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2022年10月21日金曜日

10月21日金曜日/漱石山房・嵐が丘

◇ ラジオ・テレビ

 朝に起きあがり、ニッポン放送をつけていたら、一之輔さんの「あなたとハッピー」では「オールナイトニッポン」2部の特集をやっていて、真璃子と篠原美也子が出演していた。一之輔さんは同世代だけれども、このあたりはぜんぜん聴いてなかったな。録画していた昨夜の「アメトーーク!」は恒例の「立ちトーーク」。小籔千豊、友近、笑い飯西田、ロッチ中岡、シソンヌ長谷川、出川哲朗、バイきんぐ小峠、アンガールズ田中、佐久間一行、お見送り芸人しんいちというメンバー。ラジオに戻り、「ビバリー昼ズ」を聴くと、高田先生が仲本工事の思い出を少ししゃべっていた。




◇ 早稲田

 ラジオは切りあげ、正午過ぎから外出する。天気がいい。東横線、副都心線直通に乗り、西早稲田まで。西早稲田駅から早稲田通りには出ず、諏訪町の交差点から早稲田方面に歩いていった。まず、昼食。キッチンオトボケに入り、ジャンジャン焼き定食。690円。早稲田にくると、いつもこの店になってしまう。店内では、おじさんの客が「もうだめだ」と弱音を吐いていた。この時点でもう、14時を過ぎていたのだが、あんまりのんびりしている時間はない。

 キャンドゥに寄り、飲みものだけ買い、下校する小学生たちが通る細道を進み、漱石山房記念館に向かう。開館5周年記念の特別展「夏目漱石と芥川龍之介」が開催中。特別に観たい展示というわけでもなかったのだが、今年1月に初めてこの記念館に訪れてみて、いい場所だなと思い、ときどき覗いてみたいという気になった。漱石と龍之介、互いの手紙が多く展示されていて、漱石が芥川龍之介を励ます手紙などをじっくりと読んだ。しかし、つぎの予定があるから時間も気にしていて忙しない。映像の展示があり、椅子に座って観始めたが、眠りそうになり、これは途中でやめる。どうも落ち着かず、1時間もかからずに外に出てしまい、せっかちでよくないのだが、裏の公園にも入ってみると、ここはおそらく、普段から小さい子たちの遊び場になっているようで、あんまりうろうろしていては迷惑かと思い、あやしいものではありませんよという顔をしながら、ぐるっとまわっただけですぐに公園を出ていく。










◇ 池袋

 グーグルマップを見ながら有楽町線の江戸川橋駅まで歩くと、地下鉄の入り口の前に、外国人の撮影隊がたむろしていた。こんなところになんの用があるのだろうか。有楽町線に乗り、池袋に移動する。「東京芸術祭」の公演、野外劇「嵐が丘」を観るため、池袋西口公園に。「ナイツのちゃきちゃき大放送」に片桐はいりが出演した際にこの公演の告知をしていて、料金100円だというので、すぐに予約した。16時になり、ちょうど受付が始まるところだったが、開演まではまだ少し時間があり、受付はあとまわしにして、混雑する前に会場の写真を何枚か撮っておく。それから、ドラッグストアに寄り、栄養ドリンクとエクレアを買って食べておいた。東京芸術劇場の地下に降り、ロビーにある椅子に座り、開演が近くなるまで休憩する。歩いてばかりで、疲れてしまった。




