ラベル 木梨憲武 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 木梨憲武 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023年6月17日土曜日

6月17日土曜日/「やついフェス」

◇ フェス

 早朝に目覚め、朝から都内に。東横線では無事に座れ、眠っていく。渋谷に出て、まず、ドン・キホーテに寄り、飲みものと食べものを買っておいた。今日は一日、音楽フェス。ちょっとお金ができたので、「やついフェス」のチケットを思いきって買ってしまった。コロナ禍では配信を観たが、「やついフェス」はずいぶん昔に一度行ったきり。いつぶりだったかと、ツイッターを検索してみたらちょうど10年ぶりだった。LOFT9にて、まずはチケットをリストバンドに交換する。その10年前のときには、このリストバンドの交換にかなり待たされた記憶があったから、今回は早めに並ぼうと思った。10時半開始、15分前には到着し、並び始めるが、並んでいる時間からもう暑い。うねうねと場内に誘導され、10時40分には交換完了。ドリンク代の 600円もここで払う。ビニール袋が配布され、そのなかにはうちわやティシュ、チラシが入っていた。しかし、タイムテーブルはくれないんだな。知らなかった。スマホから、ホームページのタイムテーブルをいつでも出せるようにしておくしかない。近くのライブハウスでは別のライブもやっているようで、入場待ちの客が通りにいっぱいたむろしていた。少し離れた場所に移動し、この時間にドン・キホーテで買ったパンを食べておく。開演時刻まではまだかなりあるから、マークシティまで行って、座れる場所を見つけて休んでいた。

 11時半開場。その時刻を過ぎてから、O-EAST に入場した。10年前、フィナーレをどうも変な場所で観ていたような記憶があったのだが、入場してみて、会場の構造がわかり、ここで観ていたのだと思い出した。入り口から案内されるままに階段を進んでいくと、いったん2階席に上がり、それからフロアに降りるようになっている。10年前のフィナーレは、大混雑していてフロアには降りられず、ぎゅうぎゅう詰めのこの2階から見下ろすようにステージを観ていたんだった。だから、その場にいるのにその場にいないような変な記憶になっていた。

 フロアに降りていくと、この客入れの時間はやついのDJの時間のはずだが、木梨憲武がもう出ていた。憲武はこのあとの開会宣言に登場する予定になっている。女の子2名(すでに紹介されていたのか、誰だかわからなかった。)と一緒に歌い、予定していた2曲を開会宣言の前に終わらせてしまった。時間がさっそくあまってしまい、ここでやついが「ガラガラヘビがやってくる」をかけ、憲武に歌わせたのはファインプレーだった。開会宣言では、今立、片桐も登場し、所ジョージが作曲したテーマ曲を歌うが、その演奏を、なんと、渋さ知らズが担当するので驚いた。まさか、木梨憲武と渋さ知らズの共演があるとはなあ。ここまでの流れでもうかなり興奮させられるが、そのまま、この会場では渋さ知らズオーケストラのライブが始まる。開会宣言後に客が少し減り、これは前のほうに行って観ることができた。



 音楽のステージの合間には、サブステージでお笑いのライブが行われる。司会はホシカワ。まずは永野が登場した。これがさっそく大盛りあがり。ラッセンがラッスンゴレライになってしまい、客がラッスンゴレライを大合唱する。それから、空気階段のコント、キャン×キャンの漫才と続いた。ここでいったんこの会場を出て、下の階の duo MUSIC EXCHANGE に行ってみる。こちらは七尾旅人のライブの最中だったが、あっさりと入場できた。ライブの終わりのほうだけ観て、上階の O-EAST に戻り、イースタン・ユースのライブを途中から観た。こちらの会場はもう2階席にまわらずに1階席の扉から入れるようになっていた。ここでドリンクを引き換え、コーラを飲みながら後方で観ていた。イースタン・ユースは佐伯祐三のジャケットのアルバムはよく聴いていたのだが、それも四半世紀前のことだ。今になってライブを初めて観るとも思わなかったが、女性のメンバーが入っていることも知らなかった。このあとはしばらく会場から出ないほうがいいと思い、このタイミングで先にトイレにも行っておく。イースタン・ユースのあとは、2回目のお笑いコーナー。サツマカワRPG、流れ星、X-GUN が登場。ニコ生で生配信もされていて、モニターにはリアルタイムでコメントが流れ、演者たちにもそれが見えていた。

 そして、いちばん観たかった新しい学校のリーダーズ。混雑もいちばんだったんじゃないだろうか。これを観逃してはならないと思い、会場に入れなくなるようなことがあるとまずいので、早めにこの会場に戻ってきたのだ。そもそもこの「やついフェス」に今年はなぜ行きたくなったのかというと、新しい学校のリーダーズのライブを今のうちにどこかで観ておきたいと思い、調べていたら「やついフェス」に出ることがわかり、ここで観るのがいいだろうと思ったからだ。若いファンだけでなく、自分のような年恰好の客もここは多い。実際に初めて目の当たりにした新しい学校のリーダーズのステージはすさまじい迫力。会場の熱気もすさまじかった。ダンスの批評はあまり知らないが、華麗に見せる部分だけでなく、演劇性がやっぱりすごく面白い。「オトナブルー」を始め、yonkey の楽曲が好きなのだが、音源ではあまり惹かれなかった曲もステージになるととても素晴らしかった。今の新しい学校のリーダーズの勢いを、これ以上ないくらいのタイミングでライブで感じられたのがなにより。suzuka は最後に客席にダイブもした。


 お笑いコーナー、3ブロック目にはまず、ヨネダ2000 が登場。新しい学校のリーダーズからヨネダ2000 というこの流れも面白い。「M-1」で披露した餅つきの漫才をやったのだが、音楽的なネタがこの場では異様に盛りあがる。アイデンティティの漫才、や団のコントと続き、最後はエレ片のコント。男磨きの先生という女性にやついが扮するが、アドリブがふくらみ、やついがただ言いたいことを大きな声で言うコーナーになった。

 再び O-EAST を出て、O-WEST に移動し、柴田聡子を観ようかと思っていたが、階段に列ができていて、これは入れそうにないと思いあきらめる。会場を離れ、17時頃、ようやく昼食にする。餃子の王将に入り、ソース焼きそばと餃子を食べた。847円。朝に休憩したマークシティにまた行ってみるが、ベンチはどこも埋まっている。プリメーラ道玄坂のほうに出て、マンションの前に座れるところを見つけ、ここでしばらく休むことにした。朝から立ちっぱなしで、とにかく、座っておきたかったのだ。

 18時前に O-EAST に戻る。こちらの会場では「スペシャル歌合戦」をやっていて、その終わりのほうだけを観た。やついと堂島孝平が司会を務め、審査員のいとうせいこうとしまおまほも登場する。しまおまほはなぜか池田エライザ風のかっこうをしていた。最後に出場者たちも全員登場、高木ひとみ〇、三四郎相田、アイクぬわら、虹の黄昏、竹森ゴウ(カンニング竹山のユニット)、大槻ケンヂが並び、大槻ケンヂが優勝した。そして、お笑いコーナーの4ブロック目。まずはモグライダーが登場し、マイケル・ジャクソンのジャンケンのネタをやった。続いて、虹の黄昏が「歌合戦」と連続の出演、最後は三拍子の漫才。

 続いては、これも楽しみにしていたスチャダラパー。かなり前のほうに進んで観ることができた。新曲「リンネリンネリンネ」から始まり、ロボ宙、LUVRAW も登場する。「トラベル・チャンス」「GET UP AND DANCE」「ヒマの過ごし方」といった初期の曲が楽しかった。「今夜はブギー・バック」は LUVRAW バージョンで披露。最後は「サマージャム'95」だった。お笑いコーナー、5ブロック目にはダウ90000 が登場。ダウ90000 も生で観るのは初めてで、これも嬉しかった。狭いステージ、この条件でもできる会話だけのコントを披露し、さすがの面白さだった。続く、スパイシーガーリックは「NHK新人お笑い大賞」でやったパントマイムを駆使したゾンビのコント。それから、超新塾、三四郎と「THE SECOND」勢が続き、最後はウエストランドが登場した。音楽フェスのサブのステージでやるには、それにしても豪華なメンバーだ。そして、O-EAST の最後のライブはサニーデイ・サービス。ここだけ、音響チェックを幕を開けたままやっていて、ライブを始める前に、本意気に近いかたちで1曲まるまる歌ってしまう。大サービスだと思ったが、しかし、ライブが始まるともっと激しかった。あるフェスで、曽我部恵一がソロで歌うステージは観たことがあるが、サニーデイのライブを観るのは初めてだった。こんなに激しく演奏してみせるバンドだったのか。サニーデイもある時期からはあまり知らないのだが、「さよなら!街の恋人たち」「青春狂騒曲」という知っている曲も、その迫力に圧倒された。



 いよいよフィナーレ。結局、ほとんどこの O-EAST に居続けることになった。10年前の記憶から、下手に出入りすると入場規制で戻れなくなる可能性があることを学んだからだが、ひとつ悔しかったのは、LOFT9で行われていた宮沢章夫トリビュートトークショーを観逃すしかなかったこと。同時間帯にやっていた新しい学校のリーダーズのライブを選んでしまった。しかし、これはしかたがない。この選択は間違ってないだろう。フィナーレはやついのDJ。大きなやつい人形が現れたところで撮影可の時間があった。カリスマドットコムのいつかも登場する。ジャスティン・ビーバーの曲や、レキシとの楽曲「トロピカル源氏」ではおなじみらしき決まりごともあり、そこはついていけなくもあったが、雰囲気は楽しく味わっていた。最後には残っていた出演者がステージに登場し、やついの妻の松嶋初音、松本素生、ジョニー大蔵大臣、や団の本間キッドなどのすがたがあった。今立はサニーデイのステージに感動して泣いている。曽我部恵一が作ったテーマ曲をみんなで歌い、観客を背にして集合写真を撮った。21時45分頃に終演する。

 渋谷駅にまっすぐ向かい、東横線、渋谷始発の各停に乗り、座って帰った。さすがに足腰がへとへと。帰りの電車ではずっと眠っていた。夜遅くに帰宅し、眠る前に、覚えているうちに今日の日記の下書きをざっと書いておく。眠るのは深夜2時頃になった。

2023年5月17日水曜日

5月17日水曜日/半袖で問題ない

◇ ラジオ・テレビ・映画

 朝に目覚め、まず、Spotify で、スピッツの新アルバムを聴きながら、ブログの更新をひとつ。昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」を途中からつけると、12時台はカニササレアヤコがゲスト。今まであんまり興味のないひとだったが、話を聴いてみるとけっこう面白かった。お笑い芸人、雅楽の演奏家だけでなく、エンジニアでもあるのか。昇太、乾貴美子の日だから、こういったひとの話を受け入れられるという面はある。ネタは改めて聴いてみると、のだゆきのスタイルにも似ていると思った。お笑いのフィールドよりも、寄席のほうが合うのではないだろうか。最後には告知もあり、このひと、新垣さんと一緒にライブをやってるのか。

