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2023年7月14日金曜日

7月14日金曜日/東のお笑いの大将

◇ テレビ・ラジオ・雑誌

 早朝に起きあがり、ブログの更新をひとつ。今朝は涼しい。もう少し眠りなおしてから、録画していたテレビ番組をあれこれと。火曜深夜に放送された「M_IND」という音楽番組、インディペンデント・アーティストにスポットをあてるという番組だが、出演者は登場順に、Repezen Foxx、SARUKANI、たかやん、SKRYU、舐達麻、高瀬統也、cono、Tani Yuuki、GEZAN、Kinami といった顔ぶれ。司会はハライチ澤部とみちょぱ。GEZAN を観たくて録画しておいたのだが、舐達麻が出ていて、えっ、つい最近も逮捕されてなかったっけと思い、検索して確認してしまった。地上波の番組に出すってすごいなと驚いたが、有名人なわけではないからむしろ出せるのかもしれないな。舐達麻の曲の最中にトークを挟むという編集をしていて、放送を観たら怒らないだろうかとはらはらするが、そのトークでは、たけしに憧れていたという話をしていた。

 からだがだるく、横になり、音楽を聴きながら、ブログをもうひとつ更新しようとするが、集中力がもたない。Spotify のポッドキャストで、聴きそびれていた「大竹まこと ゴールデンラジオ!」を聴いていくと、先月6月22日木曜日の「大竹紳士交遊録」のコーナーは、天久聖一はこの日がレギュラー最終回だった。残念だな。このコーナーはメンバーに少し変更があったのか、ポッドキャストでしか聴いていないから、放送では発表されてるのかがわからないのだが、月曜には古谷経衡が出るようになっている。

 昼もラジオ。「ビバリー昼ズ」を聴くと、オープニングでは、一昨日の「ザ・東京漫才」の話をする。松村は今日のこの放送を、高田先生に怒られるから休もうとしていたんだそうで、本番前には泣き出したという。いやいや、そんなに怒られるような内容とは思わなかった。

 午後になり、駅前まで。日高屋に入り、冷麺を食べた。640円。ドトールに入り、しばらく読書していく。図書館で借りた「ミュージック・マガジン」の山下達郎特集を2冊、今年の5月号と、昨年の7月号をぱらぱらと読んでいく。今年の号は、RCA/AIR時代の作品が再発されるというタイミング。能地祐子による山下達郎インタビューのほか、DAOKO、Night Tempo のインタビュー、柴崎祐二、天辰保文の評論。昨年の号は新アルバム発売のタイミング。松永良平による山下達郎インタビューのほか、矢野利裕さんによる Kan Sano のインタビュー、23人のミュージシャンが選曲する「山下達郎・私の1曲」、それと、山下達郎全アルバムガイドが載っている。これは発売時にも少し立ち読みしたことを思い出した。


 夜に帰宅し、ブログの更新をひとつ。それからまた、録画していたテレビ番組をいくつか。今日の「徹子の部屋」は追悼特集。扇千景、笑福亭笑瓶、奈良岡朋子、大江健三郎、陳健一の過去の出演回の映像が流れる。笑福亭笑瓶は、1991年放送、34歳のときの映像だった。NHKの「ニュース7」では、宮崎駿の「君たちはどう生きるか」が今日から公開されたというニュースを扱っていた。スレッズを見ていて今日から公開だったのかと知ったが、情報を出さないという戦略だったんだということも今日まで知らなかった。

 ひさしぶりに ABEMA を開き、「石橋貴明 お礼参り THE WORLD」という番組を観る。太田光が出演した回を観ておきたかった。太田と貴明が対談する、その後ろにはとんねるずと爆笑問題それぞれの年表が掲げられている。「ラ・ママ新人コント大会」にとんねるずが出演した話から始まるが、貴明にはその記憶がない。ウンナン、ちびっこギャング、パワーズ、B21スペシャルら、「お笑い第三世代」を太田が貴明に説明するが、これも貴明は意識したことはないのだろう。コント赤信号との関係では、貴明はラサール石井の家によく泊まっていたようだ。「お笑いスター誕生!!」に出場し、太田プロと人力舎に誘われたというのも初めて知る話だったが、とんねるずは日企のあずかりとなる。とんねるずはほかの芸人とはからまなかったから、爆笑問題はとんねるずとはなかなか会えなかったといい、初めて会ったのは「ポップジャム」に野猿として出演したときだったとふり返る。貴明は「ボキャブラ天国」はぜんぜん観たことがなかったようだ。そして、ふたりに共通して接点のある人物として、森田芳光の話にもなった。爆笑問題が「11PM」でコントをやっていたのを森田芳光が観ていて、太田を「バカヤロー!4」の監督に抜擢する。いっぽう、「そろばんずく」のメイキングの監督を務めていたのが堤幸彦であり、それがきっかけで、堤幸彦も「バカヤロー!」で監督デビューするのだが、堤幸彦は「コラーッ!とんねるず」のディレクターでもあった。共通して接点があるといえば、三谷幸喜は憲武の友だちの友だちだったんだそうで、とんねるずの初めてのコントライブをやったときに、三谷幸喜が照明の手伝いにきていたという。「みなさんのおかげです」でもコントを書いたことがあったが、原稿が遅く、チーフADが「おめえ遅えよ」と怒ったら、それが怖くて辞めちゃったんだそうで、そのチーフADは現在の共同テレビの社長だという。太田がいつもの調子で三谷幸喜の悪口を言っていると、「仲良くしなさいよ」と貴明はたしなめる。太田と貴明は東武東上線沿線の文化で育ったという共通点もあり、そこには尾崎豊や山下達郎も登場する。テレビについて、太田が「シャボン玉ホリデー」みたいな番組をやりたいというと、貴明も、「シャボン玉ホリデー」の最後に歌で終わるというかたちを「みなさん」では踏襲し、「星降る夜にセレナーデ」を玉置浩二に作ってもらったという話をした。貴明は太田を、今の「東のお笑いの大将」と考え、「東のお笑いの大将でやってるわけで、やっぱり、そういうのは意識するの? 関東の笑いだとか、東京の笑いだとかっていう」と訊くのだが、いや、東京の笑いを誰よりも意識しているのは貴明ではないのか。貴明には「きっちり、漫才みたいなものにチャレンジしたことがないから」という引け目もあるのか。貴明が「「タイタンライブ」にひとりで出てみるかなあ」と言うと、「タイタンライブ」には、談志、たけしも出たことがあることを太田は説明する。貴明は「太田が作る「シャボン玉ホリデー」みたいなバラエティに俺も出させてください」とも言ってみせた。最後に太田から、とんねるずとしては今後はどうするのかという質問があると、スタッフからも「もっと観たいですけどねえ」「待ってるひといっぱいいるんですよ」との声が出た。太田は、爆笑問題ととんねるずの2組で特番はどうかと提案し、最終的には、佐久間を降ろして「オールナイトフジコ」をわれわれでやろうという話で終わった。54分の番組だが、とても濃い会話をしていた。

 Spotify のポッドキャストで、太田光がゲストの「植竹公和のアカシックラジオ」の最新回も聴いた。太田の読書遍歴をたどるインタビュー。知る話も多いのだが、村上春樹は最初は好きだったとか、芥川賞では又吉や綿矢りさなんかは読んでるとかいうことも言っていた。最後に豊崎由美にも触れる。

 スレッズもあいかわらず頻繁に見ているのだが、インスタから検索したほうが、誰がスレッズをやっているかが一目瞭然だ。しかし、ツイッターのやりかたに近づけることがいいのか。模索を続け、同時に、インスタについても今さら理解することが増えている。眠れなくなり、夜が明け始めたころにようやく眠る。