 池袋西口公園に戻ると、テントには、当日券キャンセル待ちの列ができていた。整理番号順に入場しているのかと思ったが、チケットを引き換えてみると、チケットのどこにも番号はなく、スタッフのひとに訊いたら、すぐに客席に入れた。入り口で、黄色いリストバンドをもらって装着する。この劇場を今まで知らなかったが、「池袋西口公園野外劇場グローバリングシアター」というのが正式名称だ。席は2種類、500円のファーストエリアと、100円のエンドエリアとがあり、自分はエンドエリアを予約したのだが、舞台は使わず、中央のスペースを囲み、円形に客席が作られていて、席にあまり差があるようには感じない。自由席だが、自分が座った席のすぐ後ろにはカフェがあり、こっちの席のほうがよっぽど特等席だと思ったが、まあ、カフェで飲食するほうが料金は高くなるだろう。劇場には囲いがあるわけでもなく、通りすがりのひとも自由に見物できる。17時開演だが、その10分前ぐらいからなにか声がしていると思っていると、声の主は片桐はいりだ。すでに役に入り込み、しゃべったり歌ったりしながら、客席のまわりをうろうろしている。開演時間になると、演出家の小野寺修二が中央に登場し、前説をした。登場人物がいろんなところから現れるので、公演中にトイレなどで席を立つ場合は注意してくださいというようなことを言う。出演者の人数は多く、一般的によく知られている俳優は片桐はいりだけだが、小劇場やダンスの世界では活躍しているひともいるようだ。阿佐ヶ谷スパイダースの富岡晃一郎は過去に観たことがある。「嵐が丘」というのはもちろんエミリー・ブロンテの「嵐が丘」なのだが、この原作の内容もよく知らず、この公演を観てもなおよくわからなかったのだが、それでもとても面白かった。マイムやダンスの技術が駆使された動作のすべてが美しく演出されていて、小野寺修二がかつて結成していた「水と油」というグループの公演が好きだったのだが、それを思い出しもした。そして、形式を理解するまでに少し時間がかかったが、この作劇では演者と話者が一致しない。演者本人がセリフをしゃべるのが当たり前だとすれば、セリフがあらかじめ録音されたものである場合、あるいは、演者とは別の演者がそのセリフを発している場合もあり、これがすぐにはわからなかった。ましてや、円形の舞台であり、正面がない。誰がその瞬間に中心にいるのか。ここが演出の面白いところだったが、これは説明するのがなかなか大変だ。公演中にあたりはじわじわと暗くなっていき、70分ほどで終演した。



 東口に移動し、サンシャイン脇のベローチェに入り、ひと休み。大量のチラシを袋でもらったのだが、ここで初めて中身を広げてみると、「嵐が丘」のなかなかしっかりしたパンフレットが入っているので驚いた。「東京芸術祭」だから、助成金でも出てるんだろう。演劇の会場で大量のチラシをもらうこともひさしぶりのことで、デジタル化の流れとコロナが重なり、チラシなしの会場も増えていると思うが、もらったチラシを一枚ずつじっくりと眺めるこの時間がなにより楽しい。演劇をいちばんよく観ていたころは、チラシで得る情報というのがなによりも大きく、それをもとに連鎖的に足を運んでいくということをしていた。今日のチラシのなかにまたこの野外劇場の公演を見つけ、無料イベントなので、スマホからさっそく申し込んだ。有名人が出演するから倍率はどうなるか。

 ベローチェを出て、サンシャイン通りのブックオフに寄っていく。なかなかいい本あり、110円の文庫本を3冊、新書を1冊、220円の単行本を買った。所持金を気にしていなかったが、ちょっとピンチになった。池袋から副都心線、東横線直通の急行に乗り、横浜に戻ってくる。

 深夜に帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか。今日の「徹子の部屋」は、TRFがゲスト。普段から芸能ニュースをよく見ているようでも、覚えていないことも多いのだが、DJ KOOが5年前にすさまじい手術をしているということを知らなかった。深夜3時頃に眠る。

2022年10月4日火曜日

10月4日火曜日/SNS論・友か敵か

◇ テレビ

 早朝に起きあがり、ラジオを聴きながら、ブログの更新をひとつ。金の心配が出てきて、安心して眠っていられない。午前中に録画していたテレビ番組をいくつか。昨夜の「キョコロヒー」は、この回から放送時間が月曜23時台に移籍。まあ、録画して観ていると、放送時間は関係ないのだけども。セットも一見変わらないが、後ろのドアが開くようになった。昨夜の「午前0時の森」は、COCCO から贈られた歌を劇団ひとりが初披露する。そのあとはキノコの特集。午後、「徹子の部屋」も追っかけ再生で観てしまう。ゲストはキャシー中島。早く亡くなった母が、ダイヤモンド・ユカイの母と友だちだったことが最近になってわかったという話をしていた。不思議な縁というのはあるのだ。

 夕方、レターパックを出す必要があり、駅前の郵便局まで。ワイド版コミックを4巻まとめて発送するのに、レターパックで収まるか心配だったが、試しに入れさせてもらえる用のよれよれのレターパックが脇に置いてあった。しっかりと収まることを確認し、無事に発送する。ひと仕事終えたところで、吉野家に入り、新メニューの焦がしねぎ焼き鳥丼を食べた。547円。

