犬を連れて個室に入っているのかと思ったが、よく聴くと、犬の鳴き声が、店内BGMとタイミングが合いすぎている。そのうち、鳥の鳴き声もするので、鳴き声もBGMかとさすがに気がついた。しかし、犬を連れたひとがトイレに行きたくなることは現実にあるだろう。

◇ 読書

 渋谷は昨日も寄ったばかりなので、すぐに東横線に乗り、各停でのんびり帰ってきた。電車内で、「途派文芸集 第一巻」を読み終えた。書き手は7人。元小説家志望者の作品集、という発想からスタートし、結果的にはプロアマ混合に軌道修正されたという経緯はまえがきに書いてあるが、全体を通して読むと、プロの書くものはどうも重たかった。書き手の資質がたまたまそういうバランスになったのかはわからないが、もうちょっと気楽な作品集かと思って読んだのだった。お目当ての島田さんの小説は、島田さんを知っていると、これは意外性がある。いや、島田さんのファンのみなさんのような知りかたではなく、じかに知っているから、島田さんらしいとも思うのだけど、主人公を島田さんのすがたかたちで思い浮かべてしまい、余計に面白かった。この「第一巻」が 2016年刊。一年に一冊ペースで出していくとあとがきに書いてあるが、その後は出ていないのか。

◇ ラジオ・雑誌

 夜に帰宅し、タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」を聴いた。舞台出演中の松本明子に代わり、磯山さやかが代打で登場。12時台ゲストは矢部太郎。過去に高田先生と会ったことがあるのかはわからなかったが、矢部太郎がなにか発言するごとに、高田先生がじつに生き生きと混ぜっ返しまくる。笑いの相性がばつぐんだと思った。先週の「問わず語りの神田伯山」も聴く。細野晴臣の「Daisy Holiday」で、この番組を聴いていると言っていた話。その放送を聴いた、伯山の再現力が面白い。

 楽天マガジンで雑誌のチェックも。「週刊プレイボーイ」で、松岡ゆみこの不定期連載の対談が始まった。初回ゲストは鶴瓶。ひろゆきと志らく師匠の十回連続対談はようやく最終回に。志らく師匠は、最初はひろゆきに嫌悪感をもっていたそうだ。ラジオでは、橋下徹に対しても同じようなことを言っていた。オール巨人の連載は「ドッキリNG」の噂について。「水曜日のダウンタウン」の鬼越トマホークの発言に触れられていた。

 寝不足で疲れがひどく、ラジオを聴きながら横になり、笑っていたら、だいぶ回復する。しかし、オンライン将棋を1局指したら、馬鹿みたいにあっという間に負けたから、脳の回転はまだだめだ。録画していた今日の「徹子の部屋」(ゲスト・西川きよし&忠志親子)を観て、深夜0時前に眠る。

2021年7月4日日曜日

7月4日日曜日/芸能人を見た


◇ 貧乏暇なし

 朝から都内に。雨降り。7月だというのに、肌寒くてたまらない。浜松町から、ゆりかもめの竹芝駅のほうまで歩くが、竹芝なんて、過去に訪れたことはあっただろうか。昼食は内幸町になり、松のやで、味噌ロースかつ丼を食べた。590円。神谷町から日比谷線に乗り、中目黒から東横線で渋谷に出る。今まで気がついてなかったが、東横線を使って渋谷に出ても、地下鉄だけの料金と変わらない。改札が一緒なのだから、そりゃそうだ。まんだらけに寄り、階段の均一本だけ見ていくが、以前に寄ったときとあまり変わりばえがせず、なにも買わなかった。BAEMのなかを通って、反対側の扉から外に出ると、なんと、村上ショージに遭遇した。いや、無限大ホールのすぐ外だから、吉本芸人がいても不思議ではないのだけど、実際に目撃したのは初めてだ。しかも、ここでベテランに遭遇するのは珍しいんじゃないか。村上ショージは、ファン(かどうかは知らないが)との写真撮影に気さくに応じていた。

