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2022年5月18日水曜日

5月18日水曜日/古本屋と映画・その他

◇ ラジオ

 朝に目覚め、まず、ブログの更新をひとつ。午前中に録画していたテレビ番組をいくつか観て、昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」の水曜は、今月は「落語演芸応援5ウィークス」と題し、12時台には、桂小すみがゲストに登場した。最近、やけに評判を目にするが、観たことあったかなと思って自分のツイートを検索してみると、伯山の真打昇進披露のときに一度観ていた。年齢を聴いてちょっと意外だったが、高座に出るようになってからはまだ浅いが、お囃子さんとしてはベテランなのだ。「日本文化のいっちばんいけないところは、間口狭くして、深く行かせようとするんですよ。」と昇太師匠。

 ネットニュースでは、末広亭が存続の危機という毎日新聞の記事が出ていた。「「昭和元禄落語心中」に登場する「雨竹亭」のモデルにもなった貴重な建物」と紹介されていて、そういうことじゃないだろうと思ったが、書き手は油井正和という演芸をわかっている記者だから、若い世代に関心をもってもらおうという狙いか。クラウドファンディングを始めたようだが、だったら、若者よりも、経済的に余裕がある中高年に訴えかけるべきだし、いや、それよりも文化庁がなんとかすべきではないのか。

◇ 関内・伊勢佐木町・黄金町

 午後から外出。今日は暖かくなるのかと思えば、そうでもなく、パーカーを着ていく。横浜駅、相鉄線の改札の近くに吉野家ができていた。いつオープンしたのだろう。横浜から根岸線に乗り、関内に移動する。関内駅北口の改札前も、しばらくずっと工事をしていたが、いつの間にか終わり、すっきりしていた。



 イセザキモールに進み、吉野家のあとにできたとんかつはまやを初めて利用し、ロースかつ定食を食べた。700円。黄金町方面に向かい、雲雀洞の前を通るが、例のごとく、シャッターが閉まっている。開いている確率がとても低い。時間があるから、周辺の古本屋をまわることにして、まずは馬燈書房に。外のワゴンから、3冊220円の文庫本を3冊選び、セルフ会計で、外に置いてある箱にお金を入れていく。セルフ会計の場合は消費税はサービスで、200円になる。川崎書店にも寄るがなにも買わず、続いて、バイアップでは、外の棚から110円の文庫本を2冊買う。交差点を渡り、博文堂書店にも行ってみるが、こちらもシャッターが閉まっていた。




 京浜急行を潜り、黄金町駅の向こう側に進む。グーグルマップで検索すると出てくる「楕円」という店があるのだが、以前、一度探してみたが見つけらず、再度探してみるも、やっぱりわからない。店舗ではないのかなと思うが、グーグルマップには店内のような写真が載っているのが不思議だ。線路沿いに日ノ出町方面に進み、黄金町アートブックバザールを目指すが、その手前のY字路にあった建物がなくなってしまっていた。スナックかなにかだったような気がするが、記憶はたちまちあやふやになるものだ。過去に写真に撮ってあるはずだから、探せば確認はできるのだが。そのあとはイセザキモールに戻り、ブックオフに寄り、110円の文庫新書を3冊、220円の単行本を3冊買った。多めの買いものになり、ゴールデンウイークにもらった11パーセントオフクーポン券を利用した。



◇ 映画

 からだがどうも重く、だるい気がする。ベローチェに入り、ひと休み。ラジオを聴きながら、少し眠り、読書もした。2時間ほどでベローチェを出て、横浜シネマリンに。濱口竜介の特集上映にもう一度、20時50分の回の「PASSION」を観る。予算もないから全作品を観るというわけにはいかないのだが、初期の代表作といわれている「PASSION」は観ておきたかった。東京藝術大学大学院映像研究科の修了制作として作られた、2008年の作品だ。キャストがかなり「偶然と想像」と重なっているのだが、しかし、「偶然と想像」のようなわかりやすい面白さはなく、この当時にこれをいきなり観たとして、濱口竜介の才能を理解できたかというとちょっと自信がない。ときどき現れる才気走った監督のひとりぐらいには思うかもしれないが、初めて観た作品が「寝ても覚めても」だったのは自分にとってはいいタイミングだった。


