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2024年3月2日土曜日

3月2日土曜日/漱石アンドロイド

◇ シンポジウム

 午前中には出発し、都内に。渋谷から半蔵門線に乗り、半蔵門まで。今日は寒い。二松学舎大学の中洲記念講堂にて、「漱石アンドロイド」のシンポジウムを観る。今回で3回目。コロナを挟み、5年ぶりの開催だ。初回に参加してからは案内のメールが届くようになり、今回も申し込んだ。13時開始、15分前頃に到着。客席は空いている。今回は「ロボット学者はなぜ小説を書くのか? ―漱石アンドロイドと人間学としてのロボット研究」と題し、まずは漱石アンドロイドによるオープニングパフォーマンスから始まった。第一部は「なぜ人間を考えるためにロボットを作るのか?」。石黒浩、谷口忠大の講演が順番にあった。谷島貫太という二松学舎の学者が司会を務めたのだが、この司会の前置きが長くてうんざりする。石黒浩はおなじみのロボット学者。この漱石アンドロイドのプロジェクトの最初から関わっていて、初回にも登壇し、とても面白かった。しかし、昨日の失敗から、今日はなにも食べないようにしていたのだが、食べなくても結局は眠くなる。石黒浩は大阪万博に肯定的な話をしていたようで、科学者の立場としてはそうなのか、ここはきちんと聴いておきたかった部分だ。続いて、谷口忠大の講演だが、プロフィールを見て、そういえば見たことのある名前だと思い出したが、このひとはビブリオバトルの考案者でもあった。ロボット学者だったとはまったく知らなかったな。この講演もおおむね眠りながら聴いていた。眠気が止まらない。第一部が2時間ほどだったか、休憩を挟み、第二部「ロボット学者はなぜ小説を書くのか?」が始まる。伊豆原潤星、加藤隆文、増田裕美子という3人の学者が順番に登場し、問題提起がされる。ひとり目の伊豆原潤星という学者の話が下手なのにはまいった。下手な話を長々と聴かされる苦痛といったらないが、朗読をする場面では声を作ってみせたりなんかして、本人はその気になっている。あとのふたりはまだ話が上手くてほっとした。しかし、このテーマがそもそも面白くない。石黒浩と谷口忠大はともに小説を発表しているんだそうで、そのことを知らなかったし、興味もなかったが、このふたりがたまたま小説を書いているからといって、「ロボット学者はなぜ小説を書くのか?」ってことはないんじゃないか。谷口忠大の小説が論じるに値するようなものなのかがまったくわからなかった。最後のディスカッションが始まるときには予定時間では残り30分程度になっていた。ディスカッションには谷口忠大も参加するが、石黒浩はもう帰ってしまっていた。夏目房之介もここから加わる。夏目房之介もこのプロジェクトの最初から関わっていて、アンドロイドの声は夏目房之介の声が使われている。夏目さんはここまでの講演を聴いていてどう思ったか、最初にまず、話術に関する話をして、ほかの登壇者に対するやんわりとした苦言のように感じられた。ディスカッションの司会も谷島貫太が務めたが、滑舌が悪く、なにを言ってるのか本当にわからない。スクリーンの字も小さくて読めないし、なんなんだこのディスカッションは。終了予定時刻は17時だったが、20分ほど延びる。学者たちのつまらない話をずるずると聴かされるんだったら、夏目房之介の話をよっぽど聴きたかった。このシンポジウムは初回はすこぶる面白かったのだが、回を重ねるごとにどんどんつまらなくなっていく。もはや、漱石とはなんにも関係がないじゃないか。