 道玄坂を横切り、古書サンエーにも行ってみるが、シャッターが閉まっていた。緊急事態宣言は終わったのに、貼り紙もなく、状況がわからない。雨降りでは、これ以上、歩きまわるのはわずらわしく、渋谷を離れ、東横線の各停で、のんびりと横浜まで戻ってきた。ビブレのブックオフにも寄る。ここもつい先日に寄ったばかりだが、店員が文庫本の棚の補充を始めたのを見て、ねばって3冊買っていく。横浜駅周辺はいよいよ人出が多くなってきた感じがする。どこか店に入るのも落ち着かない気がして、疲れてしまい、横浜駅を離れた。

 夕方には帰宅して、録画していた今朝の「サンデージャポン」を観た。テリー伊藤は今週から隔週の出演になるようだ。ラジオを聴きながら眠ってしまい、深夜1時過ぎに目覚めた。何時間眠っていたのだろうか。夜は寒くなり、部屋でパーカーを着る。

◇ 読書

 深夜、嵐山光三郎「桃仙人 小説深沢七郎」を読み終えた。2013年刊、中公文庫。いつの間にか手元にあった本で、山崎ナオコーラさんの本(「文豪お墓まいり記」)で引用されていて、この機に読みたくなった。深沢七郎について書かれた小説だが、あとがきまで読むと、この小説は深沢七郎が亡くなったときに書いたもので、とり乱していて冷静に書けなかったという。その乱れを知らないままに読んでしまったが、親しくしていたひとでもあっさりと斬り捨ててしまうひとだったという深沢七郎の性質が、この小説ではくり返し書かれていて、最後には嵐山光三郎も斬り捨てられる。巻末には赤瀬川原平との対談もあり、篠原勝之らも含め、このあたりの人間関係も知らないものだった。深沢七郎は、嵐山光三郎が出演していた「いいとも増刊号」を毎週観ていたという。「楢山節考」という小説は少し前にようやく読んだが、あまりぴんとこないまま読んでしまい、深沢七郎への理解が足りなかったかもしれない。赤瀬川原平との対談では、三島由紀夫が「変なユーモアの中にどすぐろいグロテスクなものがある。いやな小説だね。好感がもてない」といったという「楢山節考」評が語られていた。

2021年7月3日土曜日

7月3日土曜日/「大・タイガー立石展」

◇ 千葉

 早朝6時前には目覚め、今日こそ、千葉まで行こうと思うが、すさまじいどしゃぶりで、ツイッターを見ると、大雨警報が出ている。しかし、10時前に家を出るときには、だいぶ小雨になっていた。電車が動いているかを心配していたが、このぶんだと問題なさそうだ。電車に乗っている時間がとにかく長いので、複数冊の本をカバンに入れていく。横浜から東横線、中目黒から日比谷線に乗り換え、茅場町からは東西線に乗り換える。

 2時間かけて、まずは、原木中山にやってきた。本日最初の途中下車だが、まったく初めて降りる駅で、「ばらきなかやま」とはなかなか読めない。千葉まで行くのに、寄れるブックオフはないかと調べていたら、この土地には3店の新古書店がかたまってあることがわかった。駅前はなんの面白みもなく、そこから、グーグルマップを見ながら歩いていくが、途中、国道14号を乗り越える立体交差があり、たまたま進んだその道が立体交差に当たったからよかったが、グーグルマップで見ているとどこからでも国道を横切れるだろうと思ってしまう。変なところに出ていたら、迂回するはめになっていた。先に進むと県道に出る。この県道沿いに新古書店が3店ある。まずはブックオフ。ショップスというショッピングモールの2階にあり、古着の売り場がかなり広く、その奥に古本の売り場がある。じっくりまわったが、しかし、ほとんど買うものなし。220円の単行本を1冊だけ買った。このブックオフと目と鼻の先には古本市場があり、神奈川県にも古本市場という店はあるが、それとは別の店で、まるでなじみがないが、「ふるいち」と略すらしい。80円の均一棚に昂揚する。なんと、この店は単行本も80円だ。しかし、だからといって、いい本がなければしかたないのだが、文庫に2冊、いい本が混じっていた。これだけでも寄った甲斐はあった。それから、少し離れると、ブックスエーツーという店がある。この店に関しては、なにも知らない。古本市場もそうだったが、ブックオフとは違って、均一棚以外にもなかなか安い本が混じっている。ブックオフの感覚でいると、損をする。ひととおり、まんべんなく棚を見ていくが、そうはいっても郊外の店で、変わった本は見つからない。1冊だけ、180円の単行本を買った。