◇ ニュース

 帰宅は深夜0時過ぎになった。ツイッターを見ていたら、山口県の 4630万円の誤給付問題のニュースで、ネットカジノで使ってしまったという報道があり、けっこう愉快なニュースぐらいに思っていたのだが、24歳の男が逮捕され、ニュース速報が流れたというのでなんだそりゃという気になった。録画していた「水曜日のダウンタウン」を観ると、たしかに速報が出ていた。しかし、実名報道までするのはちょっと異常なんじゃないか。振り込んだ役所がそもそも間抜けなのに、マスコミまで間抜けにつき合っている。

 もうひとつ、これもツイッターから知ったが、水道橋博士が阿佐ヶ谷ロフトのイベントで、れいわから参院選立候補を表明したようだ。TBSのニュースサイトが報じているが、テレビでは扱われたのだろうか。検索してみると、ラサール石井も現場にいたようで、客席にいたら登壇させられたようだが、集合写真を見ると、なんと、その場には長井秀和もいる。忘れていたが、そういえば、長井秀和は市議選に出るんだったか。その長井秀和がなぜこのイベントにいるのか。橋下徹と同じくタイタン所属であり、創価学会でもあるという立場でここにいるのだからめちゃくちゃだが、水道橋博士との共演は今まであったのかも記憶になく、考えてみると、それも不思議なくらいに芸風的には(むしろ、爆笑問題よりも)相性がいいはずだ。浅草キッドファンとしては、ここ数年は、失望、困惑させられることばかりだったが、これはどっちに転ぶだろうか。深夜2時頃に眠る。

2022年5月6日金曜日

5月6日金曜日/濱口竜介特集など

◇ 生活

 朝に起きあがり、まず、ブログの更新をひとつ。それから、録画していた昨夜の「アメトーーク!」を観た。「大喜利苦手芸人」。大喜利が得意な立場で呼ばれている、笑い飯西田、バカリズムにからむ、オズワルド伊藤が面白かった。昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」(ゲスト・増位山太志郎)から、そのまま、「中川家 ザ・ラジオショー」をつけておく。楽天マガジンで雑誌のチェックをすると、「FLASH」の「週刊テレビのウラ側」という連載コラムに、沖縄に芸能スクールがぞくぞくと開校しているということが書いてあり、芸能プロには「基地跡地ビジネス」という狙いがあるのだという。沖縄の米軍基地跡地利用に関する有識者懇談会の委員には、吉本の大崎洋が名を連ねているようだ。

 午後から外出。今日も暖かく、カバンにパーカーを入れて、家からは半袖で出る。近所の小学校の校庭で、ソーラン節を流して踊っているのが見え、なんとはなしに聴いていてあれっと思ったが、自分の知っているソーラン節とはなんだかだいぶ違う。教育現場に取り入れられているとは話としては知るものの、それがどういうものなのかは今までよくわかっていなかった。「ワルイコあつまれ」で「ワルイコソーラン」というのをやっているが、てっきり、あの曲はもっと改作されたものだと思っていたが、実際に教育現場で使われているものと、たいして違わないということか。



◇ 日ノ出町・伊勢佐木町

 横浜から京浜急行に乗り、日ノ出町に出る。数日前に、ビートきよしがツイッターを始めていることを知り、雀荘を始めたようなのだが、住所を調べてみると日ノ出町なので、ちょっと寄ってみようと思った。以前、ビートきよしのブログを見ていたときにも気がついたが、餃子の翠葉という店と懇意にしているのか、その雀荘の住所は翠葉のビルの地下になっている。しかし、行ってみると、雀荘の看板が出ているわけでもなし、場所は間違いないと思い、きよし師匠のツイートをその場で確認してみると、ほんの6分前にツイートされていた。今、すぐそこの地下にビートきよしがいるのかと思うと興奮するが、それ以上はなにをどうするということもできない。

 イセザキモールに歩き、雲雀洞に寄っていくと、今日は店が開いていた。いつ寄っても閉まっていることが続いていたが、せっかくだから、なにか買っていこうと思い、外のワゴンから2冊選び、店内に入ってみると、知らないおじさんが店番をしている。雇っているひとがいるとは聞いていたが、出会ったのは初めてだ。ようやく開いてると思ったら、本人がいないのだから、よっぽど間が悪い。店番のおじさんに話しかけようかと迷ったが、自己紹介もめんどうなので、黙ったまま、2冊買っただけですぐに出た。

