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2022年5月7日土曜日

5月7日土曜日/吉田健一展

◇ テレビ

 朝、どうも変な夢を観ていたようで、寝坊したような錯覚をした。早起きする必要もなく、ゆっくり眠っていればよかったのに、無駄に早起きをした。録画していた昨夜の「タモリ俱楽部」を観ると、ロッテの初芝、ビビる大木が出演し、「歌舞伎町のホームラン女王」というのでなにかと思えば、歌舞伎町のバッティングセンターに通う49歳(!)の女性の特集だった。ここ数年の「タモリ俱楽部」のなかでは珍しいタイプの特集で、とても面白かった。この女性はなにか目標があるわけではなく、ただ好きで通っているというのもすごいのだが、初めてのホームランは16年前で、なぜ記録が残っているのかといえば、女性のホームランが珍しいため、ベテランスタッフが興味本位で記録をつけていたというのだから面白い。

 午前中から外出。横浜から根岸線に乗り、石川町に出て、元町を進んでいくところで正午になると、この時間から道路をふさぎ始め、歩行者天国になった。元町の真ん中に、いつの間にかマクドナルドができていた。本当はもう少し早く出て、昼食を済ませるるつもりでいたが、もたついてしまい、時間がなくなった。パンを食べておこうと思い、ウチキパンに寄るが、正午過ぎという時間で、なかなか混んでいた。のんびりと選んでもいられず、キーマカレーパンとミルクパンをとり、ふたつで 390円。港の見える丘公園に向かう坂道を歩きながら食べた。




◇ 展覧会・講演

 今日の目的地は神奈川近代文学館。「吉田健一展」を観たかった。12時半頃に到着し、一般料金700円を払い、まずは展示を観る。吉田健一をろくに読んだこともなく、なのに、この展示を観にくる人間がどのくらいいるのかわからないが、神奈川近代文学館にしばらく行ってなかったから、ここらで行っておきたくなった。生誕110年だそうだが、ということはつまり、吉本興業と同い年だ。展示を眺めても、知識が追いつかないことだらけだが、手紙が多く展示されていて、それら手紙の細かい文字をガラス越しに読むというのもなかなか目玉に負担をかける。ネットで調べればわかるだろうと思うものは飛ばし読みしていくが、その判断もうまくできていたかどうか。ネス湖のネッシーに興味をもっていたようで、庄野潤三から送られた、週刊誌にネッシーの記事が載っていたことを知らせる手紙が展示されていた。鉢木会というのにも興味が湧き、そうそうたる作家が写っている写真を4コママンガ風に並べ、大岡昇平が文をつけたものが可笑しかった。吉田健一が落語を披露する写真があったりなど、楽しそうなのだが、吉田健一の発言をきっかけに三島由紀夫が脱会したというトラブルもあり、吉田健一が詫び状を書いている。そういった手紙も残されている。

 展示は1時間程度でまわれた。14時からは講演を予約してあり、閉館時間を考えると、展示は先に観たほうがのんびりできるかと思い、早くやってきたのだが、1時間程度で済んだならばあとで観てもよかったか。それはともかく、立ちっぱなし、歩きっぱなしで、ひざが痛くなる。13時半にもうすぐなるというタイミングで、ホールがある2階にあがり、受付で、講演のチケットを引き換えた。千円、自由席。整理番号、92番。ロビーのソファーに座り、入場の順番を待った。扇形の客席、入り口から奥に進み、右側のやや後方に座る。チケットは完売していたようだが、隣りの席は最後まで空いていた。壇上には演台があり、前にはアクリル板が立てられ、役所の窓口みたいだ。

 14時になったら、演壇の後方から松浦寿輝が登場する。そこが出入りできるようになっているとは知らなかった。松浦寿輝の本も一冊も読んだことがなく、しかし、どうもこの講演は聴いておくべきなのではという直感があり、金もないのに予約したのだが、結論からいうと、その直感は当たっていたと思う。入場時に、松浦寿輝が用意した資料が配布され、講演はそれをもとに進行する。「人生」と「小説」という軸となるテーマがふたつ。資料の余白に、メモをとりながら聴いた。松浦寿輝は講演時間は1時間だと思っていて、最後の数分で質問をとろうとしたが、実際は、1時間過ぎから質問コーナーに入るという段取りだったんじゃないだろうか。資料とともに、質問用紙も配られていて、講演が始める前にはもう集められていたようだ。質問に答えたあとに、もう少し時間があり、しゃべり残した話に戻る。松浦は若いころから吉田健一を読み、このように歳をとればいいんだと思っていたが、現在、吉田健一が亡くなった歳を追い越し、懐疑的になっているといって笑わせた。余生のユートピアという話だった。講演は1時間半で終わり、時間差で退場し、外に出る。



