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2023年7月25日火曜日

7月25日火曜日/柄本明のひとり芝居

◇ テレビ・雑誌

 早朝に目覚め、ラジオを聴きながら少し仕事をして、それから、もう少し眠りなおした。録画していたテレビ番組をいくつか。土曜の「太田光のつぶやき英語」は「世界難民の日」の特集。元ハフポスト編集長の竹下隆一郎という人物が出演していた。XXCLUB のコーナーでは「マイ・エレメント」のピーター・ソーン監督にインタビューをする。この監督、ネット上で観たことがあるといって、XXCLUB のことを知っていた。楽天マガジンで雑誌のチェックをすると、「サンデー毎日」では、「週刊朝日」から引っ越してきた「似顔絵塾」がついに始まる。1回目、塾長賞には山藤章二先生を描いた作品が選ばれていた。そのほか、松浪健四郎の新連載も始まっていたのだが、なぜ今、松浪健四郎なのだろう。



◇ 下北沢

 午後から都内に。大和経由、小田急線に乗り、下北沢まで。冷房の効いた電車から外に出ると、暑さがしばらくは心地いい。しかし、この寒暖差のせいか、今日は朝から鼻水がずっとひどい。まず、昼食にしようと、店を探しながら適当にぶらぶらする。ににんがよん(?)というカレー屋に入ってみると、ほかに客は誰もいない。外の看板に出ていたAセットを食べるつもりでいたが、インド人の店主にいきなりドリンクを選ばされ、メニューも見せてもらえないまま、取り放題の案内をされる。「どんどん食べてね!」ってことを明るく言うので、「食べ放題しかやってないんですか?」と訊いたら、セットもあるよというから、Aセットをお願いしたら、インド人店主の顔があからさまに曇った。もうドリンクを入れたと言うのだが、申し訳ないとは思うものの、こちらにも予算の都合があるからドリンクは断った。外の看板にはカレーは7種類から選べますと書いてあったのだが、選ぶチャンスはもらえず、店主の顔色をまた曇らせてはいけないと思い、あきらめておまかせにする。いったいなんのカレーだったのだろうか。どうも決まりが悪いと思いながら食べていると、あとからほかのお客が2名、白人のきれいなお姉さんたちが入ってくる。インド人の店主は機嫌をとりもどしたようで、このお姉さんたちに助けられたようなものだ。店主はジョークを連発し、お姉さんたちを笑わせていた。聞こえてくる会話から、このふたりはフィンランドのひとのようだとわかる。こちらは食べ終わり、会計時には、店主はまた気さくに話しかけてくれた。825円。

 少し時間があり、古本屋をまわる。DORAMAは古本をついにやめてしまったのか。古本屋だったところは古着屋になっていた。ほん吉はお休み。旧踏切の西側に進み、クラリスブックスに寄り、百均から1冊買う。古書明日にも寄り、店内から 200円の本を1冊買った。






◇ 演劇

 茶沢通りを進み、アトリエ乾電池に。この劇場を訪れるのは二度目だ。柄本明のひとり芝居「煙草の害について」の公演情報を知ったのは、柄本明がゲスト出演した「ビバリー昼ズ」だった。この公演は平塚でもあり、うちからは下北沢よりも近いし、チケット代も少し安かったのだが、平塚の広いホールよりも、どうせならばアトリエ乾電池で観たいと思った。不思議なのは、この座席数の少ない劇場で、日本を代表する名優のひとり芝居なのに、あっさりと予約できてしまったことだ。16時開演、開場は30分前だろうと、そのくらいに着くように向かうが、記憶よりも近かったようで、早く着いてしまい、近くのファミリーマートで少し涼んだ。劇場に行ってみると、開場は15時40分からだと貼り紙がしてあったが、その時間になる前から客を入れ始めていた。予約の際にちょっとしためんどうがあり、返信のメールがなかったために予約をしなおし、最初の予約をキャンセルしてもらうというややこしいことをしていたので、食い違いがないかと心配になり、それで早めに受付をしたほうがいいだろうと考えていたのだが、なんの問題もなく、予約のリストに自分の名前はあった。自由席、2列目の真ん中あたりに座る。劇場のホームページには35席と書いてあったが、もう少し多く席を作ってあったのかもしれない。開演前にすぐ前の席にやってきた女性は、もしかすると、江口のりこではなかっただろうか。