 半蔵門に戻り、ゆで太郎に入ろうと思っていたが、もう閉まっていた。くるときによく確認しなかったが、土曜は閉店時刻が早かったのかな。ゆで太郎で食べて、すぐ近くのベローチェに入ろうというつもりでいたのだが、なにも食べずにベローチェには入れまい。半蔵門の交差点のほうに進んでみるが、小諸そばも閉まっていた。このあたりは土曜に開いている店はないのか。二松学舎から九段下に進めばよかったと後悔したが、今から戻るわけにもいかず、しかたなしに麹町まで歩いた。麹町の新中華めし屋という店を初利用する。豚肉とキクラゲ玉子炒め定食を食べた。850円。入り口近くのカウンター席に座らされ、この席が薄ら寒く、とても居心地が悪かった。麹町にもベローチェがあるから、こっちのベローチェに入れると思っていたが、こっちはベローチェが開いてなかった。なんでこうちぐはぐになるかな。もうベローチェのことはあきらめ、電車内で読書をしながら帰ってくる。

◇ 読書・テレビ

 帰りの電車で、林渓清「ナンバー2の美学 二階俊博の本心」を読み終えた。2020年刊、ブックマン社。二階俊博が書籍代として3500万円を計上していたことがニュースになり、その購入していた本のひとつがこれだということがあとから明らかになった。本当にこれだけの額の本を購入するんだということに、なるほどとも思ったのだが、一昨日、ブックオフで見つけ、どんな本なのかと興味をもち、ちょっと読んでみたくなった。著者の林渓清は「月刊公論」編集長という人物。「江戸まち通信」代表理事という肩書きもある。監修者として、大中吉一という人物の名もあり、このひとは「月刊公論」の発行人。「月刊公論」なんて雑誌はまったく知らないな。本にはまず、二階俊博の講演が収録され、大中吉一との対談、そして、二階俊博の生い立ちから政治家としての歴史がざっと書かれている。二階俊博のヨイショ本といえばヨイショ本なのだが、意外と負の部分も含めてたんたんと書かれている。そのあとには自民党の歴代幹事長の系譜が書かれていて、全員の解説と、幹事長経験者たちのインタビューが収められている。ここは自民党の歴史を知る勉強になった。石原伸晃、石破茂の二階評が面白い。石原「二階氏のいちばんすごいのは、「ボケたふり」の上手さでしょうか。皆さんいろいろおっしゃいますが、私は演技だと思います。ああやっておいて、しっかり状況判断をされているのが二階氏だと思います。」 石破「いつも思うのは、お考えを明確になさらないことが多いということですね。何を言っているのかよくわからないと思わせて、政局の読みはことごとく当たる。それが二階俊博先生のいちばんすごいところです。」

 夜遅くに帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか。今朝の「ワルイコあつまれ」は「子ども記者会見」のコーナーに佐渡裕が登場。「勝手にテレ東批評」は、「トラック乗り継ぎ旅」のナレーションを務めるセイン・カミュがゲストだった。昨夜の「ネタパレ」は、レインボー、ダンビラムーチョ、モシモシが出演。後半には「チャレンジパレード」という企画があり、東京ホテイソンがリズムネタに、土佐兄弟、や団がインパクトキャラに挑戦した。いや、こんな企画よりも普通にネタが観たいよ。ラジオを聴きながら深夜に眠る。今日もまたブログを更新できなかった。

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2022年10月21日金曜日

10月21日金曜日/漱石山房・嵐が丘

◇ ラジオ・テレビ

 朝に起きあがり、ニッポン放送をつけていたら、一之輔さんの「あなたとハッピー」では「オールナイトニッポン」2部の特集をやっていて、真璃子と篠原美也子が出演していた。一之輔さんは同世代だけれども、このあたりはぜんぜん聴いてなかったな。録画していた昨夜の「アメトーーク!」は恒例の「立ちトーーク」。小籔千豊、友近、笑い飯西田、ロッチ中岡、シソンヌ長谷川、出川哲朗、バイきんぐ小峠、アンガールズ田中、佐久間一行、お見送り芸人しんいちというメンバー。ラジオに戻り、「ビバリー昼ズ」を聴くと、高田先生が仲本工事の思い出を少ししゃべっていた。