 神奈川近代文学館のあとは、たいがい本牧まで歩くのだが、来週の講演も予約しているから、今日はやめにした。元町に降り、グーグルマップで検索して見つけた古本屋に行ってみる。ワグテイルブックストアという店で、元町の裏通り、中村川に面した小さいビルの2階にあった。せっかくだからなにか買っていこうと思うものの、自分の守備範囲とはだいぶ違い、吉田健一の本にしようかとも思ったが、結局、1冊だけ、昭和50年発行の「文藝春秋デラックス」を買っていく。マンガ特集で、のらくろが表紙だから、次回ののらくろードにもっていくことにしよう。

 中華街に入り、遅めの昼食にしようかと思うが、まるで決められず、ぐるぐると歩きまわるが、食べたいものがない。そもそも、あまり腹が減っていない。満腹になりたいときにはいいが、軽く食べたいというときにはかえって困るのが中華街だ。先に食べたウチキパンがけっこう効いているようで、昼食は保留。中華街の山下公園側の入り口に、いつの間にかベローチェができていた。とりあえず、ベローチェに入り、スマホの充電をしながら、しばらく読書をした。2時間ぐらい経ち、外に出ると、すっかり夜になっている。昼食は食べそびれ、もう夕食だが、蘭州牛肉拉麺という店に決め、焼き牛肉ビャンビャン麺を食べた。880円。消費税がつき、968円。



 中華街から横浜駅まで歩いてしまうことにして、歩きながら、タイムフリーで、今朝の「ナイツのちゃきちゃき大放送」を聴いた。「常連さん」はえのきどいちろう。平沼のブックオフに寄り、220円の単行本を1冊買う。

 帰りの電車内でも読書の続きを。「ネットフリックス大解剖」を読み終えた。2019年刊、ディスクユニオン。11作品を11人のライターが紹介しているネットフリックスのガイド本。3年前の本だが、この一冊で、その当時の基本的な作品はだいたいカバーしているのだろう。11作品だけでなく、そこから派生する作品も紹介され、観るべきものはネットフリックス内だけにとどまらない。

 帰宅は夜遅くなり、ブログの更新をしようとするが、眠気で朦朧とし、書きあげられなかった。鼻水が止まらず。風邪薬を飲んでおく。「HONMOKU RED HOT STREET」を途中からつけ、聴きながら眠ってしまい、深夜に目覚め、ブログを書きあげてからまたすぐに眠りなおした。

2021年10月9日土曜日

10月9日土曜日/振り込みが失敗・再び

◇ 不備

 早朝に目覚め、アマゾンセラーセントラルの画面を開くと、どうやらまた、売り上げの振り込みが正常に行われていない。昨夜、クレジットカードの登録に不備があったような画面になっていて、すぐにカードを登録しなおしたのだが、振り込みが失敗したからその画面が出ていたのか。ただ登録しなおせばいいんだと思い、画面をちゃんと見ていなかった。登録しなおせば、すぐに振り込みが開始されるというわけでもなく、また次回(2週間後)に持ち越されてしまうようだ。前々回にも振り込みの失敗があり、アマゾンのほうの不具合だとわかったが、そのあいだに一回、正常に振り込まれているのに、なんでまたそんなことが起こるのか。10年以上利用していて今までそんなことは一度もなかったのに、立て続けに、急にそんな馬鹿なことになるのかがわからない。今月はやるべきことがあるため、余計な用は入れずに乗り切ろうとしているのに、運が味方をしてくれない。しかし、ここで心を乱されるわけにはいかない。