◇ テレビ・ラジオ・雑誌

 早朝に起きあがり、ブログの更新をひとつ。今朝は涼しい。もう少し眠りなおしてから、録画していたテレビ番組をあれこれと。火曜深夜に放送された「M_IND」という音楽番組、インディペンデント・アーティストにスポットをあてるという番組だが、出演者は登場順に、Repezen Foxx、SARUKANI、たかやん、SKRYU、舐達麻、高瀬統也、cono、Tani Yuuki、GEZAN、Kinami といった顔ぶれ。司会はハライチ澤部とみちょぱ。GEZAN を観たくて録画しておいたのだが、舐達麻が出ていて、えっ、つい最近も逮捕されてなかったっけと思い、検索して確認してしまった。地上波の番組に出すってすごいなと驚いたが、有名人なわけではないからむしろ出せるのかもしれないな。舐達麻の曲の最中にトークを挟むという編集をしていて、放送を観たら怒らないだろうかとはらはらするが、そのトークでは、たけしに憧れていたという話をしていた。

 からだがだるく、横になり、音楽を聴きながら、ブログをもうひとつ更新しようとするが、集中力がもたない。Spotify のポッドキャストで、聴きそびれていた「大竹まこと ゴールデンラジオ!」を聴いていくと、先月6月22日木曜日の「大竹紳士交遊録」のコーナーは、天久聖一はこの日がレギュラー最終回だった。残念だな。このコーナーはメンバーに少し変更があったのか、ポッドキャストでしか聴いていないから、放送では発表されてるのかがわからないのだが、月曜には古谷経衡が出るようになっている。

 昼もラジオ。「ビバリー昼ズ」を聴くと、オープニングでは、一昨日の「ザ・東京漫才」の話をする。松村は今日のこの放送を、高田先生に怒られるから休もうとしていたんだそうで、本番前には泣き出したという。いやいや、そんなに怒られるような内容とは思わなかった。

 午後になり、駅前まで。日高屋に入り、冷麺を食べた。640円。ドトールに入り、しばらく読書していく。図書館で借りた「ミュージック・マガジン」の山下達郎特集を2冊、今年の5月号と、昨年の7月号をぱらぱらと読んでいく。今年の号は、RCA/AIR時代の作品が再発されるというタイミング。能地祐子による山下達郎インタビューのほか、DAOKO、Night Tempo のインタビュー、柴崎祐二、天辰保文の評論。昨年の号は新アルバム発売のタイミング。松永良平による山下達郎インタビューのほか、矢野利裕さんによる Kan Sano のインタビュー、23人のミュージシャンが選曲する「山下達郎・私の1曲」、それと、山下達郎全アルバムガイドが載っている。これは発売時にも少し立ち読みしたことを思い出した。


 夜に帰宅し、ブログの更新をひとつ。それからまた、録画していたテレビ番組をいくつか。今日の「徹子の部屋」は追悼特集。扇千景、笑福亭笑瓶、奈良岡朋子、大江健三郎、陳健一の過去の出演回の映像が流れる。笑福亭笑瓶は、1991年放送、34歳のときの映像だった。NHKの「ニュース7」では、宮崎駿の「君たちはどう生きるか」が今日から公開されたというニュースを扱っていた。スレッズを見ていて今日から公開だったのかと知ったが、情報を出さないという戦略だったんだということも今日まで知らなかった。

 ひさしぶりに ABEMA を開き、「石橋貴明 お礼参り THE WORLD」という番組を観る。太田光が出演した回を観ておきたかった。太田と貴明が対談する、その後ろにはとんねるずと爆笑問題それぞれの年表が掲げられている。「ラ・ママ新人コント大会」にとんねるずが出演した話から始まるが、貴明にはその記憶がない。ウンナン、ちびっこギャング、パワーズ、B21スペシャルら、「お笑い第三世代」を太田が貴明に説明するが、これも貴明は意識したことはないのだろう。コント赤信号との関係では、貴明はラサール石井の家によく泊まっていたようだ。「お笑いスター誕生!!」に出場し、太田プロと人力舎に誘われたというのも初めて知る話だったが、とんねるずは日企のあずかりとなる。とんねるずはほかの芸人とはからまなかったから、爆笑問題はとんねるずとはなかなか会えなかったといい、初めて会ったのは「ポップジャム」に野猿として出演したときだったとふり返る。貴明は「ボキャブラ天国」はぜんぜん観たことがなかったようだ。そして、ふたりに共通して接点のある人物として、森田芳光の話にもなった。爆笑問題が「11PM」でコントをやっていたのを森田芳光が観ていて、太田を「バカヤロー!4」の監督に抜擢する。いっぽう、「そろばんずく」のメイキングの監督を務めていたのが堤幸彦であり、それがきっかけで、堤幸彦も「バカヤロー!」で監督デビューするのだが、堤幸彦は「コラーッ!とんねるず」のディレクターでもあった。共通して接点があるといえば、三谷幸喜は憲武の友だちの友だちだったんだそうで、とんねるずの初めてのコントライブをやったときに、三谷幸喜が照明の手伝いにきていたという。「みなさんのおかげです」でもコントを書いたことがあったが、原稿が遅く、チーフADが「おめえ遅えよ」と怒ったら、それが怖くて辞めちゃったんだそうで、そのチーフADは現在の共同テレビの社長だという。太田がいつもの調子で三谷幸喜の悪口を言っていると、「仲良くしなさいよ」と貴明はたしなめる。太田と貴明は東武東上線沿線の文化で育ったという共通点もあり、そこには尾崎豊や山下達郎も登場する。テレビについて、太田が「シャボン玉ホリデー」みたいな番組をやりたいというと、貴明も、「シャボン玉ホリデー」の最後に歌で終わるというかたちを「みなさん」では踏襲し、「星降る夜にセレナーデ」を玉置浩二に作ってもらったという話をした。貴明は太田を、今の「東のお笑いの大将」と考え、「東のお笑いの大将でやってるわけで、やっぱり、そういうのは意識するの? 関東の笑いだとか、東京の笑いだとかっていう」と訊くのだが、いや、東京の笑いを誰よりも意識しているのは貴明ではないのか。貴明には「きっちり、漫才みたいなものにチャレンジしたことがないから」という引け目もあるのか。貴明が「「タイタンライブ」にひとりで出てみるかなあ」と言うと、「タイタンライブ」には、談志、たけしも出たことがあることを太田は説明する。貴明は「太田が作る「シャボン玉ホリデー」みたいなバラエティに俺も出させてください」とも言ってみせた。最後に太田から、とんねるずとしては今後はどうするのかという質問があると、スタッフからも「もっと観たいですけどねえ」「待ってるひといっぱいいるんですよ」との声が出た。太田は、爆笑問題ととんねるずの2組で特番はどうかと提案し、最終的には、佐久間を降ろして「オールナイトフジコ」をわれわれでやろうという話で終わった。54分の番組だが、とても濃い会話をしていた。

 Spotify のポッドキャストで、太田光がゲストの「植竹公和のアカシックラジオ」の最新回も聴いた。太田の読書遍歴をたどるインタビュー。知る話も多いのだが、村上春樹は最初は好きだったとか、芥川賞では又吉や綿矢りさなんかは読んでるとかいうことも言っていた。最後に豊崎由美にも触れる。

