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2023年9月15日金曜日

9月15日金曜日/雨上がりの小籠包

◇ テレビ・雑誌

 早朝に目覚め、日記の下書きだけして、すぐに眠りなおした。昨夜からやけに暑い。再び起きあがり、ブログの更新をようやくひとつ。前回の更新から一週間以上空いてしまった。録画していたテレビ番組をいくつか。日曜の「週刊さんまとマツコ」をまだ観ていなかった。夢グループ特集はもうどうでもいいのだが、二代目橋幸夫オーディションが気になる。これも録画したまま、ずっと観ていなかった番組、昨年末に放送された「+90000アラウンド」をやっと観る気になる。ダウ90000とAマッソが共演したライブの中継だと思っていたのだが、観てみたら、その配信の宣伝番組だった。今ごろ観るとは、じつに用のない視聴者だ。忽那のドッキリ企画などがあったが、ライブの冒頭8分はここで放送してくれた。冒頭だけ観ると、Aマッソの色が強い感じがした。ダウ90000にはないようなセリフまわし。演劇よりもお笑い寄りになっていたのかどうか。

 楽天マガジンで雑誌のチェックも。「週刊現代」を読むと、伊集院静が連載エッセイで、東山紀之の男気を絶賛していた。「都合の良い時だけ東山さんは使われたナという気がせぬではないが、ともかく守り抜いたのである。彼だけにしかできなかった。他のジャニーズに人物がいたとしたら長瀬智也かキムタクくらいだったのではないか。中居正広なんぞは自分のことしか考えぬ、ただの二流タレントでしかない。」「今、大河ドラマも松潤とかが演じているが、こんなつまらない大河も珍しい。またアヒルが出る保険会社のCMに登場するタレントが、真剣にニュースを読んでいても信用できないに決まっている。私は人間を見る目だけは持ち合わせているつもりだ。」 そのほか、「熱討スタジアム」は「雑誌『ガロ』とつげ義春を語ろう」。佐野史郎、高野慎三、高島直之という3人の鼎談。高島直之というひとは美術評論家。佐野「僕はつげさんが原作の映画『ゲンセンカン主人』('93年)に出たとき、初めてお目にかかりました。裸の出るシーンを撮るとき、なぜかつげさんが見学にいらっしゃるんですよ(笑)。」 つげ義春の単行本が売れるようになったのはいつ頃からかというと、高野「『ガロ』に描かなくなった'70年以後です。最終的に'90年代に筑摩書房から『つげ義春全集』が出ます。そのおカネが入るから、もう30年以上も描かないで食べられているんです。」「もともと「おカネがあれば漫画は描かない。僕には創作意欲がないから」と言っていました。「手塚さんや石ノ森章太郎さんは儲かったのに描く意欲を持っているのがまったくわからない。でもおカネが無くなれば、僕は漫画しか描けないから描くんだ」って。」

◇ 病院

 外は雷雨になっていた。近くに雷が落ちたのか、すさまじい音。午後から外出。雨は止んだが、一応、傘はもっていく。横浜駅から市民病院まで歩く。3ヶ月に一度の呼吸器内科の検診。その道のり、天気予報では気温はそれほど高くないようなのだが、また夏のような暑さだ。雨が降って涼しくなるかと思いきや、アスファルトからの熱気がすごい。小籠包のような心持ちがする。病院には予約時間を少し過ぎてから到着したのだったが、今日はやけに混雑していて、やたらと待たされた。あとの予定もあったから、時間が気になってしかたがなかった。いや、あとの予定までどうやって時間をつなごうかと、もともとはそう考えていたのだが、むしろ、間に合うかも心配になってくる。結局、1時間待たされ、診察はいつもどおり、5分程度で終わる。薬局のほうは空いていて、あまり待たされなかった。