◇ テレビ・ラジオ

 録画していたテレビ番組をいくつか。昨夜の「タモリ俱楽部」は、霜降り明星せいや、宇多丸と、メモリースポーツの特集。SMの縛りかたを覚える企画が盛りあがったため、ジョイマンのネタを覚える企画がまるまるなしになるという、予告しておいて、こんなことってあるんだろうか。宇多丸がジョイマンのラップをするのだとしたら、観たかった。「ネタパレ」を観ると、GAGのコントが、コント師のこだわりに対する皮肉がたっぷりで面白かった。男性ブランコもさっそく出演。

 今朝の「ナイツのちゃきちゃき大放送」はオンタイムで聴かず、追っかけ再生で聴いた。おぼん・こぼんの話題はまだまだ続く。「常連さん」はやくみつる。おぼん・こぼんの話題はニュースのコーナーでも扱われ、牧師はイエス玉川の弟子で、バイオリンの音はマグナム小林ですかと、やくみつるもしっかりとネタを用意している。13時からは文化放送の「田村淳のNewsCLUB」を聴いた。先日の地震のとき、淳は生配信をやっていて、それを東スポが記事にしたら、淳のところに批判のリプライがきたという。呆れるような話があるもんだ。ニュース解説は古谷経衡。そのあとは、「週刊文春WOMAN」の井崎彩編集長がゲスト。46歳というから同い年か。父親は筑摩書房の編集者だそうだ。

 ラジオを聴きながら梱包をして、近所の郵便ポストまで投函に行く。仕事が片づき、部屋でお菓子を食べながら、出品している本の山をなにげなく見ていたら、「ロッキング・オン・ジャパン」の背表紙に、コーネリアスと書いてあるのが見える。もしやと思い、とり出してみたら、例の障害者いじめを語っている号だ。てっきり、手元にはもうないと思っていたが、まさか、こんなすぐに手にとれるところに置いてあるとは気がつかなかった。炎上がいちばん加熱しているときに売ってしまえばよかったと思い、惜しいが、今でも一万円以上の値がついている。しかし、売ってしまったら二度と出会えないような気もするし、意外とあっさり値崩れするような気もするのだが、どうすべきか。この本をもっているからといって、一万円をもっているのとは違うのだが。「千両みかん」ならぬ、「一万円ロッキング・オン・ジャパン」である。

 夜になってから、スーパーに買いものに行き、すぐに帰ってくる。最近はもっぱら、タイムセールの食いもので、飢えをしのいで暮らしている。テレビを観ながら食べるわけだが、録画したっきり、観そびれている番組がつねに大量にある。「徹子の部屋」を毎日録画しているが、すぐに観る回、ざっと早まわしで観て、観なくていいと判断してすぐに消去する回、それと、いずれ観ようと思っている回とに分かれている。いずれ観ようという回はおおむね順番に観ていき、それがようやく今年1月放送分までたどりついた。岸本加世子の回を観ると、還暦だそうで、着物で出ていたが、顔としぐさがなんだか談春師匠そっくりになってきた。黒柳徹子と、向田邦子の話をしていた。

◇ 読書

 三島由紀夫「文章読本」を読み終えた。中公文庫で読んだが、書かれたのは1959年だ。勉強になることも多かったが、ここで批判的に書かれている文体を、このブログなんかではけっこうやっていると思い、それは本当に悪文なのかと考えたくもなる。これより以前に読んだ、後藤明生「小説」(講談社現代新書)に書いてあったこととも比較したくなるが、刺激的だったのは、圧倒的に後藤明生のほうだ。

 聴きそびれていたラジオをタイムフリーで聴きながら、オンライン将棋を指し、待った7回でなんとか勝った。ラジオを聴きながら眠ってしまう。深夜0時過ぎだったろうか。

2021年8月13日金曜日

8月13日金曜日/涼しくなって

◇ テレビ

 昨夜は涼しく、心地好く眠れた。早朝に目覚め、録画していたテレビ番組をいくつか観る。まずは、一昨日の「水曜日のダウンタウン」を。喫茶店での打ち合わせ中に、隣席の老紳士にネタのアドバイスをされるが、その老紳士は、じつは、テレビ局の取締役だったというドッキリ企画。老紳士のアドバイスを受け入れるのかどうかというものだが、錦鯉、ジョイマン、クールポコがターゲットにされ、ジョイマンだけが受け入れず、意外に芯のあるところを見せた。しかし、ジョイマンへのアドバイスだけが社会性が強く、これが軽薄なネタだったなら、やっぱり、ひどいネタでも受け入れたかもしれない。また別に、社会性の強いネタは受け入れるのかというドッキリをやったとしたら、どういう結果になるだろうか。「あちこちオードリー」も観ると、こちらは、東京03とかが屋がゲスト。紳助の一件はもう、ついにおおっぴらに語られるようになったのか。