◇ ツイッター・読書

 二俣川まで歩き、ジョイナステラスのくまざわ書店を少し覗き、それから、読書をするためにドトールに入った。読書の前に、ここ数日はいらつきながらもツイッターを気にしてしまうが、検索していると、上祐史浩が太田について発言しているのを見つけた。上祐さんが味方については逆効果ではないかとは思うものの、太田光論として、なかなか興味深いことが語られている。上祐氏は10個のツイートにわたり、持論を展開している。「太田光氏がテレビ番組で統一教会を擁護?をし、裏で教団と繋がっているのではと攻撃されているが、私はそうではないと思う。同時に、実は私は彼がそうした発言を始めた時に違和感がなかった。以前から彼には宗教的な価値観があると感じていたからだ。」「(略)彼が出版した書籍他を見ると、彼が世俗的な常識とは異なった、宗教的(かつ最新科学的)な価値観に関心を持っていると思ったからだ。たとえば、この科学者の教授との対談本は印象的だった」と書き、読書メーターのリンクが貼ってある。この本というのは、NHKの「爆笑問題のニッポンの教養」の福岡伸一との対談を書籍化したものだ。そのあとには統一教会の分析がいくつか続き、「話をもとに戻せば、私は、太田光氏が統一教会を擁護するかのような発言をするのは、保護説得と表現せずに拉致監禁と表現し、信教の自由は大丈夫なのか、本当に信じている人はどうなるのか、と発言をするのは、彼が現代主流の世俗的なリベラルな価値観に限らない何かを感じるタイプ・体質だからだと思う」「人は、何が正しいか、正しくないかではなく、その時の自分が好きなものを正しい、嫌いなものを間違っていると無意識に考える面がある。だから、何が正しいか否かを討論するのは、どこかで偽善的・表面的な面があり、皆が自分の好きなものに都合がいい理屈を表向き言いながら、議論は平行線をたどる。」「更に言えば、太田光氏が、教会擁護で批判されるのは彼の運命・因縁かもしれない。前から気にしていたが、オウム事件で同じ立場になった中沢新一氏と彼は対談本を出している。しかし、中沢氏もオウムと裏で癒着など一切していなかった。個人的に自分は両者に申し訳ないと思う。」

 奥泉光「夏目漱石、読んじゃえば?」を読み終えた。2018年刊、河出文庫。親本は2015年刊、「14歳の世渡り術」シリーズの1冊。中学生向けの本だから読みやすかった。興味を惹きつけようとするフレーズをばんばん発している。「小説は全部読まなくてもいい」ということをいきなり言っていて、まさに、自分も「吾輩は猫である」はぜんぶ読んでいないのだが、中学生は気が楽になるだろうが、こっちはいいおとなだから、ぜんぶ読めていないことにちょっと情けない気もしている。白状するほどのもんじゃあないが、漱石作品はぜんぶ読んでいるものはわずかしかないくらいで、それでも、漱石は好きなのだが、いとうせいこうとの「文芸漫談」をきっかけに読んだ「坑夫」がこの本ではなぜか触れられていない。「坑夫」は中学生が読んだら面白いと思うんだけども。

◇ テレビ・ラジオ・雑誌

 夜に帰宅し、夜もまた、録画していたテレビ番組を観る。昨夜の「さんまのまんま秋スペシャル」は、最初のゲストに村方乃々佳ちゃんが登場。幼い子とふたりっきりで、漫才調の笑いのやりとりを産み出していく。こういうときこそ、さんまの真骨頂。相手が動物だろうが、ロボットだろうが、セッションができるのだ。この場に、つぎのゲスト、阿部サダヲ、松下洸平も加わる。ゲストが入れ替わり、つぎは長澤まさみが登場。ここには、ニューヨーク、見取り図があとから加わった。さんま直伝のネタをやりたがる長澤まさみだが、しかし、コメディの勘はあんまりよくない感じがする。最後のゲストは国枝慎吾。

 アマゾンプライムでは「時効警察」の続きを。第2話は池脇千鶴がゲスト。こうして改めて観ると、池脇千鶴って、いい女優だなと思う。こっちが歳を食ったせいで、見えかたが変わっただろうか。なにしろ、16年前のドラマだ。いか八朗が少し出演していたことも記憶になかった。

 タイムフリーで、聴きそびれていたラジオ番組をいくつか。先週金曜の「CURIOCITY」を聴いていたら、最後に、今日で最終回だといきなり言い始めるから耳を疑った。しかし、ただのリニューアルのようで、ヒコロヒーの番組は継続するようだからほっとする。同じく、先週金曜の友近の「シン・ラジオ」は、中川家礼二がゲスト。ニッポン放送の番組があるため、16時台には登場しないような話だったが、16時台に間に合い、けっこう早めに登場していた。

 深夜1時前からは「爆笑問題カーボーイ」をオンタイムで聴いた。太田の自宅に生玉子が投げつけられたという事件があり、今日、光代社長がツイートしているのを目にしたが、この収録の時点でもうネットニュースになっていたのか。そのあとにはすぐ、円楽の話をするのかと思ったら、話題は先日の「サンジャポ」に移り、かと思えば、やっぱり円楽の話題に戻った。円楽だけでなく、猪木の話にもなる。