 時間を見ていなかったが、おそらく開演時刻になり、場内には音楽が流れていたが、会話の芝居の音声がそこに重なっていく。そのボリュームがだんだん逆転し、会話の音だけになっていった。柄本明が幕の裏から現れ、自ら幕を開き、アコーディオンを弾きながら歌うところから始まる。柄本明はコントのような汚しメイクをしている。それから、講演の形式に入っていく。チェーホフの「煙草の害について」の原作は知らないが、講演しながら脱線していく、その遊びの部分を楽しむようで、原稿を読むところなどはまるで落語の「浮世床」だ。客は最初は硬かったが、すぐにほぐれ、笑いが起こるようになっていった。客席には子どもがいて、開演前から入り口と客席をばたばたと行ったりきたりしていて、最初は演出かなと思ったくらいに好きにさせていたのだが、この子たちが本番中も同じ調子でちょこちょこしていた。柄本明の孫かな。普通に考えればマナー違反だが、それに対し、柄本明が反応してみせたりして、いいスパイスになっていた。そういえば、柄本明のひとり芝居を観るのは二度目で、だいぶ前に、紀伊國屋サザンシアターで別役実の芝居をやったのを観たことを思い出したが、今回のほうがもっと大衆芸能的というか、ストレートに、志村けんの模倣に見えるような部分もあった。なにより、サザンシアターと違うのは劇場の狭さだ。この至近距離で柄本明の芸を味わう贅沢といったらなかった。公演は1時間強。終演後に柄本明が少しあいさつをする。この脚本は、普通にやったら15分ほどの話を、チェーホフのほかのホンからもってきたり、それからいろいろと膨らまして、この長さにしたという。

 劇場の外に出て、劇場の外観を撮りたいと思っていたのだが、入り口のポスターを撮るひとがたくさんいたから少し待っていたら、入り口に立っているのは柄本佑だということに気がついた。もしかすると、開演前に入り口にいたのも柄本佑だったのかな。

 下北沢から小田急線に乗り、町田に移動。ブックオフに寄り、110円の文庫本を2冊、220円の単行本を3冊、雑誌を1冊買っていく。マクドナルドに入り、ひと休み。アイスコーヒーとアップルパイを食べた。

 夜遅くに帰宅し、録画していた今日の「徹子の部屋」を観る。ゲストは北村英治。なんと、94歳。「モーニングショー」にレギュラー出演していたころの 1984年の映像が流れ、そこでは八代亜紀が歌う「五木の子守唄」の演奏をしていた。スタジオでもクラリネットの生演奏をする。アップルパイを作る趣味があるとは知らなかったが、そのアップルパイをこの番組では徹子さんに食べさせていた。

 早く眠ろうとしていたが眠れず、ポッドキャストをいくつか聴いているうちに深夜1時になり、「爆笑問題カーボーイ」をオンタイムで聴きながらようやく眠った。

2022年3月14日月曜日

3月14日月曜日/チェーホフに導かれて


◇ 溜池山王

 今日も朝から都内に。目覚めたときには雨が降っていたが、家を出るときには止んでくれて助かった。だいぶ暖かくなり、ジャンパーの下にはTシャツを着る。東横線、武蔵小杉から目黒線に乗り換えると、とても混んでいた。今年何度目かの溜池山王だが、地下鉄の出口に未だに迷う。昼食は、雑居ビルの地下にあるテツジという店に入り、三元豚生姜焼き定食を食べた。850円。昼はますます暖かい。夕方には天王洲アイルに移動し、新馬場まで歩き、ベローチェに入り、ひと休み。アイスコーヒーと、カレーパンを食べた。本当は甘いパンを食べたかったが、売り切れていた。


 ベローチェでしばらく読書をして、それから、向かいのファミリーマートで、昨日買いそびれたチケットを、改めて、チケットぴあから購入しようと試みるが、どういうわけか、検索に引っかからない。近くのセブンイレブンにも寄り、今度はPコードを入力してみたが、どうやらもう、取り扱いは終わってしまったようだ。迷うけれども、あきらめるよりしかたがないのか。なにがなんでもこの公演を観たいという熱意が欠けているから買いそこねてしまう。