 雲雀洞でもうちょっと時間を食うつもりでいたから、ひまになってしまった。イセザキモールを関内方面に歩き、ぶらぶらして、戻ってくる途中、マイカリー食堂に入り、バターチキンカレーを食べた。620円。






◇ 映画

 濱口竜介監督の「親密さ」という映画を観るため、横浜シネマリンに。シネマリンでは濱口竜介の特集上映をやっていて、何本か観たいと思っていたのだが、予算の都合もあり、なかなかうまく予定が組めなかった。本当は「ハッピーアワー」をいちばん観たかったのだが、なにしろ、上映時間が6時間もあるから、上映回数もかぎられている。今夜、オールナイトで上映されるのだが、明日の予定が先に決まっていたので、体力的なことを考えると断念せざるをえなかった。「親密さ」と続けて観るつもりで、かなり迷っていたのだが、この映画だって4時間以上あるのだ。16時5分の回、10分前ぐらいに到着。混雑するかもしれないと思い、この劇場では初めてオンラインでチケットを買っておいた。スマホの画面を開き、QRコードを見せて入場する。実際、客席はそれなりに埋まっていた。4時間以上のこの映画、演劇に取り組む若者たちのドラマなのだが、後半がまるまる演劇の上演になっている。濱口竜介監督の作品では、演じることそのものがいつも大きなテーマとしてあるようだ。無名の俳優たちであるから、前半のドラマもドキュメンタリーっぽく感じられる。では、後半はドキュメンタリーなのかというと、それも混乱させられる。どちらも俳優が演じているすがたを映していることには変わりないのに、ドラマの2時間と演劇の2時間の違いはなんだろうか。演劇の場面も、それにしてはカメラワークが不思議で、一回上演したものをただ撮影しているのだろうかもわからなくなった。

 

 すっかり夜になり、映画館を出て、ブックオフに寄っていく。110円の文庫本を6冊、220円の単行本を1冊買った。イセザキモールをまた関内方面に歩いていく。有隣堂の隣り、吉野家のあとはとんかつ屋になったのか。ベローチェに入れるかと思ったが、22時閉店まであと30分しかなく、あきらめて、横浜駅まで歩いてしまう。吉野家のあとにできたとんかつ屋は、野毛にもあった。そんなに急に増えるものだろうか。ローソンストア100に寄り、パンと飲みものを買い、歩きながら食べる。平沼のブックオフにも寄れるかと思ったが、こちらも 22時閉店で、間に合わなかった。ベローチェも平沼のブックオフも、コロナ以前には 23時まで開いていたのだ。

 夜遅くに帰宅し、録画していた「徹子の部屋」(ゲスト・滝川クリステル)と、それから、昨夜の「警視庁・捜査一課長」を観た。このドラマ、ナイツのラジオではしょっちゅう話に出てくるが、今まで一度も観たことがなかった。今回は、塙さんが演じる刑事が主人公の回だというので初めて観てみたものの、今日の「ビバリー昼ズ」でもさっそく話題になっていたので少し知ってしまったが、土屋さん、錦鯉も登場し、亡くなった奥さんがじつは清水ミチコだったという、完全に「ビバリー」のリスナーのためのドラマだった。次回の予告には小島よしおが登場しているし、こんなに変なことをやってるんだと、今さら知った。深夜1時頃に眠る。

2022年3月12日土曜日

3月12日土曜日/過ぎる一日

◇ テレビ・ラジオ

 午前中、録画していたテレビ番組をいくつか。昨夜の「タモリ俱楽部」は、造花を使ったインドア花見の特集。ブラマヨ小杉が初登場のほか、阿佐ヶ谷姉妹が出演。「バズリズム」は、ヒロミがゲストなので録画しておいたが、たいした話はなかった。ブログをひとつ更新して、9時からは「ナイツのちゃきちゃき大放送」をつける。「常連さん」はやくみつる。午後は「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー」。オープニングでは、お見送り芸人しんいちに電話をつなぎ、サンドがふたりして、しんいちをからかいまくる。タイトルコールのあとは、さらっと震災の話題に移った。14時台は、山寺宏一がゲスト。山寺宏一も宮城県出身なのだ。

 昨夜の「日本アカデミー賞授賞式」も録画していた。「ドライブ・マイ・カー」が最優秀作品賞のほか、西島秀俊が最優秀主演男優賞、濱口竜介監督が最優秀監督賞、裏方の賞もたくさん受賞していた。