 ラジオを聴きながら、楽天マガジンで雑誌のチェックをすると、「サンデー毎日」に「「爆笑問題」の太田光よ 余計なことをしゃべるな!」という見出しのコラムがあり、目に留まる。書き手は本多圭。YouTube の再生数が伸び悩んでいると書き出し、石橋貴明の100万人超えの登録者数に対し、爆笑問題は10万人にも届かないという。その理由のひとつとして、統一教会問題による「太田光離れ」があると「お笑いライター」なる人物が言っているようなのだが、こいつはいったい誰なんだ。そのほかのページでは、「遠回りの読書」という読書日記の新連載が始まり、塩見三省、大平一枝、近田春夫、武田砂鉄、平松洋子、南沢奈央が交代で執筆するようだ。だけど、執筆者がちょっと多すぎるんじゃないか。連載陣のリニューアルもいろいろとあり、中野翠の連載は1ページに減ってしまった。山田美保子の連載は2ページに拡大。蛭子さんの連載もリニューアル。サンキュータツオの新連載も始まる。石戸諭の連載は「結局、安倍応援団とは何だったのか!」と題し、安倍銃撃事件後の百田尚樹の行動の軽さについて書いていて、SNS論としても、とても面白いものだった。「彼の言説はSNS的なものを体現しているように思える。「友」と「敵」をその時々で明確に分けて、分断を促し、感情を刺激することによって分断線を深いものにしていくSNSと相性が良いのだ。」「その言動に一貫性があるとすれば、「その時々」で友も敵も変わっていくというところだ。(略)が、彼の姿勢は安倍政権下で醸成された社会の〝空気〟とも妙に相性が良かった。」「「闘う政治家」を標榜していた安倍政権は味方に対しては融和的に、かつての民主党や護憲派という明解な「政敵」には他の政権移譲に攻撃的に振る舞った。異論を持つ者に寛容であったり、丁寧な説得を試みたりするということはなかった。(略)これに呼応するように対抗するリベラル野党側も、その支持者も「安倍」か「反安倍」かを迫るようになっていった。」「どちらでもない、もっと考えたい、落とし所を探りたいという動きはどこか生ぬるいものであるとみなされるようになり、安倍が提唱する政策に賛成する側も、反対する側もこぞって、友と敵を選別するようになっていった。」「本来、複雑なはずの政治イシューはあまりに単純な二項対立と、「敵」をいかに倒すかというゲームに変化していく。」「SNSも含めたメディア空間のなかで、ゲームの真っただ中に放り込まれてしまう私たちは、しばしば問題を見誤ってしまう。」「右派系の論客を「安倍応援団」とまとめたところで、実態は個々人で考えていることも思惑も異なり、内部もまた一枚岩ではないのだ。」「ある人物を「友」か「敵」で峻別を始めたとき、あるいは「敵」を実態以上に大きな存在に見なしたとき、それは安倍政権下で醸成された空気に感化されていると言ってもいい。右派、保守派から生まれた空気は、リベラル層にも確実に流れ込んでしまった。」「相手を打ち負かそうとする言葉の応酬の果てに、広がっていくのは中間層の無関心と沈黙だ。」 つい、引用が長くなってしまった。