 グーグルマップを見ながら、下総中山駅まで歩き、総武線に乗る。つぎは津田沼に移動。モリシア1階のブックオフに寄る。ここは去年も、「西千葉一箱古本市」に行く途中に寄っていった。そのときには、いいものがごっそり買えたのだが、二匹目のドジョウはなし。220円の単行本を1冊だけ買った。細かくスケジュールを考えたわりには、たいした収穫は得られず、つまらない結果になった。予定よりも、津田沼では時間を食わず、どこかで食べていこうかとうろつくが決められず、津田沼から、横須賀線で千葉に移動する。千葉駅の駅ビル、ペリエのフードコートの吉野家で、牛焼肉丼を食べた。わざわざ千葉にやってきても、食べるものは普段と変わらない。それから、検索で見つけたベローチェに入り、ひと休み。アイスコーヒーと、あんぱんを食べた。タイムフリーで、今朝の「ナイツのちゃきちゃき大放送」を聴きながら、しばらく眠った。滞在時間、2時間ほど。





◇ 美術館

 18時過ぎに到着するよう、ベローチェを出て、千葉市美術館に向かった。わざわざ千葉までやってきたのは、「大・タイガー立石展」を観ておきたかったからで、タイガー立石の展覧会は、だいぶ前に大崎で開催されたときに行ったが、これは検索してみると、1999年とわかった。だから、今回の展覧会も観逃すと、つぎはまた二十年後ということになりかねない。千葉市美術館は7年ぶり、赤瀬川原平展以来の来館だ。着いてみると、受付は上階だったと、なんとなく思い出してくる。エレベーターで8階に。金曜土曜は、18時以降は半額の 600円になり、これを狙って、日程を考えたのだ。ビニール傘を入り口の傘立てに預けていく。朝はどしゃぶりでどうなることかと思ったが、幸いなことに、傘はここまでまったく差さずに済んだ。最初の展示からいきなり撮影可の表示がある。ツイッターで検索して、撮影ができることは事前に知っていた。入り口の年譜を見ると、タイガー立石は 1998年に亡くなっている。大崎のあの展覧会はその翌年だったのだ。展示を眺め始めてから、展示の一部は、前期と後期で入れ替わっていることを知ったが、この展覧会を知ったのがそもそも遅かったから、それは気にしていられない。タイガー立石の作品は、まあ、おおむね知ってはいるから、今回は再確認のようなつもりで眺めていく。パロディと引用、メタモルフォーゼ、越境などのキーワード。政治的なモチーフについても、1999年よりも、今のほうが考えたいことは多い。展示は8階から7階に。7階にはまた撮影可のエリアがあり、せっかくだからと思い、ついつい撮りまくることになった。タイガー立石がレジデンツのジャケットを手掛けていることは、このたび、初めて認識した。1999年には、レジデンツはたぶん知らなかったのだろう。1時間半ほどで、まわり終え、エレベーターで1階に降り、ショップも覗いてはいくが、貧乏なので図録は買わない。1階には映像作品が流されている部屋もあったが、上映時間は 30分と書いてあり、少し観ただけで出た。