◇ 早稲田

 ラジオは切りあげ、正午過ぎから外出する。天気がいい。東横線、副都心線直通に乗り、西早稲田まで。西早稲田駅から早稲田通りには出ず、諏訪町の交差点から早稲田方面に歩いていった。まず、昼食。キッチンオトボケに入り、ジャンジャン焼き定食。690円。早稲田にくると、いつもこの店になってしまう。店内では、おじさんの客が「もうだめだ」と弱音を吐いていた。この時点でもう、14時を過ぎていたのだが、あんまりのんびりしている時間はない。

 キャンドゥに寄り、飲みものだけ買い、下校する小学生たちが通る細道を進み、漱石山房記念館に向かう。開館5周年記念の特別展「夏目漱石と芥川龍之介」が開催中。特別に観たい展示というわけでもなかったのだが、今年1月に初めてこの記念館に訪れてみて、いい場所だなと思い、ときどき覗いてみたいという気になった。漱石と龍之介、互いの手紙が多く展示されていて、漱石が芥川龍之介を励ます手紙などをじっくりと読んだ。しかし、つぎの予定があるから時間も気にしていて忙しない。映像の展示があり、椅子に座って観始めたが、眠りそうになり、これは途中でやめる。どうも落ち着かず、1時間もかからずに外に出てしまい、せっかちでよくないのだが、裏の公園にも入ってみると、ここはおそらく、普段から小さい子たちの遊び場になっているようで、あんまりうろうろしていては迷惑かと思い、あやしいものではありませんよという顔をしながら、ぐるっとまわっただけですぐに公園を出ていく。










◇ 池袋

 グーグルマップを見ながら有楽町線の江戸川橋駅まで歩くと、地下鉄の入り口の前に、外国人の撮影隊がたむろしていた。こんなところになんの用があるのだろうか。有楽町線に乗り、池袋に移動する。「東京芸術祭」の公演、野外劇「嵐が丘」を観るため、池袋西口公園に。「ナイツのちゃきちゃき大放送」に片桐はいりが出演した際にこの公演の告知をしていて、料金100円だというので、すぐに予約した。16時になり、ちょうど受付が始まるところだったが、開演まではまだ少し時間があり、受付はあとまわしにして、混雑する前に会場の写真を何枚か撮っておく。それから、ドラッグストアに寄り、栄養ドリンクとエクレアを買って食べておいた。東京芸術劇場の地下に降り、ロビーにある椅子に座り、開演が近くなるまで休憩する。歩いてばかりで、疲れてしまった。




 池袋西口公園に戻ると、テントには、当日券キャンセル待ちの列ができていた。整理番号順に入場しているのかと思ったが、チケットを引き換えてみると、チケットのどこにも番号はなく、スタッフのひとに訊いたら、すぐに客席に入れた。入り口で、黄色いリストバンドをもらって装着する。この劇場を今まで知らなかったが、「池袋西口公園野外劇場グローバリングシアター」というのが正式名称だ。席は2種類、500円のファーストエリアと、100円のエンドエリアとがあり、自分はエンドエリアを予約したのだが、舞台は使わず、中央のスペースを囲み、円形に客席が作られていて、席にあまり差があるようには感じない。自由席だが、自分が座った席のすぐ後ろにはカフェがあり、こっちの席のほうがよっぽど特等席だと思ったが、まあ、カフェで飲食するほうが料金は高くなるだろう。劇場には囲いがあるわけでもなく、通りすがりのひとも自由に見物できる。17時開演だが、その10分前ぐらいからなにか声がしていると思っていると、声の主は片桐はいりだ。すでに役に入り込み、しゃべったり歌ったりしながら、客席のまわりをうろうろしている。開演時間になると、演出家の小野寺修二が中央に登場し、前説をした。登場人物がいろんなところから現れるので、公演中にトイレなどで席を立つ場合は注意してくださいというようなことを言う。出演者の人数は多く、一般的によく知られている俳優は片桐はいりだけだが、小劇場やダンスの世界では活躍しているひともいるようだ。阿佐ヶ谷スパイダースの富岡晃一郎は過去に観たことがある。「嵐が丘」というのはもちろんエミリー・ブロンテの「嵐が丘」なのだが、この原作の内容もよく知らず、この公演を観てもなおよくわからなかったのだが、それでもとても面白かった。マイムやダンスの技術が駆使された動作のすべてが美しく演出されていて、小野寺修二がかつて結成していた「水と油」というグループの公演が好きだったのだが、それを思い出しもした。そして、形式を理解するまでに少し時間がかかったが、この作劇では演者と話者が一致しない。演者本人がセリフをしゃべるのが当たり前だとすれば、セリフがあらかじめ録音されたものである場合、あるいは、演者とは別の演者がそのセリフを発している場合もあり、これがすぐにはわからなかった。ましてや、円形の舞台であり、正面がない。誰がその瞬間に中心にいるのか。ここが演出の面白いところだったが、これは説明するのがなかなか大変だ。公演中にあたりはじわじわと暗くなっていき、70分ほどで終演した。