 昼は「ビバリー昼ズ」を聴いて、午後はまたテレビの録画を片づけていく。「お笑い実力刃」の録画はたまるいっぽうだが、今週は休止だったから、これで追いつけた。まず、2週前の放送は即興漫才の企画。4つのキーワードを使い、30分で漫才を完成させるという対決で、なすなかにし、ラニーノーズ、プラス・マイナス、Aマッソ、オズワルドという5組が出演した。なすなかにし、プラス・マイナスは早く作ってしまい、演じながら完成させるというやりかただったが、いっぽう、時間ぎりぎりまで台本を作っていたオズワルドは対照的だった。作家としての面と、演者としての面、どちらの比重が大きいか。続けて、先週の放送はチョコレートプラネットで1時間。コントだけでは捉えきれない、どうもルーツの見えないコンビだ。

 今日は朝から雨降りで、少し寒いくらいになってきた。なんという気候の変動だろう。出かけるのも躊躇していたが、夕方、かつやまで行って、豚ロースタレカツと牛焼肉の合盛り丼を食べた。よっぽど食欲がないと、これはなかなか食べられないと思っていたが、今日は涼しく、今日なら食べられると思った。スーパーで買いものしてから帰る。ツイッターからニュースを見ると、東京の新規感染者数は 5773人に。神奈川は 2281人。埼玉は 1696人。千葉は 1089人。大阪は 1561人。福岡は 951人。沖縄は 721人。

◇ ラジオ・読書・映画

 タイムフリーで聴いた、火曜の「ナイツ ザ・ラジオショー」は、ヒコロヒーがゲストだった。近畿大学の落研出身だということを今さら知ったが、大学から金をもらうためだけに存続しているような、麻雀ばかりやっているだらしない落研だったというので、いよいよ親近感が湧く。そんな落研でも、ヒコロヒーは落語をやったことがあるようだ。

 部屋で読書も。島田雅彦「小説作法ABC」を読み終えた。2009年刊、新潮選書。小説論かと思って買っておいたが、読んでみたら、(小説家を職業にするための)ビジネス書みたいな本だった。タイトルに反して、ABCよりも先のことばかりが書いてあり、なんだかこざかしくないかと思いながら読んでいた。その当時の旬の作家の文章が多く引用されていて、その目配せもいやらしい。

 アマゾンプライムで映画を1本。公開時に観そびれてしまった「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」を観た。三島由紀夫の本はどういうわけか縁がなく、一冊も読んだことがないが、この映画は観たいと思っていた。三島由紀夫の映像を、ここまでじっくり観たこともなかったから、それがまず面白かった。こういう声で、こういうしゃべりかたで、こういう表情、しぐさをするというのを初めて知った。四十代半ばの僕らの年齢でも、三島由紀夫というのは国語の教科書で知るような名前だったから、明治の文豪たちの仲間のように子どものころは錯覚をしていたが、つい数年前まで生きていた人物だとイメージできるようになったのは、おそらく、もっとおとなになってからだったはずだ。この映画を観ると、三島のスター性がわかるし、それがわかると、三島の自決の衝撃というものが初めて生々しく迫ってくる。討論会は、芥正彦という人物が登場して、白熱するが、寺山修司とも関わりがあったこの人物は、もしかしたら、名前くらいは目にしたことはあったかもしれない。赤ん坊を抱いた若き芥正彦は、じつに魅力的な論客として現れるが、現在のインタビューが出ると、態度も口調も、どうもつまらない老人になってしまったように見え、この芥正彦のすがたこそが、全共闘の結末だという感じがした。もうひとり、木村修というひとは、穏やかなおじいさんになっていて、時間をかけて、おそらくなにかを受け入れたのではないか。この映画では、さまざまな人物が登場し、証言をするが、橋爪大三郎が、芥正彦の演劇仲間だったということにも意外性があった。この討論のひとつの見どころは三島の誠実さで、意見が対立するからといって、学生たちを相手に、追い込んだりするようなところがまったくないということを、内田樹が熱を込めて指摘していた。