 薬局を出ると、雨が降り始める。グーグルマップを見ながら、地下鉄の三ツ沢上町駅を目指し、三ツ沢公園を抜けていく。この公園内を通るのも初めてだったが、雨降りでなければもっと写真を撮りたかった。三ツ沢上町から市営地下鉄に乗り、仲町台に移動。ここで遅めの昼食にするつもりでいたのに手頃な飲食店がぱっと見つけられず、時間もないからあきらめた。まともに食べそびれたまま、夜遅くに帰宅する。録画していた「徹子の部屋」(ゲスト・音無美紀子)だけ観て、23時過ぎには眠る。

2022年10月24日月曜日

10月24日月曜日/発明家によるコメディ

◇ テレビ・ラジオ

 早朝から3時間ぐらい眠り、起きあがり、録画していたテレビ番組をいくつか。先月9月8日放送、観そびれていた「SONGS」の石井竜也の回を観た。Char がVTR出演したのだが、石井竜也とは米米CLUBデビュー前に出会っている関係なのだな。Char「一個間違えるとコミックバンドみたいなんだけども、まあ、その要素もあって、僕的には、クレージーキャッツ、ドリフターズ、ビジーフォー以来だなっていうふうに思ってて。」「自分のミュージシャン友だちとはやっぱりちょっと違う存在」と語る。Char が「浪漫飛行」の制作にも関わっていたとは知らなかった。番組では、石井竜也が故郷の茨城を訪れ、半生をふり返るのだが、監督した映画「ACRI」の制作で10憶の借金を背負いこむことになり、それが米米の解散につながっていくというのも知らない話だった。映画公開の翌年、1997年に米米は解散している。

 タイムフリーで、聴きそびれていた先週金曜の「トーキョー・エフエムロヒー」を聴くと、聴いたことのある話をしているので、この放送はもう聴いたんだっけと自分の日記を確認してしまったが、ラジコの視聴履歴にもなく、聴いていないはずだ。ほかの番組でしゃべっていたんだろうか。ラジオを聴きながら眠ってしまうことも多く、それでうろ覚えにもなるのだが、この番組ではちょうど、ヒコロヒーの声は赤ちゃんが眠りやすい周波数の声だという話もしていた。昼はオンタイムで「ビバリー昼ズ」をつけておく。平井の本棚の高野ひろし展のことをしゃべっていて、高田先生も松本明子さんも訪れたようで、うちからは遠いから、ぱっと行く気にはならなかったが、ああ、行っておけばよかったな。そのあとには、ゆにおん食堂の「ゆにおん本」の話もしていた。

◇ 日ノ出町・伊勢佐木町

 午後から外出。昨日から、だいぶ気温が下がり、空気がひんやりしている。帰りに買いものをしたいのに、雨の予報が気になったが、夜に降らなければ大丈夫だろうと思い、傘はもたずに出た。まず、京浜急行に乗り、日ノ出町に出る。さっさと食べてしまおうと思い、駅前の富士そばに入り、カツ丼を食べた。500円。今だけのセール価格で、ちょっとだけ安かった。



◇ 映画

 イセザキモールまで歩き、横浜シネマリンに。「NOBODY KNOWS チャーリー・バワーズ 発明中毒篇」という上映を観る。14時5分の回。月曜サービスデー、1100円。スタンプカードを出したら、もう期限切れだった。あとふたつでいっぱいだったのに惜しい。4列目の右端の席に座る。この上映は、シネマリンのスケジュールをチェックしていて知り、面白そうだと思い、観たくなったのだが、チャーリー・バワーズという名前は今まで知らなかった。紹介文を読むと、無声映画時代のコメディアンであり、発明家でもあるという人物なのだが、なぜか歴史のなかでは埋もれてしまっていたという。こんな人物、喜劇に興味があれば、惹かれるに決まっている。上映作品は短編6本、「たまご割れすぎ問題」「全自動レストラン」「ほらふき倶楽部」「怪人現る」「とても短い昼食」「オトボケ脱走兵」。少しうとうとしてしまい、上映順もおぼろげになり、映画の前にカツ丼なんか食わなければよかったと後悔したが、たしか、1本目はアニメーション作品だったはずで、事前にきちんと確認していなかったから、アニメーション作品が含まれることをよくわかっていなくて、なにが始まったのかと思った。バワーズというひとは漫画家でもあったのだ。ほかの作品を観ても、コメディアンとしての芸よりも、作中に出てくる発明品が面白い。となると、コメディアンとしても、映画作家としても捉えにくい。なまじ、チャップリンやキートンの喜劇映画を知っているから、そのような心構えで観ては間違いだったかもしれない。発明家によるコメディというべきか。考えてみれば、そう思わせるものは今のお笑いでもある。チョコレートプラネットやななまがり、かつてのフォークダンスDE成子坂など。