 東口に移動し、サンシャイン脇のベローチェに入り、ひと休み。大量のチラシを袋でもらったのだが、ここで初めて中身を広げてみると、「嵐が丘」のなかなかしっかりしたパンフレットが入っているので驚いた。「東京芸術祭」だから、助成金でも出てるんだろう。演劇の会場で大量のチラシをもらうこともひさしぶりのことで、デジタル化の流れとコロナが重なり、チラシなしの会場も増えていると思うが、もらったチラシを一枚ずつじっくりと眺めるこの時間がなにより楽しい。演劇をいちばんよく観ていたころは、チラシで得る情報というのがなによりも大きく、それをもとに連鎖的に足を運んでいくということをしていた。今日のチラシのなかにまたこの野外劇場の公演を見つけ、無料イベントなので、スマホからさっそく申し込んだ。有名人が出演するから倍率はどうなるか。

 ベローチェを出て、サンシャイン通りのブックオフに寄っていく。なかなかいい本あり、110円の文庫本を3冊、新書を1冊、220円の単行本を買った。所持金を気にしていなかったが、ちょっとピンチになった。池袋から副都心線、東横線直通の急行に乗り、横浜に戻ってくる。

 深夜に帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか。今日の「徹子の部屋」は、TRFがゲスト。普段から芸能ニュースをよく見ているようでも、覚えていないことも多いのだが、DJ KOOが5年前にすさまじい手術をしているということを知らなかった。深夜3時頃に眠る。

2022年10月4日火曜日

10月4日火曜日/SNS論・友か敵か

◇ テレビ

 早朝に起きあがり、ラジオを聴きながら、ブログの更新をひとつ。金の心配が出てきて、安心して眠っていられない。午前中に録画していたテレビ番組をいくつか。昨夜の「キョコロヒー」は、この回から放送時間が月曜23時台に移籍。まあ、録画して観ていると、放送時間は関係ないのだけども。セットも一見変わらないが、後ろのドアが開くようになった。昨夜の「午前0時の森」は、COCCO から贈られた歌を劇団ひとりが初披露する。そのあとはキノコの特集。午後、「徹子の部屋」も追っかけ再生で観てしまう。ゲストはキャシー中島。早く亡くなった母が、ダイヤモンド・ユカイの母と友だちだったことが最近になってわかったという話をしていた。不思議な縁というのはあるのだ。

 夕方、レターパックを出す必要があり、駅前の郵便局まで。ワイド版コミックを4巻まとめて発送するのに、レターパックで収まるか心配だったが、試しに入れさせてもらえる用のよれよれのレターパックが脇に置いてあった。しっかりと収まることを確認し、無事に発送する。ひと仕事終えたところで、吉野家に入り、新メニューの焦がしねぎ焼き鳥丼を食べた。547円。