2022年1月19日水曜日

1月19日水曜日/早稲田・漱石山房

◇ 早稲田

 早朝に目覚め、TBSラジオの生島ヒロシの番組をつけていると、「Nキャス」のたけしの後任が三谷幸喜になったと伝えていた。朝から都内に。早稲田まで行くことになり、せっかくだから、村上春樹ライブラリーを覗いていきたくなった。早稲田大学の門のところに案内図を見つけ、探してみると、演劇博物館の手前にあるとわかる。演劇博物館は何度か行ったことがあるから場所は知っている。行ってみると、隈研吾による建物は、写真や映像で観た印象とはまた違って、周囲とのバランスもなんにもないような感じで建っている。先にホームページを確認していたが、入館はどうやら事前予約制だとわかったものの、地下には入れるのではと思っていた。しかし、理由はわからないが、入り口は閉められていて、どうも入れる雰囲気ではない。だったら、演劇博物館のほうに寄っていこうという気になり、行ってみると、1階ではまず、「家族の肖像 ーー石井ふく子のホームドラマ」という特別展をやっていた。入館無料だから気楽なもので、特に強い関心があるわけでもなく、覗いてみると、モニターでは石坂浩二のインタビュー映像を流していて、20分以上もある映像だったが、これは面白くてすべて観てしまった。館長の岡室美奈子がインタビューしている。そもそも、石坂浩二は石井ふく子に見出され、石井ふく子は芸名の命名者でもあるという関係であり、それすらも今まで知らなかった。「渡る世間は鬼ばかり」のナレーションには句読点が入らないんだそうで、主語が全体にかかるような文章なので、途中で切るわけにもいかず、かといって、ひと息で読むには苦しいので、どこかに句読点を入れられないかと橋田壽賀子に相談したら、私は書いてて苦しくないわよと言い、水泳部だったからかしらというその理由が可笑しい。しかし、あながち冗談ではない気がするのは、自分のことを考えると、自分は呼吸器が弱いからで、文章を書くと句読点を多く入れたくなるが、それはまさに呼吸器の弱さのせいなのではと初めて納得をする。2階にはまた別の展示があり、「新派 ーーアヴァンギャルド演劇の水脈」という企画展をやっていて、こちらも覗いていく。まるで知識がない世界だが、わからないながらも眺めていくと、これは知っておいて損はないと思い、なかなか刺激的だった。新派については、あまりにも漠然とした知識しかないが、コミックソングの歴史をたどると必ず出てくる川上音二郎や、あるいは、井上正夫の連鎖劇などは片岡一郎さんの本を読んでいたから知っていたりなど、興味はどこかでつながっているものだ。「サザエさん」がかなり古い時代に新派で舞台化されていることにも驚くし、そのときには長谷川町子自らが舞台装置を手掛けている。近年でも、「犬神家の一族」や「八つ墓村」、山田洋次の「東京物語」などが上演されていたことを知るが、いかんせん、チケット代が高いから、自分の視界には入りにくいようだ。1階に降りると、ミニシアターになっている部屋があり、片岡さんが説明をつけている無声映画が上映されていた。片岡さん、博物館の展示になるとはすごいな。






 大隈講堂の前に出て、地下鉄の早稲田駅のほうに歩いていくと、古本屋に遭遇する。英字の看板はなんと読むのかと思ったが、ブックスルネッサンスと書いてある。外に積みあげてある本のボリュームからして惹かれるが、店内も覗いていくと、そこらじゅうに本が積みあげられていて、ほかの客とすれ違うこともできない。こういう古本屋はとても好きなのだが、買う本は見つけられなかった。ようやく昼食にし、キッチンオトボケに入り、ジャンジャン焼き定食を食べた。650円。それから、マクドナルドに入り、ひと休み。ホットコーヒーと、カスタードパイを食べた。


 早稲田にきたならば、もうひとつ、漱石山房記念館にも寄っていきたくなった。現在、「漱石からの手紙」という展示をやっていて、そのポスターをどこかで見て、会期中に近くに行くことがあったら寄りたいと思っていた。マクドナルドを出て、グーグルマップを確認し、進んでいくと、漱石山房通りという表示がある。まるっきり住宅街だが、細い道を進み、そろそろ着くかなと思っていると、反対側から歩いてきたおばさんに声をかけられた。もしやと思うと、漱石山房記念館はどこですかというのだ。自分も今、向かっているところですと答えると、気がつけば、その場所は漱石山房記念館の目の前だった。すかさず、ここですと教えたが、なんだか妙な感じになり、外の写真を撮り、少し時間かせぎをした。





 建物内に入り、入場料300円を払う。入場するとまず、漱石山房を再現した展示があり、ここは撮影可だった。2階に進み、じっくりと展示を眺めていく。友人や門下生に宛てた手紙をおもに展示しているわけだが、せっかく現物があるのに、解説しているパネルのほうを長く読んでいるような気がして、どうも間が抜けている。知識がないからそうなってしまうので、もっと勉強しなければならないことは多いが、1時間弱でまわり、外に出ると、裏側が公園になっている。道草庵という小屋があり、管理人さんみたいなひとがなかにいて、こちらにも資料などが飾ってあった。








 早稲田駅には戻らず、神楽坂に進み、そのまま、飯田橋まで歩いた。ブックオフに寄り、110円の文庫本を2冊、220円の単行本を4冊買っていく。飯田橋駅から南北線に乗り、東横線に接続し、横浜に戻ってくる。もう少し読書したく、東口のドトールに入り、ブレンドと、グランベリーチーズのパンを食べた。