 映画を観たあとはブックオフに寄り、110円の文庫コミックを2冊、コミックを1冊、220円の文庫本を2冊、単行本を5冊買った。横浜駅まで歩き、平沼のブックオフにも寄る。こちらでは、110円の文庫本を1冊、220円の単行本を1冊買う。それから、横浜から星川に移動し、マクドナルドに入り、ひと休み。しばらく読書をしてから、コーナンで買いものをして、夜遅くに帰宅した。雨には降られずに助かった。

◇ 読書・テレビ・雑誌

 星川のマクドナルドで、市来広一郎「熱海の奇跡 いかにして活気を取り戻したのか」を読み終えた。2018年刊、東洋経済新報社。めったに読まないビジネス書だが、アマゾンプライムで「熱海の捜査官」を観ていたせいで「熱海」が気になり、ブックオフで見かけて、つい読みたくなってしまった。しかし、熱海を訪れた記憶はなく、もしかすると、子どものころに連れていかれたことはあったかもしれないが、現在の熱海のことはまるでわからない。活気を取り戻したことも知らなければ、活気を失っていたことも知らなかった。観光地として衰退していた熱海の再生に取り組んだのがこの著者なのだが、2018年の本だから、その後、コロナにより、状況はまたまるっきり変わってしまっているだろう。

 夜も録画していたテレビ番組をいくつか。朝に引き続き、観そびれていた「SONGS」、10月6日に放送された松任谷由実の回を観た。過去の「SONGS」出演回の総集編のような内容でもあり、ユーミンが宇宙に興味があるというのもよく知らなかったのだが、それは小松左京に影響を受けたのだという。「さよならジュピター」の主題歌をユーミンが手がけた縁があり、その曲が「シン・エヴァンゲリオン」に使われたというのも観ていないから知らなかった。スタジオでは、SKYEの演奏で「あの日にかえりたい」を、最後はAI荒井由実と「Call Me Back」を歌った。AIにされて、これほど違和感のないひともなかなかいないだろう。「SONGS」をもう1本、先週放送された原由子の回も観ると、サザンの楽曲のなかで、原由子がどういう仕事をしているのかがわかる面白い特集だった。

 今日の「徹子の部屋」は、新沼謙治がゲスト。骨折した話と、転んで流血した話、それから、亡き妻のママチャリを愛用していたら職務質問された話など。昨日の「笑点」は、木久扇の生誕85歳特集があり、大喜利でもお祝い企画があった。これは円楽が亡くなる前の収録だったんだろう。

 楽天マガジンで雑誌のチェックをすると、「週刊現代」の連載で、伊集院静が桑田佳祐から送られたという手紙について書いていた。伊集院静は桑田佳祐とは会ったことも話したこともないそうだが、一度だけ、遠くからすがたを見たことはあるという。四十数年前、ビクターの本社で、その年のヒット曲の表彰式があり、作詞家、作曲家の先生に混じり、サザンは「勝手にシンドバッド」、伊集院静はピンク・レディーの作詞で出席していたのだ。

2022年5月30日月曜日

5月30日月曜日/門前仲町にて


◇ 門前仲町・五反田

 早朝に起きあがるが、どうも寝ぼけていて、今が何曜日かわからない。のどにかゆみがあり、風邪薬を飲んでおく。朝から都内に向かうが、なにも食べずにいたら、胃がきゅうっとするほど腹が減る。おまけに寝不足で、ふらふらになった。午後、門前仲町まで行くことになり、ブックオフに寄るが、買える本がなにも見つけられなかった。ブックオフの手前の天かめという立ちそば屋に入り、カツ丼を食べる。550円。