 タイムフリーで、聴きそびれていた「ナイツ ザ・ラジオショー」を。今週は「THE SECOND」の出場者が毎日出演し、月曜のゲストはマシンガンズだった。火曜は、ケイさんが産休に入り、今週は「ビバリー」に引き続き、黒沢かずこがパートナーを務めていた。14時台ゲストは超新塾。まず、ネタを披露したが、これはかつてのネタと同じ形式のものだ。「THE SECOND」ではまた違うネタを用意してあるんだろうか。

 午後、近所の郵便ポストまで投函に行くが、もう、近所に出るだけなら半袖で問題ない気候だ。今日はそれ以外に外出せず、こういう日は録りためてあるテレビ番組を片づける。

 今日の「徹子の部屋」は、南こうせつがゲスト。南こうせつは本棚を整理していたら見つかったという永六輔からの手紙をもってきた。どうやら、坂本九の追悼コンサートで、南こうせつが「上を向いて歩こう」を歌うことになったそのあいさつということなのか、大トリでこの歌を歌うことを躊躇していた南こうせつに、この手紙でだめ押しをしたというかたちのようだ。文末には、永六輔の名前の横に「代黒柳徹子」と書かれていた。そのほか、デビュー前に淡谷のり子に叱られた思い出や、あるいは、吉田拓郎の引退についてしゃべったりなど。1975年の「つま恋野外コンサート」の映像も流れた。この番組にしては珍しく、編集しているとわかる箇所がいくつかあって、南こうせつ、たくさんしゃべったんだろうなあ。

 昨夜の「うたコン」は、この日、5月16日が命日の西城秀樹特集。木梨憲武が出演するというので、録画しておいた。西城秀樹ととんねるずの関係も濃いものだ。木梨憲武は宅見将典というひとと一緒に登場し、宅見将典がギターを弾き、憲武は「ラスト・シーン」を歌った。宅見将典というひとを知らなかったが、グラミー賞を受賞しているそうで、西城秀樹の親戚でもあるらしい。ほかには、野口五郎や岩崎宏美も出演し、このふたりを前に、ちょっと引っ込んでいる憲武がよかった。この特集のあとには、この番組初登場だというアルフィーが登場したのだが、アルフィーも西城秀樹とは縁があり、研ナオコのバックバンドをやっていた時代に知り合い、西城秀樹の家でカレーをごちそうになったという話をしていた。アルフィーと親しい憲武はこのコーナーにも顔を出す。番組最後には ZIGGY の森重樹一が登場した。じつは、司会の谷原章介とは子どもが同じ幼稚園に通っていたという間柄で、卒園式では森重が「GLORIA」を歌い、谷原がギターを弾いたという。しかし、園児に「GLORIA」ってどうなんだろうか。

 昨夜の「午前0時の森」ではマンガの特集があり、解説役にきたがわ翔が登場した。昨夜の「アンタウォッチマン!」はいとうあさこ特集。タレントパワーランキング、女性お笑い芸人部門の1位だそうである。カンニング竹山、大久保佳代子が証言者として登場。月曜の「キョコロヒー」は、国際フォーラムのイベント「生キョコロヒー」の様子を放送。3時間20分のイベントってすごいな。イベント中に、ゴールデン特番の放送も発表された。

 今日放送の「クローズアップ現代」は、ジャニー喜多川の性加害の問題を扱った。数冊の暴露本が並べられた映像から始まる冒頭にまず驚きがあった。BBCが報じたことから、ここまで風向きが変わったか。13人の元所属タレントが取材に応じ、そのうちのひとり、性被害を受けた元ジャニーズJr. が顔出ししてインタビューに答えていた。その手の暴露本は、古本を手にしたことはあるが、読んだことはなく、それらに具体的なことが書かれているのかはわからないが、このインタビューはとても生々しい。翌日に一万円を渡されたっていうのはすごいな。もうひとり、50代の元ジャニーズJr. のひとも、マスク姿、仮名で登場した。番組では、NHK自身も含めたメディアが今まで大きく報じなかったことについても言及する。スタジオには松谷創一郎が出演した。

 アマゾンプライムで映画を1本。小津安二郎の「晩春」を観る。「文藝春秋」に掲載された小林信彦の洋画邦画ベスト100 をしばらく連続していて観ていたのが、ラジオを聴くのが忙しくなったあたりから途切れてしまっていた。ひさしぶりにこの1本。神奈川近代文学館の小津安二郎展に行こうと思っているので、その予習でもある。映画は北鎌倉駅の場面から始まる。鎌倉の映画なんだな。会話の可笑しみにすっと惹き込まれる場面が何度もあった。

2023年5月13日土曜日

5月13日土曜日/アクリル板が外された





◇ 大森

 早朝に目覚め、ラジオをつける。「木梨の会」の終わりのほうだけ聴いた。この番組、この時間に起きていれば聴くという程度にしか聴いていないが、ほぼ毎週のように所ジョージが出ている。朝早くに外に出ると小雨が降っていた。傘を差すほどでもないかというと難しく、一応、傘をもって出ると、駅に着くまでにやや強い降りになった。東京駅のほうまで出て、帰りに大森に寄り道する。北口を出ると、線路沿いに公園があり、気になり、ちょっと先まで歩いて戻ってきた。大井水神公園というようだ。

 ベローチェに入り、ひと休み。あったかいコーヒーにする。席にあったアクリル板はついに外されてしまった。あって困るものではないと思うのだけど、スタンド部分だけはまだテーブルに貼りつけられたまま、板だけをとりあえず外した状態だ。この光景は今の時期だけのものだろう。

◇ マンガ

 ベローチェで、マンガを1冊、「容赦ない和田ラヂヲ」を読んだ。2020年刊、イースト・プレス。連載時期は2011年から2013年と、けっこう古い。これはこういう店よりも、うちで声を出して笑いながら読んだほうがよかったかもしれない。和田ラヂヲもまた、先日の「アメトーーク!」の「ギャグ漫画サミット」を観てから改めて読みたくなった。

 西友のブックオフに寄るが、あまりいい本もなく、110円の文庫本を1冊だけ買っていく。アプリの100円引きクーポンを使い、残りの10円をポイント払い。大森から鶴見に移動し、ブックオフにもう1店。こちらにはいい本があった。110円の文庫本を3冊、コミックを1冊、220円単行本を1冊買っていく。

 夜遅くに帰宅し、Spotify のポッドキャストで、今朝の「木梨の会」を聴きなおした。23時からはオンタイムのラジオ、「HONMOKU RED HOT STREET」を聴きながら眠る。深夜に目覚め、眠りなおそうとするが、眠れなくなった。

2023年1月22日日曜日

1月22日日曜日/テレビばかりの日曜日

◇ ラジオ・テレビ・映画

 早朝から少し眠り、午前中はテレビやラジオをあれこれと。タイムフリーで、昨日の「ナイツのちゃきちゃき大放送」を聴くと、11時台はエレキコミックと片桐仁がゲスト。昨日は早朝に「木梨の会」にも出ていたようで、終わりのほうはオンタイムで少し聴いていたのだが、(ヒロミが出ているのはわかったが、)声だけでは誰が出ているのかわからなかった。エレキコミックはとんねるずとは会ったことがなかったのか。タモリとも会ったことがないというのだが、エレキコミックとラーメンズは田辺エージェンシー主催の「冗談リーグ」の出身なのに、それも不思議な気がする。昨日の「木梨の会」も、Spotify のポッドキャストで聴いてみると、エレ片の3人は番組中盤から登場していた。とんねるずのファンでありながら、憲武、ヒロミとはほぼ初対面。その段階から、「やついフェス」の出演もとんとん拍子に決めてしまうというこの展開の早さ。

 今朝の「サンデージャポン」は、新田恵利が出演していたのがちょっと珍しかった。鈴木エイトがついにレギュラー席のほうに座っていたのだが、じつはおニャン子クラブのファンクラブに入っていたことも最後に明かされる。今朝の「ワイドナショー」は、東野が体調不良のために欠席、山崎夕貴アナが進行役を務めた。松本が出演のほか、ヒロミ、安藤優子、志らく師匠、ELLYとうメンバー。話題のインド映画「RRR」を扱い、紹介する役にチョコレートプラネットが登場したが、じつにぐだぐだな解説。三浦瑠麗の夫の投資トラブルの話題は「サンジャポ」ではトップで扱っていたが、「ワイドナショー」では扱いはなかった。「TVタックル」には、宮崎県知事選後の東国原が出演のほか、今朝の「サンジャポ」にも出ていたロボット博士の古田貴之がこちらにも出演していた。中国の現状の話題だったが、古田貴之は中国の技術について語り、科学の話になると、たけしの表情もはっきりと興味を示す顔になる。

 「爆笑問題の日曜サンデー」は今日は駅伝中継のためにお休み。午後もテレビばかり。「週刊さんまとマツコ」は何度目かの「夢グループ」の特集。「笑点」は、演芸コーナーにはロケット団が、大喜利の助っ人には志らく師匠が再登場。土曜の「太田光のつぶやき英語」では、XXCLUB がイニャリトゥ監督にインタビューしていた。木曜の「ダウンタウンDX」は、賞レース優勝、準優勝コンビの特集。ウエストランド、さや香、ビスケットブラザーズ、コットン、天才ピアニスト、ヨネダ2000 が出演。やりたい放題のヨネダ2000。

 夜、アマゾンプライムで映画を1本。「フィラデルフィア物語」を観た。冒頭から、これは想像以上のコメディかと思ったら、意外とそうはならない。半分ほどでいったん中断し、少し眠ってから、残り半分を朝までに観た。

2022年8月4日木曜日

8月4日木曜日/涼しい日は昼寝する

◇ テレビ・ラジオ・雑誌

 ひさしぶりに涼しい朝。夜中に雨が降った。ブログの更新に少し手をつけ、ラジオを聴きながら、もう2時間ほど眠りなおした。今朝は冷風扇をつけなくても大丈夫。目覚めてからは、録画していたテレビ番組をいくつか。昨夜の「キョコロヒー」は、イベントで販売する番組考案のパンを褒めてくれるひとを探すという企画。たまたまマキオカリーの配達にきていた、かもめんたる槙尾が試食する。「紙とさまぁ~ず」は、木梨憲武がゲストの後編。「「吾輩は猫である」に余計な一言を足してみてください」という質問の答え、「バカリズムに聞いてください。そーいうのあまりやってないんで。」

 先週の「太田光のつぶやき英語」は1時間特番だった。以前、東大から公開収録した回もあったが、今回は中央大学から公開収録を行った。太田、森川葵、鳥飼先生が出演。放送研究会の学生たちが中継を担当し、フワちゃんをキャンパス内に案内してまわるのだが、がんばってるのが感じられて、いじらしくなった。

 昼はラジオ。「ビバリー昼ズ」を聴きながらクリックポストを作り、近所の郵便ポストまで投函に行ってくる。また眠くなり、ラジオを聴きながら昼寝をした。今日は涼しいから、睡眠がはかどる。目覚めてからは、録画していた「徹子の部屋」を観た。ゲストはガレッジセールのゴリ。今年は沖縄本土復帰50周年であり、1973年生まれの「復帰っ子」として沖縄を語った。