 スマホのバッテリーがなくなりそうなので、グーグルマップは確認しないで千葉駅まで戻った。ひとが多いほうに進んでいったら、少し遠まわりにはなったが、地元の人間の通り道はこっちだとわかった。行きに歩いてきた大通りは、どうやら、よそ向きだ。帰りの電車はいちばん安あがりなルートを乗っていこうと考えていたが、めんどうになり、確認すると百円程度しか違わないので、横須賀線1本で横浜まで帰ろうとする。しかし、時間があるのでベンチに座っていたら、遅延しているようで、ホームが混んできた。これは座れないと思い、別のホームから出る、1本あとの久里浜行きがすでに停車していたので、そちらに乗ったが、乗ってからもとのホームを見ていたら、向こうも座れそうだったので、そのまま待っていればよかった。武蔵小杉からは、相鉄線直通に乗り換えた。

 夜遅くに帰宅し、録画している「Nキャス」を追っかけ再生で観る。熱海で大変な土石流の被害が出ていることを、この時間になるまで知らなかった。ラジオを聴きながら梱包を済ませ、深夜2時頃に眠った。

2021年7月2日金曜日

7月2日金曜日/「日本の喜劇人」を読む(11)

◇ 寝坊

 早朝にいったん目覚め、もう1時間ぐらい眠ろうと、眠りなおしたら、3時間ぐらい眠ってしまった。今日は朝から千葉の美術館まで行こうとしていたのだが、完全に寝坊してしまい、呆然とする。美術館に行くだけなら、そんなに朝早くから出かける必要もないが、ブックオフに寄るスケジュールを綿密に考えていたので、それを無駄にしてはつまらない。どうしようかと思ったが、本当は平日がいいと思っていたけれども、明日でもいいかと思いなおした。今日も雨降りで、出かける気も萎えた。

 楽天マガジンで雑誌のチェックをすると、「FRIDAY」に、菅義偉、藤木幸夫、小此木八郎のスリーショット写真が載っていた。「側近であり、カジノ反対派の小此木氏を送り込むのは、菅さんが『横浜カジノは一旦、棚上げでいい』と考えていて、両者の『手打ち』という意味があると思われます。」という自民党関係者の談。タイムフリーで、ラジオ番組をいくつか。とり・みきのツイートで、寺内タケシの追悼特集をやっていたと知り、「山下達郎のサンデー・ソングブック」を聴いた。加山雄三「夜空の星」、クレイジーキャッツ「遺憾に存じます」も寺内タケシが弾いているのだ。続けて、先週の「HONMOKU RED HOT STREET」も聴いた。1曲目からいきなりいい、剣さんが歌う「しらけちまうぜ」があるなんて知らなかった。「しらけちまうぜ」は配信はないようだが、剣さん、キヨサク、SAMI-T のユニット、Tiki Tiki Tours は配信もあった。