 その後はまた新木場にまわることになるが、朦朧としながら、ブックオフの 11パーセント引きクーポンを使いきらなければならないと思い、東京駅から山手線に乗り、五反田に向かった。2階の売り場からまわり、220円の単行本を3冊、110円の新書を3冊、文庫を1冊選び、千円を超えさせた。トモズに寄り、栄養ドリンクとスフレを買って食べる。大崎広小路から東急線を乗り継いで帰る。

◇ 読書・テレビ・ラジオ

 電車内で、市川真人「芥川賞はなぜ村上春樹に与えられなかったか」を読み終えた。2010年刊、幻冬舎新書。著者は 1971年生まれ。村上春樹論の部分は面白かったのに、中盤の「走れメロス」論のあたりからは、つまらない比喩をひとりで面白がって使っているようで、読んでいてじつに恥ずかしい本だった。

 夜遅くに帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか。「ガキの使い」を2週分、もう中学生24時間インタビューをまとめて観たが、期待したほど面白くならなかった。土曜に放送された「太田光のつぶやき英語」は、XXCLUB のコーナーがついにリモートではなくなった。「トップガン」新作のプロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーにインタビュー。

 タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」を聴くと、高田先生、昨日の「日曜サンデー」を聴いていたようで、外山アナのセリフを面白がって再現する。12時台は、野末陳平先生がゲスト。志ららさんも付き添いで出演していた。90歳の陳平先生、信じがたいようなバイタリティ。「ドライブ・マイ・カー」を映画だけでなく、村上春樹の原作も読んでいる。Netflix、アマゾンプライムも観ているそうで、きっかけは「全裸監督」で、「全裸監督」は2回観たという。「浅草キッド」も観ていて、当時を知っている陳平先生からすると、当時の情景がないのが物足りないと。先生のストリップ好きはよく知られているが、それだけでなく、今はチアダンスを観るために大学野球にも足を運んでいるそうだ。

 ラジオを聴きながらオンライン将棋を指し、楽天マガジンで雑誌のチェックもする。「週刊現代」の伊集院静の連載エッセイを読むと、たけしと2年半ぶりにゴルフをした話を書いていた。

2022年2月14日月曜日

2月14日月曜日/溜池山王にて・再び



◇ 溜池山王

 寒くて眠ってられず、早朝に目覚め、ラジオを聴きながら、もう少し眠る。午前中に、録画していたテレビ番組をいくつか。昨日の「週刊さんまとマツコ」は、島崎和歌子と磯山さやかの特集の後編。「おかべろ」は、アンジャッシュ児嶋がゲスト。収録は昨年末だと、わざわざテロップを出していた。11時半からはラジオ。「ビバリー昼ズ」は、松本明子がコロナから復帰。昨日の「さんまとマツコ」の話をする高田先生。ラジオはきりあげ、正午過ぎから外出する。今日は昼から都内に。横浜から東横線に乗ると、窓が開いていて寒い。武蔵小杉から目黒線に乗り換え、南北線直通で溜池山王まで。まず、昼食にして、南国亭という店に入り、鶏肉の味噌炒め定食を食べた。850円。それから、ドトールに入り、30分だけひと休み。

◇ 読書・雑誌・テレビ・ラジオ

 昨日今日と、珍しいところに行くことが続く。帰りは新宿から、西口のマクドナルドに寄り、スマホの充電をしてから、小田急線で帰った。藤沢行きの急行に乗り、運よく座れ、読書しながら帰る。小林信彦「流される」を読み終えた。「東京少年」「日本橋バビロン」に続き、小林信彦の自伝的三部作を連続して読んでいた。2015年刊、文春文庫。親本は2011年刊。文庫の解説は三作とも坪内祐三。巻末の創作ノートによると、2003年、アメリカがイラクを攻撃し始めた2ヶ月後に「東京少年」が書き始められる。小林信彦、70歳。敗戦前後の疎開体験が描かれた「東京少年」、それから、「日本橋バビロン」では日本橋の実家の衰亡が描かれ、「流される」では今度は母方の家の歴史が描かれ、書き終えたあとに震災が起きた。「日本橋バビロン」と「流される」の両方に、中学時代の神保町での万引き体験が書かれていた。