 タイムフリーで、一昨日に途中まで聴いた、先週の友近の「シン・ラジオ」の続きを聴く。この日のゲストはバッファロー吾郎A先生。17時台には、ちゃらんぽらん冨好が電話出演するコーナーがあり、A先生とは「コヤブソニック」以来の共演だそうだが、そのときに、スチャダラパーと冨好で「今夜はブギー・バック」を歌ったというのはすごいな。どこかに動画はないんだろうか。この日は「学生のころによく聴いた歌」というテーマで曲をかけていたが、番組最後の曲は、EPOの「DOWN TOWN」だった。「ひょうきん族」のエンディングテーマだったという話になり、そこからは「ひょうきん族」の細かい思い出話になった。

 楽天マガジンで雑誌のチェックもする。昨日、ネットニュースになっていた、「週刊新潮」のたけしの記事を確認したかった。「ビートたけし〝最後の映画〟がお蔵入りの異常事態」という見出し。吉川潮が取材に応えていて、「ただ、少なくとも言えるのは、以前のたけしさんであれば、こうしたトラブル自体、〝みっともねえ〟〝野暮だよ〟と一番嫌う人だったということ。正直哀しい話ですし、最後の映画だとしたら尚更ですよ」とコメントしている。「週刊新潮」では、中山秀征の新連載もスタート。第1回は「DAISUKI!」について語っていた。「コラムニストのナンシー関さんから「生ぬるいバラエティの申し子」なんて評されたのもこの頃です。」

◇ 映画

 夜、アマゾンプライムで映画を1本。ついに配信された「コーダ あいのうた」を観た。今年のアカデミー賞作品賞。感動作のように宣伝されていたせいで、劇場で観るにはどうも敬遠してしまったが、観てみると、まるで重苦しいところがない。同じシアン・ヘダー監督の「タルーラ」も Netflix で観たが、どうやら、乾いたコメディセンスの監督で、この作品も声を出して笑うところが多かった。いいノリの映画というか、爽快感がある。聴覚障害者を題材にしているというよりも、特殊な設定を使って、普遍的な家族のドラマを描いているという感じがする。聴覚障害者である以前に、下品で、がさつで、変な家族たちなのではとも思うが、それとも、聴覚障害者であるがゆえに、ひととは違っているのか。かと思えば、聴覚障害者ならではの場面ももちろんあり、父の感じかたを観客に体感させるような無音の場面には驚かされる。しかし、乾いたまま行くのかと思ったら、終盤はわりと王道のいい話になった。観終わったあとも、この映画の余韻を味わいたく、ほかのことはなにもできなくなってしまった。Spotify でサントラを聴きながら、深夜1時過ぎに眠る。


2022年7月5日火曜日

7月5日火曜日/乙武さん


◇ 神田・岩本町

 よく眠れないまま、早朝に目覚め、朝から都内に。昼食は神田駅周辺を適当に歩き、餃子酒場に入り、ランチメニューのニラレバ炒めを食べた。650円。それから、岩本町のほうまで移動し、夕方になると、雨がぽつぽつと降り始め、念のため、まいばすけっとに寄り、ビニール傘を買った。ベローチェに入り、ひと休み。スマホの充電をしたかったからだが、ただでさえ寝不足だったのに、疲れて、あたまが痛くなってきた。こういうときは、あたまが痛くても読めそうな本を選び、少し読書をする。

◇ 参院選

 今日も、せっかく都内にいるのだから、誰か面白そうな演説はやってないかとツイッターを探してみると、乙武洋匡の演説が赤坂であることがわかった。ホリエモンも応援にくるという。岩本町のベローチェを出て、小伝馬町駅まで歩き、日比谷線、千代田線を乗り継ぎ、赤坂に駆けつける。18時からの予定になっていたが、あたまから観なくてもいいだろうと思い、遅れて着いたときには、18時45分になっていた。赤坂のどこだろうと思いながら、地上に出てみると、幸い、雨は小降りなままだ。声がするからそのほうに進むと、TBSの反対側、赤坂Bizタワーの脇に選挙カーを停め、その上で乙武洋匡がしゃべっていた。乙武の演説はちょうど始まったところだったようだが、堀江貴文の応援演説はもう終わってしまったようで、ほかにも、オンデーズの社長も登場したようだ。東京選挙区から無所属で出馬している乙武は、無所属でなにができるのかという問いへの答えから語り始めた。無所属だから聴いてもらえることもあるということ、政党に属した一年生議員では、むしろ、意見を通しにくいということ、乙武が嫌いだから反対するというようなひとはいないということなど。横には手話通訳のひとが立ち、複数名いるようで、ときどき交代していた。今まで、タレント候補の演説はいくつか聴いてきたが、乙武氏は、話芸に走らない誠実な語りぶりだと思った。(有名人ではあるが、芸能者ではない。) 語られている理念も素晴らしいのだが、どう実行するかという話もきちんと含まれている。そして、自身にはさまざまな実現不可能とされることを覆してきたという実績があること、その自信も語られていた。堀江やひろゆきなど、応援している顔ぶれに警戒もしたくなるが、演説を聴いてみると、率直に、乙武さんいいなと思った。最後にはオーディエンスから質問を受け付け、2名の質問と、子どもからのかわいらしい激励で終了した。聴いていた時間は50分ほどだったか。演説のあいだ、チラシ類をなぜか配っていないのが不思議だったが、チラシを抱えているスタッフの女性を見つけ、もらえますかと訊ねてみると、この敷地内では配れないという事情があるようで、道路のほうまで移動して、一枚もらった。無所属のせいか、スタッフたちも、今まで観たどの演説よりも雰囲気がやわらかいと思った。



 赤坂駅から千代田線で帰ろうとするが、間違えて逆方向に乗ってしまっていた。日比谷に着くまで気がつかず、二重橋前で引き返すが、明治神宮前から乗り換えるのに、今度はスマホに集中していて、降りそこねてしまう。なにやってるんだ。代々木公園駅から戻ってくる。電車内では読書をする気力もなく、ラジオを聴き始めるが、眠ってしまって、なんにも覚えていない。ビニール傘を買ったのに、雨には降られず、買う必要はなかったかなと思ったが、帰宅前に小雨になり、ようやく使う機会を得た。ツイッターからニュースを見ると、東京都の新規感染者数が4月以来に5千人を超える。

◇ テレビ・音楽

 夜遅くに帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか。木梨憲武が出るので「うたコン」を録画しておいた。中井貴一も登場し、「ジグソーパズル」という曲を歌った。すべては観ないで早まわしするが、市村正親と高畑充希の「ミス・サイゴン」スペシャルメドレーはきちんと観た。

 疲れてしまい、ラジオを聴く気にはならず、Spotify からニューリリースをチェックする。クレイジーケンバンドの新シングル「夕だち」と、それから、リトル・テンポが先月に新アルバムを出しているのを見つけた。聴きながら少し眠り、深夜に目覚めた。今夜は涼しく、なんだかちょっと寒いくらいだ。「爆笑問題カーボーイ」を途中からつけ、聴きながら眠りなおす。

2022年6月15日水曜日

6月15日水曜日/壁にメガネ

◇ テレビ

 早朝に目覚め、録画していたテレビ番組をいくつか。昨夜の「刺さルール」は、笑い飯哲夫の副業に密着していた。奈良県で、実家の農家を引き継ぎ、週に2回は農業をやっているのだという。それだけでなく、小中学生を対象にした塾のオーナーも務めていて、若手芸人を講師に雇い、それはなぜかといえば、授業が面白くなり、芸人は話芸の訓練にもなるというウィンウィンの関係ということだ。しかも、塾の儲けはゼロでやっているというのだからすごい。西田にもやりたい副業を訊くと、西田は風俗店と答えた。

 「ホリケンのみんなともだち」は、木梨憲武とのロケの3週目。最後は、祖師ヶ谷大蔵の木梨サイクルの上階にある「なごみ堂」というカフェにたどりついた。テレビを観る時間はありますかとホリケンに訊かれると、憲武は「オモウマい店」を観ながら泣いてると答えた。ほかには「アメトーーク!」を挙げ、「しずる池田大好き芸人」を「あいつ最高だよ」と絶賛し、しずる、見取り図、ダイアンと、憲武から出てくる名前はみんな吉本だ。

 朝から都内に。しとしと雨降り。6月半ばだというのに、やけに寒い。パーカーを着ていく。まず、新宿まで、うちからは小田急線に乗るべきか、東横線に乗るべきかで、進行方向が逆になるのだが、もたついていたら1本乗りそこねてしまい、そうなると、出発時間によって、どちらが早いかが変わってしまう。小田急線に乗るつもりだったが、東横線で向かったほうがどうやら早そうだと思い、反対側のホームに移動するが、しかし、よくよく考えると、渋谷の乗り換えに時間がかかりそうだと思い、やっぱり小田急線で向かうことにした。まあ、たいして差があるわけではないのだが、1本乗りそこねたばっかりに、つまらないことで迷った。

◇ ツイッター

 昼頃にツイッターを見ていて、あばれヌンチャクの桜塚やっくんの相方が亡くなっていたことを知った。声優として活躍していたことも知らなかったが、コンビそろって若くして亡くなるとは驚く。あばれヌンチャクの本が手元にあり、それが数日前に売れたのが不思議だったのだが、日付を確認してみると、亡くなった日よりも前だ。誰がなぜ買ったのだろうか。

 六角橋商店街のツイートから、ドッキリヤミ市場が今度の土曜日に復活することも知った。昨日のツイートによる告知だ。開催予定日はわかっていたので、こまめにチェックはしていたのだが、ずいぶん直前になってからの告知だなと思ったが、フリマは中止なのだ。一応、様子を見に行ってみようか。

 夕方頃、天王洲アイルまで移動し、オーシャンスクエアのトイレに入ると、メガネの忘れものがビニール袋に入れられ、壁からぶら下げられていた。新馬場のベローチェに入り、しばらく読書していく。しかし、あまり集中できず、新馬場から京浜急行に乗り、読書しながら横浜まで戻ってくる。有隣堂に寄り、新刊のチェックをしてからすぐに帰った。




◇ ラジオ・読書

 夜に帰宅し、カップ焼きそばを食べながら、録画していた「徹子の部屋」(ゲスト・世良公則)を観た。それから、タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」(ゲスト・温水洋一)を聴く。

 先週の「東京ポッド許可局」もようやく聴いた。今の時間帯に移動して以来、なかなかすぐには聴けなくなってしまった。今週は「思い出のVHS論」。マキタさんは、山梨では「オールナイトニッポン」が放送されていなかったため、たけし体験は「北野ファンクラブ」が大きいのだ。その地域差は考えたこともなかった。