 スレッズもあいかわらず頻繁に見ているのだが、インスタから検索したほうが、誰がスレッズをやっているかが一目瞭然だ。しかし、ツイッターのやりかたに近づけることがいいのか。模索を続け、同時に、インスタについても今さら理解することが増えている。眠れなくなり、夜が明け始めたころにようやく眠る。

2023年7月9日日曜日

7月9日日曜日/狂言・山下達郎

◇ ラジオ・テレビ

 朝に起きあがり、タイムフリーで、一昨日金曜の「トーキョー・エフエムロヒー」を聴いた。ヒコロヒー、オードリー若林、光浦靖子、西加奈子、TAIGA という5人で食事をしたそうで、そのときに、若林と西加奈子がケンドリック・ラマーが好きだという話をしていたという。そのあとには、ヒコロヒーがニューヨークのコメディクラブに行った話をしていて、日本の劇場に比べると、芸人と客の関係がフェアな感じがするということを言っていた。

 今朝の「サンデージャポン」は、ウエストランド、山崎怜奈、ゆうちゃみ、わかしんらが出演。安倍晋三銃撃事件から1年、スタジオには鈴木エイトも登場する。週刊誌の記事にもなっていたが、山上徹也と事件前にツイッターのDMでやりとりをしていたことが今年になってわかった、ということが、鈴木エイトの著書で明らかにされた。そのことにより、鈴木エイトは自身の責任を問われる覚悟もしている。犯行後も山上とは手紙のやりとりをしていて、この番組での初出し情報もあった。

 正午過ぎから外出。外に出ると、ぽつぽつと雨が降り始めようかという雰囲気だったが、予報を見ると止みそうなので、傘はもたずに出る。平沼橋に出て、紅葉坂まで歩く。フジスーパーに寄り、飲みものだけ買っていく。


◇ 狂言

 今月も横浜能楽堂、月イチの普及公演「横浜狂言堂」に。14時開演、20分前に到着し、当日券を購入する。脇正面、通路脇の席が空いていた。今日の公演は人気がないのだろうか。しかし、客席はどういうわけか若い女子がけっこう多いように感じられた。歩いてきたら、汗だくになった。開演まで、カバンに入れてあったタオルと飲みものを出し、ロビーに出て、ひたすら汗をぬぐっていた。開演すると、いつもどおり、まずはお話の時間があり、今回は内藤連というひとが務めた。ところが、この時点でもう眠くなり、目を閉じながら聴いていたのだが、まるであたまに入ってこない。前半の演目は「文山賊」。プログラムを読むと面白そうだったのだが、これも眠くなってしまった。短い演目で、朦朧としているうちに終わる。眠気がひどく、休憩になっても、席を立たずに座ったまま眠っていた。あとで考えたら、休憩中に水分をとらなかったのはまずい。後半の演目は「悪太郎」。後半もあたまはぼんやりしたまま。これも解説を読むと面白そうで、笑いも起きていたのだが、そこまで面白いとは感じられなかった。演者の力量が関係するだろうか。いや、それよりも自分の体調の問題か。今日はまるで集中できないまま、最後まで。まあ、こんな回もあるか。

 例のごとく、能楽堂のあとは県立図書館に寄っていく。1冊だけ借りる。野毛坂に出て、中央図書館にも寄る。いつも、まず、エレベーターで5階にあがり、5階、4階とまわっているうちに時間がなくなってしまうのだが、今日は3階もじっくりとまわれた。3階には各社新聞がずらっとそろっていて、ああ、図書館っていうものは使いようによってはすごく便利なものだなと今さらわかる。しかし、このあと、短い時間で1階も見てまわるが、今日は借りる本が決められず、ここではなにも借りなかった。なにしろ、買ってある本もたくさんあるわけで、なにをどう読んでいけばいいというのか。


 野毛坂をくだり、桜木町方面に歩く。ぴおシティにて、遅めの昼食。地下2階の横浜飯店に、ここは古い店だが、初めて入ってみた。豚肉のからし煮込み定食を食べる。880円。そのあとは、みなとみらいのほうに出て、クイーンズのベローチェに入り、ひと休み。いつの間にか改装されたようで、以前の古いベローチェの雰囲気もよかったのに、ちょっと惜しい気がする。

◇ ラジオ・テレビ

 ベローチェで、気になっていた今日放送の「山下達郎のサンデー・ソングブック」をタイムフリーで聴いた。スマイルカンパニーのホームページで告知されたとおり、松尾潔の件について、番組中盤にスピーチすると最初に予告し、30分ほど経ったところで語られた。まず、「憶測に基づく一方的な批判」というような言いかたに引っかかるものがあるが、ジャニー喜多川やジャニーズのタレントたちへの敬意、恩義はそのとおりだろう。これはまさに、松尾潔が「日刊ゲンダイ」の連載であらかじめ記していたとおり。松尾潔のあの文章は、誰よりも山下達郎を理解したうえでの嘆き、戸惑いに感じられたが、しかし、山下達郎のこの放送は、松尾潔に対してはなにも答えていないのではないか。ラジオを聴いたあとにも、ツイッターのリアクションを確認していると、読書する時間はほとんどなくなってしまった。SNSなんかに夢中になるもんじゃないな。帰りは横浜駅まで歩き、平沼のブックオフに寄り、110円の文庫本を1冊だけ買っていく。

 夜遅くに帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか。今朝の「ワイドナショー」には、日比野コレコという若い女性作家が初登場。まだ大学生なんだけど、松本人志の大ファンだという。ダウンタウンのおもな仕事はおおむねソフト化されていることがすごく大きくて、若い世代でも観てるんだよなあ。そのほか、今田耕司、ウエンツ瑛士、志らく師匠が出演。永山絢斗が保釈された話題で、今田が「お笑いって、大先輩でいないじゃないですか。」って言うのだけど、じゃあ、ヒロポンはどうなるんだ。

 夜になっても、山下達郎のことをツイッターで検索してしまうが、ヤマザキマリもスマイルカンパニー所属なのだと初めて知った。スマイルカンパニーのホームページを今さら確認してみると、鈴木おさむも所属していた。知らないことばかりだ。鈴木おさむもまたジャニーズとは縁が深い。今夜は、Spotify でポセイドン・石川を聴きながら眠る。

2023年7月7日金曜日

7月7日金曜日/蒲田西口

◇ テレビ

 早朝から眠り、午前中に起きあがる。録画していたテレビ番組をいくつか。昨夜の「アメトーーク!」は「トム・クルーズ大好き芸人」。これはざっと早送り。「トンツカタン森本&フワちゃんの Thursday Night Show」は、神田外語大学でのロケ企画に、オードリー春日、Aマッソ加納が登場。水曜の「あちこちオードリー」は、黒沢かずこ、河合郁人、ぺこぱというメンバーで、おなじみの「自作自演占い」。ツイッターを覗いてみると、松尾潔の「日刊ゲンダイ」の連載コラムが全文公開されていた。「スマイルカンパニー契約解除の全真相」というもの。興味をもって読む。いっぽう、山下達郎は、松尾潔の7月1日のツイートについて今度のラジオで話すと予告されている。









◇ 蒲田・川崎

 正午前から都内に。蒲田に用があり、あまり歩いたことのない西口に出て、アーケード商店街を通り、蓮沼駅のほうに向かう。途中、テアトル蒲田という映画館があり、看板が残っているのだが、検索してみると、2019年に閉館した映画館だった。不思議と今まで縁がなかった。東口に移動し、ブックオフに寄るが、しかし、買うものがない。110円の文庫本を1冊だけ買う。京急蒲田駅に通じるアーケード商店街に、釜玉中華そばナポレオン軒という店を見つけ、ここで昼食にする。釜玉中華そばの並を食べた。590円。