◇ ツイッター・読書

 二俣川まで歩き、ジョイナステラスのくまざわ書店を少し覗き、それから、読書をするためにドトールに入った。読書の前に、ここ数日はいらつきながらもツイッターを気にしてしまうが、検索していると、上祐史浩が太田について発言しているのを見つけた。上祐さんが味方については逆効果ではないかとは思うものの、太田光論として、なかなか興味深いことが語られている。上祐氏は10個のツイートにわたり、持論を展開している。「太田光氏がテレビ番組で統一教会を擁護?をし、裏で教団と繋がっているのではと攻撃されているが、私はそうではないと思う。同時に、実は私は彼がそうした発言を始めた時に違和感がなかった。以前から彼には宗教的な価値観があると感じていたからだ。」「(略)彼が出版した書籍他を見ると、彼が世俗的な常識とは異なった、宗教的(かつ最新科学的)な価値観に関心を持っていると思ったからだ。たとえば、この科学者の教授との対談本は印象的だった」と書き、読書メーターのリンクが貼ってある。この本というのは、NHKの「爆笑問題のニッポンの教養」の福岡伸一との対談を書籍化したものだ。そのあとには統一教会の分析がいくつか続き、「話をもとに戻せば、私は、太田光氏が統一教会を擁護するかのような発言をするのは、保護説得と表現せずに拉致監禁と表現し、信教の自由は大丈夫なのか、本当に信じている人はどうなるのか、と発言をするのは、彼が現代主流の世俗的なリベラルな価値観に限らない何かを感じるタイプ・体質だからだと思う」「人は、何が正しいか、正しくないかではなく、その時の自分が好きなものを正しい、嫌いなものを間違っていると無意識に考える面がある。だから、何が正しいか否かを討論するのは、どこかで偽善的・表面的な面があり、皆が自分の好きなものに都合がいい理屈を表向き言いながら、議論は平行線をたどる。」「更に言えば、太田光氏が、教会擁護で批判されるのは彼の運命・因縁かもしれない。前から気にしていたが、オウム事件で同じ立場になった中沢新一氏と彼は対談本を出している。しかし、中沢氏もオウムと裏で癒着など一切していなかった。個人的に自分は両者に申し訳ないと思う。」

 奥泉光「夏目漱石、読んじゃえば?」を読み終えた。2018年刊、河出文庫。親本は2015年刊、「14歳の世渡り術」シリーズの1冊。中学生向けの本だから読みやすかった。興味を惹きつけようとするフレーズをばんばん発している。「小説は全部読まなくてもいい」ということをいきなり言っていて、まさに、自分も「吾輩は猫である」はぜんぶ読んでいないのだが、中学生は気が楽になるだろうが、こっちはいいおとなだから、ぜんぶ読めていないことにちょっと情けない気もしている。白状するほどのもんじゃあないが、漱石作品はぜんぶ読んでいるものはわずかしかないくらいで、それでも、漱石は好きなのだが、いとうせいこうとの「文芸漫談」をきっかけに読んだ「坑夫」がこの本ではなぜか触れられていない。「坑夫」は中学生が読んだら面白いと思うんだけども。

◇ テレビ・ラジオ・雑誌

 夜に帰宅し、夜もまた、録画していたテレビ番組を観る。昨夜の「さんまのまんま秋スペシャル」は、最初のゲストに村方乃々佳ちゃんが登場。幼い子とふたりっきりで、漫才調の笑いのやりとりを産み出していく。こういうときこそ、さんまの真骨頂。相手が動物だろうが、ロボットだろうが、セッションができるのだ。この場に、つぎのゲスト、阿部サダヲ、松下洸平も加わる。ゲストが入れ替わり、つぎは長澤まさみが登場。ここには、ニューヨーク、見取り図があとから加わった。さんま直伝のネタをやりたがる長澤まさみだが、しかし、コメディの勘はあんまりよくない感じがする。最後のゲストは国枝慎吾。