 部屋で読書の続き。唐十郎・室井尚「教室を路地に! 横浜国大 vs 紅テント2739日」を読み終えた。2005年刊、岩波書店。一昨日の新宿梁山泊に合わせて読んでいた。室井尚という横浜国大の教授が、唐十郎を大学に迎え、その大学での活動を記録している本なのだが、唐十郎との共著にはなっているものの、ほぼ室井尚が書いている。どうもこのひとが出しゃばっているように感じられ、このひとが分析してみせる唐十郎論の部分よりも、唐十郎のエピソードそのもののほうが面白く、多くを物語っている。個人的な体験としては、横浜で開催された「大唐十郎展」で唐ゼミの芝居を観ていて、ツイッターを検索してみると2011年のことだ。その前には、2009年の開国博Y150の会場で唐ゼミのパフォーマンスを観ている。その時点では、唐ゼミがなんなのかはよくわかっておらず、今になってその成り立ちを理解した。

2022年6月5日日曜日

6月5日日曜日/牛丼を食べる

◇ ラジオ・テレビ

 朝、ブログの更新をしながら、タイムフリーで、ラジオを立て続けに聴いていく。金曜に面白い番組が集中するようになり、まず、bayfm の友近の「シン・ラジオ」は、3時間弱の長い番組だが、なんだかんだで毎週続けて聴いている。一気に3時間聴くわけではないが、つけっぱなしでほかのことをしていられる、邪魔にならない番組。それから、TOKYO FM のヒコロヒーの「CURIOCITY」も聴くようになり、これは30分番組なので、ちょっとした時間に聴いてしまえる。今回は、前週に引き続き、シシド・カフカがゲスト。

 録画していた今朝の「ワイドナショー」を観ると、今週は松本不在の週で、ヒロミ、田村淳、三浦瑠麗、柴田亜美、シソンヌ長谷川が出演していた。冒頭、東野が口火を切り、参院選を話題にする。いろいろな有名人が出馬を表明していて、ネットではニュースになっているのに、テレビではなにもやっていないことについて。かつてならば、公示前まではいろいろ言えていたものが、今は公示前でも言えないという状況が自主規制によってあるという話をしていた。「サンデージャポン」も観ると、こちらは巨額給付金詐欺の話題から始まった。「ツギクル芸人GP」で優勝したストレッチーズが初登場。太田プロのストレッチーズだが、コロナになった際に、上島竜兵が弁当を届けてくれたエピソードを語った。午後はラジオ。「爆笑問題の日曜サンデー」を聴きながら、少し昼寝する。

◇ 二俣川

 夕方から外出。雨の予報が出ているので、傘をもっていく。まず、吉野家に寄ると、「牛丼トッピング祭」というものを開催していて、せっかくだから、祭りに乗ることにするが、「にこるんの牛丼」なるものを注文する勇気はさすがにない。食券の店ならばまだいいが、吉野家は口頭で注文する店なのに、ちゃんと会議して決めたんだろうか。キムチ牛丼を食べる。544円。キムチ牛丼といったって、牛丼とキムチが一緒に出てくるだけなのだが。


 二俣川に向かい、さらに通りすぎ、旭郵便局まで歩いた。ゆうゆう窓口で、レターパックを出す必要があったからだが、たった1点のレターパックを出すだけのために、日曜はわざわざここまでくるしかない。二俣川まで戻り、ドトールに入り、読書をしていく。薄い小説を一気に読んでしまいたかったが、さっぱり興味がもてず、半分ほどで中断した。雨には降られずに済み、夜に帰宅する。

◇ テレビ・ラジオ・ポッドキャスト

 録画していたテレビ番組をいくつか。「週刊さんまとマツコ」は、鬼越トマホークがプレゼンする「アノ芸能人の代役はコイツだ」という企画。「笑点」は、今週からついに後楽園ホールの収録に戻った。「人気若手落語家対抗大喜利」に、わさび、昇也、桃花、晴の輔、馬るこが出演した。しかし、若手といっても、昇也以外は宮治よりも先輩じゃないか。昇太一門に対して、晴の輔が「立川流から見るとサークルに見えるんですよ」とネタにしていたが、どうもネタとして成立していない感じがした。立川流はその立場ではないだろう。このつまらない若手大喜利は来週も続くようだ。

 夜もタイムフリーで、聴きそびれていたラジオ番組をいくつか聴いた。水曜の「ナイツ ザ・ラジオショー」は、村上ショージがゲスト。元ジャニーズのひととコンビを組んで漫才をやったことがあるという話をしていて、最近の話かと思ったら、今宮戎の大会に出てダウンタウンが優勝したというので、そんな時代の話かと驚いた。村上ショージは、YouTube で、タカアンドトシ、ナイツ、サンドウィッチマンの漫才を観ているそうで、関西弁の漫才を観ないというのが面白い。

 Spotify で「大沢悠里と毒蝮三太夫のGG放談」を聴くと、最新回にはなんと、木梨憲武が登場している。木梨憲武がポッドキャストの番組に登場することに驚くのだが、しかし、大沢悠里も毒蝮三太夫も、憲武をまったく大物扱いせず、そのことにさらに驚く。憲武が今さらこんなに若造扱いされているのが珍しく、大沢悠里にいたっては、とんねるずのことをほとんど知らないような感じで接していてすごいのだが、憲武にとっても、慣れない扱われかたをしているという感じが出ている。考えてみると、とんねるずの社会現象的な絶頂期というのは案外短く、それを体験している世代というのはあの時代の若者にかぎられ、理解できる層はとても狭いということになるか。そう思いながら、深夜1時頃に眠る。

2022年6月1日水曜日

6月1日水曜日/胃の負担について

◇ ラジオ

 朝に目覚め、まず、ブログの更新をひとつ。更新しながら、タイムフリーで、聴きそびれていた先週金曜の友近の「シン・ラジオ」を聴いていた。爆笑問題の番組で名前がよく出る「ドッキリ!ハッキリ!」の三代澤さんの話をこの番組でもしている。17時台は、ちゃらんぽらん冨好が電話出演するコーナーが毎週あり、この日の放送では、玉置浩二のしゃべりかたのものまねを初披露していた。芸歴43年の冨好、桑田佳祐の曲では今までは「SKIP BEAT」がいちばんものまねしやすかったが、今は「SMILE」がいちばんになっているそうで、花月でものまねするといちばん拍手がとれるそうだ。

 先週金曜の「中川家 ザ・ラジオショー」も今ごろ聴いていた。14時台は、古賀シュウがゲスト。芸人を始めたのは 34歳からで、それまでは生命保険のセールスマンをやっていたという経歴は知らなかった。コージー冨田とは素人ものまね番組で知り合った仲で、コージーのブレイクに刺激を受けてプロになったというのはいい話だ。最後に、今、やろうとしているものまねを訊かれると、枝雀師匠という意外な答え。じつはちゃんと芸事が好きなひとなのかもしれない。

 11時半からは「ビバリー昼ズ」。12時台は、春風亭ぴっかり改め蝶花楼桃花がゲスト。女としてのいい時期を落語の修業に費やさなければならなかったというようなことを言っていて、恋愛など、私生活のことを言っていたのだと思うが、しかし、演者としてもこれはそうじゃないだろうか。ぴっかりの高座をたまに目にすると、いつの間にかババ臭くなってしまったと感じていたが、これは男の場合もそうで、真打ちになるころにはみんなジジ臭くなってしまう。苦労してようやく真打ちになるのが当たり前のような空気すらあるが、若いうちからどんどん売り出してやるような環境がもっとあってもいいんじゃないか。期待の若手のように呼ばれていた落語家が、ようやく真打ちになったときには、期待の若手でもなんでもなくなっているということを今までもけっこう目にしてきた。それでも、落語界の内側にこもり、かぎられた落語ファンだけを相手に商売をしていれば済むような世界だが、落語会の外側ではまるで通用しないようでは悲劇だ。

 ラジオを聴きながら、梱包作業をするが、プリンターが紙詰まりを起こし、無駄に時間を食った。15時前に、いったん近所の郵便ポストまで投函に行き、それからまたすぐに改めて外出する。まず、かつやに寄り、気になっていた大人様ランチをようやく食べた。759円。お子様ランチのおとな版ということだが、しかし、お子様ランチとは構造が違い、オムカレーをベースに、トッピングを乗せているというものだ。そのトッピングとは、チキンカツ、エビフライ、揚げウインナー。いや、これは四十代のおとなには胃の負担がすごい。


 そして、二俣川まで歩いていく。二俣川のらあめん花月の前を通りがかると、YouTuber の SUSURU から花が贈られていた。ジョイナステラスのくまざわ書店を覗き、それから、ドトールに入り、読書をする。

◇ 読書

 ドトールで、村上春樹「風の歌を聴け」を読んだ。2004年刊、講談社文庫の新装版。若いころに一度読んでいるはずだと思っていたが、読書メーターに登録しようとすると、すでに登録されていて、たった5年前に読んでいた。そんなに記憶に残らないかとびっくりするが、しかし、もしかすると、三度目の再読だったのだろうか。それにしては、内容を覚えてなさすぎるにもほどがある。若いころならば、あまり理解できなかったんだなと思えるが、5年前とはどういうことなんだ。本はなにげなく読んでも、なにも残らないというわけか。今回、読みなおしたくなったのは、村上春樹について書かれている評論を立て続けに読んだからで、さすがに今回は意味のある読みかたができたと思う。そうはいっても、元ネタになっているアメリカ文学の知識がまるでないから、理解したとはなかなか言いにくいのだが、ジョークの部分に新たに気がつけたのではという気はする。

◇ テレビ・ポッドキャスト

 夜に帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか。日曜の「おしゃれクリップ」のゲストが木梨憲武だったので録画しておいた。「おしゃれイズム」のあと、リニューアルされてから初めて観たが、憲武の幼少期を知るご家族にインタビューしたりなど、取材力がすごい。それから、「ホリケンのみんなともだち」もひさしぶりに録画しておいたが、こちらにも木梨憲武が登場した。TBSラジオの生放送に迎えにあがり、行き当たりばったり、ノープランのドライブになり、名倉潤・渡辺満里奈夫妻の自宅にいきなり押しかけ、そのあとには、所ジョージの世田谷ベースを訪れる。

 放送中の「水曜日のダウンタウン」も追っかけ再生で観てしまうと、こちらは1時間まるまる、「伝説の女〝K.カズミ〟の真相に迫る」という企画。都市伝説のようなこの話をそもそも知らなかったから、あんまり興味がないないままに観始めたが、真相が気になり、最後まで惹きつけられた。都市伝説というものがいったいどうやって作られていくのか、その発生の解明でもあり、とても面白いノンフィクションだった。「水曜日のダウンタウン」という番組はいろんなことができる器だ。しかし、こういうひとがいるのだとすると、落語の「そば清」も、タネとなる実話があったのではないか。

 Spotify で、今日から配信が始まった「聴漫才」というポッドキャストを聴いた。22組の漫才師が約30分のノンストップ漫才を聴かせるという企画で、どこが制作しているのかはわからないが、出演する漫才師は吉本だけだとわかり、ちょっとがっかりしたものの、平日毎日配信というのはすごい。初回の配信は笑い飯。しかし、聴いてみると、完成された漫才を配信するというわけではなく、このポッドキャストのための漫才だから、かなりいい加減なものだった。次回はジャルジャルだというから、もうちょっと期待してみようか。 