 京急蒲田から、京急川崎で乗り換え、大師線の鈴木町に移動。ブックオフ川崎港町店にひさしぶりに寄ってみたが、ここもたいしたものは見つけられない。110円の文庫本を3冊買う。1階のベンチで少し休んでから、京急川崎に戻り、モアーズのブックオフにも寄るが、しかし、ここもぜんぜんだめな店だ。220円の新書を1冊だけ買う。3店もまわったわりには乏しい収穫に終わる。ベローチェに入り、ひと休み。今日はスレッズを頻繁に見ていて、バッテリーがずいぶん減った。スマホの充電をしながら、ここでもまたスレッズを徘徊する。昨日から今日のあいだに、ケラリーノ・サンドロヴィッチが、そして、電気グルーヴがふたりともスレッズを始めた。

 夜遅くに帰宅し、夜もまた、録画していたテレビ番組をあれこれと。今日の「徹子の部屋」はシシド・カフカがゲスト。「ミュージックステーション」の2時間スペシャルもざっと早送りで観ていく。初登場の Kroi を観たかった。ツイッターから、PANTA の訃報を目にする。タイムフリーで、今日の友近の「シン・ラジオ」(ゲスト・川島明)を聴きながら、深夜2時頃に眠る。

2023年2月18日土曜日

2月18日土曜日/ラジオに満たされて

◇ ラジオ・テレビ

 早朝に目覚め、ラジオをつける。TBSラジオの「木梨の会」を聴いていて、これが終わってから、先週日曜の深夜に放送された「小林克也のオールナイトニッポン」をタイムフリーで聴こうとしたら、間違えて、ちょうど放送が始まった「小林克也のオールナイトニッポン」を再生してしまった。昨夜から始まった「オールナイトニッポン55時間スペシャル」のひとつ、今朝7時から2時間は小林克也の担当だったんだ。先週の放送よりも、これを先にオンタイムで聴いてしまうことにする。山下達郎や桑田佳祐の曲をかけながら、彼らのエピソードもいろいろとしゃべるゴシップ的な面白さもあった。しかし、いたって通常営業というふうで、いかにも特番のような浮ついたところがない。これはプロのディスクジョッキーの仕事だな。小林克也はニッポン放送では普段からレギュラー番組をやっているし、NACK5では毎週9時間の放送をやり続けているのだからすごい。続けて、9時からは「山下達郎と上柳昌彦のオールナイトニッポン」もオンタイムで聴き始めてしまう。ほどのよいところで中断するつもりでいたが、飽きる場面がなく、面白くて、これも最後まで聴いた。

 ラジオを聴きながらクリックポストを作ろうとすると、プリンターのインクが切れてしまい、間が悪い。今日はあきらめて、インクは明日買うことにする。録画していたテレビ番組をあれこれと。昨夜の「タモリ俱楽部」は、現代アートを正しい向きで飾ることができるのかに挑戦する企画。モンドリアンというアーティストの作品が、75年間、上下逆に飾られたまま気がつかれなかったというニュースがあったそうだが、このニュースは知らなかった。サバンナ高橋が進行役。ワタリウム美術館で収録し、和多利恵津子さんという館長と、現代アートの作家たちが出演した。

 昨夜の「A-Studio+」は草笛光子がゲスト。なんと、今年90歳。しゃきっとしているし、容姿がきれいなのはさすがなのだが、同じ話を二度くり返してしまうのをそのまま放送する場面があり、一瞬、どきっとさせられるが、鶴瓶がうまく受けとめ、90歳のありのままを肯定しているような放送がよかった。森繫久彌、小林桂樹、三木のり平といった、話に出てくる名前もすごい。草笛光子がお風呂に入っていると、森繫久彌が必ず入ってきたという。

 今朝の「ワルイコあつまれ」も観ると、草彅剛が刑事を演じる「好きの取調室」のコーナーに、藤田医科大学の加藤庸子という先生が登場していた。脳動脈瘤の破裂を防ぐ「クリッピング術」のスペシャリストだそうで、この「クリッピング術」というものを知らなかったし、このコーナーにはいつも驚くような研究者が登場する。後半には「子ども記者会見」のコーナーがあり、こちらにはゲームプロデューサーの木村弘毅というひとが登場した。

 ブログの更新にとりかかっていたら、それだけでもう夕方になってしまった。一日にどうもしまりがない。夜にはまた、タイムフリーで、先週日曜の「小林克也のオールナイトニッポン」をようやく聴いた。こちらの特番では、1曲目にYMOの「ライディーン」をかけていた。高橋幸宏、鮎川誠、あるいは加藤和彦など、亡くなった音楽家たちのことが多く語られる放送だった。小林克也の話術をもっと聴いてみたくなり、Spotify になにかないかと検索してみると、「小林克也ネタ集」というポッドキャストを見つけたのだが、これはなんなんだろうか。聴いてみると、たしかに小林克也がしゃべってるんだけど、サムネイルが怪しく、公式なものかもよくわからない。

 録画していた「Nキャス」を観て、それからまた深夜には、先週土曜に放送された「大槻ケンヂのオールナイトニッポンPremium」を聴き始めた。Creepy Nuts を知らなかった大槻ケンヂが、「のびしろ」をこの番組で初めて聴く。かなり後半まで聴いていたが、最後までは聴けずに眠ってしまった。深夜1時過ぎだったか。昨夜金曜に放送された文化放送のシティボーイズ特番も聴きたかったが、今日はラジオばかり聴いていて、耳が満たされてしまった。満腹と同じだとすれば、ごちそうだとわかっているものは、もう少し腹を空かせた状態でいただかなければもったいないではないか。

2022年9月26日月曜日

9月26日月曜日/デモ・新宿




◇ 永田町・赤坂見附

 朝から都内に。永田町の近くまで行く用があり、せっかくだから、自民党本部の様子を見ておきたくなった。本部の前には機動隊のクルマが停まっている。地下鉄の出口の近くと、ローソンの前にも機動隊のクルマはあった。明日は国葬。昼食は赤坂見附に出て、中国茶房8に入り、ランチメニューの鶏肉炒飯マーボー豆腐セットを食べた。550円。

 トイレに寄りたくなり、赤坂見附の地下通路に降りていくと、前を歩いていた男が、歩きながらいきなりゲロを吐き始めた。そんなことってあるのか。スーツ姿のサラリーマン風の男だ。うめき声をあげたかと思うと、壁のほうに寄り、マスクをべちょべちょにして嘔吐している。大丈夫かなとも思うが、それよりも、近寄りたくない気持ちのほうが強く、追い抜いてトイレに入ると、ゲロの男もあとから入ってきた。洗面台でマスクを洗い始めるのだが、ワイシャツもゲロまみれだし、汚えのなんの。すたすたとまた歩いてどこかに行ってしまったが、体調はいったいどうなってるんだ。

