ラベル 島田潤一郎 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 島田潤一郎 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2021年7月5日月曜日

7月5日月曜日/犬の鳴き声がする

◇ 地下鉄

 今日も朝から都内に。連日の雨降り。横浜から東横線に乗るが、座れず、ひどい眠気で、朦朧としながら立っていた。中目黒から日比谷線に乗り換え、中目黒始発でようやく座れ、眠っていくが、六本木でストップする。アナウンスによると、中目黒で線路にひとが立ち入り、確保次第、運転再開だと。ツイッターで検索すると、どうやら痴漢が逃げたようだ。そういうニュースを目にすることはあったが、実際に、自分が迷惑を被るのは初めてだ。霞が関に向かっていたが、時間がかかりそうなので、振替輸送で大江戸線に乗り換え、青山一丁目に出て、銀座線で虎ノ門に向かおうとした。ところが、慣れない駅で乗り換えたものだから、銀座線に乗るはずが、どういうわけか半蔵門線に乗っていて、半蔵門駅で気がつき、青山一丁目に戻った。改めて銀座線に乗り、虎ノ門に着いたときには、停止してから1時間近くが経っていた。これならば、運転再開を待っていても一緒だったかもしれない。

 昼食は、某省庁の地下の食道を利用することになり、日替り定食を食べた。780円。鶏の照り焼き丼、味噌汁、冷奴、ヨーグルトのセット。雨は降ったり、止んだり。午後、虎ノ門のベローチェに入るが、この店舗はもうすぐ閉店するそうで、新橋の店舗で使える割引券をもらった。この虎ノ門のベローチェは、やけに寄る機会があり、なんとなく気に入っている場所だった。


 虎ノ門から銀座線で渋谷に出て、ヒカリエでトイレに入ると、犬の鳴き声がする。誰かが犬を連れて個室に入っているのかと思ったが、よく聴くと、犬の鳴き声が、店内BGMとタイミングが合いすぎている。そのうち、鳥の鳴き声もするので、鳴き声もBGMかとさすがに気がついた。しかし、犬を連れたひとがトイレに行きたくなることは現実にあるだろう。

◇ 読書

 渋谷は昨日も寄ったばかりなので、すぐに東横線に乗り、各停でのんびり帰ってきた。電車内で、「途派文芸集 第一巻」を読み終えた。書き手は7人。元小説家志望者の作品集、という発想からスタートし、結果的にはプロアマ混合に軌道修正されたという経緯はまえがきに書いてあるが、全体を通して読むと、プロの書くものはどうも重たかった。書き手の資質がたまたまそういうバランスになったのかはわからないが、もうちょっと気楽な作品集かと思って読んだのだった。お目当ての島田さんの小説は、島田さんを知っていると、これは意外性がある。いや、島田さんのファンのみなさんのような知りかたではなく、じかに知っているから、島田さんらしいとも思うのだけど、主人公を島田さんのすがたかたちで思い浮かべてしまい、余計に面白かった。この「第一巻」が 2016年刊。一年に一冊ペースで出していくとあとがきに書いてあるが、その後は出ていないのか。

◇ ラジオ・雑誌

 夜に帰宅し、タイムフリーで、今日の「ビバリー昼ズ」を聴いた。舞台出演中の松本明子に代わり、磯山さやかが代打で登場。12時台ゲストは矢部太郎。過去に高田先生と会ったことがあるのかはわからなかったが、矢部太郎がなにか発言するごとに、高田先生がじつに生き生きと混ぜっ返しまくる。笑いの相性がばつぐんだと思った。先週の「問わず語りの神田伯山」も聴く。細野晴臣の「Daisy Holiday」で、この番組を聴いていると言っていた話。その放送を聴いた、伯山の再現力が面白い。

 楽天マガジンで雑誌のチェックも。「週刊プレイボーイ」で、松岡ゆみこの不定期連載の対談が始まった。初回ゲストは鶴瓶。ひろゆきと志らく師匠の十回連続対談はようやく最終回に。志らく師匠は、最初はひろゆきに嫌悪感をもっていたそうだ。ラジオでは、橋下徹に対しても同じようなことを言っていた。オール巨人の連載は「ドッキリNG」の噂について。「水曜日のダウンタウン」の鬼越トマホークの発言に触れられていた。