◇ テレビ・ラジオ

 夜遅くに帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか。今日の「徹子の部屋」は、湯川れい子がゲスト。昨夜の「刺さルール」は、ライスとかが屋が出演し、吉本とマセキの事務所のルール対決という企画。ヒコロヒーは見届け人というポジションになった。ライスと爆笑問題が初共演とは意外だったが、じつは、関町は「Q10」というドラマで田中とは共演をしていたようだ。ラジオもいくつか。タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」を聴くと、昇太師匠が体調不良のため、上柳昌彦が代役を務めていた。放送後のネットニュースから、昇太師匠はコロナ陽性だと知った。それから、聴きそびれていた先週木曜の「ナイツ ザ・ラジオショー」を聴くと、14時台は、お見送り芸人しんいちがゲスト。松竹出身という経歴など、初めて知ることが多かった。

 ツイッターからニュースを見ると、東京の新規感染者数は 7377人に。ついに過去最多を更新する。大阪は 6101人で、こちらも過去最多。福岡は 2208人、愛知は 2881人、埼玉は 2215人、神奈川は 2288人。そのほか、芥川賞、直木賞の発表もあり、芥川賞は砂川文次が、直木賞は今村翔吾と米澤穂信が受賞した。深夜0時前に眠る。

2021年10月11日月曜日

10月11日月曜日/タイムセールを待つ

◇ テレビ・ラジオ

 早朝に目覚めるが、あたまがまわらず、もう少し眠りなおす。録画していたテレビ番組をいくつか。「お笑い向上委員会」は、今回はあまり好きなメンバーではなかった。インディアンスの田渕に、野田クリスタルが「口から音が鳴ってるだけ」と言ったのには笑った。「東京03とスタア」の第2回は、白石麻衣がゲスト。初回よりも今回のほうが面白かった。脚本は誰だろうと思ったら、岩崎う大だった。

 11時半からは「ビバリー昼ズ」。高田先生、小三治の高座を八十八襲名披露の会で観ているのだ。3週間前と言っていたが、確認すると、9月14日だから正確には4週間前だ。紀伊國屋ホールのロビーで、小三治さんは見納めだと、矢野誠一と冗談でしゃべっていたという話。朝日新聞デジタルには、矢野誠一が小三治の追悼文を書いていた。八十八襲名披露公演で観たのが最後だったという話をこちらでも書いている。「志ん朝、談志、小三治。昭和生まれのこの三大巨頭が果たした最大の功績は、「落語家になるのは身を落とすこと」という意識を世間からなくしたことです。」

 午後は「ナイツ ザ・ラジオショー」。14時台は、ロッチがゲスト。コンビ結成1ヶ月で出たテレビ番組で、審査員だった山城新伍に褒められたが、中岡には「お前が足引っ張ってんだぞ!」と怒ったという話。それから、コカドが舌を長くする手術をしたというのも知らなかったが、生放送で、元ちとせを紹介しなければならないときにどうしても「元ちとせ」と発音できず、中岡に代わりに言ってもらうということがあり、それで手術を決意したという話に爆笑。NHKの松岡というアナウンサーが東大の落研出身で、「ロッチ」というコンビ名だったというのも初めて知る話だった。

 楽天マガジンで読んだ「週刊プレイボーイ」に、ダウ90000のインタビューがあった。9月のユーロライブの公演を行きたいと思っていたのだが、都合がつかないうちに売り切れてしまい、今のタイミングで観ておけなかったのが悔しい。「キングオブコント」に出場して、1回戦で落ちているというのもなぜだろうと思うが、「M-1」は5人編成の漫才で出場し、2回戦に進出しているようだ。

◇ 生活

 夕方、ヤマトの営業所まで。10月だというのに、まだ暑い。そうてつローゼンに寄り、抹茶ラテと、アイスチョコモナカを買って、歩きながら食べた。今年最後のアイスだと思いながら食べるのは何度目になるだろうか。二俣川に出て、くまざわ書店に寄る。文芸誌が発売されていて、ざっと立ち読みしていく。それから、西友のイタリアントマトに入り、2時間ほど、読書をしていく。この店はいつぶりになるのかわからないが、テーブルが新しいものになっていた。なにを読もうか決められず、何冊かカバンに入れてきたが、夏目漱石「三四郎」(新潮文庫)を読むことにする。読んだことがなかったのだが、今さらなどと思わず、読んでいない名作はまだまだいくらでもあるから、可能なかぎり手をつけていこう。冒頭は何度読みなおしても面白い。