◇ 読書

 新馬場から京浜急行に乗り、電車内でも読書を続け、宮沢章夫「チェーホフの戦争」を読み終えた。2009年刊、ちくま文庫。親本は2005年刊、青土社。ロシアが戦争を始めたという状況で、ここ最近は戦争に関する本に意識が向くが、そういえば、この本がずいぶん前から手元にあった。1月にチェーホフの戯曲を2冊読みたくなったのはなんの偶然か、つぎにはこの本を読もうという考えもあったはずだが、そのときには、チェーホフがロシアの作家だとは意識することはなかった。偶然に導かれるようにして、この本にたどりつく。自分が47歳になろうという年に、たまたま読んだ「ワーニャ伯父さん」に登場する、ワーニャ伯父さんがまさに 47歳だという偶然にも驚いたが、宮沢章夫もやはり、47歳のときに「ワーニャ伯父さん」に取り組み、その符号について考える。さらにそのとき、石破茂も47歳だったことから、憂鬱と戦争が関連性をもつ。批評的な文体で書かれてはいるが、「もっと多義的な文章としてこれが存在すると理解してほしい。」と、宮沢はまえがきに書いている。「私にできるのは、チェーホフを読むことがそのまま、まったく小説らしくない小説のような、お話らしくないお話にようなものであればいいと考えた。小説とは、どんな姿をしていてもいいという。それほど自由な形式の文学だ。だとしたら、こうした「読み物」があっても許されるのではないだろうか。」

 夜遅くに帰宅し、冷凍パスタを食べながら、録画していた今日の「徹子の部屋」(ゲスト・AI)を観た。それから、タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」(ゲスト・松尾貴史)も聴く。ラジオを聴きながら眠り、深夜に目覚め、確定申告にとりかかる。

2022年1月9日日曜日

1月9日日曜日/大河ドラマを観たり

◇ ポッドキャスト・ラジオ・テレビ・読書

 昨夜は中途半端に眠り、早朝から、もう少し眠りなおす。疲れがひどくてしかたがない。ラジオやポッドキャストを聴きながら眠ってしまうことも多く、どこまで聴いたかわからなくなり、聴きなおすこともたびたびだ。Spotify の「すべてのニュースは賞味期限切れである」の2回目も、数日前に聴きながら眠ってしまったのだった。「読書はコスパがいい」という話があるとは知らなかった。テーマはファスト映画にもつながっていくが、ファスト映画批判に対して、速水健朗はあえて反論をしてみせ、それがはたして資本主義的なのかはわかりにくくなっていることを示す。日本には当てはまらないとしつつも、リーマンショックとオキュパイ・ウォールストリートを経験しているZ世代は、政治的にはリベラルになりながら、コスパ主義と反資本主義が一致するという。武田砂鉄への皮肉と、最後におまけのように収録されていたおぐらりゅうじの実家のヘアーカットの話に笑った。

 昨日は「ナイツのちゃきちゃき大放送」も途中まで聴いたが、えのきどいちろうがしゃべっていた高川学園の「トルメンタ」というのが気になり、YouTube で動画を確認してみると、たしかにこれは面白い。録画していた昨夜の「Nキャス」を観ると、ゆっくりすぎるPKというのも話題になっていたようで、この番組が取材をしたために、キッカーとキーパーに友情が芽生えていてちょっと感動した。

 

 続けて、今朝の「サンジャポ」を観ようとすると、録画のセットがされていなかったようで、録りそこねてしまっていた。年末年始の特番を挟み、設定を修正し忘れていた。「TVタックル」を追っかけ再生で観ると、昨夜の「Nキャス」でも扱っていた、今どきの冷凍食品をこちらでも話題にしていた。

 午後はラジオ。「爆笑問題の日曜サンデー」をつけておく。14時台は、楠田枝里子がゲスト。楠田枝里子は、とにかく、チョコレートの話をしたくてしかたがなく、過去を懐かしむような話がほとんどないのがすごかった。日本テレビ時代、最後の一年は制作部にまわり、「ズームイン!! 朝!」でフクダシゲオの取材をしたというのだが、爆笑問題がふたりとも、フクダシゲオって誰だろうという反応になった。たしかに、音で聴くとぱっと浮かばないが、福田繫雄のことだ。