2022年4月1日金曜日

4月1日金曜日/ブッチャーブラザーズ

◇ ラジオ

 早朝に目覚め、まず、ブログの更新をしようとするが、一気に書きあげられない。1月の日記がまだ書き終わらないというのに、4月になってしまった。今朝はまた寒い。ストーブをつける。録画していたテレビ番組をいくつか観て、ダビングのセットをしてから、そのあいだにブログの続きを書く。タイムフリーで、聴きそびれていた先週金曜の「中川家 ザ・ラジオショー」を聴くと、14時台は、怪奇!YesどんぐりRPG がゲスト。中川家を相手に、すべてふざけた受け答えをする3人。誰を観てお笑いをやろうと思ったかと訊かれ、アキトはダイマルラケット、サツマカワは田上よしえ、どんぐりは芋洗坂係長と答えた。どこまで本当なのかわからないことしか言わないのだが、「オンエアバトル」や「エンタの神様」に影響を受けた世代であることは間違いなさそうだ。11時半からは「ビバリー昼ズ」をオンタイムで聴き、今日の「中川家 ザ・ラジオショー」も家を出るまでつけておく。

◇ 中野

 昼過ぎから都内に。横浜から東横線、山手線、中央線を乗り継ぎ、中野まで。まず、ファミリーマートを探し、チケットを引き換えようとするが、セブンイレブンの癖で、レジに直接行ってしまった。ファミリーマートはファミポートを利用するシステムだ。サンモールを横切り、飲み屋などが集まるエリアを抜け、早稲田通りに出て、古本案内処に寄っていく。この店を訪れるのは二度目だが、今回は買うものを見つけられなかった。いい本はあるが、値付けが手堅い。ブックオフにも寄るが、こちらでも今日はあまりいいものは見つけられず、110円の新書を2冊買っていく。氏神一番のサイン本を見つけたから、まあ、良しとしよう。





◇ ライブ

 中野駅のほうに戻り、サンモールの梅もとに入り、チキンカツカレーを食べた。490円。中野駅の南側に移動したときには、あたりはすっかり薄暗くなった。「ブッチャーブラザーズ40周年+1記念単独ライブ」を観るため、なかのZEROホールに。40周年のライブを本当は去年やるはずだったが、コロナで1年延期になった。だいぶ早く、開場時刻の18時半にもならないうちに着いてしまう。会場の小ホールの入り口の前にはひとが溜まっていて、有名人でもいたかもしれないが、薄暗くてわからない。いったん、大ホールがある建物の地下のトイレに行き、入場で混み合いそうだと思い、少し待ち、18時40分になってから入場した。入り口が混み合っているのは、当日引き換えが多いせいだった。チケットを引き換えるまで、席がどこかは知らなかったが、なんと、2列目の6番だ。1列目は空けていて、2列目の席は5番から始まり、通路から2番目の席だった。そんなに早くチケットを獲ったんだったか。どういうわけか、両隣りの席が空いていたが、通路側の席の客は開演からしばらく経ってからやってきた。開演は遅れ、19時になっても始まらず、10分経ったころに、BGMだった「マツケンサンバ」の音量がだんだん大きくなると、幕が上がり、それだけで拍手が起こった。まずは、ブッチャーブラザーズの歴史をラップした曲がかっこよく流れる。ラップはどうやらダースレイダーだ。センターマイクがあり、舞台両端からブッチャーブラザーズが登場。漫才から始まるのかと思いきや、なんと、流れるはずだった映像が流れなかったというトラブルが起きていたようだ。映像が復旧するまで、しゃべってつなぐという、いきなりハプニングから始まった。

 改めて開演し、40周年のライブが始まる。まず、おなじみの「ボケない漫才」。そして、そのまま、ステージ上に長机と衣装掛けが登場し、ソデには引っ込まずに、つぎのコントの衣装に着替えながらいろいろと思い出話などをする。そういえば、国立演芸場で観たとき(20周年!)もこのスタイルでやっていたはずだ。若手時代に共演したとんねるずやダウンタウン、それから、それ以前の東映時代の話では福本清三の名前が出たりなど。◆1本目のコントは「ハンバーガーショップ」。店員役のぶっちゃあがいるところに、労働者風のリッキーが現れ、注文した海老バーガーではなかったとクレームをつける。上の人間を出せと言うが、ぶっちゃあは自分が店長だと言う。ところが、リッキーには、ぶっちゃあがどうしても高校生に見える。不条理な世界に惹き込む手つき、逆転する展開も鮮やかだ。◆2本目は「賞と罰」。クイズ番組の設定で、舞台には、リッキーの司会者と、ぶっちゃあの解答者がいる。後ろのスクリーンの映像は2分割され、ふたりの顔が映されている。1問正解するごとに賞品が発表され、スクリーンに映されるが、その賞品は、ブラウン管のテレビ、業務用コピー機、三段ベッド、台風で折れた大木など、もらうと困るものばかり。しかし、不正解になると、すきやばし次郎の食事券や海外旅行が当たると気がつき、わざと不正解になろうとするが、司会者はどうしても商品を与えようとする。◆つぎはコントの合間の箸休め的なコーナーで、キャバレーの営業ネタを披露した。ぶっちゃあが超能力者になり、お客さんがスケッチブックに書いた数字を見ないで当てるのだが、数字の回数だけ、リッキーがぶっちゃあのあたまをスリッパで引っぱたくという仕掛け。数字が3桁になり、どうするのかというのが落ちになる。◆3本目のコントは「おい!豚次郎」。失業者のぶっちゃあがベンチに座っていると、シェフのかっこうをしたリッキーが現れ、ぶっちゃあを「豚次郎」だと思い込む。リッキーは「キッチン豚次郎」のシェフで、半豚人の豚次郎が逃げ出したとか、そんな内容のコントだった。このコントだけは、あとの着替えの時間にかもめんたる・岩崎う大の作だと明かされていた。台本協力として、ほかに、三拍子・高倉、わらふぢなるお・ふぢわら、西野大介、大森カンパニーの名が事前に発表されていたが、誰がどの台本かというクレジットはなかった。◆4本目は「花村さんを偲ぶ会」。老人に扮したぶっちゃあ、リッキーが、遊び仲間だった花村さんを偲びにやってくる。買ってきた缶ビールを飲もうとすると、1本だけカシスオレンジを買ってしまっていて、誰がカシスオレンジを飲むかで争う。◆5本目は「ふるさと」。サラリーマンになり、ふるさとに帰ってきたリッキーが、小学生のすがたのままでいる同級生のぶっちゃあに出会う。小学生から半豚人まで、コントならではの演技の幅を見せるぶっちゃあに笑わされる。◆5本のコントが終わり、最後は、映像と一緒に歌が流れた。ブッチャーブラザーズが今までに出会ったひとびとの似顔絵がつぎつぎに現れ、40年をしみじみとふり返るような歌かと思えば、歌っている内容はピンクサロンの営業のエピソードなど、とびきりくだらなくて爆笑させられた。いや、そのくだらなさが余計にしみじみさせるのだけれども。拍手に包まれ、ブッチャーブラザーズが再び登場し、50周年に向けたあいさつをする。そのあとに、30周年のときの、40周年に向けたあいさつの映像を流したのは洒落た演出だった。

 21時前に終演。客席に有名人もいただろうけど、マスクもしてるし、誰も見つけられなかった。駅の手前のベローチェに寄ろうかと思っていたが、21時閉店で、ひと息つく間もなく帰る。中野から中央線、山手線を乗り継ぎ、渋谷からは東横線、各停で座って帰り、ライブの余韻を味わいながら、覚えているうちに詳細なメモを作っておく。

◇ テレビ・音楽

 帰宅は夜遅くなり、録画していた「バイキング」の最終回を観た。普段から観ていたわけではまったくないが、最終回は気になり、録画しておいた。昼にも追っかけ再生で途中まで観ていたが、終盤の1時間ぐらいは過去の傑作選になり、最後は、坂上忍の会見という形式で質疑応答をする、事前に収録されたVTRが流された。普段からこの番組を観ている視聴者はわかるのだろうが、その場にいた記者たちは、この番組によく出演していたコメンテーターたちだったのだろうか。芸能記者の中西正男が最後に鋭い質問をする。坂上忍が過去に起こした出来事と似た出来事を扱うことになったときにはどうしたかという質問だったが、しんどかったと、坂上忍は本音をついに漏らし、涙した。

 Spotify のニューリリースから、木梨憲武の「One Night Carnival」のカバーを聴いた。北島三郎的な祭りと気志團の融合とでもいうべきか、ヤンキーの解釈としてはとても正しいんじゃないか。ねぶたにしても、フェイクだからなおいい。深夜1時過ぎに眠る。

2022年2月7日月曜日

2月7日月曜日/読書・主体について



◇ 新宿・蒲田

 寒くて眠ってられず、早朝に目覚め、ラジオを聴きながらもう少し眠りなおす。テレビを観ながら、コーヒーをまたひっくり返してしまった。散らかっていて、まともにカップを置く場所がないというのがそもそもだめだ。朝から都内に。まずは有楽町に用があり、それから、代々木に行くことになる。昼食は、新宿西口を適当に探し、熱烈酒場ドンちゃんという店に入り、ランチメニューの鶏唐揚げ定食を食べた。750円。ブックオフに寄り、110円の文庫本の棚から1冊、岩本素白の本を、100円引きクーポンを使い、10円で買った。今日はあっちこっちに移動する日で、そのあとは蒲田に行くことになる。ブックオフにも、先月末に寄ったばかりだが、220円の単行本の棚に「ジャズ詩大全」がごっそりとあり、これはすべて買うしかない。そのほか、110円の文庫本を2冊と、雑誌の棚から「すばる」の最新号も220円で買っていく。このあとは川崎にも寄ろうかと思っていたが、いきなり荷物が多くなってしまった。川崎はやめ、蒲田から京浜東北線に乗り、横浜まで戻ってくる。


◇ ラジオ・読書・雑誌

 横浜西口のベローチェに入り、ひと休み。ブレンドと、ブリオッシュクリームパンを食べた。スマホの充電をしながら、タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」を聴いた。松本明子は今週もお休みで、高田先生と磯山さやかのコンビ。オープニングで、西村賢太を偲ぶ高田先生に涙が出そうになる。この番組に出演したときの音声も流れ、聴いた記憶があるが、2011年、震災の直前の出演だったか。松村邦洋と同い年だと言われると、死の早さを実感する。高田先生が「賢太」と下の名前で、まるで高田家の息子のように呼んでいることを磯山さやかが指摘していた。