 アマゾンプライムでは「時効警察」の続きを。第2話は池脇千鶴がゲスト。こうして改めて観ると、池脇千鶴って、いい女優だなと思う。こっちが歳を食ったせいで、見えかたが変わっただろうか。なにしろ、16年前のドラマだ。いか八朗が少し出演していたことも記憶になかった。

 タイムフリーで、聴きそびれていたラジオ番組をいくつか。先週金曜の「CURIOCITY」を聴いていたら、最後に、今日で最終回だといきなり言い始めるから耳を疑った。しかし、ただのリニューアルのようで、ヒコロヒーの番組は継続するようだからほっとする。同じく、先週金曜の友近の「シン・ラジオ」は、中川家礼二がゲスト。ニッポン放送の番組があるため、16時台には登場しないような話だったが、16時台に間に合い、けっこう早めに登場していた。

 深夜1時前からは「爆笑問題カーボーイ」をオンタイムで聴いた。太田の自宅に生玉子が投げつけられたという事件があり、今日、光代社長がツイートしているのを目にしたが、この収録の時点でもうネットニュースになっていたのか。そのあとにはすぐ、円楽の話をするのかと思ったら、話題は先日の「サンジャポ」に移り、かと思えば、やっぱり円楽の話題に戻った。円楽だけでなく、猪木の話にもなる。

 ラジオを聴きながら、楽天マガジンで雑誌のチェックをすると、「サンデー毎日」に「「爆笑問題」の太田光よ 余計なことをしゃべるな!」という見出しのコラムがあり、目に留まる。書き手は本多圭。YouTube の再生数が伸び悩んでいると書き出し、石橋貴明の100万人超えの登録者数に対し、爆笑問題は10万人にも届かないという。その理由のひとつとして、統一教会問題による「太田光離れ」があると「お笑いライター」なる人物が言っているようなのだが、こいつはいったい誰なんだ。そのほかのページでは、「遠回りの読書」という読書日記の新連載が始まり、塩見三省、大平一枝、近田春夫、武田砂鉄、平松洋子、南沢奈央が交代で執筆するようだ。だけど、執筆者がちょっと多すぎるんじゃないか。連載陣のリニューアルもいろいろとあり、中野翠の連載は1ページに減ってしまった。山田美保子の連載は2ページに拡大。蛭子さんの連載もリニューアル。サンキュータツオの新連載も始まる。石戸諭の連載は「結局、安倍応援団とは何だったのか!」と題し、安倍銃撃事件後の百田尚樹の行動の軽さについて書いていて、SNS論としても、とても面白いものだった。「彼の言説はSNS的なものを体現しているように思える。「友」と「敵」をその時々で明確に分けて、分断を促し、感情を刺激することによって分断線を深いものにしていくSNSと相性が良いのだ。」「その言動に一貫性があるとすれば、「その時々」で友も敵も変わっていくというところだ。(略)が、彼の姿勢は安倍政権下で醸成された社会の〝空気〟とも妙に相性が良かった。」「「闘う政治家」を標榜していた安倍政権は味方に対しては融和的に、かつての民主党や護憲派という明解な「政敵」には他の政権移譲に攻撃的に振る舞った。異論を持つ者に寛容であったり、丁寧な説得を試みたりするということはなかった。(略)これに呼応するように対抗するリベラル野党側も、その支持者も「安倍」か「反安倍」かを迫るようになっていった。」「どちらでもない、もっと考えたい、落とし所を探りたいという動きはどこか生ぬるいものであるとみなされるようになり、安倍が提唱する政策に賛成する側も、反対する側もこぞって、友と敵を選別するようになっていった。」「本来、複雑なはずの政治イシューはあまりに単純な二項対立と、「敵」をいかに倒すかというゲームに変化していく。」「SNSも含めたメディア空間のなかで、ゲームの真っただ中に放り込まれてしまう私たちは、しばしば問題を見誤ってしまう。」「右派系の論客を「安倍応援団」とまとめたところで、実態は個々人で考えていることも思惑も異なり、内部もまた一枚岩ではないのだ。」「ある人物を「友」か「敵」で峻別を始めたとき、あるいは「敵」を実態以上に大きな存在に見なしたとき、それは安倍政権下で醸成された空気に感化されていると言ってもいい。右派、保守派から生まれた空気は、リベラル層にも確実に流れ込んでしまった。」「相手を打ち負かそうとする言葉の応酬の果てに、広がっていくのは中間層の無関心と沈黙だ。」 つい、引用が長くなってしまった。