◇ 読書

 今日はもう外出せず、部屋で読書をする。小林信彦「決定版 日本の喜劇人」の続き、第十二章「日本の喜劇人・再説」と、最終章「高度成長のあと」を、続けて読んだ。最初の単行本が出たあとに、「定本」が出た際に追加されたのが十二章。森繫久彌、藤山寛美、由利徹のその後について書かれていて、注意深く確認はしていないが、これは新潮文庫にも載っているものとどうやら変わらない。大幅に書き変えられたのは最終章だ。まず、新潮文庫版では「高度成長の影」となっているタイトルが、「決定版」では「高度成長のあと」になっている。「あと」には違いないが、1982年刊の新潮文庫版から、40年近くが経っているのだからそうとう「あと」だ。萩本欽一についての記述にはあまり変化がないが、そのあとがまるで違う。まず、主だった喜劇人について改めて書かれていて、一貫して評価が辛いと思われていた三木のり平を、ここでは好意的に評価しなおしている。なにしろ、その直前の十二章でもきびしい書かれかたをしているので、ここは、おおっと思う部分だった。藤田まことにも、ここで改めてページを割く。「決定版」に書かれているのは、それから、いかりや長介、伊東四朗ときて、三宅裕司、風間杜夫を詳しく説明している。三宅裕司は新潮文庫版には索引に名前すらないが、伊東四朗のあとに、この流れで登場させるのはわかる。新潮文庫版では、つかこうへいについて書かれているが、ここで風間杜夫だけを特別に扱うのは意外だった。新潮文庫版の終章は、萩本欽一、ドリフターズ、山城新伍、つかこうへい、タモリ、たけしについて書かれていて、山城新伍は「決定版」ではばっさりカット。「決定版」は「ビッグ・スリー」(という表記もどうなのか?)の三人が並べて書かれ、さんまは新潮文庫版には登場しないが、タモリ、たけしについては新潮文庫版のほうがよっぽど熱がこもっていて、「決定版」ではあっさりしたものに修正されている。しかし、推測だが、けして評価が落ちたというわけではないだろう。小林信彦はおそらく、ビッグ3は「日本の喜劇人」の流れでは語れる存在ではないと結論づけたのではないか。かといって、無視できるような小さな存在ではぜんぜんない。その代わり、大きく比重が変わったのはドリフで、むしろ、新潮文庫版の時点では、ドリフこそが無視できない存在だったはずだが、たった4行しか書かれていない。「決定版」ではまず、いかりや長介について詳しく、そして、志村けんについては、タモリ、たけしよりも大きな扱いになっている。最後には大泉洋が登場するが、その前に風間杜夫について書かれているとわかると、唐突という印象は薄らいだ。新潮文庫版との比較はここまでだが、「決定版」はこのあとにまだ、「日本の喜劇人2」が収録されている。

◇ テレビ・映画

 録画していたテレビ番組をいくつか。「お笑い実力刃」を、2週分、まとめて観る。まずは、先週の中川家の回をようやく。なんと、漫才なし、コントばかり3本という構成で、それぞれ、タクシー、旅館の女将、師匠と弟子という設定。ラジオでしゃべっていたが、収録現場には、研ナオコ夫妻が見学していたという。もう1本は、今週放送のロバートの回。こちらはコント4本。ロバートも中川家と同じく、模写の芸だが、それぞれのタッチに違いがある。トークで解説されたおかげで、山本博の可笑しさが際立つ放送だった。山本ひとりに対し、異常者がふたりになるのがトリオの利点で、数の優位により、異常な世界を成立させてしまう。コントは民主主義だというのが面白かった。今日の「徹子の部屋」も観る。ゲストは東ちづる。「まぜこぜ一座」の活動に興味があったので、この放送は気になったが、その話はあまりしていなかった。金子信雄がゲストの回の映像が少し流れた。

 アマゾンプライムで映画を1本。ウディ・アレンが出演する「ジゴロ・イン・ニューヨーク」を観ようとしたが、もしかしたらと思い、ツイッターで検索してみると、どうやら公開時に観ていた。まったく記憶にないから、観なおしたってかまわないんだけども。その代わりとするにはどうかと思うが、「なにはなくとも全員集合!!」を観た。ドリフ映画の第1作のようだが、このあたりのことは疎くてよくわからない。特に面白いという評判も聞かないので、まあこんなもんかという映画だった。ドリフよりも三木のり平が活躍している。若き志ん朝も登場する。深夜0時過ぎに眠る。

2021年7月1日木曜日

7月1日木曜日/「日本の喜劇人」を読む(10)

◇ ニュース・テレビ・ラジオ

 早朝に目覚めてしまい、何時間眠れたかわからない。寺内タケシの訃報に二日間気がつかなかったことがショックで、それからは、ツイッターでニュースだけは追うようにしているが、しかし、疲れているときはだめで、昨日は夕方からぜんぜんニュースを追いかけていなかった。東京の新規感染者数は 714人になった。