 寝不足で疲れがひどく、ラジオを聴きながら横になり、笑っていたら、だいぶ回復する。しかし、オンライン将棋を1局指したら、馬鹿みたいにあっという間に負けたから、脳の回転はまだだめだ。録画していた今日の「徹子の部屋」(ゲスト・西川きよし&忠志親子)を観て、深夜0時前に眠る。

2021年6月29日火曜日

6月29日火曜日/作戦ミスのブックの日

◇ テレビ・ラジオ

 朝、録画していた昨夜の「紙とさまぁ~ず」を観た。新番組だが、ゲストに答えてもらったアンケートをもとに、ゲスト不在で、さまぁ~ずがふたりだけでトークをするという番組で、この形式を考えたのは発明だ。初回のゲストは米倉涼子。どうでもいいことしか訊かないのがさらに面白く、これはむしろ、本人を前にしたならば、こういう話題はわざわざしないというような話題こそがいい。

 ラジオを聴きながら梱包をするが、セロテープを切らしてしまった。もうすぐなくなるとはわかっていたのに、買わなきゃと思いつつ、結局、買いそびれたままになった。正午前にいったん、ダイソーまで、セロテープを買いに行き、すぐに戻ってくる。タイムフリーで、先週木曜の「ナイツ ザ・ラジオショー」をようやく聴いた。ロケット団がゲストというのは嬉しく、これはもっと早く聴かねばならなかった。漫才協会入りから、おぼん・こぼんに弟子入りするこまかい経緯は初めて知るものだった。ナイツとは同世代で、ナイツよりも先に漫才協会に入っていた若手漫才師であり、寄席での評価はナイツよりもロケット団のほうが早かったはずだ。

◇ ブックの日

 午後、改めて外出。忙しさは避けているつもりなのに、なにか歯車が噛み合っていないのか、ひどく疲れが溜まっている。眠気もひどく、あたまもまわらないが、ブックの日なので、今月もブックオフをまわらなければならない。まずは横浜に出て、西口五番街のひさごに入り、ランチメニューの牛すじライスを食べた。680円。1店目はビブレのブックオフから。1店目からなかなか買う本が見つけられず、粘りづよくまわり、なんとか500円オーバーにする。アプリのクーポンを使い、まあ、4冊買って、250円なのだからどう買っても得で、1冊でもいい本があれば寄る意味はある。跨線橋をわたり、平沼のブックオフに向かうが、跨線橋は陽射しが強く、暑かった。平沼も買うものがない。しかし、あきらめずにもう一周まわると、なにかしら見つけられるものだ。1周目で見落とす本というのはなんなんだろうか。


 最後は町田を目指し、横浜線沿いにまわっていこうと思うが、今日はどうも元気がない。しばらく行っていないアクロスプラザ店にも行きたかったが、駅から距離があるので躊躇する。駅から近い店舗ならば、つぎは中山なのだが、駅で運賃表を見ると、そのひとつ手前の鴨居までは運賃が安いことに気がつき、鴨居で降りたほうが若干安あがりである。しかし、鴨居の店舗も駅からは歩くのだ。電車でも座れず、立ちっぱなし。3店目、鴨居ではまず、文庫本を3冊、すいすいと手にとる。ところが、そのあとはいい本がない。2階も見て、なにもなくてまた1階に戻ってくるが、さっきはよく見なかったワゴンに意外と悪くない本が入っていることに気がつき、220円均一のワゴンからすぐに2冊を選び出した。ワゴンにはだいたい、大量に余っているような本を入れてあるのだろうと思っていたが、棚よりもいい本がある場合もあるのか。ここでは、770円から300円引き。駅まで戻る途中に、文教堂併設のローソンがあり、店内を覗いていった。こういう店は、店員の仕事内容はどうなっているのかが不思議だ。



 鴨居から、中山か十日市場に寄ろうかと考えていたが、時間も体力もつらくなってきた。町田を越えて、古淵に行くことにする。古淵までも電車内は座れず、横浜線がそんなに混んでるとは思わなかった。まず、ドトールに入り、ようやくひと休み。アイスコーヒーと、クイニーアマンを食べ、しばらく読書をする。山崎ナオコーラ「文豪お墓まいり記」を読み終えた。2019年刊。ブックの日には、本や作家に関係する本を読みながらブックオフをまわるのがいいだろうと思い、だいたいそうするようになった。ナオコーラさんの夫妻は夏葉社の島田さんが親しいようだから、自分もなんとなく近い距離にいるような気になっていたが、文体にもとても親近感が湧く。思考の展開のさせかたにかなり共感するところがあった。ナオコーラさんの本は、だいぶ前にエッセイを1冊読んで以来だったが、今度は小説を読もう。





