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2023年9月24日日曜日

9月24日日曜日/日記という演技

◇ ラジオ・テレビ・読書

 早朝に目覚め、ラジオを聴きながら、昨夜に書きかけたブログの仕上げを。J-WAVE のチャラン・ポ・ランタンももの番組をつけてみたら、中村鶴松という歌舞伎俳優がゲストで、伝統芸能の話をしていたのを少し聴いた。録画していたテレビ番組をいくつか。昨夜の「Nキャス」の続きを観ると、「VIVANT」の話題をまだやっているのだが、聖地巡礼だとかいって、神田明神や出雲大社にファンがつめかけてるようなことを言っていたけれども、いや、神社というものがそもそも聖地だろう。神よりもドラマのほうが上なのか。昨夜の「にちようチャップリン」は「子どもウケ選手権」という企画。スタジオの観覧客がすべて子どものなか、サンシャイン池崎、やす子、三四郎、トム・ブラウンが出演。三四郎が面白かった。

 午前中に、なぜかネットが急につながらなくなり、いつもはソフトバンクエアーのリセットボタンを押せば、すぐになおるのだが、何度押してみてもつながらないまま。LTEのランプが赤くなっているが、スマホで検索してみても、原因がはっきりとしない。しかし、こういうのはたいがい時間をおくとなおったりする。パソコンでラジオを聴きたかったが、ひとまず、スマホは生きているので、スマホのラジコでラジオを聴いた。ラジオを聴きながら少し眠る。腰が痛くて、動けない。今日は茅ヶ崎のほうまで遊びに行こうかと考えていたのだが、腰痛がひどく、あんまり歩きまわるのもいやになってしまった。誕生日からその翌日と、こんなにおとなしく過ごしている年はちょっと記憶にない。

 ネットは眠っているあいだにあっさりと復活した。なんなんだろうな。しかし、本当に使う必要があるときにこうなったら困る。「爆笑問題の日曜サンデー」を途中からつける。14時台ゲストは臼井ミトン。TBSラジオでは金曜の午前中の番組を担当しているひとだが、その番組は聴いたこともなく、どういう人物かもここで初めて知ったが、単純なもので、人物を知るとすっかり好感をもってしまう。

 15時過ぎから外出。部屋は涼しかったが、外に出ると、日差しが強くて意外と暑い。まず、昼食。吉野家に入り、親子丼を食べた。547円。駅前のドトールに入り、しばらく読書をしていく。図書館で借りた「文學界」9月号の「エッセイが読みたい」という特集を読みたかった。柿内正午さんの「エッセイという演技」という文章に、タイトルからして興味を惹かれていた。柿内さんもまた、日記をネットに公開しているひとだということをこれを読んで初めて知ったが、それを本にもしていて、現在までに商業で1冊、自主制作で3冊発表しているという。柿内さんは「僕にとって、日記とは一種の演技だ」と書いている。「現代において随筆や日記の持つ問題とは、書き手が生活や人格を素朴に言語化しているという仮定のもと、読み手の覗き見への欲望に奉仕するという構図にあるような気がする。芸の巧拙よりも演者本人への野次馬的好奇心の満足が優位に置かれるような構造。とってもやな感じだ。」「私生活を欲望の対象として流通させるというのはどこまでも資本主義の論理に回収されていくだけである。これは人物や企業の過去の言動に不適切なものがあった場合、不買運動を起こすという近年のキャンセルカルチャー的なものとの関係も気になるところだ。作品と人格があまりにも近接し、いつのまにか僕たちは作品ではなく人格を購入しているかのような錯覚を素朴に受け容れてしまってはいないだろうか。」「資本主義社会は、言語の複雑さを最小化し、単一的なものの見方を促進するような構造をもっている。一方で言葉が豊かになるとは、世界の実相である混沌に近づいていくということだ。多義的で、誤読の可能性に広くひらかれているということだ。言葉の豊かさは、この社会が志向する単純で一元的な貨幣の貧しさとはっきり対立している。」 この特集すべては読まず、つまみ読みしていくが、別のページでは二十数名の書き手がエッセイについてのエッセイを書いていて、そのなかのひとり、松尾スズキもまた「わたしのエッセイは自分が主役の短編コメディであった。」と書いている。「若い頃、夢中になって読んでいた椎名誠さんの本しかり、つかこうへいさんの本しかり、笑いを主軸においたエッセイは、作家が喜劇の主役を演じるという手触りがあったのではなかろうか。特にわたしは、つかこうへいさんの文章にはずいぶん影響を受けた。」「思想のスラップスティックを、つかさんは、やっていたのだと思う。『傷つくことだけ上手になって』という屈折したタイトル自体、どこか寅さん的な趣がある。質的に届いてはいなかったと思うが、エッセイを「演じる」という点において、自分は知らぬまにつかさんをなぞっていたのだなあ、と今になって感じる。」