 夜になり、Netflix で「トークサバイバー!」の第4話を観た。この回から新メンバーが登場する。ドラマパートは、どうも俳優を軽んじている感じがしてしまうが、芸人陣と制作陣はある種の共犯関係にある。トークになると、さすがに面白くはなるものの、しかし、地上波でないことを意識している結果か、どうもシモネタに頼りすぎている。「イカゲーム」を観たときに、日本ならば、これはバラエティに注がれるアイデアだと思ったが、「トークサバイバー!」のようなものを観ると、バラエティに吸収されてしまうのだというべきか。

 「Nキャス」を録画しながら追っかけ再生で観ると、今週もやはり、ウクライナ情勢のニュースから始まる。小児科や産科病棟も爆撃される被害の状況を伝える映像は、とてもじゃないけど、平常心では観ていられない。そのあとは、経済への影響も詳しく分析されていたが、伊沢拓司はコメントを言う前に「まあちょっと、あの映像のあとでビジネスの話になっちゃって申し訳ないですけど」と、ひとこと挟んだ。

 23時過ぎからはラジオ。「HONMOKU RED HOT STREET」を途中からつけ、聴きながら眠る。やけに暖かくなったようで、布団にくるまっても、なかなか眠りに導かれなかったが、かといって、起きあがって、配信でなにか観ようかという気になるにはちょっと体力が足りなかった。今日はブログの更新をしたほかはテレビばかり観ていて、録画残量を確保する必要があったからなのだが、あまりにもするすると過ぎていくだけの一日だった。日記を書く際に、出来事の取捨選択が自然と行われるが、そこから漏れるものももちろんあるわけで、それらをどう日記に表せばいいのかというのが難しいところだ。

2022年2月2日水曜日

2月2日水曜日/「偶然と想像」など





◇ 東京・伊勢佐木町

 深夜から起きたまま、朝から都内に。東京駅の地下から二重橋前駅に抜けようとすると、地下通路が封鎖されていて、もとの状態は知らないのだが、通路がワクチン接種会場になっていた。しかし、丸の内ビルディング、三菱商事ビルの地下を進めば、通り抜けられるようにはなっている。昼食は、大手町ビルヂングの地下、米麺食堂という店に入り、鶏のフォーを食べた。880円。さほど、フォーが食べたかったわけではなく、フォーを注文するとカレーが食べ放題だというので、カレーを目当てにする。辛いかと思ったらそうでもなく、茶碗で2杯食べ、満腹になる。東京駅の近辺に用事があり、夕方には片づき、山手線に乗り、品川からは京浜急行に乗り換え、日ノ出町にたどりつく。ツイッターからニュースを見ると、東京の新規感染者数は2万1576人に。ついに2万人を超えたが、驚きも怖さもまるっきりなくなってしまった。

 日ノ出町からイセザキモールに出る。21時過ぎから映画を観るつもりでやってきたが、しかし、21時まで開いている飲食店はなく、どうやって時間をつなごうかと困ってしまう。ブックオフのそばを通ると、ブックオフはどうやら遅くまで開いているようだ。スマホのバッテリーも切れそうになり、まずは、スマホを充電できる店に入りたい。あとでブックオフに寄るとすると、ドトールが近くていちばん便利なのだが、コンセントがあるのかわからない。マクドナルドまで行ってしまうと、ブックオフに戻ってくるのがめんどうだ。イセザキモールの入り口にあるベローチェまで行ってみると、この店はよく寄るわりには記憶がなかったが、1階にコンセントが見えるのを確認し、安心して注文をする。ブレンドと、ブリオッシュクリームパンを食べた。やはり、ベローチェも 20時までの時短営業で、映画の時間まではいられない。20時にベローチェを出て、時間つなぎも兼ねてブックオフに。110円の文庫本、新書を各1冊、220円の単行本を2冊買う。「神奈月の顔芸103!!」をひさしぶりに見つけた。ツイッターを見ると、ブックオフ創業者の坂本孝の訃報があった。