 楽天マガジンで雑誌のチェックも。「週刊現代」は、今週は読むところが多かった。伊集院静の連載は、談志と石原慎太郎のことを。梅沢富美男の連載は、兄・梅沢武生のことを書いている。食事日記の「また楽しからずや」にはグレート義太夫が登場。「出してもらった食べ物を残すと殿(ビートたけし)に怒られたので、いまも食べ切ってしまう習慣があり」 「わが人生最高の10冊」には松岡正剛が登場。「週刊プレイボーイ」では、オール巨人の連載を読む。最近はラップバトルを観るのにハマっているそうで、吉本の芸人のラップバトルの動画を息子に教わって観始めたようだ。「日本を代表するラッパーで、呂布カルマさんという人がおるんですけどね。彼のラップを聴いて、逆に彼が漫才やったらどれくらいできるんやろって思ってしまいましたね。」

 夜遅くに帰宅し、夜も録画していたテレビ番組をいくつか。今日の「徹子の部屋」は傑作選で、名司会者の特集。玉置宏、古舘伊知郎、大橋巨泉、小川宏の過去出演回の映像が流れた。昨日の「笑点」を観ると、演芸コーナーはハナコ。「キングオブコント」でもやった犬のコントに改めて笑う。大喜利は円楽が病欠し、助っ人に文珍が登場。タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」の続きも聴く。12時台は、前川清がゲスト。聴きながら、オンライン将棋を指すが、待った14回の末、どうやっても負け。深夜1時頃に眠る。

2021年12月2日木曜日

12月2日木曜日/「浅草キッド」再読

◇ テレビ・ラジオ・雑誌

 朝、ブログの更新をふたつ。それから、録画していたテレビ番組をいくつか。火曜の「徹子の部屋」は、鈴木ヤスシがゲスト。昨夜の東洋館の会で、球児師匠の同級生だという話をしていた。球児師匠も高田先生もこの放送を観ていたようだ。昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」を聴くと、オープニングではもちろん、ナイツが昨夜の東洋館の話をする。午後もそのまま、「ナイツ ザ・ラジオショー」をつけておく。

 ラジオを聴きながら、楽天マガジンで「週刊新潮」を読むと、羽田圭介の「滅私」という小説の書評を、なんと、島崎和歌子が書いている。震災をきっかけにミニマリスト生活をしているとはぜんぜん知らなかった。そのほか、談四楼師匠による、水道橋博士「藝人春秋diary」の書評も載っていた。読みそびれいていた「週刊プレイボーイ」には、松岡ゆみこの連載対談があり、志の輔師匠がゲストだった。1日発売の雑誌は量が多く、月刊誌まではなかなか読みきれない。

 夕方、ヤマトの営業所まで。歩いているうちに、あたりはみるみる暗くなった。二俣川に出て、ドトールに入り、ブレンドと、アップルパイを食べた。食べたいパンがないから、しかたなくアップルパイを食べたが、どういうわけか、近頃、ドトールはすっかり好みのパンを置かなくなってしまった。しばらく読書をしていく。