 午前中、タイムフリーで、先週土曜の「田村淳のNewsCLUB」を聴く。ニュース解説は中島岳志。利他についての話が面白い。利他は事後的にわかること、未来にならないとわからないものだという。利他は受け手になった瞬間に発動するものであり、積極的に受け手になることが大切なのではないかという話だった。そのあとのコーナーは、光浦靖子がゲスト。この番組が、留学前の最後のラジオ出演だという。ラジオを聴きながら、楽天マガジンで雑誌のチェックもする。「週刊新潮」に、たけしが映画の権利をめぐり、バンダイを訴えたとの記事があった。記事の最後には、吉川潮のコメントがあった。「週刊文春」のテレビ評はてれびのスキマさんの担当で、「ラヴィット」がお笑いマニアに注目される大喜利番組になっているという。

 録画していたテレビ番組をいくつか。昨夜の「はなつまみ」は、志らく師匠がゲストの特番の延長戦だった。テレビのなかでは、百戦錬磨の太田に比べると自分は未熟だという、志らく師匠が弱さを出していたのがよかった。「全身落語家読本」がもとで、小里ん師匠に殴ってやると言われた一件は、テレビでしゃべっているのは初めて聴いた気がする。その後の結末は知らなかった。「水曜日のダウンタウン」は、鬼越トマホークのネタをマネージャーたちが仕掛けるドッキリの第2弾があった。笑いというよりも、これはドキュメンタリーで、松野明美にこれを仕掛けてしまうのは、マネージャーが認めてのことであれ、失礼極まりないのではという気になる。おぼん・こぼんのときもそうだが、タレントを人間だと思っていないように感じるところがあり、「電波少年」も「お笑いウルトラクイズ」も、後年になるにつれて不愉快な番組になっていったが、不愉快な時点からスタートしているのが「水曜日のダウンタウン」であり、おおむね面白く観ている番組ではあるが、積極的には支持したくないとつねづね思っているのはこういう部分だ。

 タイムフリーで、聴きそびれていた「日曜サンデー」も聴いた。ニュースのコーナーでは、立花隆の訃報があり、太田が立花隆の影響を受けているというのは初めて聴いた。14時台ゲストは、声優から講談師になった一龍齋春水。「宇宙戦艦ヤマト」の話が多くなる。午後は、今日は「大竹まこと ゴールデンラジオ!」を聴いたが、留学する光浦靖子の代わりに誰がレギュラーになるのかと思えば、なんと、小島慶子が登場した。これは面白い人事だ。そういえば、この番組が15周年を迎えたと知ったときに、この時間は、以前はTBSの小島慶子の番組を聴いていたことをちょうど思い出したのだ。そのTBSには、以前はニッポン放送に出ていた土屋礼央が木曜日のこの時間には出ている。「ゴールデンラジオ」の裏番組になる以前には、TBSの「アクセス」で、大竹まことは小島慶子と共演していたのか。しかし、「ゴールデンラジオ」は毎日聴いているわけではなく、水曜の檀蜜と、木曜の光浦の日を好んでよく聴いていたが、小島慶子と光浦とではまるっきり性質は違う。ほかのメンバーとのバランスに、しばらくは慣れないかもしれない。

(★木曜は小島慶子が毎週出演するのかと思っていたが、その後、パートナーは週替わりであることがわかった。)

 15時過ぎから外出し、ヤマトの営業所まで。朝からどしゃぶりだったが、昼には止んだと思って外に出てみると、まだ小雨が降っていた。二俣川に出て、くまざわ書店に寄り、「週刊文春」の立ち読みをする。いつものように、小林信彦の連載だけ立ち読みするのだが、見開きの左側のページまで読んだところで、この連載は今回で終わりと書いてあり、一瞬、意味が飲み込めない。なんと、突然の最終回だ。この感覚をどう捉えたら正確だろうか。なにしろ、ご高齢であることはわかっているから、いつまで読めるかという思いは漠然とはあったが、まったく予想しないかたちで、いきなりそれがやってきた。だから、驚きもするが、それよりもなにか、整理できない感覚に襲われてしまう。小林信彦の最新のコラムはもう読めないということか。それを、この先、どう受け止めていったらいいのか。