 19時過ぎ、日が暮れてから、本日4店目、古淵のブックオフに。しかし、ここでも買うものなし。2周まわり、なんとか3冊選び、550円にする。1時間以上も食ってしまい、時間の配分を失敗した。外に出ると、小雨が降り始めていた。最後は町田。急いで移動し、21時閉店まで、30分ほどしかなく、2階から駆け足でまわる。町田店で買うものがないなんてことはまずないのだが、見るからに棚に隙間があり、閉店間際ではさすがにもういいものは残っていないか。110円の文庫本をやっとのことで5冊選び、500円以上にして、残り5分で1階に降り、220円の単行本で買うものを見つけ、文庫本は1冊、これは買わなくてもいいと思うのをやめることにした。660円から、町田店だけはブックの日は1割引きにもなり、それからさらに300円引きになる。町田を優先したほうが明らかに得なのだが、交通費を安くすることに囚われていた。町田で時間切れになるのならば、まず始めに町田に行ってしまったほうがよっぽどいい。ブックの日で、5店まわってこの程度かと思うようなものしか買えず、作戦ミスなのか、それともブックオフがもうだめなのか。鶴間店は22時閉店だから、寄ろうと思えばまだ寄ることはできたが、もう気力が落ちてしまった。雨も止まない。町田から、ちょうど急行に乗れたので、大和まで乗り、もう帰る。22時頃に帰宅し、深夜0時過ぎに眠る。

2021年6月28日月曜日

6月28日月曜日/後楽園

◇ 貧乏暇なし

 朝から今日は横浜に。昼食は瀬戸うどんで、日替わりランチの、ぶっかけ、イカ天、ナス天、ごまいなりのセットを食べた。550円。横浜だけで済めばよかったのだが、午後は都内まで行くことになり、余計な電車賃がかかる。後楽園から茗荷谷に向かう坂道を登っていくと、カレー屋のクラウンエースがあり、上野の店はつぶれてしまったが、茗荷谷にもあるとは知らなかった。坂道を戻り、後楽園駅の地下のマクドナルドに入り、ひと休みする。それから、小石川を歩き、飯田橋に出て、ブックオフに寄っていく。220円の作家別の棚に「途派文芸集」という変わった装丁の本を見つけ、手にとってみたら、島田潤一郎の名が書いてあり、なんだこれはと開いてみると、島田さんが小説を書いている。こんな本は知らなかった。島田さん、高橋源一郎のラジオに出たときに小説を書くように薦められていたけど、もうすでに書いていたのか。斜めにかかった帯(?)が破れてしまっているが、めったに見ないだろうから、これは買っておく。そのほか、110円の文庫本も2冊。飯田橋から南北線に乗り、日吉から東横線に乗り換え、横浜に戻ってくる。




◇ テレビ・ラジオ

 夜遅くに帰宅し、録画していた昨日の「ワイドナショー」を観た。コメンテーターに、つるの剛士が初登場。この番組は、炎上しがちなひとをかなり意図的に出演させているのではないか。ビリー・アイリッシュが、13、14歳頃に差別発言した動画について謝罪をしたというニュースがあり、ゲストに合わせてニュースを選んでいるのか、ニュースに合わせてゲストを選んでいるのかわからないが、つるの剛士はここで、パクチー泥棒の一件についてもしゃべった。それはさておき、ワイドナティーンの吉澤悠華という女の子は、つるの剛士がコメントしている後ろに映っているときにも、ぜんぜん気を抜いていなくて、ちょっと気になる面白さだった。

 タイムフリーでラジオも聴く。今日の「ビバリー昼ズ」は、オープニングでさっそく、昨夜の「はなつまみ」に触れる。高田先生は、週末には「ロケット団定例集会」に行ってきたそうで、両国の江戸東京博物館で開催されたとは知らなかった。先週木曜の「ナイツ ザ・ラジオショー」にロケット団が出ていたのに、それを聴きそびれいていた。「ズーム」を聴くと、こちらでももちろん、志らく師匠が「はなつまみ」について、冒頭でしゃべっていた。

