2021年9月30日木曜日

9月30日木曜日/三浦半島のブックオフ

◇ 油壺

 グーグルマップから事前に確認もしていたが、歩いて行けそうな範囲で、「カメハメハ大王の渚」というのが気になり、そこを目指してみる。油壺マリンパークを離れ、バスで通ってきた道を少し戻り、海の家の看板が出ているところから細い道に入っていく。すると、すぐそこは東大の実験所の入り口になっていた。実験所には進まず、細い坂道を下っていく。三浦市による「新井城址」の解説の看板があり、グーグルマップから新井城というのがあるのは確認していたが、しかし、そこにはどうやって行けるのかがわからない。侵入できないところにあるのだろうか。さらに進むと、油壺湾の解説、石碑も建っていて、木々のあいだから、たしかに油壺湾が見え、遠くにはヨットがたくさん停まっている。坂道をずんずん下っていくと、いよいよ海が見える。その先にも東大の敷地があり、立入禁止になっていて、油壷はほとんど東大に占領されているようだ。海岸に出ると、「カメハメハ大王の渚」(海の家の名称?)というのがあったが、想像よりもだいぶみすぼらしかった。コロナ禍の夏は、おそらく、海水浴場は稼働していなかっただろう。海上亭というお店も、坂道の入り口に看板は出ていたが、営業している気配はない。海岸を少し歩きまわり、写真を撮り、気が済んだので坂道を戻る。



























 油壺マリンパークまで戻ってくるが、バスの時間まではもう少しあり、グーグルマップから、マリンパーク沿いに細い道があるのを見つけ、こちらから新井城に行けそうな気がして、そちらに進んでみた。来園者用の駐車場があり、その脇を進んでいくと、突き当たりに細い坂道がある。「ファンタジアム」の建物沿いにその坂道はあり、進んでいいのかなという感じもする道だが、下りきると海岸に出て、なんてことはない、さっきの「カメハメハ大王の渚」とつながっていた。海岸沿いに歩いてくればすぐだったのに、わざわざ遠まわりをして、汗だくになった。新井城はどこにあるのか、さっぱりわからない。いったい、朝からどれだけ写真を撮っただろうか、スマホのバッテリーが早くもピンチになってきた。







◇ YRP野比・北久里浜・堀ノ内・横須賀中央

 12時59分発のバスで、油壺マリンパークを離れ、三崎口駅に戻ってきた。このまますぐ帰るだけではもったいないので、めったに行かない土地に行く場合は、ついでにブックオフをまわる決まりになっている。三浦半島にはブックオフが3店、三浦市には1店もなく、3店が横須賀市にあり、京浜急行沿いにどうやってまわろうかと事前に計画を練っていた。まずは、横須賀佐原店を目指すことにしたが、地図を見ると、駅からはかなり遠く、YRP野比、京急久里浜、北久里浜の3駅からはだいたい同じくらいの距離に見える。YRP野比から北久里浜までは県道が通っていて、ブックオフはおよそこの中間にあり、かなりの距離だが、ここを歩いてしまうのがわかりやすくていい。三崎口からYRP野比に移動する。この駅で降りるのはおそらく初めてだ。スマホのバッテリーをなんとかしたく、ローソンが駅前にあり、コンセントのあるイートインがあればと寄ってみるが、イートインはない。グーグルマップを見るとマクドナルドがあり、駅からは少し離れていて、方向も違うのだが、行ってみると、スーパーの隅っこに申し訳程度にあるようなマクドナルドで、ここにもコンセントは見当たらない。これから知らない土地を時間をかけて歩くというのに、充電が切れては不安だが、しかたがないので、どこか途中で充電できる可能性を考えて、ブックオフを目指し始める。すぐにローソンストア100があり、ここにもイートインはなかったが、だいぶ疲れてもきたので、アイスチョコモナカを買って食べた。食べながら歩いていたら、雨が降り始めた。傘をもってきたのが、ここで役に立った。もうしばらく歩いていたら、ファミリーマートがあり、念のため、寄ってみると、コンセントのあるイートインがあった。助かった。アイスコーヒーとパンをひとつ買い、ここでスマホを充電していく。さっき、アイスチョコモナカを食べたのは余計だった。昼食も食べそびれている。滞在時間、1時間半ほど。あんまり長居するつもりはなかったのだが、スマホが充電されるまで時間がかかった。