◇ 映画

 イセザキモールを黄金町方面に進み、シネマジャック&ベティに。濱口竜介監督の「偶然と想像」をようやく観ることができた。昨年末に観そびれ、観たい観たいと思っているうちに、「ドライブ・マイ・カー」が海外で評価されてしまい、濱口竜介監督の名をこのあいだに認識したひとも多いんじゃないだろうか。21時5分の回。トイレに入りたく、20分前には劇場に到着し、チケットを買った。3列目の席に座るが、ふたつ隣りの席にはほかの客がいて、客席はなかなかまんべんなく埋まっている感じだった。上映前に、濱口竜介監督のあいさつを撮った映像が流れ、わからないから、これも映画の一部なのかと思ったが、そのあとに劇場の注意事項の映像が流れたから、映画とは別のものだとわかった。どの劇場でも流しているものなのだろうか。映画は3話オムニバスの短編集。それぞれの話がリンクしたりという仕掛けもなく、それぞれが独立した3話だった。ただし、テーマはリンクしている。3話とも、最少の登場人物による会話劇であり、それぞれに、ぞわっとさせられる展開があった。「ドライブ・マイ・カー」よりも、おそらく、誰が観ても面白い映画だろう。第1話の中島歩が演じていた男の不気味さは、「寝ても覚めても」の東出昌大にも通じ、あの映画では東出昌大の過剰な不気味さが可笑しくもあったが、それとも、なにを考えているかわからない人物というべきだろうか。その意味では、第2話の渋川清彦もそうだし、そういえば、「ドライブ・マイ・カー」の三浦透子もそうだ。この上映前に流れた、濱口竜介監督があいさつをする映像で、しゃべっているすがたを初めて観たが、濱口竜介監督もまた、なにを考えているのかわからない雰囲気があった。濱口竜介監督の作品では、素顔を隠蔽しているというと言い過ぎかもしれないが、なにか人生を演じているような人物たちが登場し、会話の駆け引きをする。不気味さ、不穏さがつねにある。

 

 映画の終了時刻を事前に調べておいたら、予定では、映画が終わってすぐに黄金町駅に向かえばスムーズに電車に乗れると考えていたが、劇場を出てから時間を見ると、もう電車の時刻になっていて、どうやっても間に合わない。上映時刻がずれていたのだろうか。つぎの電車までは 20分近く空くため、黄金町駅で待っていてもつまらないので、日ノ出町駅まで歩くことにする。飲みものだけ買っておきたく、まいばすけっとに寄り、それから日ノ出町駅に着くと、さほど待たずに乗れた。こんなに遅い時間に帰ることもひさしぶりで、帰りの電車は窓が開いていて寒かった。

 深夜0時過ぎに帰宅し、録画していた「あちこちオードリー」を観ると、オードリーがコロナ感染のため、傑作選になっていた。2020年6月に放送されたハライチの回のほぼ再放送で、この時期はまだこの番組を観ていなかった。昨夜の「刺さルール」は、男性ブランコと真空ジェシカという今が旬の2組の対決。男性ブランコが演劇サークルのルールを、真空ジェシカがお笑いサークルのルールをプレゼンし、どちらも面白かった。タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」を聴くと、昇太師匠がコロナから復帰していた。療養中の様子をしゃべるが、のどの痛み程度で、熱はなかったという。水曜しか聴いていないというリスナーがいるようで、高田先生がよくしゃべるのに驚いたというメールがいくつも届いたというのが可笑しい。

 ツイッターを見て知ったが、奇しくも今日は、キネマ旬報ベストテンが発表されていたようだ。1位は「ドライブ・マイ・カー」。志らく師匠が読者賞を獲っているのもびっくりで、何度目の読者賞かわからないが、最近は読んでいなかったので、あの連載がまだまだ人気があるとは知らなかった。ツイッターを見ていると、志らく師匠は本当に嫌われているようにしか思えなくなるが、現実にはそんなことはないのだ。ほっとしながら、深夜1時過ぎに眠る。

2021年12月30日木曜日

12月30日木曜日/暮れの伊勢佐木町

◇ ラジオ

 早朝から眠り、つけっぱなしのラジオの伊集院の声で起きあがる。「伊集院光とらじおと」は、今日は柴田理恵の代わりに、松居直美が出演していた。ラジオは消し、ブログの更新をひとつ。それから、タイムフリーで、先週の「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー」を聴いた。オープニングで、サンドウィッチマンが藤子アニメの話をしているのが少々新鮮だったが、そういえば、自分とはひとつ違いの同世代だ。そのあとは「M-1」の話をしていて、漫才サミットでもさんざんしゃべっていたが、サンドふたりだけになるとまた違う話になる。テレビを少し観て、午後はまたラジオ。出かけるまで「大竹まこと ゴールデンラジオ!」をつけておくが、大竹まことは冬休みに入り、光浦靖子とやついいちろうがしゃべっていた。