 帰りにスーパーに寄っていくと、目当てにしていたタイムセールはほぼ売り切れ。じゃあ、閉店時刻の遅いほかのスーパーに寄ってみると、こちらはまだ半額になっていない。そろそろ半額のシールを貼るはずだと思い、ほかの売り場で少しねばっていたが、あんまりずっと待っているのもみっともないと思い、あきらめることにしたが、ねばっている時間にレトルト食品やお菓子をカゴに入れてしまい、余計に金を使ったような気がしないでもない。しかし、あと数分で半額になるのがわかっているのに、30パーセント引きで買うのも阿呆らしく、それだったら、かつやで食べてから帰ったほうがよっぽどいいと思い、かつやに寄ってみたら、この時間はもうテイクアウトのみの販売になっていた。テイクアウトならば、スーパーでなにか買うのと変わらない。タイムセールなんか待たずに、かつやで食べてすぐに帰るのがいちばん正しかった。

 夜に帰宅し、まず、ブログの更新をひとつ。Spotify のニューリリースから、奇妙礼太郎「song book #1」を聴きながら。

◇ テレビ・アニメ

 夜もまた、録画していたテレビ番組をいくつか。先月放送された「新・美の巨人たち」の新宿末広亭の特集を観そびれていた。なぜ、この番組で末広亭を扱うかというと、建築物としての末広亭の特集というわけだ。本仮屋ユイカが末広亭を訪ね、案内人として、林家たい平が登場する。訃報が出たあとにツイッターで知ったが、この番組には小三治が出ていたのだ。土曜に放送された「ETV特集」の「遠藤周作 封印された原稿」も観る。登場した編集者の顔に見覚えがあり、このひと誰だっけと思ったが、数年前の「神楽坂一箱古本市」の打ち上げの場にいらした新潮社のひとだということを思い出した。

 アマゾンプライムで映画を観たいと思い、なにかないかと探していたら、手塚作品がいつの間にかたくさん入っていることに気がついた。虫プロ制作のものだろうか。映画も、テレビアニメもある。順番に観ていきたいが、まず、短いところで、「新宝島」という53分の作品を観た。ウィキペディアにあたると、1965年にフジテレビで放送された単発テレビアニメだそうで、クレジットがなかったが、主演は加藤武だ。手塚治虫のマンガ作品にも「新宝島」があるが、それとは関係なく、スチーブンソンの「宝島」を翻案した内容との解説。キャラクターをすべて動物にしていて、動き、表情のかわいさ、テンポも、観ていて心地がよかった。語り口にユーモアが宿っているのだ。深夜3時半過ぎに眠る。

2021年6月2日水曜日

6月2日水曜日/「日本の喜劇人」を読む(3)

◇ ラジオ・テレビ

 週末はばたばたと忙しく、タイムフリーで、「ナイツのちゃきちゃき大放送」の後半をようやく聴いた。木村昴がゲストで、たてかべ和也のエピソードは「はなつまみ」でも聴いているのに、もう一度聴いてもまた感動する。落語をやっているという話もあり、志ら乃さんの名前も出た。月曜の「ズーム」を聴くと、志らく師匠がオープニングで、伯山にいじられていることについてしゃべっていた。昼はオンタイムで「ビバリー昼ズ」。12時台には市馬師匠が登場し、5月は落語応援月間だったが、今週はボーナストラックということになる。午後は録画していたテレビ番組をいくつか。今日の「徹子の部屋」はモーリー・ロバートソンがゲスト。日曜の「週刊さんまとマツコ」も観る。この番組の形式がまだわからないが、今週はトークだった。ロケ企画よりも、こっちのほうがいい。

 夕方になる前に、ヤマトの営業所まで。週末あたりからやけに注文が多くなり、2週間前なんかは、誰かに悪評でも流されてるのかと不安になるくらいに注文が止まってしまった日があったが、考えてみると、緊急事態宣言の延長の影響か。しかし、神奈川県にいるとあまり変化を感じない。二俣川に出て、松屋に入り、厚切りトンテキ定食を食べる。ジョイナステラスの無印良品に寄り、Tシャツを買っておく。くまざわ書店にも少し寄り、それから、西友のイタリアントマトに入り、読書をする。


◇ 読書

 小林信彦「決定版 日本の喜劇人」を少しずつ読み進めている。かさばる本なので、遠出するときにはカバンに入れていけない。今日みたいに、なにも予定がない日に一章ずつ読んでいくしかない。第三章は森繫久彌について。有名な「森繁病」について書かれている章で、この章は新潮文庫版で何度か読みなおしている。初めて読んだときには誤解したが、「森繫病」とは森繫を批判する言葉ではなく、森繫によって、ペースを乱された喜劇人たちに対する皮肉である。(最近では、四十代のお笑い芸人から「ダウンタウン病」という言葉をたびたび耳にする。) この章で、その時代のおもな喜劇人たちに一気に触れられ、伴淳三郎、三木のり平については、ここでは突き放した書きかたをしている。代わりに、小林信彦がここで評価しているのは、有島一郎、堺駿二、益田喜頓といったひとたちで、新潮文庫版で「日本の喜劇人」を初めて読んだときには喜劇史の教科書のように読んだが、むしろ、教科書的な喜劇史に対する反発がかなりあるというのが今となってはわかる。