 ファミリーマートを出ると、ブックオフにはすぐにたどりつく。しかし、新陳代謝の悪そうな棚で、いい本があっても、汚れたものが多い。110円の文庫本ばかり、9冊買う。スマホの充電もできたので、北久里浜までの道のりは、ラジオを聴きながら歩いた。ブックオフから10分ぐらい歩くと、馬鹿に目立つ新古書店があり、せっかくだからここにも寄ってみると、まあ、わかってはいたが、たいして古本があるわけではなく、マンガとエロDVDが充実しているような店で、そのほか、カードゲーム、駄菓子、パチスロなどもあり、ちょっとしたアミューズメント施設になっている。




 北久里浜駅にたどりついたときには17時を過ぎ、横須賀佐原のブックオフから45分歩いたことになる。あたりは、すっかり暗くなっていた。北久里浜から、今度は堀ノ内に移動する。堀ノ内のブックオフは、なぜか駅のすぐそばのように勘違いをしていたが、意外と駅から遠かった。横須賀佐原と比べて、近いような錯覚をしていたのか。雑誌など、いいものがごっそりとあり、古い落語ファンの蔵書が処分されたのではと思うが、しかし、ここも汚れている本が多い。7冊買っていく。ここでいよいよ、カバンに本が入らなくなった。今日は寒くなるかもしれないと思い、カバンにパーカーを入れてきたが、ちっとも寒くならず、まったく必要がなかった。むしろ暑いくらいだが、カバンに本を詰めるため、しかたなく、パーカーを着る。

 堀ノ内から横須賀中央までは、歩くつもりで計画を立てていたが、疲れてしまい、堀ノ内駅まで戻った。なぜか、いくらでも歩けるつもりで計画を立てている。横須賀中央には、18時半頃に到着する。今日最後のブックオフでは、110円の本を3冊買った。すっかり遅くなってしまったが、19時前にようやくまともな食事となり、すき家に入り、豚丼を食べた。アイスチョコモナカとパンを食べたので、あまり腹は減っていなかった。






 横須賀中央から、あとは横浜に戻るのみ。京浜急行の快速に乗り、座って帰ることができた。電車内で、「村上春樹 雑文集」を読み終える。2015年刊、新潮文庫。親本は2011年刊。安西水丸と和田誠の解説対談が巻末に収録されているが、文庫化されるまでに安西水丸が亡くなり、今は和田誠も亡くなってしまった。村上春樹の小説は「ノルウェイの森」すら読んだことがなく、熱心な読者でもなんでもないのだが、村上春樹のエッセイは好きだと断言してもいいくらいだ。「音楽にせよ小説にせよ、いちばん基礎にあるものはリズムだ。自然で心地よい、そして確実なリズムがそこになければ、人は文章を読み進んではくれないだろう。僕はリズムというものの大切さを音楽から(主にジャズから)学んだ。それからそのリズムにあわせたメロディー、つまり的確な言葉の配列がやってくる。それが滑らかで美しいものであれば、もちろん言うことはない。そしてハーモニー、それらの言葉を支える内的な心の響き。その次に僕のもっとも好きな部分がやってくる――即興演奏だ。」

 疲れて、音楽も聴いていたのだが、横須賀の歌というと、まっさきに思い浮かぶのは山口百恵の「横須賀ストーリー」だが、「I CAME FROM 横須賀」という名曲があることをほんの数日前に知った。この曲も宇崎竜童と阿木燿子のコンビによる作だ。京浜急行の駅名を織り込んである詞がたまらない。子どものころは京浜急行沿線に住んでいたのに、なぜ今まで知る機会がなかったのだろう。

 20時半頃に帰宅し、タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」のオープニングだけは聴いておく。昨夜の「水曜日のダウンタウン」の話をするだろうと思い、どうしても聴いておきたかった。へとへとに疲れて、22時頃には眠った。

ブログ アーカイブ

5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...