◇ 新宿

 夜は新宿に移動。国葬反対のデモの予定をあらかじめ調べておいたのだが、時間ができたので、新宿のデモに行ってみたいと考えた。しかし、スマホのバッテリーがピンチになり、新宿に移動する前に、赤坂見附のマクドナルドに寄り、1時間もいられなかったが、スマホの充電をしていった。月見パイを食べながら、少し読書もする。それから、丸ノ内線に乗り、新宿に移動するが、銀行にも寄る必要があり、そのあとにデモに向かうが、昼に食いすぎたせいか、トイレにも行きたくなった。デモは18時からだったが、15分ほど遅れて到着した。デモは新宿西口のすぐ駅前で行われていた。駅前はオーディエンスでごった返し、街宣車の上では福島みずほがしゃべっていた。「〇〇じゃないかー」というような意気込んでいるふうの言葉を、福島みずほは抑揚なく発し、語尾をだらしなく伸ばす。オーディエンスのなかにまぎれ込みながら演説を聴いていると、つぎに登場したのは小川淳也だ。今日、このデモを見物してみたいと思ったのは、小川淳也が登壇するという情報をツイッターから目にしていたからでもあった。小川淳也はしゃべり始めると、いきなり言葉に詰まり、オーディエンスからはしっかりしろという声も飛んだが、ゆっくりとした口調で、安倍元総理に哀悼の意を表した。これにはオーディエンスは困惑したような空気になったが、しかし、それとこれとは別だといって、力強い口調になり、国葬に反対する。やっぱり、小川淳也はとてもユニークな政治家であり、人間として信頼できると思った。このオーディエンスの輪の外側に向けて発信できる言葉と感覚をもっている。そもそも、そうでなければ、こんな街のなかで演説する意味なんて、本来はないはずじゃないか。対して、あとに登壇した女性は安倍批判をだらだらと語り続けた。マスコミのすがたももちろんたくさんあったが、最後まで残るわけではなく、デモをやっているという現象を伝えられればそれで仕事は終わりなのだろう。自分も 19時頃には離脱した。






◇ 読書・テレビ・ラジオ

 ブックオフに寄り、110円の文庫本を1冊、220円の単行本を1冊買っていく。もう1店、代々木のブックオフにも寄り、110円の新書を1冊だけ買った。帰りの東横線では各停に乗り、読書しながら帰った。宮沢章夫「アップルの人」を読み終えた。2009年刊、新潮文庫。「MACPOWER」の連載コラムをまとめた本だが、「MACPOWER」での連載にもかかわらず、デジタルとはまったく関係のない原稿がいくつかあったため、それらを除いた原稿が、2006年に単行本(「レンダリングタワー」)にまとめられたんだそうで、その単行本刊行後の連載原稿と、未収録の原稿を含め、改題し、文庫化されたのがこの本だという説明があとがきにあった。1956年生まれの宮沢章夫の50歳前後の原稿というわけか。ブログが登場したあたりの時代の空気を思い出しもした。遊園地再生事業団のホームページに書かれていた宮沢章夫の日記もよく読んでいた。更新されると知らせてくれるあれはなんといったか、名称も忘れてしまったが、それをチェックして、いくつものブログやホームページを巡回していた。およそ、20年前のこと。

 スマホのバッテリーは帰宅前に切れてしまった。夜遅くに帰宅し、録画していた昨日の「ボクらの時代」を観ると、熊谷真実、松田美由紀、松田ゆう姫という姉妹親子の組み合わせ。熊谷真実と松田美由紀は、山下達郎のライブに姉妹で招待してもらい、一緒にカラオケに行ったことがあるという話をしていた。シュガー・ベイブの時代から知る間柄のようだ。

 昼に食いすぎたのがよっぽど効いたか、胃の調子が悪い。横になり、タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」を聴くと、恒例の太田からの手紙と新刊が届いたそうで、高田先生、太田の炎上についても語る。「あいつもワイドショーやってるからいろいろ大変なんだよ。こっちやって、こっちやって、いろいろなこと言うとさ、どっちからも文句がつくんだから、ああいう教会の問題なんかでもさ。そうすっと、こっちの問題もあるし、アンチはアンチでまたあるしなあ。両方あるから。まとまっちゃうからさあ、怖いんだよ。」「彼はやっぱ、孤独でひとりでいくねえ、昔のね、遠藤周作だとか今東光とか、そういうひとりぼっちのね、宗教家の作家が好きだとかっていうけど、(笑)ほんとそう思うな。」 その話から、小朝が「六人の会」を作ったときの談志師匠の言葉、「雑魚は群れたがる」を引っぱり出す。12時台は、阿部サダヲがゲスト。ラジオを聴きながら眠る。

2022年8月26日金曜日

8月26日金曜日/「タイタンシネマライブ」

◇ テレビ・ラジオ

 朝に目覚め、まず、ブログの更新をひとつ。それから、録画していたテレビ番組をいくつか。今朝の「THE TIME」を、香川照之が謝罪をすると思い、楽しみに録画しておいた。冒頭の謝罪だけ確認し、続いて、昨夜の「アメトーーク!」を観た。「すぐナメられちゃう芸人」というテーマで、アンガールズ田中、三四郎小宮、ダイアン津田、霜降りせいや、おいでやす小田、天津向、パンサー尾形、GAG福井が出演。先週と同じく、蛍原が濃厚接触者になったため、代打MCに陣内智則、先週の収録からケンドーコバヤシも居残りしていた。

 タイムフリーで、聴きそびれていた「爆笑問題カーボーイ」を途中まで聴く。冒頭、明治座の話をするかと思ったら、高田先生がKERAの芝居を観に行ったと「ビバリー」で話していたことに反応する。太田が「大きくもないような劇場だと思うんだけど」って、どこの劇場かをわかってないのか、それとも、シアターコクーンを知らないのか、あるいは、KERAはまだ小さい劇場でやっているという先入観があるのか。高田先生のブログの話もして、そしてまた、明治座の話に戻ってくる。ナイツについて「あいつはあいつの事情で、今、時事ネタやりにくいらしいんだけど。それはどうでもいいんだ。うははははは。(笑)」「しかも、漫才協会にさ、ドラフト会議で俺らを入れるっつうんだよ? 「キョウカイ」に俺らを入れるって、お前、どういうことだみたいな。お前、ほかのところに勧誘したいんじゃないのかみたいな。なんかいろいろ話しててさ。(笑)」

 昼は「ビバリー昼ズ」を聴き、午後は、録画している「徹子の部屋」をすぐに追っかけ再生で観てしまう。ゲストはココリコ。2000年に出演時、黒柳徹子と3人でコントをやっている映像も少し流れた。さすが、徹子さんもまだ60代で、すごくしっかりしている。

◇ さがみ野・海老名

 まだまだ蒸し暑くていやになるが、15時頃から外出する。まず、さがみ野に出て、ブックオフに寄る。なかなか買うものあり、買わざるをえない本と言うべきか、110円の文庫本を5冊、220円の単行本を3冊、雑誌を1冊買っていく。さがみ野から海老名に移動し、どこで食べようかと迷うのもいやになり、松屋に決めてしまう。スパイシーキーマ牛めしを食べた。550円。



◇ 読書・雑誌

 ビナウォークのドトールに入り、ひと休み。ブックオフで買った本をさっそく広げる。「なめんなよ 又吉のかっとびアルバム」という「なめ猫」の写真集が文庫化されていたとは知らなった。2016年刊、立東舎文庫。ほんの6年前だ。しかし、親本が何年だったのかは、なぜかどこにも書いていないのだが、ウィキペディアにあたると1981年のようだ。今は80年代レトロが流行っているけれども、6年前ではまだその波はきていないだろうに、復刊された意図もいまひとつわからない。「なめ猫」が流行ったときには小学生で、「死ぬまで有効」という免許証ももっていたが、この写真集を目にした記憶はない。暴走族やツッパリなどの不良文化をネタにしているという点では横浜銀蝿の影響があるのか、リアルタイムのことを知らないから、そのあたりの解説を文庫につけてもらいたかった。あるいは、「ニャカ州産業大学のタモリンでございますよ~。」「ニャ~ゴヤのネコはミャ~ミャ~うるさいだギャー!」などというキャプションもあり、これも解説の必要性を感じる。「笑っていいとも!」が始まるのは 1982年のことだ。