 今日の「ナイツ ザ・ラジオショー」は、土屋さんがコロナになり、塙さんはニッポン放送の別スタジオからリモート出演。平野ノラと、代役にニッチェも出演。聴きそびれていた先週木曜の放送も聴くと、カミナリがゲストだったが、最後に、漫才協会入りを放送中に決断していた。錦鯉と同じパターンだ。塙さんが、(事務員の)空さんから連絡がいくと言っていた。楽天マガジンで雑誌のチェックもすると、「週刊ポスト」では、横山剣、武正晴、岡田晴恵の新連載が始まっていた。剣さんの連載の構成は下井草秀だ。たけしの連載は水島新司追悼。

 ベローチェで、石原慎太郎「天才」を読み終えた。2018年、幻冬舎文庫。親本は2016年刊。当時、ベストセラーになっていた記憶はあるが、読むまでよくわかっていなかったが、これ、小説なのだ。カバー裏表紙の紹介文を読んでも、小説とは書いていない。田中角栄を描いた本だとはわかるが、読み始めると、田中角栄がいきなり「俺」として語り出し、いったいなにが始まったのかと思う。そのくらいに、石原慎太郎が小説家であることを忘れていたということだが、あとがきによると、この文庫の解説も書いている森元孝という学者に、田中角栄のことを一人称で書いたらどうかと薦められたのが執筆のきっかけになったそうだ。一人称小説が石原のどうやら得意なスタイルなようで、森元孝はそれを高く評価し、解説にも詳しく書かれている。石原が政治から引退した直後に、森元孝は「石原慎太郎の社会現象学」という評論を著し、「政治家であったがために不当に埋没させられてきた私の文学の救済となる労作」に、石原は感謝のための会食を開き、その席でそのようなことを言われ、石原は強い啓示を受けた気になったという。森元孝の解説では、「今も忘れないが、石原さんの顔が、瞬間、子どものようにパッと明るく輝いた。」と書いている。

 買ったばかりの「すばる」2月号にも目を通す。「すばるクリティーク賞」を受賞した、鴇田義晴の「90年代サブカルチャーと倫理 ―村崎百郎論」を読みたかった。大澤信亮、杉田俊介、浜崎洋介、上田岳弘による選考座談会も読む。最終候補作に残った、壱村健太というひとのたけし論も評価が高く、杉田俊介はいちばんに推し、大澤、上田もいちばん面白く読んだというが、評論としては弱いということか。上田岳弘が「今回は「主体」について考えようとしている批評が多いなと思った」と語っていることにはどきりとさせられた。「僕が作家として課題だと思っているもの、いま小説に書かれるべきものと言ってもいいんだけど、それは日本という国も人々も「主体」が持てないでいることと、もう一つは、反出生主義のことなんです。Twitter をはじめとするSNSが普及して、何かの意見があればその反対意見を同じ熱度で思っている人が存在することが明らかになってきた。そうした時に何かを強く思うこと、主張することが、ばかばかしいというか無意味な感じがして、思考の足場を失ってしまうのが主体の不在という状況に繋がっているように思っています。であれば、そもそも何も思わない方がいいのではないか、むしろ何も思いたくないと潜在的に感じてしまう欲望が生まれているような感じもあります。そういった無力感がベースとしてあり、もともと生まれない、生まないことを是とする、反出生主義的な空気が現代をうっすらと覆っているように感じます。」

◇ テレビ

 ベローチェに3時間も長居し、星川のコーナンにも寄りたかったが、荷物が増えたため、今日はやめておく。夜遅くに帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか。一昨日土曜に放送された「ミュージックフェア」は、宇崎竜童&阿木燿子の特集。木梨憲武、横山剣の共演に期待したが、中井貴一、佐藤浩市ら、憲武チームが番組の空気を支配し、剣さんはちょっと影が薄かった。同じく土曜に放送されていた「本家が聴かせてもらいます」も観る。ヒコロヒー、トンツカタン森本が司会を務める、「歌ってみた」動画を本家アーティストが視聴するという番組。レギュラー放送は初回だけ観て、そもそも、登場する本家アーティストを知らなかったのでついていけなかったのだが、なぜか、Ado という豪華ゲストを迎え、夕方の半端な時間に 20分番組として復活した。

 Spotify のプレイリストで、Night Tempo のシティポップの番組を聴きながら、深夜0時頃に眠る。どうも、ひどく疲弊している。

2021年10月12日火曜日

10月12日火曜日/秋がなくなった

◇ テレビ・ラジオ・雑誌

 朝、まず、ブログの更新をひとつ。それから、録画していた土曜の「ゴッドタン」をようやく観る。おぎやはぎとナイツで「ジジイ芸人キレ悪検証テスト」。劇団ひとりの若手時代のリズムネタに挑戦し、続いて、怪奇 Yes!どんぐりRPGのネタに挑戦する。ギャグをやるメンバーが交代でセンターにくるというのは、これはジャドーズのスタイルと同じだ。TikTok でバズっている「千円ちょうだい」というのは知らなかったが、4人がこれをやると絶対につまらなくなるのがくだらなくて爆笑した。「ゴッドタン」をDVDに保存しようとしたら、まだ残量があるはずのDVDに録画できないとの表示が出る。また無意識にファイナライズしてしまっていたのか。なぜこういう無駄なことをするんだろう。

 土曜の「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー」もタイムフリーでようやく聴いた。14時台は、木梨憲武、ミッツ・マングローブがゲスト。木梨憲武の新譜は Spotify で一度だけ聴いて、もういいやと思い、それっきりだったが、マツコ・デラックスと3人による楽曲は、放送で改めて聴くと、マツコとミッツに引っぱられて、憲武もちからがこもっている。ミッツの女装の原点に、木梨憲武のコントでの女装があったというのは面白い話。憲武も、若いころには2丁目に通っていた時期があり、そこで吸収した芸があるというわけで、芸が循環している。13時前からはオンタイムのラジオに切り替え、「ナイツ ザ・ラジオショー」の前に「ビバリー昼ズ」のエンディングから聴くと、東貴博とナイツで、おぼん・こぼんの話になった。娘ふたりのコンビには、かつて「ビバリー」で、東が中継に行ったそうで、最初は「おぼん子・こぼん子」という名前だったというのは知らなかった。おぼん・こぼんのつぎはTake2だという話にもここで触れる。

 ラジオを聴きながら、楽天マガジンで雑誌のチェックをする。「サンデー毎日」には、先週に引き続き、松尾潔による「永六輔の光跡」の後編が載った。先週の前編では、幼いころに母に連れられて観た永六輔の講演、そして、その講演のあとに、母が、江藤淳の著書に永六輔のサインをもらった記憶が綴られていたが、後編には永六輔との再会が綴られる。2008年に、EXILEの作詞作曲でレコード大賞を受賞した際に、「土曜ワイド」の中継ゲストに出ることになり、そのときに幼いころの記憶を伝え、それから改めて、スタジオにゲストとして招かれることになる。永六輔が早口に語った作詞をやめた理由に、松尾潔は控えめに同意しながら、「変わりゆく、変わらないもの」というアミリ・バラカの提唱した概念を引き、現状の説明を試みるが、永六輔はそれでもなお、現状の大衆音楽のありかたに疑義を呈した様子が描かれている。そして、永六輔と最後に会ったのは、デューク・エイセスの60周年記念シングルを松尾潔がプロデュースするという大役をゆだねられたときだった。「週刊朝日」の一之輔さんの連載エッセイは、10月1日が命日の志ん朝師匠の思い出を。一之輔さんは、志ん朝が亡くなった年の5月に一朝に入門しているのだ。素人時代に最後に聴いた落語は、その年の4月に池袋でトリをとっていた志ん朝の「火焔太鼓」だという。「サンデー毎日」では、中野翠も志ん朝について書いていた。

 これといって、外出する用はなく、午後に近所の郵便ポストまで投函に行くのみ。小雨。外に出ると、半袖ではだいぶ涼しい。昨日も天気予報を確認していたが、予報どおり、ようやく涼しくなってくれた。さすがにこのまま、冬に向かうだろうか。なんだか今年は、秋の期間がなくなってしまったかのようだ。

◇ テレビ・映画

 録画していた今日の「徹子の部屋」を観る。ゲストは桂吉弥。初出演だとは思わなかった。米朝の「徹子の部屋」出演時の映像も観ることができた。1990年の放送。米朝、65歳か。吉弥からは、米朝が「紅白」の審査員をやったときに、安室奈美恵がいちばんよかったと言っていたエピソードが語られた。お客さんいじりをしなかったという米朝に、黒柳徹子も共感を示す。吉弥を見ていると、五十歳だというが、同世代のほかの落語家に比べると、非常にまともな社会人に見える。きちんと世間のなかに生きているということだろう。東京の落語家のことしかわからないが、落語家風のバリヤーを張っているようなひともいっぽうでは多く、世間一般のおとなとはまとっている空気がどうも違う。

 アマゾンプライムで映画を1本。「DUNE/デューン 砂の惑星」の監督をしているドゥニ・ヴィルヌーヴの過去作を観たいと思い、「静かなる叫び」を観た。ウィキペディアにあたると、アマゾンプライムにあるなかではいちばん古い作品で、賞もたくさん獲っているし、77分という時間も観やすくてちょうどいい。モントリオールの大学で実際に起きた銃乱射事件を題材にしていて、その事件のことは知らなかったが、女性を標的にしたいわゆるフェミサイドという犯罪で、2009年の作品だが、むしろ、非常に現在的な題材だ。実際の事件は1989年に起きている。モノクロの映像で、描いている場面は暴力的だが、語り口は静謐で、起きた出来事を描きはするが、多くを語ってはいない。この監督の作品では「メッセージ」だけは劇場で観ていて、これで2本目だが、ほかの作品もまだ観てみたくなった。

 ツイッターを見て、小谷野敦のツイートから、綿野恵太という文筆家が小田嶋隆から執拗に批判されているということを知り、自分とはまったく関係がないのに、不愉快でたまらなくなった。小田嶋隆みたいな人間は大嫌いだ。23時頃には眠る。

2021年7月18日日曜日

7月18日日曜日/小山田圭吾をめぐり

◇ ラジオ・テレビ・ツイッター

 朝早く目覚め、「石橋貴明のGATE7」をオンタイムで聴く。離婚の話をするかと思ったからだが、オープニングではまったく触れず、あとは聴かなかったが、この番組は野球の話をする番組だから、まあ、しかたがないだろう。タイムフリーで、昨日の「ナイツのちゃきちゃき大放送」を聴くと、能町みね子が小山田圭吾についてしゃべっていたが、どうも、首をひねるようなことばかりを言っていた。組織委員会は今のタイミングでこのメンバーを発表して一発逆転を狙っていたんじゃないか、というのがまずひとつ。それから、ネット上では有名な小山田圭吾のいじめの問題を内部の人間が知らないわけがないというが、それはどうだろうか。開会式には作曲家のひとりとして関わるに過ぎない小山田圭吾について、少なくとも、丸川珠代がそこまで詳しく知っていたら、そのほうがびっくりする。能町みね子は、二十代なんかはコーネリアスもフリッパーズ・ギターも知らないし、小山田圭吾で検索するとすぐにいじめ発言が出てくるというのだが、しかし、それを言うなら、サブスクや YouTube で検索すれば、楽曲もすぐに聴けるじゃないか。さらにいえば、二十代にかぎらず、われわれ四十代にとっても、小山田圭吾というのは(たとえば、椎名林檎なんかに比べれば)けして知名度のあるアーティストではない。オープニングの漫才では石橋貴明の離婚をネタにしていたが、そのあとのトークで、昨日の「木梨の会」にサンドウィッチマンが出たと知り、聴いてみると、貴明の番組よりも、こちらのほうが貴明の離婚についてたくさんしゃべっている。13時からは「爆笑問題の日曜サンデー」をオンタイムで聴いた。14時台には、豊川悦司がゲストで登場した。こういう番組に出るとは珍しく、楽しみにしていたが、そういえば、豊川悦司は劇団3〇〇出身で、太田と演劇の話にもなる。良原アナの父とはサーフィン仲間だというつながりもあり、良原アナの父がむしろ何者なのか。