 相州蕎麦で、カツカレーを食べる。650円。ドトールに入るつもりでいたが、混雑でやめ、ジョイナステラスの無印良品に寄り、Tシャツを1着買っておいた。ドトールをやめて、Tシャツを買うことになるのも変なのだが。それから、西友のイタリアントマトに入り、読書をした。

◇ 読書

 小林信彦「決定版 日本の喜劇人」の続きを読む。第九章を読んでからだいぶ間が空いてしまったが、第十章は「ふたたび道化の原点へ」と題し、てんぷくトリオ、コント55号、由利徹について書いている。この章は新しい発見もなく、続けて、第十一章も読んだ。十一章はずばり「藤山寛美」と題している。この本のなかで、自分の知識がいちばん追いつかないのが、この松竹新喜劇に関する部分だ。新潮文庫版を初めて読んだときから二十年以上経ってもなお、まるで知識が増えていない。「おちょやん」をなぜ観ておかなかったんだろうと思うが、観ようとしないくらいに、自分の意識のなかには抜けている。

 もう一冊、村上春樹「村上T」を一気に読んだ。2020年刊。村上春樹のエッセイを読むことがひさしぶりだったが、軽くて、とても面白い。笑う箇所もいくつもあった。スーパーヒーローのTシャツを紹介する回では、最近の「バットマン」シリーズについて、「話がリアルというか、やたら暗いですね。最初は「そういうのも新鮮で悪くないか」と思って見ていたんだけど、だんだん疲れてきて、あまり新鮮でもなくなって、「もういいや」みたいになってしまった。」なんて言ってる。巻末のインタビューでは、「この前、京都のブックオフにラモーンズのTシャツがあったので、これはいいやと思って買いましたけど」と言っているのに驚いた。村上春樹もブックオフに行くのか。その直後にインタビュアーが、「村上さんもラモーンズとか聴いたりするんですか?」と訊いていて、どこに食いついてるんだと思った。

 西友で買いものしてから、夜に帰宅する。スマホの画像をドロップボックスに移し始めたら、こまめにやっていなかったから、100点以上も溜まっていて、すごく時間を食った。そのあいだに録画していた「徹子の部屋」を観る。今日は追悼特集で、フィリップ殿下、坂本スミ子、林家こん平の過去の映像が流れた。坂本スミ子が 2016年に出た回は観逃していたが、「夢であいましょう」を歌っていて、黒柳徹子との関係性がとてもよかった。3人まとめてではなく、坂本スミ子単独での追悼回が観たかった。そのほか、「つぶやき英語」や「キョコロヒー」も楽しく観ている。テレビを観たり、ラジオを聴いたりしながら、ごちゃごちゃといろんなことを片づけていたら、気がついたら深夜2時を過ぎていた。なんという一日の短さだ。Spotify のニューリリースから、ACOのライブ盤を聴いてみたら、歌声が昔とぜんぜん違うのでびっくりする。なにか健康上の理由だろうかと思うほどの変化だったが、検索してもわからなかった。深夜3時頃に眠る。

ブログ アーカイブ

1月20日木曜日/「G-1グランプリ」

◇ 赤坂  早朝に目覚め、Netflix で「全裸監督」の続きを観てから眠りなおすが、からだが痛くて、なかなか起きあがれない。ツイッターからニュースを見ると、オードリー春日、ナイツ塙もコロナ感染と。録画していた昨夜の「水曜日のダウンタウン」を観て、それから、出かけるまで、「伊集...