2023年7月23日日曜日

7月23日日曜日/刺激的な対論集

◇ テレビ・ラジオ

 朝に起きあがり、録画していたテレビ番組をいくつか。昨夜の「27時間テレビ」の続きを観てから、もう少し眠りなおす。ブログを更新し、午後はラジオ。「爆笑問題の日曜サンデー」をつけておく。14時台ゲストはピンクの電話。「ザ・テレビ演芸」での横山やすしの思い出を興味深く聴いた。清水よし子がずっと可笑しかったなあ。田中を「職人の目」と呼ぶよっちゃん。田中は、かまいたち山内、ハナコ岡部などと同じ「職人の目」なんだって。

 午後もまた、録画していたテレビ番組をあれこれと。今朝の「サンデージャポン」では、ビッグモーターの保険金水増し請求問題をトップに扱う。クルマに詳しいテリー伊藤がひさしぶりにVTRに登場した。そのあとは、ジャニーズの性加害問題、猿之助の再逮捕など。番組後半には、マクドナルドの値段の話題があり、都心店と通常店では値段に差があるといって、ちょうど、横浜の店舗が例に出されていた。西口の店舗では500円のビッグマックが、ベイクォーター店は450円なんだって。知らなかったな。

 今日の「笑点」を観ると、どうやら構成が変わったようで、いちばん最初にオープニングアニメがあってからCMに入った。演芸は母心。嶋川が富山の県議会議員になり、今は政治家ネタばっかりになってるんだろうか。

 観そびれていた「ガキの使いあらへんで!!」数週分を順に観ていくと、7月2日の放送では「海外オーディション番組エントリー映像撮影会」という企画があり、ココリコ遠藤、スパイシーガーリック、バンビーノ、インポッシブル、GO!皆川、風船太郎が出演し、外国人の観客の前でネタを披露した。とにかく明るい安村の成功を受けてのこの企画だが、トンツカタン森本とフワちゃんの「Thursday Night Show」では、同様の趣旨の企画をそれ以前からやっていたのにな。風船太郎は別にこの番組でピックアップするまでもないのではと思うが、それにしても、この番組では言語の壁を超えることにばかり囚われすぎている。最後に中村プロデューサーが出てきたのにいたっては本当に余計だった。

◇ 読書・ポッドキャスト

 夜は部屋で読書をする。図書館で借りていた、東浩紀「新対話篇」を読み終えた。2020年刊、ゲンロン。東浩紀の 2010年代の対談を10本収録、その対談相手は、梅原猛、鈴木忠志、筒井康隆、中沢新一、加藤典洋、國分功一郎、五木寛之&沼野充義、高橋源一郎、原武史、飴屋法水&柳美里という顔ぶれ。なかなかのボリュームの本だが、飽きるところなし、すべての対談が刺激的で面白かった。この本をきっかけにして、読みたい本がさらに増えていく。以下、気になった箇所をいくつか引用。

P6-7「ぼくはもともと、現代思想と呼ばれる「最先端」の哲学を学び、その蓄積のうえで批評家として仕事を始めた人間である。だから、ある時期までは、それら「最先端」の言葉をつかって、社会を分析したり、作品を解読したり、ひとを批判したりするのが大切なことだと信じていた。けれども、震災と原発事故以降、そのような「最先端」への信頼はすっかり衰えてしまった。「最先端」の知識をもつはずの人々が、政治や社会の具体的問題について、おそろしく素朴で、愚かな発言しか行わない例を無数に見てしまったからである。それゆえぼくは、いつのころからか、かつて学んだこととは逆に、哲学の本質とは結局はひとりひとりの人間との対話でしかないのではないかと、知識や分析なんてなんの役にもたたないのではないかと、そのように考えるようになってしまった。ゲンロンカフェの経験がその確信を後押しした。店にはたくさんのお客さんがくる。放送はさまざまなひとが視る。彼らの多くは哲学の歴史などなにも知らない。けれども、なにかを学び、考えたいと思って、ぼくのもとに話を聞きに来る。その彼らの願いに触れることができずして、なにが言論だろうか。流行の言葉を弄び、政治や公共を語り、そのくせじっさいには狭い学者仲間と編集者仲間しか視野に入っていない、そんな多くの「言論人」は、この原点を忘れている。」

P47 鈴木忠志「わたしも、共同体のルールを確立しなければいけないというのは理解できる。人間どうしが仲よくするために、暴力をふるってはいけない、強姦をしてはいけない、こういう日本語を使いましょう。こういうふるまいでいきましょうと、それが「文化」と呼ばれるものです。そして、共同体の結束のために、こうした「文化」を支えるのが行政です。けれども、わたしは、芸術や演劇というのは、そもそもその種の共同性から脱落したひと、そうした共同体の質に対して批判的なひとがやり始めたものだという認識なんですよ。そして公共性にいたるんです。とくにグローバリゼーションの時代には。」 P49-50 鈴木忠志「要するに、ひとつの権力なり共同体が、そこに所属するひとにある恐怖を与えて、財産や富を取り上げ、それをみなに配分する。そのとき、被征服者が征服者に保護の義務を課し略取を承認することで国家が生まれ、「契約」の概念が成立する。つまり国家というのは、暴力のある種の変形です。その暴力を暴力に見せないようにしたのが、いまの行政システムなんです。」

P79 筒井康隆「ぼくは戦争の悲惨さも知っているし、おもしろさもよく知っている。」 P83 筒井康隆「作家になる前から、やることがすべて無駄になる、なにも成功しないというテーマのものが好きでした。(略)無力感を表現することは、デビュー以来、ひとつのテーマでした。」

 Spotify で、長野智子のポッドキャスト「長野智子のテレビなラジオ」を、1月に配信されていた三宅恵介がゲストの回を「27時間テレビ」を観たこのタイミングで聴いてみたくなった。「心はロンリー」のファイナルをやろうとしているという話が気になるではないか。ポッドキャストを聴きながら、深夜1時頃には眠る。

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5月20日土曜日/「THE SECOND」

◇ 神保町  朝から都内に。小雨だが、予報ではすぐに止みそうなので、傘はもたずに出た。気温も読めず、パーカーを着ていく。今夜は「THE SECOND」を観なければならないから、余力を残しておきたかったが、想定していたよりも時間に余裕が作れなかった。昼は神保町。土曜はランチをや...