 録画していた今朝の「ワイドナショー」を観ると、「ABCお笑いグランプリ」で優勝したオズワルドが出演していた。そのあとのコーナーでは、宇宙から帰還した野口聡一さんが出演し、松本が最後にオズワルドについて訊くと、すんなり答えるので、冗談のわかるひとだと思ったが、じつは本当にオズワルドを認識していて、「M-1」を宇宙で観ていたのだという。続けて、「サンジャポ」を観ると、こちらでは小山田圭吾の件を大きく扱っていた。たかがネット世論だと思っていたが、テレビでここまでの扱いになるとはびっくりする。今朝、昨日の「ちゃきちゃき大放送」を聴いていた段階ではまだ、能町みね子の言うことは大袈裟だと思っていたが、本当にそうでもなくなってきた。小山田圭吾を知らなかったというカズレーザーは、「このかたのことをけっこう調べたんですけど」「こういった昔のいじめ、けっこうひどいいじめのことは出てくるんですけど、それ以外の情報って、たとえば、いじめを悔いてるので今はそういった活動を反省して、こういった活動をしてます、償いのためにこんなことをしてますっていう情報はあんまり見つからなかったんですよ。」「再チャレンジっていうのは、過去のマイナスを埋め合わせる、プラマイをゼロにすることを認めるということなんで、批判と擁護の声で批判の声が大きいというのは、プラマイのマイナスを埋め合わせる作業を単純にしてなかったってことなんで、これは再チャレンジとかじゃなくて、批判されて当たり前、自業自得の話だと思うんです。」と、早口で語っていた。検索した程度の情報でなにを言ってるのかと思うが、太田は「それをやってるかやってないかを判断するのは難しくない?」と言い、少し議論になる。当時の雑誌がそれを掲載した、これを許容していた局面が当時のサブカルチャーのなかにあったということを、太田はきちんと語っていた。「俺らも、やっぱり、ネタなんかひどいですよ、今、バラされたら。」という、爆笑問題もその時代の当事者である。「その時代の価値観と今の価値観と、歴史を評価するときに…、これ、歴史だと思うんだよね。その時代の価値観を知りながら評価しないと、なかなか難しいと思う。今の価値観で断罪してしまうことっていうのは。」と、歴史として捉えている太田に比べて、カズレーザーと武井壮の意見は、このトラブルをどう対処するかという話に過ぎなかったのではないか。ところが、ツイッターをちらっと見ると、「サンジャポ」の太田の発言が小山田擁護として批判を受けているので愕然とする。

 日が暮れてから外出し、マクドナルドで読書をするが、こころが掻き乱されているようで、まるで読書が進まない。1時間ぐらいで帰ってくる。こういうときは吉田豪だと思い、吉田豪のツイートをさかのぼってみると、さすが、まともな時代認識の意見が多くリツイートされていて、ようやくほっとする。しかし、いじめの告白をする記事を許容する空気があったということを、いじめ行為そのものを許容する空気があったかのように主張していると誤解する人間がこんなにも多いのか。話がまるで通じない。時代背景の分析をすると、それだけで、いじめ行為そのものを擁護しているようにとられ、漏れなく、石をぶつけられる。この構造もまたいじめと変わらないのは、まったく皮肉なことだ。テレビを観たりなどして、23時過ぎには眠る。

2021年4月4日日曜日

4月4日日曜日/本が濡れる

◇ ラジオ

 朝、TBSラジオの新番組「石橋貴明のGATE7」を聴いた。これは野球の話をする番組なのか。土曜の朝には「木梨の会。」があり、土日連続で、とんねるずはふたりそれぞれ、TBSラジオで朝の番組を担当することになる。午後は「爆笑問題の日曜サンデー」をつけておく。聴きながら少し眠り、それから梱包を済ませた。14時台のゲストコーナーには、プロゴルファーの中嶋常幸が登場した。今回から箱番組が入るようになり、15時台にはサヘル・ローズの番組が、16時台には中嶋常幸の番組が始まった。「サンデー芸人ランキング」は SAKURAI が担当した。

 夕方、ヤマトの営業所まで。また少し寒くなった気がして、ジャンパーを着ていく。その前に吉野家に寄り、牛焼肉丼を食べた。雨の心配をまったくせずに出てきてしまったが、小雨が降り始める。二俣川に出て、ドトールで読書をしていく。カバンには本を7冊も入れてきていて、どれを読みたいということもなく、つまみ読みしていた。西友で買いものをしてから、雨降りのなか、傘も差さずに歩いて帰るが、雨は本格的になり、ずぶ濡れになった。帰宅してからわかったが、カバンにも雨が入り、本が濡れてしまっていた。なんともいえず、悲しくなった。このカバンを使い始めてまだ2ヶ月程度で、これほどの雨に遭ったことはなかった。もっと防水が効いていると思っていた。

◇ 再びラジオ・テレビ

 タイムフリーで、木曜日の「伊集院光とらじおと」を聴いたら、勝村政信がゲストでとても面白かった。蜷川幸雄のもとから第三舞台に移ったという経歴は知らなかった。そして、勝村政信といえばわれわれの世代は「元気が出るテレビ」だが、当然、その話をもっと聴きたいと伊集院も思っていたはずが、CM中に協議された結果、朝のラジオでしゃべれる話はぜんぜんないという結論になった。

 夜、録画していた今朝の「TVタックル」を観る。毎日観ていた「グッとラック!」がなくなり、少し余裕ができたので「TVタックル」を観るようにしようかと考えた。この番組、日曜のこの時間帯に移ってからはまったく観てなかったんじゃないか。ひさしぶりに観たが、たけしは「Nキャス」のときよりもよっぽど自分の見解をしっかりしゃべっている。「Nキャス」とは役割が違うと心得ている。深夜、アマゾンプライムで映画を観始めるが、眠くなり、半分で中断し、小休止を挟んで続きを観ようとしたが、もう起きあがれなくなった。深夜3時頃に眠る。

2021年2月7日日曜日

2月7日日曜日/明治座

◇ 代役

 今朝の「サンジャポ」は、田中の代役はTBSの井上貴博アナウンサーだった。というか、井上貴博というこの若い男性アナウンサーを知らなかった。人気があるんだろうか。この番組に関しては最初の週の上田晋也が最大の助っ人で、代役の豪華さで盛りあげていくという方向にはいかなかった。ラジオで太田がしゃべっていたような、田中への配慮なのかといえば、午後に「日曜サンデー」を聴くと、こちらには木梨憲武が冒頭から登場する。これはツイッターに事前に情報が出ていた。「RADIO EXPO」での約束を守ったかたちだが、少し出るだけかと思ったら、たっぷり1時間出演した。憲武にずかずか踏み込んでいくひとがほかにいないだけに、太田との共演には新鮮な危なっかしさがあった。

 外出しなければならなかったが、「日曜サンデー」が面白く、スマホで聴き続けながら出た。14時台は瑛人がゲスト。ヤマトの営業所に寄ってから、都内に。横浜駅から東横線、中目黒から日比谷線に乗り換え、人形町まで。今日はわりと暖かい。




◇ 喜劇

 人形町にやってきたのは明治座の公演を観るためである。高田文夫先生が企画の「よみがえる明治座東京喜劇」。「ビバリー」のリスナーならば観ておかねばと思う公演だが、気軽に観られるような値段でもなく、3階席でも6500円というのは、自分にとってはなかなか思いきりがいる。しかし、明治座の公演を観るのは今回が初めてではなく、ツイッターを確認すると、2014年に欽ちゃんの舞台を観ている。そのときが初めての明治座だったはずだ。そのときも気軽に買えるチケット代ではなかったと思うが、欽ちゃん最後の舞台という触れ込みであり、これは観ないわけにはいかなかった。そのとき以来なのだ。

 入り口では厳重な感染対策、手指の消毒と検温、チケットの半券は自分でもぎるかたち。まあ、これはどこでもやっている。エスカレーターと階段を使い、はるばる3階席まで。座ってみると、舞台は意外と近い感じはする。ただし、サイドの席なので、きちんと座ってしまうと舞台全体は見えなくなり、姿勢を工夫しなければならない。ソーシャルディスタンスで一席ごとに空けてあるからまだマシだとは思えるが。しかし、下の席を眺めると、並んで座っているひともいる。まったくがらがらのエリアもあり、いったいどのような法則で席を販売しているのか。全体的に寂しい入りに見えるのだが、販売してない席なのか、単に空席なのかがわからない。

 早めに席に着いていたら、開演時刻になる前に出演者が登場し、前説が始まった。役の扮装をしっかりした状態で、宅間孝行と、もうひとりの男の俳優が誰なのかすぐにわからなかったが、やまもとまさみだ。「熱海五郎一座」なんかでは前説は東MAXの役割なのだが、と思っていると、あとから東MAXも登場。もうひとり、若い男の俳優も登場したが、このひとは知らない俳優だった。

 16時半開演、第一部「こちとら大奥様だぜぃ!」が始まる。三木のり平の舞台、小野田勇「俺はお殿様」を原案に、宅間孝行が脚色演出。しかし、始まってすぐに感じたことだが、どうも笑いの量が少ない。こんなもんなのだろうか。原案となっている舞台は知るはずもないが、唯一の明治座体験である欽ちゃんの舞台を比較対象とすると、この笑いの量ではまずいんじゃないかと思った。ただでさえ、客数が少なく、活気がないのである。そしておそらく、明治座のような劇場には不慣れなお客ばかりで、おとなしく観てしまったという感じもする。いや、けして客席のせいばかりではない。宅間孝行には人情ドラマのイメージはあるが、そもそも、喜劇にどのくらい理解があるひとなのか。しょうもないシモネタ、悪ふざけが頻繁にあり、これならば、宅間孝行のオリジナル作品のほうがよっぽどよかったのではとも思った。