 ブックオフでは、「文藝春秋」の8月号も買った。この号は古本で見つけたら読みたいと思っていた。まず、創刊100周年企画として、映画の特集があり、小林信彦の「わが洋画・邦画ベスト100」をとても読みたかった。過去には「ぼくが選んだ洋画・邦画ベスト200」(文春文庫)という本も出しているが、今回はその半分。しかし、「火口のふたり」や「ドライブ・マイ・カー」といった新しい作品も入ってくる。「ベスト200」はいつ読んだのか忘れてしまったが、今はありがたいことに、アマゾンプライムを調べてみると、古い洋画はけっこう観ることができそうだ。それを読んだ当時は、500円のDVDが出始めた時代ではなかったか。ほかにも、芝山幹郎による仲代達矢インタビューや、蓮實重彦によるジョン・フォード論が載っていたり、読みごたえのある特集だ。「文藝春秋が報じた映画の肉声」という記事も面白く、そのなかには、1993年9月号に掲載された、奥山和由による「ビートたけしへの訣別」もあった。その当時の、奥山の「ソナチネ」評。「危惧していた以上にエンタテイメントからは遠く隔たった、やはりプライヴェートな映画であり、そして非常に困ったことに私はこの映画が好きだった」「それは売ろうという『熱』を相殺するようなテーゼがこの映画の中で脈打っているからなのだった。走り続けてどうするんだよ、疲れたんだろう? もう休んだらいいよ、結局何もありゃしないんだからとこの映画は見る者に囁きかけてくる」「たけしは人を醒まそうとする。人は成功や幸福を求め、そのための不自由に耐え、常識と共同社会の不文律、そして人間関係の維持に縛られてゆくものだが、たけしは人間のウェットな関係を切り捨てようとする。体温を拒否する」

 ほかのページには、山下達郎のインタビューも載っている。聞き手は真保みゆき。大瀧詠一について語っている箇所を特に興味をもって読んだ。「(略)大瀧詠一さんはその博覧強記ゆえに、厳密な意味でのミュージシャンという枠からは少し外れていたように思えるんですよ。アイディアマンというか、むしろエッセイストとかのほうが、音楽以上にうまくいったんじゃないかと思う」「アイディアに興味はあっても、それを音楽的にどう具体化していくかに関しての好奇心、努力というものが、そんなに好きじゃなかったように僕には思えた。テクノが出てきた時、これこそ大瀧さん向きだと思って、『コンピュータ・ミュージックをやればいいのでは?』とずいぶん勧めたけど、絶対にやらなかったものね。それは今でも不思議です」


◇ ライブ

 冷房がきつくてたまらず、鼻水が止まらなくなり、ドトールを早めに出た。隔月恒例の「タイタンシネマライブ」を観るため、TOHOシネマズ海老名に。チケットを早々と発券してしまい、まだ開場していないと思ってロビーで待っていたが、10分前になってもアナウンスがなく、いったいいつから開場していたのかわからなかった。D列、右端の席に座る。19時半開演。登場順に、シティホテル3号室、ダウ90000、まんじゅう大帝国、ダニエルズ、ストレッチーズ、キュウ、脳みそ夫、ジグザグジギー、日本エレキテル連合、ウエストランド、つぶやきシロー、BOOMER&プリンプリン、爆笑問題という13組。いちばんの期待はダウ90000 だったが、まさか2番目に登場するとは思わなかった。ゲストとはいえ、タイタン勢のほうがキャリアはあるだろうから、気を遣ったのだろうか。今日は複雑なアンジャッシュみたいなコントをやっていた。ストレッチーズもまだキャリアは浅いのだろうか、いつもは序盤にタイタン勢が続くが、ストレッチーズも早めに登場した。独自のアイデアがある漫才で、アドリブを試す余裕もあり、面白かった。ひさしぶりに観たジグザグジギーは自身らをネタにしたコント。「キングオブコント」の予選では物議を醸したようだ。BOOMER&プリンプリンのドラえもんのコントはおなじみのネタなのだが、そういえば、このコントにはホームレスのネタが入るのだった。うな加藤は無頓着で、ウケないのを不思議そうにしていたが、河田は差別を気にしていた。爆笑問題は統一教会ネタに期待したが、そこまでのものはなかった。エンディングのトークでは、まず、ダウ90000 の8人が登場する。彼らが日芸出身だということをここで初めて知った。蓮見翔がほぼひとりでしゃべっていたが、爆笑問題に対し、ちょっと興奮している感じだった。21時40分頃に終演。

 夜遅くに帰宅し、朝に途中まで聴いた「爆笑問題カーボーイ」の続きを聴いた。オープニングのあとには、おぎやはぎが乱入する。いつもは聴きながら眠ってしまうことも多く、それっきりになってしまうが、なんだかひさしぶりに最後までしっかりと聴いた。

 夜中になっても蒸し暑い。ツイッターを見ると、日高大介氏からまた別のツイートにリプライをいただいた。3年前の高島忠夫の訃報が出たときの「ドレミファドン」の映像に出ていたものまね芸人について書いたツイートに対し、わからなかったことを教えてもらった。なぜ今ごろと、正直、ちょっと困惑もするのだが、話を切るのも申し訳ないから、質問で返した。深夜1時半頃に眠る。

2022年7月22日金曜日

7月22日金曜日/黒いレジ袋もある

◇ 麹町・半蔵門・渋谷

 今日も朝から都内に。午前中、外にいるときにぱらぱらと小雨に降られ、すぐ止むだろうと思っていたら、なかなか止まずにけっこう濡れてしまった。昼は麹町。日乃屋カレーに入り、カツカレーの七分盛りを食べた。780円。それから、ベローチェに入り、ひと休み。スマホの充電をしながら、「ビバリー昼ズ」をオンタイムで聴いた。ベローチェを出る前にトイレに入りたかったが、トイレが空かず、あきらめて外に探しに出ると、麹町駅の改札外にトイレがあって助かった。改札外にトイレがある駅は助かる。公式にリスト化してもらいたいくらいだ。

 麹町駅から半蔵門駅に裏通りを歩いていくと、れいわ新選組の事務所を発見する。ビルの上階の窓に、ピンクのポスターがたくさん貼ってあったから気がついた。半蔵門から渋谷に出て、まんだらけに寄り、階段の百均から文庫本を2冊買っていく。

 センター街の奥にあるツルハドラッグに寄り、栄養ドリンクとアイスチョコモナカを買って食べた。会計をしようとレジに並んでいると、前に並んでいた男が「レジ袋黒」と言うので、黒いレジ袋もあるんだと初めて気がついた。その男、上下黒の服装をしていたが、よく見ると、靴も黒なら、マスクも黒、腕時計も黒、トートバッグも黒。嘘みたいに全身黒ずくめだった。

 センター街を戻り、地下に入ると、KinKi Kids の広告があり、写真を撮っているファンがあちこちにいた。東横線の各停に乗り、読書をしながら横浜に戻ってくる。西口の有隣堂に寄り、ハチミツ二郎の自伝を少し立ち読みした。目次に浅草キッドの名がなく、それだけでも不自然に思ったが、ぱらぱらと見ていくと、伏字にして語られているエピソードがある。これは浅草キッドのふたりなのだろうか。読んでみると、それらしく思えもするが、早合点かもしれない。そうだとすれば、それをなぜわざわざ伏字にして語るのか。その態度がわからない。

