ラベル 島田雅彦 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 島田雅彦 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2021年8月13日金曜日

8月13日金曜日/涼しくなって

◇ テレビ

 昨夜は涼しく、心地好く眠れた。早朝に目覚め、録画していたテレビ番組をいくつか観る。まずは、一昨日の「水曜日のダウンタウン」を。喫茶店での打ち合わせ中に、隣席の老紳士にネタのアドバイスをされるが、その老紳士は、じつは、テレビ局の取締役だったというドッキリ企画。老紳士のアドバイスを受け入れるのかどうかというものだが、錦鯉、ジョイマン、クールポコがターゲットにされ、ジョイマンだけが受け入れず、意外に芯のあるところを見せた。しかし、ジョイマンへのアドバイスだけが社会性が強く、これが軽薄なネタだったなら、やっぱり、ひどいネタでも受け入れたかもしれない。また別に、社会性の強いネタは受け入れるのかというドッキリをやったとしたら、どういう結果になるだろうか。「あちこちオードリー」も観ると、こちらは、東京03とかが屋がゲスト。紳助の一件はもう、ついにおおっぴらに語られるようになったのか。

 昼は「ビバリー昼ズ」を聴いて、午後はまたテレビの録画を片づけていく。「お笑い実力刃」の録画はたまるいっぽうだが、今週は休止だったから、これで追いつけた。まず、2週前の放送は即興漫才の企画。4つのキーワードを使い、30分で漫才を完成させるという対決で、なすなかにし、ラニーノーズ、プラス・マイナス、Aマッソ、オズワルドという5組が出演した。なすなかにし、プラス・マイナスは早く作ってしまい、演じながら完成させるというやりかただったが、いっぽう、時間ぎりぎりまで台本を作っていたオズワルドは対照的だった。作家としての面と、演者としての面、どちらの比重が大きいか。続けて、先週の放送はチョコレートプラネットで1時間。コントだけでは捉えきれない、どうもルーツの見えないコンビだ。

 今日は朝から雨降りで、少し寒いくらいになってきた。なんという気候の変動だろう。出かけるのも躊躇していたが、夕方、かつやまで行って、豚ロースタレカツと牛焼肉の合盛り丼を食べた。よっぽど食欲がないと、これはなかなか食べられないと思っていたが、今日は涼しく、今日なら食べられると思った。スーパーで買いものしてから帰る。ツイッターからニュースを見ると、東京の新規感染者数は 5773人に。神奈川は 2281人。埼玉は 1696人。千葉は 1089人。大阪は 1561人。福岡は 951人。沖縄は 721人。

◇ ラジオ・読書・映画

 タイムフリーで聴いた、火曜の「ナイツ ザ・ラジオショー」は、ヒコロヒーがゲストだった。近畿大学の落研出身だということを今さら知ったが、大学から金をもらうためだけに存続しているような、麻雀ばかりやっているだらしない落研だったというので、いよいよ親近感が湧く。そんな落研でも、ヒコロヒーは落語をやったことがあるようだ。

 部屋で読書も。島田雅彦「小説作法ABC」を読み終えた。2009年刊、新潮選書。小説論かと思って買っておいたが、読んでみたら、(小説家を職業にするための)ビジネス書みたいな本だった。タイトルに反して、ABCよりも先のことばかりが書いてあり、なんだかこざかしくないかと思いながら読んでいた。その当時の旬の作家の文章が多く引用されていて、その目配せもいやらしい。

 アマゾンプライムで映画を1本。公開時に観そびれてしまった「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」を観た。三島由紀夫の本はどういうわけか縁がなく、一冊も読んだことがないが、この映画は観たいと思っていた。三島由紀夫の映像を、ここまでじっくり観たこともなかったから、それがまず面白かった。こういう声で、こういうしゃべりかたで、こういう表情、しぐさをするというのを初めて知った。四十代半ばの僕らの年齢でも、三島由紀夫というのは国語の教科書で知るような名前だったから、明治の文豪たちの仲間のように子どものころは錯覚をしていたが、つい数年前まで生きていた人物だとイメージできるようになったのは、おそらく、もっとおとなになってからだったはずだ。この映画を観ると、三島のスター性がわかるし、それがわかると、三島の自決の衝撃というものが初めて生々しく迫ってくる。討論会は、芥正彦という人物が登場して、白熱するが、寺山修司とも関わりがあったこの人物は、もしかしたら、名前くらいは目にしたことはあったかもしれない。赤ん坊を抱いた若き芥正彦は、じつに魅力的な論客として現れるが、現在のインタビューが出ると、態度も口調も、どうもつまらない老人になってしまったように見え、この芥正彦のすがたこそが、全共闘の結末だという感じがした。もうひとり、木村修というひとは、穏やかなおじいさんになっていて、時間をかけて、おそらくなにかを受け入れたのではないか。この映画では、さまざまな人物が登場し、証言をするが、橋爪大三郎が、芥正彦の演劇仲間だったということにも意外性があった。この討論のひとつの見どころは三島の誠実さで、意見が対立するからといって、学生たちを相手に、追い込んだりするようなところがまったくないということを、内田樹が熱を込めて指摘していた。

 ツイッターのトレンドを見ると、メンタリストDaigo がホームレスへの差別発言で炎上しているようだ。発言を確認もせずに批判をする気もなく、そんなことに労力を使いたくもないのだが、この件にかぎらず、ホームレス差別が問題になるたびに思い出すのは、「その男、凶暴につき」の冒頭のシーンだ。観なおしたくなり、YouTube を検索してみたら、その冒頭のシーンだけを切りとった動画があった。ホームレスに暴行を加えた少年たちのひとりの家に、たけし演じる刑事が踏み込んでいく。この映画が公開されたのは平成元年だが、ホームレスを襲撃する事件が社会問題化したのは80年代で、もう30年以上も経っているというのに、今もなお、たけしのこの怒りが有効であるという現状は非常に情けないものだ。そう思いながら、深夜0時半過ぎに眠った。

ブログ アーカイブ

5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...