 出演者では、予想どおりに、田中美佐子がだんとつによかった。欽ちゃん仕込みの動きの笑いをふんだんにやってみせるが、ツッコミ役が宅間孝行ではもったいない。田中美佐子のコメディエンヌとしてのすごさを知ったのは、まさに、2014年にこの明治座で観た公演でだったが、しかし、あれから7年経ち、年齢的にも、動きのギャグはなかなかいつまでもというわけにはいかないだろう。いっぽうでは、志村一座の磯山さやかもいて、田中美佐子とふたりでそれぞれの師匠のギャグをやってみせる場面もあったが、これは工夫がなさすぎる。磯山さやかを活かすアイデアがなぜないのだろう。前川清にも期待していたが、先日の「徹子の部屋」を観たときに、すっかりおじいさんだと思ってしまった。東MAXにしても五十過ぎ。新しくなにかを始めるにしては、とても高齢のチームなのである。

 第一幕が終わり、30分の休憩を挟み、第二幕に。第二幕は松村邦洋の登場から始まった。おなじみの「オールナイトニッポン」のパロディだが、松村は毎日出演するわけではなく、いない日はどうしているのだろうか。劇中でもものまねをやる場面がいくつもあり、松村に関しては、これで満足させられる。松村のいない日の公演は単純に損でしかないんじゃないか。

 第一部は休憩をのぞけば2時間弱の舞台だが、終わったときに時計を見ると、予定よりもだいぶ延びていた。15分の休憩を挟み、第二部は「ラジオビバリー昼ズ寄席」。まずはトークで始まり、日替わりのトークの出演者は事前に公表されていて、この回は松村邦洋と磯山さやか。司会は志ららさんだった。第一部が延びたのは、松村がものまねをやりすぎたせいだとここで判明する。トークは短めにということになるが、しかし、トークもなにも、ここでもものまねをやり倒すだけだった。

 トークコーナーが終わり、廻り舞台で寄席のセットが現れると、ここからが第二部の本番となる。安藤鶴夫が人形町末廣について書いた文章を読む、高田先生の朗読が流れる演出があり、日替わりの演芸のゲスト、清水ミチコが登場する。こうして登場してみれば、寄席にはいちばん縁がないゲストの回を選んでしまったと思ったが、明治座のキャパを考えれば、いちばん手堅いと思ったのだ。清水ミチコのアウェイも珍しく、思いのほか、導入はかしこまっていた。「100年の声の歌」で始まり、政治家ネタなど、清水ミチコもものまねを連発する。今日いちばんのまとまった笑いを起こしていて、この回でやっぱり間違ってなかった。

 20時終演。1500円のパンフレットを買おうか迷っていたが、結局は買わずに出る。腹が減ったが開いてる店もなく、人形町駅近くのマルエツでコロッケパンを買い、地下鉄に乗る前に食べた。行き帰りの電車では、「高田文夫と松村邦洋の東京右側「笑芸」さんぽ」を読んでいた。

◇ 映画

 夜遅く帰宅し、深夜にアマゾンプライムで映画を1本。細川徹監督の「オケ老人!」。2016年公開。細川徹監督作は「ぱいかじ南海作戦」も面白かったが、こちらはベテラン俳優ばかりを使い、きちんと面白いコメディ映画を撮っている。細川徹の名を知ったのはシティボーイズのライブの演出だったろうか。先鋭的な笑いをやっている舞台をいくつも観たが、映画では突飛な笑いはやらず、軽々と可笑しいドラマにしていることに驚いてしまう。

2020年12月12日土曜日

12月12日土曜日/小松政夫の訃報

◇ ラジオ

 家にいるときはたいがいラジオをつけっぱなしにしていて、土曜日はまず、朝から「ナイツのちゃきちゃき大放送」をつけておく。午後はTBSから文化放送に切り換え、「田村淳のNewsCLUB」をつけておくことが多くなった。この番組が終わる時間まで家にいることはなかなかないのだが、今日はそのあとの、伊東四朗と吉田照美の「親父・熱愛」が気になる。15時前にはやっぱり外出したのだが、スマホでこの番組を歩きながら聴いた。

 小松政夫の訃報に呆然としたという伊東四朗。小松政夫も、自身の健康状態についてはなにも伝えていなかったというわけか。短く触れただけで、2時間のこの番組を明るくお送りしましょうという切り換えが見事だった。オープニングはオンタイムで聴き、後半のコーナーをタイムフリーで改めて聴いたのだが、どういうわけかこの日のゲストはたまたま伊藤蘭である。当然、小松政夫の話になるだろうと思って聴いたが、伊東四朗は小松政夫のことをまるで語ろうとしなかった。伊藤蘭が小松政夫の名を出しても話をそらしてしまうのだが、最後の最後に、伊藤蘭が新曲を紹介してイントロが流れ始めたときに「小松、聴いてるか~」のひとこと。これで充分だった。

 今朝の「木梨の会」でも小松政夫の訃報に触れていたことをツイッターで知り、これもタイムフリーで聴いた。「悲しいお知らせ! オレの大好きな小松政夫さんが亡くなっちゃいました。」としゃべり出す。伊東四朗も木梨憲武も、しめっぽさのかけらもない。「親父・熱愛」では、伊東四朗たちの番組を観ていたのがとんねるずで、とんねるずのコントに呼ばれたというそのときの話も少ししていた。会話からははっきりとはわからなかったが、伊東四朗と小松政夫が呼ばれたのだろうか。憲武は、小松政夫のギャグのニュアンスからの影響についてもしゃべっていた。

◇ 今日の読書

 小松政夫の「昭和と師匠愛 植木等と歩いた43年」という本がたまたま手元にあり、この機に読んだ。昼に読み始め、深夜に読み終える。小松政夫は自伝的な本をいくつも出していて、重なっている内容もおそらく多いだろうと思っていたから急いで読もうという気にはならなかったが、読んでみればそれぞれ新しく知ることは書いてある。この本はタイトルのとおり、植木等との師弟関係が中心であり、いかにも人情噺風なので敬遠していたのだが、しかし、小松政夫の語り口は本質的には明るく、乾いていると思う。去年読んだ「時代とフザケた男」という本は底抜けに面白い本だったが、どこに焦点をあてるかは編集者のセンスだろうか。もちろん、植木等の付き人時代や、それ以前のセールスマン時代のこともとても面白く、「のぼせもんやけん」という本なんかは(比喩でもなんでもなく、本当に)読んでいるとみるみる元気になってしまった本だったが、四十代の人間としては、それ以降のリアルタイムで知っている時代のほうにより強い関心がある。

 「昭和と師匠愛」に書かれていたことで新発見だと思ったのは、「ひょうきん族」との関わりである。伊東四朗&小松政夫コンビの番組に「影響を受けた」と横澤彪は語っていたそうで、そう考えると、腑に落ちるところはいろいろと出てくる。また、「時代とフザケた男」のほうには、「いいとも」は小松政夫&タモリのコンビで始めようとしていたという話もある。タモリが昼の顔にいきなり抜擢されたということがよく伝説的に語られるが、たしかに、小松政夫とのコンビのほうが現実的に思える。小松政夫が断ったからたまたまそうなったので、断っていなければまったく別の歴史があった。横澤彪はおそらく、小松政夫にもその時代の新しい笑いを期待していた。

 「Nキャス」でも小松政夫の訃報を扱っていたが、たけしは小松政夫の笑いを、温かい笑いのように語っていた。欽ちゃん、ドリフと並べて、伊東四朗&小松政夫の笑いは、たけしが対抗してきた笑いであると。たけしの感覚ではそうだったのかもしれないが、しかし、伊東四朗&小松政夫の笑いもやはり、欽ちゃんやドリフに対するカウンターの側だったのではないか。

2020年12月4日金曜日

12月4日金曜日/ある日の「グッとラック!」

◇ 注文

 朝、注文メールを確認すると、深夜のうちに、宅八郎「イカす!おたく天国」が売れていた。そのあとでツイッターを見ていたら、宅八郎が亡くなっていたことを知り、だから売れたのだとわかった。昨夜から情報が出ていたようだが、ツイッターをあんまり見ていなくて、今朝まで知らなかったのだ。

 納品書を見てさらに驚いたのは、注文者は有名なある劇作家だったこと。「イカす!おたく天国」はちょっと読んでおきたいとも思っていて、簡単に売れないように、やや高めの値段をつけてあったのだが。そう思ったきっかけは、その劇作家のサブカルチャー論だった。 

◇ 新作落語

 夜、神田連雀亭で、立川がじらさんが新しく始めた会「立川がじら新作落語大全その1」を観てきた。新作落語ばかり、何席やったのか覚えられなかったが、つぎからつぎへと変な噺ばかりをやる会。少し前に別のところで観た「どうか kappa と発音してください」という噺がすごく面白くて、がじらさんがどんなことをやってるのか知っておきたくなったのだが、この会は完成形を披露するというよりも、思いつきみたいなものをばんばん見せてしまおうという会のようだった。いや、がじらさん本人がそういうつもりなのかはわからないが、その即時性は面白い。それらが磨かれるのは別の場で、そのなかからきっと、「kappa」のような噺がまた生まれる。

 連雀亭は今、高座の前面がまるまる透明のアクリル板でふさがれていて、ケースのなかに閉じ込められた人間を観るようだった。ここまでしなきゃいけないのかなと思うような異様なものだったが、しかし、今日の会に関してはそれもまたどうでもいい。やってる噺のほうもぜんぶ異様だった。

◇ タモリ的

 録画しておいた今朝の「グッとラック!」を深夜に観た。今日だけ録画したわけではなく、「グッとラック!」は毎日録画して観ている。

 冒頭、アンジャッシュ渡部の謝罪会見から始まった。毎日観てないひとは知らないだろうが、この番組は、芸能ゴシップを普段はあまり積極的には扱わない番組なのだが、それでも今日はこの話題に1時間以上を割いていた。

 いや、楽しみにしていたのは今日はこのあとだったのだ。金曜は「グッと芸能界」というコーナーがあり、もともとは毎日やっていたコーナーだが、秋のリニューアル以降は金曜だけやるようになった。芸能ニュース、といってもゴシップではなく、いわゆるエンタメ情報を中心に紹介するコーナー。そこに今日は木梨憲武がゲストとして登場した。音楽活動のプロモーションとしての出演だったのだが、スタジオで生ライブもあった。レギュラー陣の、アンミカ、フワちゃん、上地雄輔、ロンブー田村淳に、その場でいきなりダンサーの役を割り振り、躍らせてしまう展開に。そんな騒ぎの中心で、ひとりだけなにもしないでいる志らく師匠は、なんだかやっぱり「いいとも」のタモリ的に感じられた。ツイッターにも何度か書いたが、この番組の志らく師匠は、かつてのタモリのようである。

 VTRには日本ネーミング大賞の話題で太田光・光代夫妻も登場し、太田が憲武や淳に対してクレームをつけ、それに対してふたりがまたいろんなことを言う。ただでさえバラエティ番組的な顔ぶれの金曜だが、今日はよりいっそうバラエティのエース格がそろった。むしろ、朝のワイドショー的な出演者こそまったくいない。前半1時間は渡部だったが、後半1時間はまるまる木梨憲武。その後の天気予報やクイズのコーナー、エンディングまで出ずっぱりだった。


ブログ アーカイブ

5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...