◇ 読書・テレビ

 電車内で、読みかけの本を読み終えられるかと思っていたが、読み終えられず、少し乗り過ごし、読み終えてから戻ってきた。杉田俊介・藤田直哉「百田尚樹をぜんぶ読む」を読んでいた。2020年刊、集英社新書。1975年生まれの杉田俊介と、1983年生まれの藤田直哉が、タイトルのとおり、百田尚樹の著書をぜんぶ読むことにより、百田尚樹という人物を対談形式で論じている。「人志とたけし」を読んだあとに、杉田俊介の本を続けて読んだわけだが、こちらの本はとても面白かった。松本人志もこの方法で論じてくれればよかったのにと思ったが、しかし、自分は百田尚樹を読んだことがないから、もし、変なことが語られていたとしても、そこには気がつけないだろう。この本を読んでいても、藤田直哉に比べると、杉田俊介というひとはどうも鈍い感じがする。

 夜に帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか。火曜の「さんま御殿」は「ひとり暮らし満喫女子SP」。あのちゃんがこの番組は初登場だったが、最初の紹介からもう面白かった。「水曜日のダウンタウン」のように、操られていなくてもあのちゃんは面白い。今日放送の「ミュージックステーション」も、KinKi Kids の新曲を観たくて録画しておいた。作曲は山下達郎だ。堂本剛がやけにイヤホンを気にしながら歌っていた。それにしても、今、この番組は、1時間で5組しか出演しないのだな。

 タイムフリーで、聴きそびれていたラジオを聴きながら、オンライン将棋を指し、それから眠った。深夜0時前だったか。

2022年6月17日金曜日

6月17日金曜日/聴いたり読んだり

◇ ラジオ

 早朝に目覚め、録画していたテレビ番組をいくつか。「あちこちオードリー」(ゲスト・錦鯉&おいでやすこが)などを観て、それから、ブログの更新をしようとするが、やたらと時間を食う。昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」の12時台は、肥後克広、寺門ジモンがゲスト。上島が亡くなってからは、肥後とジモンは初めてのメディア生出演であり、松村邦洋、磯山さやかという、上島とは関係の濃いメンバーが集まっているこの曜日であるから、なおさら楽しみにしていた。笑いどおしの陽気な放送だったが、これ、高田先生がいなかったら、もっとしんみりした話にもたぶんなっていたんじゃないか。肥後、ジモンの口調には、ときおり、まじめな話もしたいように感じられる瞬間もあり、しかし、言葉を選ぶようなやや溜める間があっても、高田先生のあいづちが早いからそうはいかない。語られていた葬儀の様子には初めて知る話も多く、加藤茶、山田邦子、ウッチャンナンチャン、中山秀征、研ナオコらが訪れたことも明かされていた。

 午後から外出。まず、昼食にしようと思い、どこで食べていこうかと迷いながら、岡野の交差点まで歩いた。横浜家に入り、ラーメンを食べる。500円。


◇ 病院

 今日は3ヶ月に一度の呼吸器内科の検診のため、市民病院まで。坂道を登ってきたら、少し汗をかいた。予約の時間よりも、15分ほど遅刻して到着する。今日はいきなり、画像診断を受けに地下に行くように言われ、そういえば、前回、そんなようなことを言っていたような気もするが、すっかり忘れていた。エレベーターで地下に降り、若い先生の言いなりに、正面の写真と横向きの写真を撮り、こちらは簡単に終わる。1階に戻り、それから、待合スペースで1時間近く待たされ、だいぶうとうとしてきたころに、ようやく診察になった。酸素の数値は前回と同じく、やや低いまま、90台前半だ。レントゲンは特に問題なしのよう。会計はいつも400円ぐらいだが、今回は 1290円。油断していたが、画像検診の代金がけっこうするんだな。薬樹薬局に寄り、クスリを買ってからまた横浜駅のほうまで歩いて戻る。

 ビブレのブックオフに寄ると、思いがけず、買うものがたくさんあり、110円の文庫本を11冊、コミックを1冊買った。ベローチェに入り、ひと休み。2時間ぐらい読書をしていく。

◇ 読書

 ベローチェで、山田邦子「生き抜く力」を一気に読み終えた。2021年刊、祥伝社新書。ブックオフで入手したサイン本が手元にあり、このタイミングで読んでしまいたくなった。「ひょうきん族」や「やまだかつてないテレビ」の時代の話がさすがに面白いが、構成者が山田邦子の仕事に興味が薄いのか、代表作はまだまだあると思うのだが、ほかの仕事についてはあまり触れられていない。どうもかゆいところに手が届かない本である。「ブラックデビル」を「デビルマン」と間違えているのがそのまま訂正されていなかったりなど、ごく初歩的なことがわかっていないんじゃないのか。その代わり、幼少期からデビューまでのこと、家族のことなどは知らない部分で、それも興味深く読んだ。

◇ テレビ・ラジオ・雑誌

 夜に帰宅し、録画していた「徹子の部屋」を観た。ゲストは片桐仁。最初のほうに「ラーメンズ」とは紹介されたものの、コンビの写真が出ることはなく、写真どころか、小林賢太郎の名前をいっさい出さないのにはちょっと驚いた。そのあとは、粘土アートの話題を中心に、徹子さんと会話も弾み、楽しい回ではあったものの、なかなか不思議な放送だった。

 タイムフリーで、ラジオ番組もいくつか。今日の「CURIOCITY」は、先週に引き続き、みなみかわがゲスト。先週は映画の話だったが、今週は本の話をした。ヒコロヒーは、映画を観る時間がなくなり、むしろ本を読むようになったんだそうで、ビジネス書や学術書なども読んでいるようだが、小説では山内マリコ「あたしたちよくやってる」を挙げた。みなみかわは、今、佐藤究「テスカトリポカ」を読んでいると。

 楽天マガジンで、水曜に配信されていた「BRUTUS」の山下達郎特集をようやく読んだ。これはまとまった時間を作り、腰を据えて読みたかった。クリス松村によるロングインタビューが読み応えたっぷり。ほぼ全ページのスクショを撮ったが、とりわけ、細野晴臣の発言は細野ファンに動揺が走るんじゃないだろうか。山下達郎に初めて会ったときに「お前にそっくりなやつがいる」と大瀧詠一に言ったというエピソードを語り、「大瀧くんに似たタイプの人が世の中にはときどきいるんですよ。山下くん、カズレーザー、辛坊治郎。あとヒコロヒーもちょっと似てる。目が似てるというのもあるけど、それ以上に頭の働き具合が似てるというのかな。物事をよく知っていて、頭の回転が早い。僕とは違うタイプですね。」

 深夜、ブログの更新にひどく時間をかけてしまった。朝まで終わらなかった。

2022年6月13日月曜日

6月13日月曜日/初めての新宿梁山泊

◇ ラジオ・ネットニュース

 朝、楽天ブログの移植作業を進める。タイムフリーで、先週金曜に放送された、ヒコロヒーの「CURIOCITY」を聴くと、みなみかわをゲストに迎え、映画の話をしていた。みなみかわは、年間100本の映画を観る映画ファンなのだ。ヒコロヒーのいちばん好きな映画は「女囚さそり」だそうである。来週も引き続き、みなみかわがゲストで、今度は読書について語るようだ。

 11時半からは「ビバリー昼ズ」を聴いた。高田先生、亀戸の「ロケット団定例集会」を観に行ったそうで、中津川弦さんのネタを再現していた。12時台は、片岡鶴太郎がゲスト。この番組に登場する鶴太郎は生き生きしていて、いちいちものまねを挟み、プロフィール紹介だけで10分を超える。画業の話をしているときに、高田先生、本番で言う話じゃないけどと断りつつ、逆バンジーで天国に飛んでいく竜兵を描いてほしいと注文を出すが、鶴太郎はここだけはちょっと神妙なトーンになり、まだ明るく語ることはしなかった。