2021年5月3日月曜日

5月3日月曜日/鈴本の生配信

◇ テレビ・ラジオ・YouTube

 今朝は早朝5時過ぎから眠り、10時半頃には目覚めた。午前中に、録画していた昨夜の「LOVE MUSIC」を観た。カンニング竹山が「ヘイ・ユウ・ブルース」を歌うというので録画しておいたが、カルメラとのコラボでまた新たにカバーしていたとは知らなかった。Spotify でも配信されていた。トークでは、コンビ時代にこの曲をカバーした経緯が語られていたが、その当時、竹山は原宿のミッキー・カーチスさんのお店に出入りしていて、プロデューサーであるミッキーさんの許諾を直接もらっていたのだ。そもそも、竹山はこの曲を渋谷系の再評価時に知り、竹山がカバーしたがって、実現したということなのだ。てっきり、もっとおざなりな企画なのかと今の今まで誤解していた。バンバンバザールのプロデュースだということも忘れていた。番組では、そのタケヤマカルメラのライブがあったが、それにしては、竹山のステージはどうもぎこちなかった。

 

 11時半から「ビバリー昼ズ」を聴くと、昨日の「サンジャポ」の花澤香菜がさっそく話題になっていた。それから、「芸術新潮」の福富太郎特集の話にもなる。12時台のゲストは杏子。「ナイツ ザ・ラジオショー」は今日もお休みで、午後は代わりに、YouTube で、鈴本演芸場の生配信を観始める。歌奴「佐野山」の途中から、志ん輔「豊竹屋」、ペペ桜井&のだゆき、一朝「初天神」、たけ平「扇の的」、ロケット団、白酒「厩火事」、仲入り。観ながら梱包をして、仲入りのタイミングで近所の郵便ポストまで投函に行くが、ところが、仲入り中には席亭と一之輔さんのトークがあり、それは観逃してしまった。後半が始まる前には前座さんが登場し、配信の視聴者への諸注意があった。小猫、文蔵「寄合酒」、さん喬「時そば」、二楽、一之輔「あくび指南」で、昼の部は終わり。さすがにこれだけで一日をつぶすわけにもいかず、夜の部は観ないで外出した。



 夕方、ヤマトの営業所まで。この時間はいつも混んでいるようで、外で少し待たされる。二俣川に出て、ドトールで読書をしようと思っていたが、この店も混んでいて、気が進まない。ドトールはやめて、くまざわ書店に寄る。「&Premium」の読書特集を立ち読み。何月号かと思ったが、合本と書いてあったので、過去の特集を出しなおしたものだろうか。夏葉社の島田さんがレヴィ=ストロースの「悲しき熱帯」について書いていた。

 日が暮れてから帰宅し、録画していたテレビ番組をいくつか観るが、面白くない。タイムフリーで、志らく師匠の「ズーム」を聴くと、古舘伊知郎がゲストで、これは面白い。Spotify のポッドキャストで、今日の「大竹まこと ゴールデンラジオ!」のオープニングも聴いた。祝日は大竹まことはお休み。徹底している。阿佐ヶ谷姉妹とガンバレルーヤがしゃべっていた。聴きながら、オンライン将棋を3局指した。1勝2敗。メールを確認すると、倉庫の二階のメルマガが届いていた。最近は毎日のように届いていて、村田席亭がホームページで詩を発表し始めている。深夜0時過ぎに眠る。

2021年1月20日水曜日

1月20日水曜日/「黒沢清の映画術」

◇ ブックオフ大学

 ツイッターで「ブックオフ大学」を検索していたら、ブックオフのサイトに島田さんがまた登場していた。今度は単独インタビュー。いちばん下まで読むと、座談会にリンクが貼られていて、自分の顔が出てくる。ブックオフオンラインでも販売を始めているのには驚いた。冗談みたいに言っていたことにどんどん近づいているかのようだ。新たな読者に、届け、届け、届けと願う。