◇ 伊勢佐木町

 14時過ぎから外出すると、風が強く、髪がすぐにぼさぼさになった。まず、ヤマトの営業所まで。それから、二俣川に出て、横浜に移動し、京浜急行に乗り換え、日ノ出町に向かっていた。シネマジャック&ベティで、15時35分から、濱口竜介監督の「偶然と想像」を観るつもりでいたのだが、しかし、もたもたしていたら間に合わなくなってしまった。年末までこんなドジなことをしているので、いやになる。予定をなにもなしにするのもつまらないから、代わりに、夜に別の映画を観ることにして、とりあえず、日ノ出町には向かうことにした。日ノ出町駅からイセザキモールまで歩き、まず、雲雀洞に寄ろうとすると、うっかりして、確認もしていなかったが、シャッターが降りている。雲雀さんのツイッターを見ると、年末年始は休むようだ。考えてみれば、そりゃそうか。しかし、それにしてもシャッターに貼り紙をするわけでもなし、なんて不親切な店なんだ。



 イセザキモールを関内方面に歩いていくと、古本屋はどこも休みかというと、活刻堂は開いていた。覗いていくが、買うものはなかった。有隣堂にも寄る。小三治特集の「ユリイカ」を、目次だけ確認した。それから、イセザキモールを戻り、ブックオフに寄っていく。ブックの日の翌日だから、なにも残ってないかというと、意外といいものがあるからわからないもんだ。110円文庫本を2冊買う。

 遅めの昼食になり、口福館にひさしぶりに入った。この店はしばらく改装工事をしていて、それ以降は初めてだが、ずいぶんこじゃれたカフェのようになった。タッチパネルは以前から導入していたが、おまけに、セルフレジにもなっていた。伊勢佐木町みたいな街に、こういう雰囲気の店は需要はあるのかどうか。ひょっとすると、コロナ禍で、変革する必要に迫られたのかもしれない。カウンター席に座り、魯肉飯を食べた。500円。セルフレジで会計を済ませて帰ろうとすると、店のおじさんが「シェイシェイ」と言ってくれて、感じのよさは以前と変わらない。そのあとはドトールに入り、読書をした。


◇ 雑誌

 昨日買った「文學界」1月号をざっと読む。「笑ってはいけない?」という特集が気になっていた。まずは、奥泉光、藤野可織の対談から読むと、文学の笑いについて語っている。藤野可織の小説は読んだことがないが、小山田浩子「小島」、赤染晶子「うつつ・うつら」といった作品を挙げていて、その2作も読んでいないが、それぞれの別の作品は読み、好みの笑いだと思っていたので共感する。藤野可織は内田百閒も挙げていた。対談がもうひとつ、Aマッソ加納愛子と、スタンダップコメディアンのサク・ヤナガワという顔合わせ。サク・ヤナガワは 1992年生まれ、霜降り明星と同学年なのだ。そのほか、岩崎う大のインタビューを興味深く読み、九龍ジョーの批評(見出しが「批評」になっている)では、快楽亭ブラック舌禍裁判のその後を知ることができた。ばつぐんに面白かったのは矢野利裕さんの批評で、お笑いのリベラル傾向を好ましく捉えながらも、「とはいえ、慎重にならなければいけないのは、この社会の歩みがそのまま笑いの世界にパラフレーズできるのか、ということだ。やはり、芸能の論理は、演芸の論理は、社会とは別の水準にあると考えるべきではないか。」と書いている。「現代的な芸人における、それ自体は好ましいと思える芸風は、本当に現代的なリベラル意識の高さから来ているのだろうか、と。演芸の論理を社会の論理とイコールで結んではいけない。そこでは、もうひとつメタの位置から考える必要がある。」「芸人は第一義的に笑いを求めている。この点を見誤ってはいけない。だから、漫才にしてもコントにしても、ネタにあらわれた程度のリベラルさを根拠に、その芸人を称揚する態度は安易である。演芸の論理を見すえたうえで、彼/彼女らはウケるためにやっているのだ、という冷静なまなざしをもっていなければダメだ。」「すなわち、現在の芸人のネタがリベラルな傾向にあるのは、芸人が笑いを求めた結果なのだ、と。ここには、《大衆》の動向とともにあろうとする演芸の論理がある。現代的な笑いにおけるリベラルさは、他ならぬ《大衆》性として発見されている。」「そこでは、道徳心や倫理以上に、舞台での現場判断が働いているのだ。」

