ラベル 哀川翔 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 哀川翔 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2021年1月20日水曜日

1月20日水曜日/「黒沢清の映画術」

◇ ブックオフ大学

 ツイッターで「ブックオフ大学」を検索していたら、ブックオフのサイトに島田さんがまた登場していた。今度は単独インタビュー。いちばん下まで読むと、座談会にリンクが貼られていて、自分の顔が出てくる。ブックオフオンラインでも販売を始めているのには驚いた。冗談みたいに言っていたことにどんどん近づいているかのようだ。新たな読者に、届け、届け、届けと願う。

 午後、瀬谷のブックオフまで。110円の本ばかり、13冊買った。サイゼリヤに寄り、ハヤシ&ターメリックライスを食べ、2時間ぐらい読書してから帰る。

◇ 今日の読書

 ここ数日は「黒沢清の映画術」をずっと読んでいた。2006年刊。「映画術」というタイトルだが、ロングインタビューによって語られる黒沢清の自伝だ。黒沢清の作品は、ある時期からはわりと観るようにはなったが、作品の多さからするとたいして観てはいない。ファンというようなファンではないが、古本で安く手に入ったため、これは読んでおきたくなった。読んでみるとやっぱり、知らないことが多い。まったく知らないわけでもなく、なんとなく知っていたことがつながっていく。

 黒沢清という名前を初めて意識したのはロッキング・オンの雑誌で、(「cut」だと思っていたが、検索してみたら「SIGHT」だとわかった。)たけしと哀川翔の表紙を強烈に覚えているが、注目の映画監督のようなかたちでそこにインタビューが載っていたのだと思う。三池崇史のインタビューも一緒に載っていて、三池崇史の名もおそらくここで初めて知った。Vシネマが面白いという時代だったのだ。だから、黒沢清はVシネマから登場した監督というイメージが長らくあったが、のちに、「スウィートホーム」の監督でもあったことを知った。「スウィートホーム」という映画は、子どものころに観ていた「パオパオチャンネル」に伊丹十三が出たりして、大々的に宣伝されていたことを覚えているが、映画は観たことがない。大学生のころには、深夜にテレビで放送されていた「ドレミファ娘の血は騒ぐ」を観ているが、これは洞口依子の裸が出てくるからである。これも黒沢清の監督作だということをいつ知ったのかはわからないが、黒沢清は伊丹十三と関係が深いんだという印象をもつことになる。ところが、ネットの時代になると新たに知ることも増えて、「スウィートホーム」という作品はどうやらトラブルを抱えている作品だぞということに気がつく。それがどういう経緯でそうなったのかが、この本を読んでよくわかった。伊丹十三との不幸な関係は、伊丹の自死により、永遠に修復されないままになる。黒沢清の語る伊丹評も含めて、ここはもっとも面白い部分だった。

 あるいは、リアルタイムでの印象としては、北野映画からの影響も感じられていた。当時、ダンカンや柳ユーレイがいろんな日本映画に出演するようにはなっていたのだが、黒沢清の「ニンゲン合格」には、アル北郷、ガンビーノ小林、バター犬たろうが出演している。たけしファンとして、これにはどうしても反応する。この本のなかでは、俳優・監督としてぐんぐん出てきたころの北野武からの直接的な影響についても少しだけだが語られていた。

 黒沢清の「映画術」っぽいところでひとつ、「ある状況に置かれた人間の心の揺れのようなものを、物語と考えることができない」「心の動きが物語であるという認識がない」というところは、去年、「スパイの妻」に関するインタビューのなかでも似たようなことを語っていて、一貫してあるものなのだろう。黒沢清作品への興味が強まり、共感もする部分だった。

◇ ニュース

 夜中にテレビをつけたらニュースが映り、芥川賞・直木賞が発表されたと知った。ツイッターではなく、テレビで知るこの感覚が懐かしい。芥川賞は宇佐見りん、直木賞は西條奈加。ツイッターで詳しい情報を確認しようとすると、トレンドに田中裕二の名があった。なにかと思えば、くも膜下出血、脳梗塞で入院だというのでこれにはとても驚いた。第一報からはもうだいぶ時間が経っていて、大事には至らないという報道がすでに出ていたのでひとまずほっとはするが、それにしても動揺させられる。

 録画を観ようと思ってテレビをつけたのだが、気持ちを思いがけないほうにもっていかれてしまった。「水曜日のダウンタウン」を観る。女子中高生の好きな芸人ランキング、ダウンタウンが依然として7位にランクインしているのが不思議だったが、親世代がダウンタウン直撃世代というわけか。親世代というのはつまり、われわれの世代だ。

 

ブログ アーカイブ

5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...