 午後、瀬谷のブックオフまで。110円の本ばかり、13冊買った。サイゼリヤに寄り、ハヤシ&ターメリックライスを食べ、2時間ぐらい読書してから帰る。

◇ 今日の読書

 ここ数日は「黒沢清の映画術」をずっと読んでいた。2006年刊。「映画術」というタイトルだが、ロングインタビューによって語られる黒沢清の自伝だ。黒沢清の作品は、ある時期からはわりと観るようにはなったが、作品の多さからするとたいして観てはいない。ファンというようなファンではないが、古本で安く手に入ったため、これは読んでおきたくなった。読んでみるとやっぱり、知らないことが多い。まったく知らないわけでもなく、なんとなく知っていたことがつながっていく。

 黒沢清という名前を初めて意識したのはロッキング・オンの雑誌で、(「cut」だと思っていたが、検索してみたら「SIGHT」だとわかった。)たけしと哀川翔の表紙を強烈に覚えているが、注目の映画監督のようなかたちでそこにインタビューが載っていたのだと思う。三池崇史のインタビューも一緒に載っていて、三池崇史の名もおそらくここで初めて知った。Vシネマが面白いという時代だったのだ。だから、黒沢清はVシネマから登場した監督というイメージが長らくあったが、のちに、「スウィートホーム」の監督でもあったことを知った。「スウィートホーム」という映画は、子どものころに観ていた「パオパオチャンネル」に伊丹十三が出たりして、大々的に宣伝されていたことを覚えているが、映画は観たことがない。大学生のころには、深夜にテレビで放送されていた「ドレミファ娘の血は騒ぐ」を観ているが、これは洞口依子の裸が出てくるからである。これも黒沢清の監督作だということをいつ知ったのかはわからないが、黒沢清は伊丹十三と関係が深いんだという印象をもつことになる。ところが、ネットの時代になると新たに知ることも増えて、「スウィートホーム」という作品はどうやらトラブルを抱えている作品だぞということに気がつく。それがどういう経緯でそうなったのかが、この本を読んでよくわかった。伊丹十三との不幸な関係は、伊丹の自死により、永遠に修復されないままになる。黒沢清の語る伊丹評も含めて、ここはもっとも面白い部分だった。

 あるいは、リアルタイムでの印象としては、北野映画からの影響も感じられていた。当時、ダンカンや柳ユーレイがいろんな日本映画に出演するようにはなっていたのだが、黒沢清の「ニンゲン合格」には、アル北郷、ガンビーノ小林、バター犬たろうが出演している。たけしファンとして、これにはどうしても反応する。この本のなかでは、俳優・監督としてぐんぐん出てきたころの北野武からの直接的な影響についても少しだけだが語られていた。

 黒沢清の「映画術」っぽいところでひとつ、「ある状況に置かれた人間の心の揺れのようなものを、物語と考えることができない」「心の動きが物語であるという認識がない」というところは、去年、「スパイの妻」に関するインタビューのなかでも似たようなことを語っていて、一貫してあるものなのだろう。黒沢清作品への興味が強まり、共感もする部分だった。

◇ ニュース

 夜中にテレビをつけたらニュースが映り、芥川賞・直木賞が発表されたと知った。ツイッターではなく、テレビで知るこの感覚が懐かしい。芥川賞は宇佐見りん、直木賞は西條奈加。ツイッターで詳しい情報を確認しようとすると、トレンドに田中裕二の名があった。なにかと思えば、くも膜下出血、脳梗塞で入院だというのでこれにはとても驚いた。第一報からはもうだいぶ時間が経っていて、大事には至らないという報道がすでに出ていたのでひとまずほっとはするが、それにしても動揺させられる。

 録画を観ようと思ってテレビをつけたのだが、気持ちを思いがけないほうにもっていかれてしまった。「水曜日のダウンタウン」を観る。女子中高生の好きな芸人ランキング、ダウンタウンが依然として7位にランクインしているのが不思議だったが、親世代がダウンタウン直撃世代というわけか。親世代というのはつまり、われわれの世代だ。

 

ブログ アーカイブ

1月20日木曜日/「G-1グランプリ」

◇ 赤坂  早朝に目覚め、Netflix で「全裸監督」の続きを観てから眠りなおすが、からだが痛くて、なかなか起きあがれない。ツイッターからニュースを見ると、オードリー春日、ナイツ塙もコロナ感染と。録画していた昨夜の「水曜日のダウンタウン」を観て、それから、出かけるまで、「伊集...