◇ 映画

 19時過ぎ、ドトールを出て、黄金町のシネマジャック&ベティに向かう。リム・カーワイ監督の「カム・アンド・ゴー」を、19時半の回で観ることにした。興味はあったが、いずれ配信で観ればいいかなとも思っていたくらいの興味で、今年最後に観る映画を、第二候補に妥協するというのはどうも締まらない。しかし、映画には満足する。柔らかく、内省的な手触りの群像ドラマをなぜか想像していたが、想像とはちょっと違って、「サウダーヂ」や「バンコクナイツ」といった、空族制作の映画の手触りに近い感じがした。大阪のダークサイドも、こういうもんだという具合に、ひょいひょいと描いている。監督はマレーシア人だが、大阪を拠点に活動をしているという。


 黄金町から歩き、西横浜駅から帰った。歩きながら、スマホのラジコで、先週の「ナインティナインのオールナイトニッポン」を聴いた。毎年恒例、ノンスタイル石田を迎えた「M-1」答え合わせの回。石田はランジャタイを高く評価していた。そして、二番手に登場したランジャタイにより、全体のその後の流れが作られたと分析する。帰宅は夜遅くなり、「ナイナイのオールナイトニッポン」の石田の出演部分を最後まで聴き、それから、聴きそびれていた先週の「問わず語りの神田伯山」も聴いた。三平の「笑点」降板についてしゃべっていて、新メンバーを、伯山は木久蔵と予想していた。聴きながらうとうとし、深夜1時頃に眠る。

2021年9月1日水曜日

9月1日水曜日/「ドライブ・マイ・カー」

◇ テレビ

 9月になった途端に、ウソみたいに涼しくなってしまった。朝はまず、ブログの更新から手をつけるが、時間がかかり、仕上げられなかった。録画していたテレビ番組をいくつか。土曜日の「お笑い向上委員会」をようやく観ると、この番組では「ものまね三銃士」と呼ばれている、くっきー、ハリウッドザコシショウ、ガリットチュウ福島が登場した。くっきー、ザコシショウは、放送上は「ラフ&ミュージック」に続いての出演ということになり、番組内でもそのことを言うのだが、もちろん、「向上委員会」はそれ以前に収録されている。さんまは「ラフ&ミュージック」という番組があることすら知らない様子だった。それにしても、くっきーの発するひとことがすべて面白く、視覚的な印象がどうしても強いが、意外と、言葉で笑わせるひとでもある。

 午後から外出。雨の予報が出ていて、ビニール傘をもって出る。海老名で映画を観ようと思うが、その前に、さがみ野で降り、ブックオフに寄っていく。しかし、わざわざ寄ったがまるでいいものなし。110円の文庫本を1冊だけ買っていく。ブックオフを出ると、小雨が降り始めていた。海老名に移動し、温かいものが食べたくなり、らあめん花月に入り、嵐げんこつラーメンを食べた。720円。それから、ビナウォークのドトールに入り、ブレンドとクイニーアマンを食べた。3日前に買った「村上春樹 雑文集」をさっそく読み始めてみたが、「小説家とは、多くを観察し、わずかしか判断を下さないことを生業とする人間」という、核心に迫るような言葉がいきなり現れ、これは読んでおいて損はない。