 ツイッターのトレンドを見ると、メンタリストDaigo がホームレスへの差別発言で炎上しているようだ。発言を確認もせずに批判をする気もなく、そんなことに労力を使いたくもないのだが、この件にかぎらず、ホームレス差別が問題になるたびに思い出すのは、「その男、凶暴につき」の冒頭のシーンだ。観なおしたくなり、YouTube を検索してみたら、その冒頭のシーンだけを切りとった動画があった。ホームレスに暴行を加えた少年たちのひとりの家に、たけし演じる刑事が踏み込んでいく。この映画が公開されたのは平成元年だが、ホームレスを襲撃する事件が社会問題化したのは80年代で、もう30年以上も経っているというのに、今もなお、たけしのこの怒りが有効であるという現状は非常に情けないものだ。そう思いながら、深夜0時半過ぎに眠った。

2021年7月4日日曜日

7月4日日曜日/芸能人を見た


◇ 貧乏暇なし

 朝から都内に。雨降り。7月だというのに、肌寒くてたまらない。浜松町から、ゆりかもめの竹芝駅のほうまで歩くが、竹芝なんて、過去に訪れたことはあっただろうか。昼食は内幸町になり、松のやで、味噌ロースかつ丼を食べた。590円。神谷町から日比谷線に乗り、中目黒から東横線で渋谷に出る。今まで気がついてなかったが、東横線を使って渋谷に出ても、地下鉄だけの料金と変わらない。改札が一緒なのだから、そりゃそうだ。まんだらけに寄り、階段の均一本だけ見ていくが、以前に寄ったときとあまり変わりばえがせず、なにも買わなかった。BAEMのなかを通って、反対側の扉から外に出ると、なんと、村上ショージに遭遇した。いや、無限大ホールのすぐ外だから、吉本芸人がいても不思議ではないのだけど、実際に目撃したのは初めてだ。しかも、ここでベテランに遭遇するのは珍しいんじゃないか。村上ショージは、ファン(かどうかは知らないが)との写真撮影に気さくに応じていた。

 道玄坂を横切り、古書サンエーにも行ってみるが、シャッターが閉まっていた。緊急事態宣言は終わったのに、貼り紙もなく、状況がわからない。雨降りでは、これ以上、歩きまわるのはわずらわしく、渋谷を離れ、東横線の各停で、のんびりと横浜まで戻ってきた。ビブレのブックオフにも寄る。ここもつい先日に寄ったばかりだが、店員が文庫本の棚の補充を始めたのを見て、ねばって3冊買っていく。横浜駅周辺はいよいよ人出が多くなってきた感じがする。どこか店に入るのも落ち着かない気がして、疲れてしまい、横浜駅を離れた。

 夕方には帰宅して、録画していた今朝の「サンデージャポン」を観た。テリー伊藤は今週から隔週の出演になるようだ。ラジオを聴きながら眠ってしまい、深夜1時過ぎに目覚めた。何時間眠っていたのだろうか。夜は寒くなり、部屋でパーカーを着る。

◇ 読書

 深夜、嵐山光三郎「桃仙人 小説深沢七郎」を読み終えた。2013年刊、中公文庫。いつの間にか手元にあった本で、山崎ナオコーラさんの本(「文豪お墓まいり記」)で引用されていて、この機に読みたくなった。深沢七郎について書かれた小説だが、あとがきまで読むと、この小説は深沢七郎が亡くなったときに書いたもので、とり乱していて冷静に書けなかったという。その乱れを知らないままに読んでしまったが、親しくしていたひとでもあっさりと斬り捨ててしまうひとだったという深沢七郎の性質が、この小説ではくり返し書かれていて、最後には嵐山光三郎も斬り捨てられる。巻末には赤瀬川原平との対談もあり、篠原勝之らも含め、このあたりの人間関係も知らないものだった。深沢七郎は、嵐山光三郎が出演していた「いいとも増刊号」を毎週観ていたという。「楢山節考」という小説は少し前にようやく読んだが、あまりぴんとこないまま読んでしまい、深沢七郎への理解が足りなかったかもしれない。赤瀬川原平との対談では、三島由紀夫が「変なユーモアの中にどすぐろいグロテスクなものがある。いやな小説だね。好感がもてない」といったという「楢山節考」評が語られていた。

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5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...