 昨日の「ナイツのちゃきちゃき大放送」の続きを聴くと、11時台は、三遊亭円楽がゲスト。三平について訊かれると、「一応、収録終わるとね、あそここうだよ、ああいうときはこうしなきゃだめだよって、さんざん言ってきたの。ところが、それを消化できなかったし、私に言わせると、ひとの言うことを聞かなかったな、簡単に言えば。つまり、俺を信用してないってことだね。俺を信用しない人間は、こっちも信用しないから。あ、こんなこと、生かこれ?(笑)」 宮治については「元気があって、押し出しが強いから、いいかなと思う。ただあの、年季のあるひとたちんとこへぽーんと入ってきて、どこまでね、自分のキャラが、それこそできるかどうか。どういうキャラ作ってくるか。元気で明るいってのはいいけど、あんまりうるさくなるとね。あのねえ、すべったときにかぶせるってのがいちばんいけない芸なんだよ。すべったときは引くの。まして編集できる番組なんだから。」 それからあとも小言は止まらず、「笑点」メンバーに対する発言はリップサービスとしても、 芸協に対してもきびしいことを言いまくる、その内容がとても面白かった。金曜日の「問わず語りの神田伯山」を聴くと、こちらでも「笑点」のメンバー交代の話題をみっちりとしゃべっていて、最終的には、宮治に対するまじめなエールになっていた。

 今日は、近所の郵便ポストに投函に行った以外は外出せず。ブログの更新をひとつすると、時計を見ていなかったが、かなり時間を食った。たいしたこともしないうちに、あっという間に夜になる。ツイッターからニュースを見ると、東京の新規感染者数は 1223人に。沖縄は 1533人、福岡は 211人、広島は 619人、大阪は 880人、埼玉は 401人、千葉は 252人、神奈川は 443人。

 録画していた、木曜の「徹子の部屋」(ゲスト・松原智恵子)を観ると、番組後半に、浅丘ルリ子もサプライズで登場する。日活のスターだった当時、男の子で誰が好きだったか言ってごらんなさいと、松原智恵子に浅丘ルリ子が迫ってみせる。黒柳徹子も含めて、この3人、そろって誰も終活はしていないという。

 今朝の「林家正蔵の演芸図鑑」は、ラフレクラン改めコットンと、春風亭三朝が出演。コットンのコントは誘拐犯と子どもの設定で、よく見ると学生服っぽい衣装なのだが、芝居がおとなにしか見えないから設定がすぐにはわからなかった。三朝は「厄払い」。どちらも、NHKの新人大賞受賞者。番組後半、対談のゲストは内藤剛志。内藤剛志が語っていた芝居のノウハウがすごく面白い。刑事役ばかりだが、ある刑事ではポケットに手を入れる、ある刑事はポケットには絶対に手を入れない、ある刑事はちょっと猫背に立つとか、あるいは、机に向かう姿勢を決めておくなど、自分のなかでルールを作っておくそうで、すると、かたちから自然と演じ分けられていくのだという。あるいは、セリフについては、ぜんぶ説明してしまうと視聴者が入り込める余地がなくなるという。抑揚をつけることが説明になり、いろんなことがバレるため、「棒」にすることで、その余地が作られるのだという理論だ。

 今日から始まった大河ドラマ、「鎌倉殿の13人」の第1話も観た。三谷幸喜には映画でさんざん裏切られながら、それでもまだ期待する部分はあるのか。とはいえ、大河は「いだてん」も録画したままで、途中までしか観ていないのに、最後まで観る自信はまったくない。三谷作品では「新選組!」も観ようとはしていたが、VHSで録画したものの、最後まで観た記憶はない。ドラマなんてものは作品から伝わるものがすべてだと思っていたが、大河ドラマのような歴史モノはそうもいかない。日本史はそもそも苦手で、脳がもうだめなので、知識がない状態から登場人物を覚えようとすることがまず無理だ。「鎌倉殿の13人」というくらいだから、少なくとも13人は登場人物が出てくるのだとは思うが、それだけでは済まないのだろう。だから、今回はもう、番組ホームページの相関図を開いた状態でドラマを観ることにしてみたが、相関図を見るとどうだろう、人間関係が書いてあるからとても便利だ。本屋で働いていたから知っているが、いつも、大河ドラマのムックというものが出版され、大河ドラマというものはそんなにファンが多いのかと思っていたが、そうではなく、このような副読本でも参照しないと、多くの視聴者はついていけないというのが真相である。ホームページのない時代はなおさらそうだ。そうに違いない。第1話を観たかぎりでは、北条政子を演じる小池栄子がいちばん印象に残った。