 第三章を読んだあとは、これもちびちび読み進めていた夏目漱石「坊っちゃん」(新潮文庫)も読み終えた。まあ、普通に読めば一気に読める小説だが、「坊っちゃん」は小学生のときに初めて読み、何年か前にそれ以来に読みなおしたが、これは今一度、じっくりと読みなおしておきたいと思っていた。これも小林信彦の影響である。

 西友で買いものして、夜に帰宅する。少し忙しくしていると、テレビ番組の録画がどんどん溜まっていく。残量確保のため、ざっと観て、つぎつぎに消去していく。昨日放送された「知恵泉」という番組は、永六輔の特集だと知り、録画しておいたが、これは保存する。黒柳徹子が出演。VTRには矢崎泰久も登場した。深夜0時前には眠ろうとしていたのに、ぜんぜん眠れず、これはだめだと思い、またテレビを観る。「はなつまみ」を観て、深夜2時前にようやく眠る。

2021年5月31日月曜日

5月31日月曜日/都庁






◇ 新宿

 早朝に目覚めると、メルカリに値下げ交渉のコメントが2件。いずれも無茶なもので、まともに返信するのもストレスだから無視する。しかし、300円の商品を値下げできないかというコメントは、もしかすると、300円が最低価格だと知らない利用者がいるということか。

 今日も朝から都内に。めったに行かない西新宿に用があったが、昼食は新宿NSビルの1階に飲食店街を見つけ、そこのすき家で、焼きそば牛丼を食べた。500円。焼きそばと牛丼を一緒に食べたような味がする。飲みものを買いたくなり、ドラッグストアを検索すると、都庁のなかにあり、都庁まで行ってみるが、入り口の警備員さんに尋ねると、職員しか入れないエリアとのこと。入れなくても検索には引っかかるのが困る。そのあとは飯田橋に移動することになり、東京理科大の前を通ると、「坊っちゃんの塔」というオブジェがあった。そういえばそうで、「坊っちゃん」の主人公の出身校は、東京理科大の前身になるということがよくわかっていなかった。あの主人公と漱石本人とを、ときどき混同してしまう。ベローチェに入り、ひと休み。食べたいパンがなく、アイスコーヒーのみ。それからブックオフに寄り、4冊買っていく。飯田橋から南北線、東横線直通で帰ってくる。混雑で座れず、車内は冷房がきつい。横浜ビブレのブックオフにも、20時閉店間際に寄り、3冊買っていく。


◇ 読書

 赤瀬川原平・藤森照信・南伸坊編「路上観察学入門」を電車内で読み終えた。1993年刊、ちくま文庫。どういうわけかずっと読みそびれていた本だが、最近、建築関連の本をいくつか読んでいたら、そのなかに藤森照信が登場していたため、この流れが読みどきかと思ったのだが、リンクするテーマはあんまりなかった。路上観察というものは赤瀬川原平のトマソンから始まったものだと思い込んでいたが、これを読むと、今和次郎を源流に、同時期に似たような活動が出現し、それらが合流したということか。この本のなかでの赤瀬川原平は、意外と影が薄いと思った。しかし、「超芸術トマソン」と重複する内容は多く、トマソンの面白さがやはり傑出している。森伸之の女子高生制服図鑑なんかは、今の時代からするとかなりひどく、時代が経ちすぎてから読むというのもつらいものである。

 夜に帰宅し、タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」を聴くと、オープニングで高田先生が本の話をしていた。新刊は本屋からすぐになくなってしまうので、目についたらぱっと買っておくから、読み進めている本が同時に10冊ぐらいあるという。本橋信宏「全裸監督」、石原慎太郎「あるヤクザの生涯 安藤昇伝」、佐久間文子「ツボちゃんの話」、大下英治「ショーケン 天才と狂気」、中溝康隆「現役引退」、小谷野敦「大相撲40年史」、小林信彦「決定版 日本の喜劇人」をつぎつぎに紹介した。

 楽天マガジンで読んだ「週刊プレイボーイ」に面白い記事がいくつか。「鈴木慶一さんが渋沢栄一さんとソックリすぎることについて」という、サエキけんぞうによる鈴木慶一インタビュー。ガッキー結婚記念で、新垣隆さんのインタビューもあった。深夜0時過ぎに眠る。

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5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...