◇ 読書

 ドトールで、ビートたけし「浅草キッド」を読み終えた。1992年刊、新潮文庫。ということは、自分が17歳のときか。初めて読んだのは、記憶がはっきりしないが、たぶん十代だったんじゃないだろうか。それ以来、きちんと読みなおしたことはなかったから、およそ四半世紀ぶりの再読だ。順番でいうと、そのときには、「浅草キッド」という歌のほうは先に知っていたのではなかったか。そしてまた、浅草キッドというコンビも、ラジオやテレビですでに活躍し始めていた。浅草キッドの活躍が文庫化よりも先であることに改めて驚きがあるが、だからむしろ、われわれの世代は、水道橋博士と玉袋筋太郎の浅草キッドを通じて、「浅草キッド」という物語の重みを受け止めていたという面が強く、じかに読んだ記憶よりも、浅草キッドから語られる「浅草キッド」の印象のほうが勝っていたかもしれない。あるいは、たけし自身も、浅草時代については、さまざまなかたちでくり返し語っている。「浅草キッド」という歌についても、この歌は長らく、知るひとぞ知る名曲であり、たけしファンにとっては踏み込まれたくない聖域のような部分だったと思うが、ここ数年で急激に有名になったという感じがしている。個人的にも、たけしファンとして、カラオケで誰かに「浅草キッド」を歌われると不愉快になるくらいだったが、今や、たけし本人により「紅白」でも歌われてしまったし、ファンのエゴで大事にしすぎることにも無理がある段階にきているだろうか。

 つい数ヶ月前に「浅草迄」(2000年刊)を読んだときにも考えていたが、青春期に新宿の文化に浸り、それから、そこを抜け出し、浅草に向かってしまったという経緯に、ビートたけしの最大の特異性があると感じている。そこには、ある種の挫折があったのではと想像していたが、「浅草キッド」の第一章を読みなおしてみると、どうも考えが揺らぐ。たけしが浅草に訪れたのは昭和47年(1972年)の夏。「浅草キッド」は浅草六区の街に降り立つ場面から始まるのだが、ということは、たけし、25歳。それまでは、新宿、渋谷、池袋で遊びまくっていたこと、自称フーテンを決め込み、「風月堂」に入り浸り、新宿の「ビレッジゲート」でボーイをしていたことが冒頭2ページに書かれている。学生運動の時代は終わり、フーテン仲間たちはたむろして、芸術論などを吹っかけあっていたが、たけしはそれにはなじめず、嘘臭さを感じていた。たけし自身のことにしても、一生、フーテンやジャズ喫茶のボーイをやっていくのかと思うとみじめになり、そんなときに、突然、浅草に行って芸人になろうと思い立つ。「見るまえに跳べ」というオーデンの言葉もここに登場する。これを読むと、たけしのほうから新宿文化に見切りをつけたという感じでもあるが、しかし、これがどこまで忠実に実際の気分を表しているかは検証のしようがない。そして、浅草を訪れたたけしはまず、迷わず松竹演芸場に向かうのだ。松竹演芸場は色物専門の劇場であり、まず、ここで再確認されるのは、(この記述のとおりであるならば、)たけしにはコメディアンになる思いが明確にあったということだ。このときに、たけしはストレートコンビのコントを観て、なんの魅力もない舞台だったという感想をもつ。そのあとに目に留めたのがフランス座の看板で、看板には深見千三郎の名があった。たけしが深見千三郎の名を知ったのはこのときが初めてではなく、何年か前にロック座で観た記憶があり、深見千三郎という喜劇役者をあらかじめ認識していた。たけしはその場で、テケツのおばさんにコメディアンをやりたいと頼みこみ、ばたばたとエレベーターボーイになることに決まる。ここまでが第一章に描かれている。よく知られる師弟のドラマになるのは第二章からで、この先は記憶の誤差はあまりなかったが、斉藤清六が仲間だったことは忘れていた。