◇ 映画

 TOHOシネマズ海老名で、濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」を観た。3時間弱の大作だが、これだけは劇場で観ておきたかった。もう1本、山田洋次監督の「キネマの神様」も劇場で観たいと思っていたが、年寄りが観る映画だと決めつけているのか、どこの劇場も午前中の上映ばかりで、これは観に行けない。17時50分の回、上映開始15分前にチケットを買ったが、売り切れ寸前で驚いてしまった。座席は間隔を空けた販売ではあるが、どのくらい宣伝されているのかもわからず、そんなに埋まっているとは思っていなかった。1列目、2列目の端っこに、3席残っているのみ。普通だったらとりたくない席だが、今から帰るわけにもいかず、2列目の右端の席をとった。上映直前にチケットを買うのが当たり前だと思っていたが、今やもう、ネットで事前に買ったほうがいいということかな。今日はファーストデイ、1200円だが、シネマイレージカードの更新があり、300円余計にとられてしまい、なんのために安い日にきたのかもわからなくなった。スクリーンは4D上映にも使うスクリーンで、座席はゆったりしていたが、座ってみると、やっぱり、スクリーンを斜めに観るかたちになり、あまりいい席ではない。隣りの席のお客さんがなかなかやってこなくて落ち着かなかったが、予告編が始まってから、お婆さんがやってきた。コントみたいな状況だが、お婆さんはビニール袋をもっていて、直前までがしゃがしゃと音を鳴らし、映画が始まってもずっと抱えているので勘弁してもらいたかったが、少ししたら、隣りの空席に置いてくれてほっとした。

 開始直後はお婆さんのビニール袋が気になってしまったが、映画にのめりこむまでにはさほど時間はかからなかった。席の悪さもすぐに気にならなくなる。序盤に多くのことが語られ、これだけで別のドラマが作れるくらいの惹きつけられる展開があったが、真に語られることはその先にあった。濱口竜介監督の前作である「寝ても覚めても」を予備知識もなく観て、わけもなく惹き込まれたのは、不穏な空気と違和感にだったが、今作の序盤、セックスシーンで、西島秀俊の背中と霧島れいかの顔を映す場面があり、その表情にはぞっとさせられる。この演出がまず、不穏だった。その先は、西島秀俊と三浦透子の物語になり、そして、もうひとつの主役がクルマだった。村上春樹の原作はどうなっているのか知らないが、映画では、クルマが走ることで、人間の心理も走るような感じがある。移動距離と心理の動きが連動していて、たしかにそういうことはあると思わせる。クルマの移動が脳に及ぼすものの謎を描いているのではと思うくらいだ。車内の場面で、岡田将生が語る顔にもまた、不穏な空気がある。それから、戯曲が重要なものとして登場するが、戯曲というのもまた不思議で、起きたことも、これから起こることも、あらかじめ、チェーホフがすべて言い当てているかのようだ。多言語で、さらには手話も含まれ、会話がなされるという、特殊な手法が成立する演劇もまた、謎に満ちている。隣りの席のお婆さんは、手話の場面になったら一緒に手話をやっていて、このお婆さんはいったいなんなんだと驚かされた。ラストシーンも、想像させる幅のあるもので、3時間観てもなお、観るものはこの映画を完結させられない。

◇ ラジオ

 すぐに帰るつもりが、読書に集中していて、電車を乗り過ごしてしまった。夜遅くに帰宅し、タイムフリーで、日曜に放送された「村上RADIO」を聴いた。不定期の放送でかなり聴き逃しているが、今回は村上作品に登場する音楽の特集。坂本美雨もいない、村上春樹ひとりの放送だった。終盤は眠ってしまい、2時間ぐらいで目覚め、また、終盤を聴きなおした。ラストに菅首相の言葉を引用し、ジョークで批判していた。それがネットニュースになっていたおかげで、この放送を知れたのだが。

 そういえばと思い出し、Spotify のポッドキャストで、昨日の「大竹まこと ゴールデンラジオ!」のオープニングを聴いた。はるな愛がパラリンピック開会式の舞台裏をしゃべっていた。この放送で、なだぎ武もゲストに出たと知り、その回も探して聴いた。8月19日木曜の放送。こちらでも開会式の裏話をしている。はるな愛は公募だが、オファーされたであろうなだぎ武も、ボランティアみたいなもので、ギャラはほとんど出ていないようだ。弁当は塩むすびが出ただけとも話していた。あの予算はいったいどこに使われているのか。

 昼に聴きそこねた、今日の「ビバリー昼ズ」も聴いた。柳家喬太郎がゲスト。また映画に出演したそうで、その話が中心になる。深夜にまた、録画していたテレビ番組をいくつか、ざっと早まわしで観て、消去する。「お願い!ランキング」は、「はなつまみ」ではなく、別の企画をやっていた。深夜になると、少し肌寒いくらいになった。Spotify で「ドライブ・マイ・カー」のサントラを聴きながら、映画を反芻しつつ、朝まで、ブログに手をつける。


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5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...