 深夜、タイムフリーで、聴きそびれていた1月2日放送の「志の輔ラジオ 落語DEデート」を聴いた。談志の誕生日に談志特集。最初に流された、1982年12月、国立演芸場での「芝浜」は、その当時、志の輔も客席にいて、弟子入りのきっかけになったという名演だ。四十代の談志師匠は、声からして力強い。「べろべろになっちゃえ」というセリフもすでにあった。志の輔師匠のトークの部分では、ある年の新年会で、師匠談志がマクルーハンについて語っていたかと思うと、その翌年には業の肯定と、さらにその翌年にはイリュージョンと語っていたという。もう一席は、自宅から新たに発見されたという、1977年11月、新宿厚生年金会館小ホール、小さん・談志親子会での「文七元結」が流された。聴きながら眠るつもりでいたが、面白く、眠らずに最後まで聴いた。

 深夜、眠らずに部屋で読書をする。「かもめ」に続き、チェーホフをもう一冊、今度は「ワーニャ伯父さん」を読み終えた。読み始めてすぐに、ワーニャ伯父さんが47歳だとわかり、今年47歳になる今の自分にとって、なんというタイミングで手にとったのだろうと驚いた。もしかすると、ワーニャ伯父さんは俺なんじゃないだろうか。

2022年1月5日水曜日

1月5日水曜日/喜劇に関するものばかり

◇ テレビ

 録画しているテレビ番組をつぎつぎに観る日々。年末にNHKで放送され、いちばん気になっていた番組、「ロッパグラム 転生したら戦時中の喜劇王だった件」をようやく観た。古川ロッパとインスタグラムを合わせて「ロッパグラム」というわけか。ドラマといっていいのか、満島真之介と、元ブルゾンちえみの藤原しおりが出演する。満島真之介がロッパを演じるのはどうなのかと思うが、なぜかロッパに転生してしまったという設定なので、ロッパらしく演じる必要もなく、無理がないといえば無理がない。最後は現代に戻り、ここはドキュメンタリー調になり、満島真之介は役を離れ、早稲田の演劇博物館を訪れる。演出、下田彦太。

 これも年末にNHKで放送された「笑福亭仁鶴と訪ねる大阪の笑い100年」という番組を観ると、観るまでわからなかったが、2013年に放送された番組の再編集版だった。その2013年の番組は観逃している。エンタツ・アチャコの時代から始まり、漫才の珍しい映像をいろいろと観ることができたが、最新の時代になると、麒麟、かまいたちといったあたりも並べられ、これを歴史にするのはちょっと気が早いんじゃないのか。NHKばかり観ているようだが、大晦日に放送された「太田光のつぶやき英語」の特番には小林克也が登場し、これもとても面白かった。

◇ ラジオ

 午前中にブログの更新をひとつ。昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」は、林家たい平がゲスト。オープニングからすでにその話題になっていたが、昇太、たい平がそろえば当然、「笑点」の人事問題について盛りあがることになり、新年から明るい放送で楽しかった。ラジオを聴きながら梱包を片づけ、近所の郵便ポストまで投函に行ってくる。午後にもまた、ブログの更新をもうひとつ。Spotify のポッドキャストで、「大竹まこと ゴールデンラジオ!」を聴いたりもしていたが、年末年始は大竹まことは休暇に入ってしまう。昨日火曜は、はるな愛とタブレット純がしゃべり、文化放送の女性アナウンサーもなじみのないひとが登場していた。

 らじるらじるで、1月3日放送の「東京ポーキュパインコレクション」も聴いた。今回、4回目の放送は、1曲目は「ホンダラ行進曲」、2曲目は「買物ブギー」、そして、3曲目にはなんと、円丈の「恋のホワンホワン」をかけた。ケラが円丈について語るのが意外だった。4曲目はアントニオ古賀の「クスリ・ルンバ」。続いて、松尾スズキの「キレイ」と、自作の「すべての犬は天国へ行く」のサントラからそれぞれ1曲ずつ、それから、「時効警察」のサントラが出ているとは知らなかったが、そのサントラから、麻生久美子が歌う短い曲を3連発。前半最後の曲は、ケラのカバーアルバムから「誰も知らない」をかけた。後半は、NO LICENSE、PANTA&HAL、あがた森魚&緑魔子、ヒカシュー、逆柱いみりの漏電銀座と続き、折坂悠太のアルバム「平成」から1曲、最後は、レインコーツ、スリッツと、洋楽2曲で終わった。