◇ 賞レース

 21時前に帰宅し、録画していたテレビを観るつもりだったが、ツイッターを覗いてみると、21時40分から、GYAO!で「M-1」ファイナリスト発表記者会見の生配信があることがわかり、テレビはやめて、パソコンの前で待ちかまえることにした。「M-1」の準決勝が今日だということも、今朝まで知らなかった。去年と同じく、今年もパブリックビューイングで観ようというつもりでいたのに、今年は情報がぜんぜん出ないと思っていたら、確認してみると、パブリックビューイングは大阪の1会場でしかやらず、それ以外の地区ではやらないのだ。配信チケットもあるようで、そっちに移行したということなのか、しかし、配信開始は明日の正午からになっていて、決勝進出者は今夜発表されるのに、そのあとに配信されて、そんなものを観ても楽しみは半減以下だと思うが、それでもチケットが売れるのかよくわからない。ファイナリスト発表記者会見も、去年は、ライブビューイングの最後に、この会見の部分は生中継で上映されたんだった(準決勝は時間差で上映されていた)。昨年同様、今年も麒麟川島が司会だ。準決勝は数時間前に終わり、発表もすでに終わっている。その発表の模様を見せつつ、それと同時に決勝進出者が順に生登場する。発表順に、インディアンス、真空ジェシカ、モグライダー、ゆにばーす、ロングコートダディ、オズワルド、錦鯉、もも、ランジャタイ。エントリー順でもなければ、出番順でもなく、これはなんの順番なのだろうか。最初にインディアンスの名前が呼ばれ、まだ勝たせるのかと、そこをまず意外に感じた。しかし、去年、ライブビューイングを観た感触では、納得のいく結果にはなっているのだろうとは思う。インディアンスにはなにか秘策があるのだろうか。オズワルド、錦鯉も2年連続で勝ち残る。このメンバーだと、オズワルド以外には大本命はいないのではないか。初めての決勝進出が5組。ももは「ネタパレ」で観たことがあり、同じスタイルのネタだとすると、そんなにウケるのかと不思議に思う。名前はよく目にするが、まったく観たことがないのが真空ジェシカで、この会見で、小ネタをいちいち用意しているすがたは面白かった。ロングコートダディは関西の実力者で、数年前の「キングオブコント」でも面白かった。モグライダーはどんな漫才になっているのか気になる。個人的にもっとも肩入れしたいのはランジャタイだが、賞レースで評価される前に、テレビの露出が妙に増えてしまっているのが心配だ。会見の場で、もっとも積極的に笑いを仕掛けていたのはランジャタイ国崎だったが、決勝の場ではどうなるか。ハライチやニューヨークはだめだったか。キュウも可能性はあると思っていた。

 タイムフリーで、聴きそびれていた「爆笑問題カーボーイ」を聴くと、森光子の没後十年番組で、太田が加藤茶と対談した話をしていた。Spotify のポッドキャストで、「大竹まこと ゴールデンラジオ!」も聴く。今日木曜(小島慶子&ヒコロヒー)、昨日水曜(壇蜜&いとうあさこ)のオープニングを順番に聴いているうちに眠ってしまった。深夜に目覚め、聴き続ける。月曜は伊集院静がゲストだった。新作小説の題材になっている漱石の話をする。伊集院静は、阿佐ヶ谷姉妹にどうやら好感をもっている。大竹まこととはゴルフをする仲だとは知らなかった。

2021年3月17日水曜日

3月17日水曜日/丸の内


◇ 貧乏暇なし

 今日も朝から都内に。昼食は東京駅丸の内口、目利きの銀次で、ランチメニューのシーフードカレーを食べた。味噌汁付きで、500円。午後、八重洲口のベローチェでひと休み。クリームパンを食べた。音楽を聴きながら、少し仮眠を。しばらく読書もしていく。深沢七郎「楢山節考」を読んだ。読んでおかねばと思っていた小説だったが、深沢七郎も今まで縁がなく、まるで通ってはいなかった。

 夜に帰宅し、録画してある「グッとラック!」を観る。コロナ関連、アストラゼネカ製ワクチンが欧州各国で接種中断になっているという。緊急事態宣言解除について、先行解除の大阪を取材していた。後半はがらりと変わり、カレーはぜんぶ混ぜるか混ぜないか論争をやる。昨夜の「石橋、薪を焚べる」には伊集院静が出演して、野坂昭如が石橋貴明を殴った一件が話題に出た。ここで交わされていた会話は、今の地上波テレビのなかではつくづく貴重だ。

ブログ アーカイブ

5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...