 ツイッターから見つけた、Yahoo!ニュース の山下達郎インタビューを読んだ。聞き手は能地祐子。サブスクの配信はしないという発言が話題になっているようだが、ボイストレーニングはあまり信用していないという話も面白い。「ボイストレーニングはあまり信用してないです。個性をなくすから。例えばオペラのベルカントなら、スカラ座の壁を突き破るような声を出すための訓練が要る。でも、僕らはマイクに乗っける声なので、しゃがれ声でもとっちゃん坊やでも、それも個性になる。」

 Yahoo!ニュースの記事でもうひとつ、「笑点」の助っ人を分析した堀井憲一郎のコラムも面白かった。昇太と志らくの関係をきちんと指摘している。「仲がいい、というのとは違うとおもうが(たぶん楽屋であまり話をしていないようにおもう)、同じ時期に前座だったことのある仲間であり(昇太の入門は1982年、志らくは1985年)、落語冬の時代を乗り越えてきた同志という気配を感じる。たとえば、5月22日の最初の挨拶で、志らくは「(私は)若いころ笑点批判をずいぶんしたと言われてますけれど、ここだけの話ですけれど、司会の昇太さんも若いころ、笑点なんか絶対出ないっつってましたからね」と言って、このあたりが「落語冬の時代の若手」同士らしいやりとりなのだ。昇太も否定せず「悪いやつだなあ」と返すばかりで、通じあっている空気があった。」

◇ 新宿

 午後から都内に。横浜から東横線に乗り、副都心線直通で、新宿三丁目に出る。先に昼食にしたいと思い、めったに利用しない高島屋寄りの出口から出てみるが、決められないまま、紀伊国屋まで歩いてしまった。紀伊国屋は、しばらく寄らないうちに改装されていて、店内がずいぶんすかすかになっていた。本屋の魅力がわかっていない人間による設計という感じがして、じつに居心地が悪く、つまらない店になってしまったものだ。2階に上がってみると、2階も同じようにすかすか。上の階も気になり、昇ってみると、3階より上は昔と変わらないようで、少しほっとする。1階に戻り、おもての階段から地下に降りてみると、リニューアルオープンを知らせる貼り紙があり、5月27日からこうなったようだ。


 紀伊国屋の裏から出て、靖国通りのブックオフまで足を延ばした。うっかりしていたが、お気に入り店舗に登録しそびれていて、アプリのクーポンは使えず、110円の文庫本を2冊、220円の単行本を2冊買った。時間に余裕があるので、めったに足を踏み入れない新宿一丁目のほうを歩いてみると、シアターサンモールの近くなのだと、今さら位置関係を把握する。しかし、無駄に歩きまわり、昼食が遅くなってもいやだと思い、小諸そばを見つけて、鶏から丼セットを食べた。590円。

 新宿二丁目を通過し、花園神社にたどりつく。夜に花園神社のテント小屋で、新宿梁山泊の芝居を観るのだが、まだ明るいうちに写真を撮っておこうと思った。開演前になると、混雑もするだろう。時間まで、すぐ近くのベローチェに入り、ひと休み。スマホの充電もしておきたかった。








◇ 演劇

 18時半開場、10分を過ぎたころに花園神社に戻る。数年前に大鶴義丹の「昭和ギタン」という本を読み、とても面白い本だったのだが、その後、大鶴義丹が参加している新宿梁山泊の存在を知り、観ておきたいとずっと思っていた。ついに初観劇が叶うというわけである。テントの手前は指定席の入り口で、桟敷席は反対側に入り口があった。チケットの整理番号がなぜか1番だったのだが、開場後に入れば関係はない。検温、消毒をして、自分でチケットをもぎり、靴を入れるビニール袋をもらう。上手側から場内に入ったかたちだが、桟敷席の真ん中には花道が通り、分割されている下手側がまだ空いていて、そちらに進み、腰を降ろした。スタッフたちが元気よく案内をしていて、ひさしぶりに感じる芝居小屋の熱気がさっそく楽しい。開演前に、桟敷席は水が飛んでくるというので、2列目までは、横長のビニールシートが渡されていく。ぜんぜん気が及んでいなかったが、この手の芝居で、そういうことがあるのはわかりきったことだ。最初は3列目に座っていたが、後ろの席に客が増えてきたので、前に詰めて、2列目になり、ビニールシートを使うことになった。満席になるのかと思ったら、桟敷席は意外とゆったりと座れた。開演直前に、演出の金守珍が登場し、前口上を述べる。公演の案内をしているかと思えば、客席に渡辺えりがいることを明かし、指したほうをふり返って見ると本当に座っていた。上演時間は2時間半という長丁場で、休憩を2回挟むことも最初に説明される。上演時間も気にしていなかったが、そういえばそうかと思うことばかりだ。観劇の間が空くと、ずいぶん鈍くなってしまうものだ。

 19時開演。「下谷万年町物語」というこの公演は、もともとは蜷川幸雄が演出する大劇場での上演用に唐十郎が書き下ろした作品ということだが、そのことも、今回、これを観ようと思うまで知らなかった。それを改めて、テントで上演するという試みなのだ。唐十郎作品についても、世代的にはどうしても体験が乏しいから、新鮮に楽しみにしていた。幕が開くと、舞台前方が水槽になっていて、桟敷席からはすぐ目の前なのだが、始まると、俳優たちがなぜかばんばん水に飛び込む。なるほど、これはビニールシートが必要なわけだ。時代は戦後、上野にあった貧民窟の物語だが、序盤は水をよけることに気をとられ、物語がまるであたまに入ってこない。なにしろ、初めて観る新宿梁山泊だから、出演者はほぼ知らない俳優たちばかりで、配役もすんなりとは覚えられない。楽しみにしていたのは大鶴義丹の出演だが、登場すると、その風貌がまず見事で、そのつど、笑いをしっかりとさらっていくのがさすがだった。そのほか、有名俳優では松田洋治が出ていることにも驚くが、大きな見せ場がある役ではなく、さらっと出ている。知らない俳優でも、気になる俳優はあとで検索して調べたが、蜂谷眞未という主演の女優は、どうしてもいちばん印象に残った。水中から抱えられて登場する最初の場面も鮮烈だったが、あとの場面では、赤いスリップ姿で、汗まみれになって立ちまわる。芝居の迫力もすごいが、この舞台を連日こなす、体力的な負担もすさまじいだろう。そして、もうひとりの有名俳優、六平直政の出演にも期待していたが、開演から2時間近くが経ち、三幕目になり、ようやく登場した。六平直政の年齢で、このテンションの芝居を長時間はきついだろうと思ったが、さすがに登場時間は短くしてある。六平は花道の後ろから現れ、着物の女装姿で、くちから水を吹いた。出演は短くとも、その存在感は圧倒的だった。2時間半、過剰なエネルギーで駆け抜けるような舞台で、ラストはもちろん、期待どおりに舞台後方が開き、上下左右から水が噴き出した。終演後、テントから出ても、花園神社をすぐには出る気にならず、だらだらと写真を撮っていた。



 帰宅は深夜0時近くなり、冷凍のジャージャー麵を食べながら、録画していた「徹子の部屋」(ゲスト・鳳蘭&紫吹淳)を観て、深夜2時頃に眠った。

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5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...