 夜に帰宅し、録画していたテレビ番組をあれこれと。今朝の「サンデージャポン」と「ワイドナショー」を、それから「TVタックル」も。若新は「TVタックル」によく出てるなあ。「週刊さんまとマツコ」は、先週に引き続き、モーニング娘第2期特集。「笑点」の演芸はマギー審司。録画残量を作るためにこれだけ観なければならず、こんなことばかりで時間を食いつぶされていく。

 ここしばらく、「爆笑問題の日曜サンデー」をまともに聴きそびれていて、Spotify のポッドキャストでゲストコーナーを順に聴いていった。◆ 先週のゲストは稲垣吾郎。爆笑問題と稲垣吾郎は意外と珍しい顔合わせだろうか、とてもいい会話をしていた。稲垣吾郎が謹慎し、撮りなおしになったときの「スマスマ」のゲストが爆笑問題だったんだ。談志師匠が出演したときも、爆笑問題が連れてきたというかたちだったんだっけ。ポッドキャストではカットされているが、太田が作詞した「We are SMAP」も、稲垣が聴きたがり、オンエアされていたのがすごくよかったな。爆笑問題と新しい地図で、それこそ、王道のバラエティ番組ができないものだろうか。◆ 続けて、先々週のゲストは大槻ケンヂ。大槻は「爆笑問題カーボーイ」を毎週聴いてるという。かつて、久本雅美と大槻ケンヂがやっていた番組で、ケラが爆笑問題を紹介したことがあって、そのときの爆笑問題は、なんでロックミュージシャンに呼ばれなきゃならないんだという態度だったと大槻は語る。太田の小説「笑って人類!」も読んでいて、「幻冬舎から出てるんだけども、読んだ感じは、70年代のハヤカワSF文庫」「酒を飲まずに、タバコを吸うひとの書く本だなあっていう印象があって」「読後感が爽快」などと感想を語った。大槻と太田、小説を書くもの同士の会話にもなったのも面白く、書きながら泣くことはないのか、長いものを書いているとデジャヴみたいになるとかいう話をしていた。大槻ケンヂの叔父が大槻義一という映画監督で、そのことも知らなかったが、叔父夫婦が同時に亡くなり、父が取り調べを受けたというぎょっとするような話もあった。ウィキペディアを見ると、2011年、ほんの十数年前の話なのか。◆ 3週前のゲストは神谷明。太田の母はじつは永井一郎と同じ劇団にいて、年賀状のやりとりもしていた関係だったという。それでなのか、太田はアニメをよく知っていて、声優の演技の質の変遷についても細かく語られる。そこからジブリの話にもなり、「平成狸合戦ぽんぽこ」では、正蔵師匠は別として、ほかの俳優たちは、セリフ先にありきで、あとからアニメをつけていたという話などが神谷明からはあった。「モンスターズ・インク」の田中の演技について、神谷明の評が聴けたのも面白かった。

2021年5月25日火曜日

5月25日火曜日/低刺激な生活

◇ ラジオ・雑誌・本・映画・音楽

 何度か目覚めながら、ずるずると、朝10時前まで眠る。よっぽど疲れがひどく、ひさしぶりにたくさん眠った。「伊集院光とらじおと」をつける。ゲストは漫画家のコージィ城倉。前回出演時にも聴いていて、はっとすることを言っていた記憶があるが、それがなんだったか忘れてしまった。ちばあきおのリメイク作はぜんぜん読んでいないが、現代のマンガからすると「低刺激」になるという話などは面白かった。コージィ城倉の他の作品の読者からすると退屈に感じるということだが、昼間のAMラジオを聴くリスナーならば「低刺激」だからいいという良さがわかるということを伊集院は言う。

 ラジオを聴きながら、楽天マガジンで雑誌のチェックもする。「サンデー毎日」の中野翠の連載では、「うっせぇわ」に共感を寄せていた。清水ミチコ、高田文夫と鼎談をしたというが、これは「婦人公論」に載るのだろうか。「週刊朝日」には、西条昇による澤田隆治追悼文が載っていた。「SPA!」を読むと、鴻上尚史の「ドン・キホーテのピアス」がなんと最終回。

 午後に少し外出し、支払いや、買いものだけしてすぐに帰ってくる。やや暑いところに風が吹いていて気持ちがいい。部屋で読書をして過ごし、野地秩嘉「芸能ビジネスを創った男 渡辺プロとその時代」を読み終えた。2006年刊。ずっと手元にあった本だが、「決定版 日本の喜劇人」が出たタイミングで、こちらも読んでおきたくなった。もとは「新潮45」の連載だったのか。渡辺プロ創業者の渡辺晋の評伝だが、芸能界を作った人物のひとりという漠然とした印象はあったが、具体的に、芸能プロというものを、番組制作費、原盤権で利益を生み出すビジネスに変えたのが渡辺晋であり、まさに「芸能ビジネスを創った男」なのだというのがこの本を読んでわかる。しかし、渡辺プロと日本テレビの全面戦争については、小林信彦「テレビの黄金時代」で読んだのとはだいぶ印象が違い、客観風ではあるが、完全に渡辺晋側から書かれている。こうなると、本全体の印象も、渡辺晋は善玉として描写されるが、ちょっと怪しくなってくる。渡辺プロと QUEEN の関係は初めて知るものだったが、渡辺晋と美佐が QUEEN を見つけ、ビッグアーティストに育てあげたというような表現はどこまで信じていいものか。