◇ 読書

 部屋で読書も。新年一冊目の読書は、チェーホフの「かもめ」を読んでいた。1998年刊、白水uブックス。小田島雄志の訳で、読みやすいなと思いながら読んだが、あとがきによると、1998年に上演された台本をもとにしてあるそうで、かなり新しい訳なのだ。上演を観たこともなく、なんの知識もない状態で、しかも、戯曲を読むことにも慣れていないが、すいすいと面白く読めた。テーマにも興味をもつ。こうなると、いずれ機会があれば、上演を観てみたくなる。続けてもう一冊、「ワーニャ伯父さん」も読み始める。

 ツイッターからニュースを見ると、東京の新規感染者数は 390人になり、一気に増えてきた。沖縄は 623人というから怖い。大阪は244人、神奈川は93人。都市部だけでなく、地方もいくつかの県は100人を超えている。山口県の米軍岩国基地が 182人というのはなんなんだろうか。基地は別扱いになるのか、山口県は104人という数になり、そのうち、70人は岩国市在住だという。

 夜になり、スーパーに買いものに行き、すぐに帰ってきた。テレビを観ながら弁当を食べ、ラジオを聴きながらオンライン将棋を指した。いったん眠り、深夜に目覚めて、少し読書をして、朝までにブログの更新をもうひとつ。ただ黙々と、ブログの更新をするだけの人間なのかもしれない。

2021年9月1日水曜日

9月1日水曜日/「ドライブ・マイ・カー」

◇ テレビ

 9月になった途端に、ウソみたいに涼しくなってしまった。朝はまず、ブログの更新から手をつけるが、時間がかかり、仕上げられなかった。録画していたテレビ番組をいくつか。土曜日の「お笑い向上委員会」をようやく観ると、この番組では「ものまね三銃士」と呼ばれている、くっきー、ハリウッドザコシショウ、ガリットチュウ福島が登場した。くっきー、ザコシショウは、放送上は「ラフ&ミュージック」に続いての出演ということになり、番組内でもそのことを言うのだが、もちろん、「向上委員会」はそれ以前に収録されている。さんまは「ラフ&ミュージック」という番組があることすら知らない様子だった。それにしても、くっきーの発するひとことがすべて面白く、視覚的な印象がどうしても強いが、意外と、言葉で笑わせるひとでもある。

 午後から外出。雨の予報が出ていて、ビニール傘をもって出る。海老名で映画を観ようと思うが、その前に、さがみ野で降り、ブックオフに寄っていく。しかし、わざわざ寄ったがまるでいいものなし。110円の文庫本を1冊だけ買っていく。ブックオフを出ると、小雨が降り始めていた。海老名に移動し、温かいものが食べたくなり、らあめん花月に入り、嵐げんこつラーメンを食べた。720円。それから、ビナウォークのドトールに入り、ブレンドとクイニーアマンを食べた。3日前に買った「村上春樹 雑文集」をさっそく読み始めてみたが、「小説家とは、多くを観察し、わずかしか判断を下さないことを生業とする人間」という、核心に迫るような言葉がいきなり現れ、これは読んでおいて損はない。