2022年1月19日水曜日

1月19日水曜日/早稲田・漱石山房

◇ 早稲田

 早朝に目覚め、TBSラジオの生島ヒロシの番組をつけていると、「Nキャス」のたけしの後任が三谷幸喜になったと伝えていた。朝から都内に。早稲田まで行くことになり、せっかくだから、村上春樹ライブラリーを覗いていきたくなった。早稲田大学の門のところに案内図を見つけ、探してみると、演劇博物館の手前にあるとわかる。演劇博物館は何度か行ったことがあるから場所は知っている。行ってみると、隈研吾による建物は、写真や映像で観た印象とはまた違って、周囲とのバランスもなんにもないような感じで建っている。先にホームページを確認していたが、入館はどうやら事前予約制だとわかったものの、地下には入れるのではと思っていた。しかし、理由はわからないが、入り口は閉められていて、どうも入れる雰囲気ではない。だったら、演劇博物館のほうに寄っていこうという気になり、行ってみると、1階ではまず、「家族の肖像 ーー石井ふく子のホームドラマ」という特別展をやっていた。入館無料だから気楽なもので、特に強い関心があるわけでもなく、覗いてみると、モニターでは石坂浩二のインタビュー映像を流していて、20分以上もある映像だったが、これは面白くてすべて観てしまった。館長の岡室美奈子がインタビューしている。そもそも、石坂浩二は石井ふく子に見出され、石井ふく子は芸名の命名者でもあるという関係であり、それすらも今まで知らなかった。「渡る世間は鬼ばかり」のナレーションには句読点が入らないんだそうで、主語が全体にかかるような文章なので、途中で切るわけにもいかず、かといって、ひと息で読むには苦しいので、どこかに句読点を入れられないかと橋田壽賀子に相談したら、私は書いてて苦しくないわよと言い、水泳部だったからかしらというその理由が可笑しい。しかし、あながち冗談ではない気がするのは、自分のことを考えると、自分は呼吸器が弱いからで、文章を書くと句読点を多く入れたくなるが、それはまさに呼吸器の弱さのせいなのではと初めて納得をする。2階にはまた別の展示があり、「新派 ーーアヴァンギャルド演劇の水脈」という企画展をやっていて、こちらも覗いていく。まるで知識がない世界だが、わからないながらも眺めていくと、これは知っておいて損はないと思い、なかなか刺激的だった。新派については、あまりにも漠然とした知識しかないが、コミックソングの歴史をたどると必ず出てくる川上音二郎や、あるいは、井上正夫の連鎖劇などは片岡一郎さんの本を読んでいたから知っていたりなど、興味はどこかでつながっているものだ。「サザエさん」がかなり古い時代に新派で舞台化されていることにも驚くし、そのときには長谷川町子自らが舞台装置を手掛けている。近年でも、「犬神家の一族」や「八つ墓村」、山田洋次の「東京物語」などが上演されていたことを知るが、いかんせん、チケット代が高いから、自分の視界には入りにくいようだ。1階に降りると、ミニシアターになっている部屋があり、片岡さんが説明をつけている無声映画が上映されていた。片岡さん、博物館の展示になるとはすごいな。