 アマゾンプライムで映画を1本。もうすぐ見放題が終了するので、三木聡監督「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」をようやく観た。三木聡監督作はおおむね追いかけて観ていたのだが、この作品はタイトルからしてあんまり観る気にはさせられなかった。今朝の「らじおと」で、「キャプテン」や「プレイボーイ」は検索しにくく、だから最近は長いタイトルが増えているというような話をしていたが、わざわざ長いタイトルにして、つまらなそうだと思われては元も子もない。冒頭、むしろ、宮藤官九郎が撮りそうな映画だなと思いながら、15分弱が経ったところでタイトルがやっと出る。ふせえり、松尾スズキが登場してからは面白くなりそうになるが、笑いは全体的には少ない。音楽映画だが、ハードロックが好きでない自分には、どうも最後までだめだった。

 深夜1時からはラジオ。「爆笑問題カーボーイ」を聴く。「クイック・ジャパン」でまた爆笑問題の特集があるそうだ。最後まで聴き、まだ眠くならず、Spotify でニューリリースのチェックをすると、聴きたい曲がたくさんあった。スチャダラパーと never young beach のコラボ曲があり、ちょうど、「音量を上げろタコ!」を観て、never young beach がこの映画に曲を提供しているという記事を読んだばかりだった。そのほか、フィッシュマンズのライブ音源や、小沢健二のここ最近の新曲連発ぶりもすごい。

2021年3月1日月曜日

3月1日月曜日/地蔵中毒の新境地


◇ 昼食

 午後から外出。ヤマトの営業所に寄ってから横浜に。今日も西口五番街でランチにする。15時前、ランチメニューが終わる時間ぎりぎりだった。とり一というお店で、つくね丼を食べる。

 横浜から東横線で渋谷に。まんだらけに寄り、階段の百均から4冊買う。古書サンエーにも寄るが、こちらではなにも買わなかった。井の頭線で下北沢に出て、下北沢でも古本屋をまわる。北側に出て、古書明日から寄ろうとしたが、定休日で出鼻をくじかれる。南側にまわり、ほん吉、DORAMAと寄っていくが、なにも買わなかった。マクドナルドでひと休み。隣席の男ふたりの片方が演劇論を語っていた。滞在時間、1時間半ほど。時間を失敗して、ビビビには寄りそこねてしまった。



◇ 演劇

 ザ・スズナリで、劇団「地蔵中毒」の公演「宴たけなわ天高く円越える孫世代」を観る。公演タイトルは毎度どうでもいいような劇団だが、立川がじらさんを知っていたことから、この劇団の公演はかなり早い段階から追いかけていて、順調に評判が高まっているようで、ついにスズナリに進出となった。この回が千秋楽。客席に座ると、昇り調子の劇団特有の熱気があり、年齢層も若く、初めてのお客が多いような感じがした。18時半開演。なんと今回は、がじらさんの前説から始まった。前説といっても、ギャグをびっしりと詰め込んだ、台本を作ってある前説である。これにまず面白くてびっくりさせられる。そこから滑らかに芝居に入っていく、この導入が地蔵中毒史上いちばん鮮やかで、観ていて興奮した。今までの公演よりも格段に洗練されていると思った。その後も、笑いが起こるべきところでは確実に笑いが起こり、完璧だとすら思って観ていたが、しかし、さすがに最後までは持続しなかった。気を抜くと、笑いがどうもルーズになっていく傾向があり、それが地蔵中毒らしさとも思えてしまう。ギャグだけを推進力にすることがそもそも難しい。だが、ルーズな笑いだけでしぼんでいくこともなく、それには、はえぎわの町田水城の客演も大きかったのではないだろうか。常連俳優では、かませけんた、フルサワミオのふたりが毎度面白い。hocoten も欠かせない女優である。俳優陣のエネルギーが充満している劇団である。毎度、内容が記憶に残らないことでもおなじみの地蔵中毒だが、エンディングのあの空気感は記憶に残る。エンディングで流れていた曲はカネコアヤノだった。今回の公演はいつになく興奮させられた。明日は後夜祭があり、松尾スズキがリモート出演するという。金があれば、それも観たかった。

 下北沢から小田急線で帰ってくる。22時頃に帰宅し、テレビを少し観て、ラジオを聴きながら、深夜1時頃に眠った。

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5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...