◇ 映画

 TOHOシネマズ海老名で、濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」を観た。3時間弱の大作だが、これだけは劇場で観ておきたかった。もう1本、山田洋次監督の「キネマの神様」も劇場で観たいと思っていたが、年寄りが観る映画だと決めつけているのか、どこの劇場も午前中の上映ばかりで、これは観に行けない。17時50分の回、上映開始15分前にチケットを買ったが、売り切れ寸前で驚いてしまった。座席は間隔を空けた販売ではあるが、どのくらい宣伝されているのかもわからず、そんなに埋まっているとは思っていなかった。1列目、2列目の端っこに、3席残っているのみ。普通だったらとりたくない席だが、今から帰るわけにもいかず、2列目の右端の席をとった。上映直前にチケットを買うのが当たり前だと思っていたが、今やもう、ネットで事前に買ったほうがいいということかな。今日はファーストデイ、1200円だが、シネマイレージカードの更新があり、300円余計にとられてしまい、なんのために安い日にきたのかもわからなくなった。スクリーンは4D上映にも使うスクリーンで、座席はゆったりしていたが、座ってみると、やっぱり、スクリーンを斜めに観るかたちになり、あまりいい席ではない。隣りの席のお客さんがなかなかやってこなくて落ち着かなかったが、予告編が始まってから、お婆さんがやってきた。コントみたいな状況だが、お婆さんはビニール袋をもっていて、直前までがしゃがしゃと音を鳴らし、映画が始まってもずっと抱えているので勘弁してもらいたかったが、少ししたら、隣りの空席に置いてくれてほっとした。

 開始直後はお婆さんのビニール袋が気になってしまったが、映画にのめりこむまでにはさほど時間はかからなかった。席の悪さもすぐに気にならなくなる。序盤に多くのことが語られ、これだけで別のドラマが作れるくらいの惹きつけられる展開があったが、真に語られることはその先にあった。濱口竜介監督の前作である「寝ても覚めても」を予備知識もなく観て、わけもなく惹き込まれたのは、不穏な空気と違和感にだったが、今作の序盤、セックスシーンで、西島秀俊の背中と霧島れいかの顔を映す場面があり、その表情にはぞっとさせられる。この演出がまず、不穏だった。その先は、西島秀俊と三浦透子の物語になり、そして、もうひとつの主役がクルマだった。村上春樹の原作はどうなっているのか知らないが、映画では、クルマが走ることで、人間の心理も走るような感じがある。移動距離と心理の動きが連動していて、たしかにそういうことはあると思わせる。クルマの移動が脳に及ぼすものの謎を描いているのではと思うくらいだ。車内の場面で、岡田将生が語る顔にもまた、不穏な空気がある。それから、戯曲が重要なものとして登場するが、戯曲というのもまた不思議で、起きたことも、これから起こることも、あらかじめ、チェーホフがすべて言い当てているかのようだ。多言語で、さらには手話も含まれ、会話がなされるという、特殊な手法が成立する演劇もまた、謎に満ちている。隣りの席のお婆さんは、手話の場面になったら一緒に手話をやっていて、このお婆さんはいったいなんなんだと驚かされた。ラストシーンも、想像させる幅のあるもので、3時間観てもなお、観るものはこの映画を完結させられない。

◇ ラジオ

 すぐに帰るつもりが、読書に集中していて、電車を乗り過ごしてしまった。夜遅くに帰宅し、タイムフリーで、日曜に放送された「村上RADIO」を聴いた。不定期の放送でかなり聴き逃しているが、今回は村上作品に登場する音楽の特集。坂本美雨もいない、村上春樹ひとりの放送だった。終盤は眠ってしまい、2時間ぐらいで目覚め、また、終盤を聴きなおした。ラストに菅首相の言葉を引用し、ジョークで批判していた。それがネットニュースになっていたおかげで、この放送を知れたのだが。

 そういえばと思い出し、Spotify のポッドキャストで、昨日の「大竹まこと ゴールデンラジオ!」のオープニングを聴いた。はるな愛がパラリンピック開会式の舞台裏をしゃべっていた。この放送で、なだぎ武もゲストに出たと知り、その回も探して聴いた。8月19日木曜の放送。こちらでも開会式の裏話をしている。はるな愛は公募だが、オファーされたであろうなだぎ武も、ボランティアみたいなもので、ギャラはほとんど出ていないようだ。弁当は塩むすびが出ただけとも話していた。あの予算はいったいどこに使われているのか。

 昼に聴きそこねた、今日の「ビバリー昼ズ」も聴いた。柳家喬太郎がゲスト。また映画に出演したそうで、その話が中心になる。深夜にまた、録画していたテレビ番組をいくつか、ざっと早まわしで観て、消去する。「お願い!ランキング」は、「はなつまみ」ではなく、別の企画をやっていた。深夜になると、少し肌寒いくらいになった。Spotify で「ドライブ・マイ・カー」のサントラを聴きながら、映画を反芻しつつ、朝まで、ブログに手をつける。


ブログ アーカイブ

5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...