 大隈講堂の前に出て、地下鉄の早稲田駅のほうに歩いていくと、古本屋に遭遇する。英字の看板はなんと読むのかと思ったが、ブックスルネッサンスと書いてある。外に積みあげてある本のボリュームからして惹かれるが、店内も覗いていくと、そこらじゅうに本が積みあげられていて、ほかの客とすれ違うこともできない。こういう古本屋はとても好きなのだが、買う本は見つけられなかった。ようやく昼食にし、キッチンオトボケに入り、ジャンジャン焼き定食を食べた。650円。それから、マクドナルドに入り、ひと休み。ホットコーヒーと、カスタードパイを食べた。


 早稲田にきたならば、もうひとつ、漱石山房記念館にも寄っていきたくなった。現在、「漱石からの手紙」という展示をやっていて、そのポスターをどこかで見て、会期中に近くに行くことがあったら寄りたいと思っていた。マクドナルドを出て、グーグルマップを確認し、進んでいくと、漱石山房通りという表示がある。まるっきり住宅街だが、細い道を進み、そろそろ着くかなと思っていると、反対側から歩いてきたおばさんに声をかけられた。もしやと思うと、漱石山房記念館はどこですかというのだ。自分も今、向かっているところですと答えると、気がつけば、その場所は漱石山房記念館の目の前だった。すかさず、ここですと教えたが、なんだか妙な感じになり、外の写真を撮り、少し時間かせぎをした。





 建物内に入り、入場料300円を払う。入場するとまず、漱石山房を再現した展示があり、ここは撮影可だった。2階に進み、じっくりと展示を眺めていく。友人や門下生に宛てた手紙をおもに展示しているわけだが、せっかく現物があるのに、解説しているパネルのほうを長く読んでいるような気がして、どうも間が抜けている。知識がないからそうなってしまうので、もっと勉強しなければならないことは多いが、1時間弱でまわり、外に出ると、裏側が公園になっている。道草庵という小屋があり、管理人さんみたいなひとがなかにいて、こちらにも資料などが飾ってあった。








 早稲田駅には戻らず、神楽坂に進み、そのまま、飯田橋まで歩いた。ブックオフに寄り、110円の文庫本を2冊、220円の単行本を4冊買っていく。飯田橋駅から南北線に乗り、東横線に接続し、横浜に戻ってくる。もう少し読書したく、東口のドトールに入り、ブレンドと、グランベリーチーズのパンを食べた。

◇ テレビ・ラジオ

 夜遅くに帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか。今日の「徹子の部屋」は、湯川れい子がゲスト。昨夜の「刺さルール」は、ライスとかが屋が出演し、吉本とマセキの事務所のルール対決という企画。ヒコロヒーは見届け人というポジションになった。ライスと爆笑問題が初共演とは意外だったが、じつは、関町は「Q10」というドラマで田中とは共演をしていたようだ。ラジオもいくつか。タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」を聴くと、昇太師匠が体調不良のため、上柳昌彦が代役を務めていた。放送後のネットニュースから、昇太師匠はコロナ陽性だと知った。それから、聴きそびれていた先週木曜の「ナイツ ザ・ラジオショー」を聴くと、14時台は、お見送り芸人しんいちがゲスト。松竹出身という経歴など、初めて知ることが多かった。

 ツイッターからニュースを見ると、東京の新規感染者数は 7377人に。ついに過去最多を更新する。大阪は 6101人で、こちらも過去最多。福岡は 2208人、愛知は 2881人、埼玉は 2215人、神奈川は 2288人。そのほか、芥川賞、直木賞の発表もあり、芥川賞は砂川文次が、直木賞は今村翔吾と米澤穂信が受賞した。深夜0時前に眠る。

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4月21日日曜日/野毛大道芸

◇ 大道芸  朝、録画残量が足らず、数年前の番組を確認しては消去していく。こんなことのために、いったいいつまで忙しなく過ごしていくんだろうな。今夜までの録画残量をなんとか確保したら、今度は出掛ける支度をしなければならない。家を出るまではラジオをつけておく。「安住紳一郎の日曜天国」...